虚無の先の魔法少女   作:おおは

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今回は全面的に他者視点です。

こういう系は他者視点と掲示板形式がロマンだと思ってます。


魔法省本部で組織長と

――――タイラント視点

 

私達は今、大阪支部の転移門の前に立っていた。

 

淡い魔力の光が揺らぎ、門が別地点と繋がる。

 

「じゃ、行くわよ……!」

 

私が覚悟を決めたように呟くと、隣でイジーもコクリと頷く。

 

その瞳には、不安と興奮が混ざった光が宿っている。

 

緊張した足取りで転移門をくぐる。

 

世界が一瞬、溶け混ざるような感覚――――――。

 

次の瞬間、私達は魔法省・東京本部の正面玄関に立っていた。

 

魔法省のビルは非常に大きく、ビルが密集する地帯で、ぽっかりと穴の開いた場所のように異質に感じられる。

 

ビルの周辺を淡い青の光が包んでおり、それが結界なのだろうと予想できた。

 

「ここが……魔法省本部……」

 

「大きい……」

 

イジーが呆然と呟く。

 

私もまた、喉の奥が少し震えるのを感じた。

 

やがて落ち着きを取り戻し、私達は入口の自動ドアを抜けてエントランスへ入る。

 

少し進むと受付があり、端正な制服姿の女性が何人も座っていた。

 

全員が身に魔法武器を付けているのが見える。

 

――――やはり、本部の空気は違うわね。

 

そう思いながら、一人の所に行く。

 

「こんにちは。お名前とご利用目的をお願いします」

 

「タイラントとイマジネーションです。魔法省管理部の組織長に呼ばれて来ました」

 

「確認できるものはありますか?」

 

「この手紙です」

 

少し汗ばんだ手で懐から手紙を取り出し、女性に差し出す。

 

「確認しました。暫くお待ちください」

 

手紙を丁寧に受け取った女性は、一礼して奥へと姿を消した。

 

残された私達は、改めて周囲を見渡す。

 

広いエントランスの中を、多くの魔法少女たちが盛んに行き交っている。

 

床は大理石。しかし、魔力を帯びている。

 

中には、ネットやテレビでよく見かけることもあるような有名な魔法少女の姿もあった。

 

テレビ越しの世界が、今目の前にある。

 

「魔法少女が……本当に、たくさんいますね……」

 

「うん。有名なのもいっぱいいる……」

 

その一人ひとりが纏う魔力の質に、圧力に、思わず感嘆する。

 

大阪支部の様子とは似て非なるものだった。

 

「大阪とは全然違う……」

 

「うん。でも……いつかは、ここで働きたい」

 

「ッ……そうね! いつかはここで……」

 

そんな理想を胸に他愛ない会話を交わした瞬間。

 

「お待たせしました」

 

背後から、静かで、しかし凄まじい――燃え上がる炎の如き威圧を帯びた声がした。

 

驚き振り返る。

 

そこに佇んでいたのは――――――

 

燃え上がることを体現したような朱のドレス。

炎のように揺れるオレンジの髪。そして、鋭く冷たくも、熱いような琥珀の瞳。

 

「組織長秘書をしています、Ⅶ級魔法少女 フルフレイムです」

 

心臓がバクンと脈打った。

 

フルフレイム――――世界最強の魔法少女。

 

幼い頃、夢に見たヒーロー。

 

私達の憧れで、目標の存在であった。

 

 

 




誤字報告あれば是非。
また脳死のまま書いてしまった……

閑話欲しい?

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