「さて、組織長として会うのは初めてかな?」
デスクに座る少女―――ヴェニタール組織長は、首を傾げながら微笑んだ。
その様子を、私達は驚きで困惑しながら呆然と立ち尽くす。
私達にとって組織長が魔法少女だったというのは初耳であり、非常に驚くべきことだった。
基本的に、魔法少女は文字通り十代の少女がほとんどの奇跡の産物。
それは、成人してから年を経るごとに魔力が減退していくためだ。
しかし、目の前にいるのは組織長である。
年端も行かない少女がなれるわけもない役職なのだ。
だからこそ、私にとっては今目の前にいる魔法少女が不気味で仕方なかった。
緊張で埋まっていた胸中が、僅かに凍り付く。
「……ふむ、今君たちが考えていることを当ててあげよう」
その魔法少女は、こちらを見ながら笑みを深めた。
「
思わず当てられたことに、私は一瞬たじろいだ。
それはイジーも同じようで、隣で無表情だが緊張感が伝わってきた。
「図星みたいだね」
組織長である魔法少女ヴェニタールが笑みを浮かべ、肩を竦めてみせた。
「ま、無理もない。僕が例外だと思ってくれればいいさ」
組織長がゆっくりと席を立つ。
その小柄な体には、何故だか積年の風格があった。
「さて。今回呼んだのは大層な理由ではなく、単に君たちに興味を持ったからだ」
彼女は足音を鳴らし、私達の前に立つ。
そして、突然言い放った。
「君達にはⅤ級上位の能力がある。僕が保証しよう」
「な、なぜそう言えるのですか……?」
「偶々君達の戦いを見た、と言っておこう」
私達は驚愕した。
いつの間にか、組織長は私達の戦いを見ていたと言うのだ。
そんな気配、微塵も感じたことがなかった。
それが猶更不気味に感じられる。
「大阪の試験はキツイらしいね。今度から少し緩めるように言っておいたよ。だから早くⅤ級になって東京本部で働いてくれよ」
堂々。
私達の前に立ちながら組織長―――魔法少女ヴェニタールは肩を竦めながら言い放った。
思わず緊張が解ける。
大阪の試験の緩和。
これは私達にとって僥倖な事だ。
大阪の試験官(ストレイトと言うらしい)は純粋な戦闘力以外を重要視しているらしく、戦闘に重きを置いている私やイジーにとっては天敵のような存在だった。
「本当ですか……!」
「あぁ勿論。これでも組織長だからね。これくらいは訳ないさ」
私は嬉しい気持ちで心が満たされた。
隣を見ると、イジーも僅かにホッとした表情を浮かべている。
組織長は私達を微笑ましい様子で見ていたが、やがて突如半回転した。
クルリ、と回り、組織長の視線上には端にいるフルフレイムが映った。
「ところで、君達の目標はフルフレイムなんだってね」
「は、はい」
私がそう返事し、隣でイジーがコクリと頷く。
「なるほど、なら―――折角の機会だ」
彼女がゆっくりと振り返った。
その表情に映っていたのは微笑ましい笑みではない。
小悪魔的な笑み。
何故か私はゾクリと背筋が震えた。
「――フルフレイムと模擬戦をしてみようじゃないか」
若干迷惑そうで、呆れた表情を浮かべるフルフレイムの隣で、ヴェニタールは叫んだ。
「見せてくれ、君達の言う実力を――――――」
※日常フォームと魔法少女フォームでは同一人物と断定できないのです。
凄いですね~魔法って。
閑話欲しい?
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本文書け
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他者支店閑話だ!
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何それおいしいの?