一体いつからだっただろうか?
毎日がこんなにも退屈だと思うようになってしまったのは…。
いや、何時からだなんて決まっている。
あの日、姉ちゃんである飛鳥が死んじまった時からだ。
唯一の肉親であり俺の心の拠り所だった。
橘 飛鳥。両親がいない俺と飛鳥は二人で助け合いながら生きていた。
両親が残したお金があった為、貧乏ではなかったものの生活は大変だった。
唯一の肉親と言ったが、実際は親戚は普通にいる。だから両親が死に、親戚にお世話になるという手もあったのだが、そこで問題になったのが俺の存在。
まるで人間とは違う存在かのような圧倒的な力、十歳そこらの男の子が車を軽々と持ち上げたりしたら誰だって気味悪がるだろう。
だから俺は施設に、飛鳥だけ親戚の家にっていう案もあったのだが飛鳥が暮らすなら二人と親戚に訴えたが何処もその条件で引き取ってくれる親戚はいなかった。
「飛鳥が死んでもう一年か…。まだそれだけしか経ってないんだもんな」
そんな事を思いながら眼を覚ます。
喉が渇いていたので冷蔵庫を開けるも
「…そういえば空っぽだったな。しょうがないコンビニまで買いに行くか」
本来であれば普通に学校に通ったりしていてもおかしくないはずの年齢の優樹だったが、学校にも通っておらず荒れた毎日を送っている。
コンビニに着いたはいいものの、目の端に鬱陶しい奴らを見つけてしまったのでそこまで行くことに。
「ねね!今から俺達とどっか遊び行こうよ!」
「できればホで始まってテルで終わる場所なんかがよかったりするんだけどね?」
「ははっ、お前答え言ってんじゃん」
コンビニのすぐ横の車が通れないくらいの通路で、男が三人に一人の女子高生を囲うようなかんじで逃さないようにしていた。
俺は無言で男達に近づき、三人いるうちの一番近いやつの肩を持つ。
そして掴んでる肩からバキッという音が聞こえてきたので反対側も同じようにする。
それに気付いた男共は何事かと振り返るがそこにいる俺の姿を見て顔を白くさせ腰を抜かした。
「いけ」
男共と一緒に硬直していた女の子に向かって一言言うとお礼もなにも言わずに逃げていった。
別にお礼目的じゃないから構わないけどなぁ…
取り敢えず男共は全員関節や骨を外し組み立てて置いた。
コンビニで最小限必要なものを手に取ると、会計もせずに普通に店外へ。しかし誰も何も言わない。いや、怖くて何も言えないのだ。
罪悪感なんて物は飛鳥が死んだときからなくなった。
こんなことをして警察がくるぞ?って
だからどうした?
俺にとってはさっきの男共と何も変わらない。
拳銃などの銃弾は俺の体を傷つけることはできず、毒など身体に影響を与えるものも、体の中の抗体が一瞬の内に出来上がり無効化。
正真正銘の化け物だ俺は。
よって日本政府が俺に下したのは放置すること、まぁ戦車の装甲をまるで紙でできたように貫いたり、それを持ち上げ振り回したりするようなやつ相手に普通は戦いを挑もうとは思わないだろう。
とはいえ色々と策を巡らせては秘密裏に俺を殺そうとしたが、すべて失敗。ゆえに放置…
家に帰り、ベッドで横になる。
「はぁ…飛鳥、俺はどう生きていけばいいんだろうな?それとも死ぬか?」
今更死なんてどうも思わない。
ただ、飛鳥に怒られそうだなと優樹はこの考えを揉み消す。
その時、
『君は、生まれてくる世界を間違えたと思った事はないかい?』
その声に反応し、優樹は一瞬のうちに体を起こし辺りを警戒するが誰の気配もない。
さっきの声を思い出す。
「生まれた世界を間違えただと?そんなもんいつだって思ってるよ畜生が!」
近くにあったゴミ箱を思わず蹴り飛ばしてしまい、ゴミ箱は散々跳ねて部屋に飾ってある写真立てにあたってしまいその際写真立ては倒れてしまい床に落ちてしまった。
「おっと、悪いな飛鳥」
写真立てには写真は二人の姉弟の笑っている姿が。
すると再び声が聞こえてくる。
『なら僕が生まれ直してあげよう!君にあった世界にね!』
主人公が荒れているのは過去編でいつか語りますので。