キリアスを守りたい! 作:キリアス守り隊!
あれから1ヶ月がすぎた。その間に原作通り2000人が死んだ。当然第一層も見つかっていない。…と、ここまではどうでもいいな、うん。
1ヶ月前、キリトに告白みたいなことをした俺。
あの直後、当然ながら名前を聞かれたのだが、俺はそこで一瞬言葉に詰まった。
鏡に映ったこの幼女に、前世の男の名前は似合わない。かといって、ネカマプレイをするつもりもなかったから、可愛い名前なんて用意していない。
この世界で、俺は何者でもない。ただの名無し。ついでにラッキー的な意味を込めて…
「……ナナ」
「え?」
「……私の名前は、ナナだ」
そんな適当すぎる理由で名乗った俺を、キリトは意外と素直に受け入れ、信用してくれた。
キリトがいくら疑り深くてフルダイブVRの神様とはいえ、まだまだ中学生のひよっこ。ソロプレイは流石に寂しくて嫌なのだろう。
しかし、それ以上に俺の見た目に関係しているとは思ってる。なんせ美少女だからな!
…美少女とはいえ、よくよく考えれば視点が低すぎると考えた俺は、ある日キリトを呼び止めた。
「キリト、そこに立ってて」
「…なんでだ?」
「いいからいいから」
ペタペタとキリトの目の前まで歩み寄る。そして、自分の頭のてっぺんに右手を水平に添えて、そのままスッと前方へスライドさせた。
「……。」
俺の右手の小指が、キリトの胸板あたりにコツンと当たる。
嘘だろ。いや…現実を直視したくなくて考えなかったが、薄々感づいてはいた。視界が低いことにも…歩幅が狭いことにも。
でも、ここまでとは。
「……低い」
「な、何が?」
キリトが少し裏返った声で尋ねてくる。
俺は自分の頭と、キリトの顔を見比べるように何度も視線を上下させた。
身長差、推定20センチ以上。いや、もっとか?
これじゃあ、キリトと並ぶと完全に「兄と妹」…いや、それより酷い。
というより多分、今の俺はシリカより幼い気がする。…これじゃあ美幼女だ。
「身長だよ、身長……!こんなんで両手斧なんて使えるわけない…!」
ガックリと項垂れる俺。一人称だけは「私」を保っているが、内心は絶望の嵐だ。
しかし、キリトはなぜか居心地が悪そうに視線を逸らし、頬を少し赤らめていた。
「そ、そうか?ナナの戦闘スタイル、小ささを感じさせないくらい豪快だし……それに」
「それに?」
「いや、その……近い。顔が」
「…?」
言われて気づく。身長を比べるために、俺は無防備にもキリトの懐に潜り込むような距離まで近づいていたらしい。
中身が男の俺としては、男友達に詰め寄っている感覚でしかなかったが、今の俺の外見は"手鏡を見て驚愕するレベルの美少女(幼女)"なのだ。
思春期真っ只中、中学二年生のキリト少年にとっては、刺激が強すぎたのかもしれない。
「わ、悪い。つい夢中になって」
俺は慌てて距離を取る。
危ない危ない。このアバターになってからというもの、どうもパーソナルスペースの感覚がバグっている気がする。
「コホン。……まあ、ナナが自分の身長を気にしているのは分かったけど、ステータス的には筋力値に極振りしてるから問題ないだろ。昨日だって大体一撃だったし」
キリトが気を取り直すように話題を戦闘面に戻した。
さすがは後の黒の剣士。一ヶ月一緒に狩りをしてきただけあって、俺の長所も短所も把握し始めている。
「まあな。当たればデカい。当たらなければただの的。……だからこそ、お前みたいな前衛がタゲ取ってくれないと困るんだよ」
「はいはい。善処しますよ、パートナー様」
キリトが呆れたように、でも少し嬉しそうに肩をすくめる。
この一ヶ月、俺たちは迷宮区を抜け、次の街を目指してひたすら最前線を走り続けてきた。
キリトがベータ版の知識を使いながら、その天性のセンスで道を切り開く。…俺はそれを手伝うだけ。
第一層の攻略が遅れているとはいえ、俺たちのレベルはこの時点のプレイヤー層の中ではトップクラスに位置しているはずだ。
「さて…そろそろ行くか、トールバーナへ」
「ああ。会議があるんだったな」
俺の言葉に、キリトの表情が引き締まる。
そう、今日は第一層ボス攻略会議の日。
原作通りなら、あの青髪の騎士や、後にキリトの運命を大きく変えることになる細剣使いの少女もそこにいるはずだ。
俺は背中に背負った身の丈に合わない巨大な斧を背負い直し、キリトに向かってニカっと笑いかけた。
「行こうキリト。私たちの攻略はここからが本番だ。」
◇
最寄りの街、トールバーナの広場には、すでに多くのプレイヤーが集まっていた。
意外と殺伐とした空気はなく、各々がおしゃべりをしている。その中心にある円形闘技場の最下段で、一人の男が声を張り上げた。
「はーい!それじゃあそろそろ始めさせてもらいま~す !今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう !
俺はディアベル職業は気持ち的に“ナイト”やってます」
始まった。ディアベルの演説だ。
俺は群衆の後ろの方で、隣のキリトを肘で小突いた。
「ナイトだってよ笑」
「しっ、ナナ…声が大きいって。でも、ああやって皆をまとめようとする奴がいるのは助かるな」
キリトは真面目な顔でステージを見つめている。
彼自身、私といることでソロであることに限界を感じているのだろう。
この会議には希望を持っているようだ。…キリトの成長の機会を奪っている気がするので、後々調整したいところでもある。
会議は順調に進んだ。
どうやらボスを見つけてくれたらしいので、パーティーを見つけてボスに挑もう、というディアベルの提案に会場が沸く。
しかし、次の言葉で場の空気が一変した。
「まずは6人のパーティーを組んでみてくれ! 」
その瞬間、周囲のプレイヤーたちが一斉に動き出す。
「お前あっち守れよ」「回復頼むぜ」
あちこちで声がかかり、即席のパーティーが次々と出来上がっていく。
取り囲まれる私たち。
いや、正確には"私"だけが。
「お嬢ちゃん、その斧すごいね!私たちのチームに入らない?君が来てくれたら絶対ボス倒せるよ!」
「レベルいくつ?良かったら俺たちと組んでくれないか?キミのパートナーも一緒にどうだ?」
「後衛は回復に専念してあげるよ。さあ、一緒に戦おう!」
デスゲームの最中だろうと、希少な女性プレイヤー(しかもさらに貴重なロリ)の力は偉大だ。周囲の男たちはキリトの存在を全く気にせず、私にばかり声をかけてくる。
「キリト、ちょっと悪いけど」
私はキリトの前にサッと立ち塞がり、満面の笑みで周囲の勧誘を断った。
「ごめんなさーい!私たち、出来るだけ2人でいたいんですー♡」
私の言葉に、集まっていた男たちは一瞬「え?」と固まった。
「え、2人きりで?6人パーティじゃなくて?」
「く、くそ…うらやましい…」
周囲がざわつく中、私はキリトの袖を引っ張って、男たちの群れからサッと離脱した。
キリトは相変わらず顔が赤いまま、状況が飲み込めていない様子だ。
「な、ナナ?今のはどういうことだ?6人推奨なのに、なんであんな……」
「すまんすまん…だけど、女1人男5人のパーティーなんてうまく行くわけないから。」
正直な話、別にボス戦だけなら大して問題なさそうだが…やはりキリトはアスナと組むべきだ。…俺?カップルに挟まる間幼女ってことで
「それに…」
「それに?」
「見てみろ。完全に孤立してる奴がいる。」
キリトの視線の先。
円形ベンチのさらに端っこで、目深に赤いフードを被り、周囲の喧騒から自分を切り離すようにポツンと座っている小柄な影。
アスナだ。
「お前可哀想とか思わないのか?私がいなかったらあぶれてたのはキリトだぞ?」
「ぐっ…それは確かに。」
「ってわけであの子を誘ってきてくれ。仲良く3人パーティーといこう。」
キリトはまだ納得していない様子で、私とフードの少女を交互に見ていたが、やがて諦めたように唇を噛んだ。
「……わかった。ただの数合わせで組むよりは、納得いく。……でも、なんであの子に声をかけるんだ?」
「いいかキリト。あの子は…」
「あの子は…?」
「可愛い気がする!!」
「なんだそれ!?」
「いいからいいから!それに…私たちのでこぼこパーティの欠点を補えそうなスピード型っぽいぞ?あいつの腰にかかってる剣の持ち手、見てみ。」
「あれは…細剣か。でも、強いかどうかはわからないだろ?」
「そりゃ勘に決まってるだろ?あの子は多分強い!!きっと!」
閃光のアスナだしな
「……はあ!?…わかった。そこまで言うなら、試してみる」
キリトが覚悟を決めたように一歩踏み出した。
『……隣、いいかな』
キリトの声が届く。
フードの少女がゆっくりと顔を上げる。
原作通りの会話が交わされ、そして彼女が小さく頷くのが見えた。
よし、確保完了。
「連れてきたぞ……」
戻ってきたキリトの後ろに、フードの少女が付いてきている。
これでメンバーは私、キリト、アスナの三人。
細剣使いのアスナは、キリトの斜め後ろに立ち、警戒を緩めていない。
私は背中に背負った巨大な斧を地面に突き立て、二人に向かってニカッと笑いかけた。
「よろしくな、新人さん。私はナナ、こっちがリーダーのキリト。三人いりゃあこの第一層のボスなんて、なんとかなるでしょ!」
そう。三人いりゃ、なんとかなる。
…そもそもヒースクリフがいない時代では、キリトとアスナはおそらく2強なのだから俺がいなくたってお釣りが来るレベルだ。
…足を引っ張らないように頑張りますか。
◇
「よぉし、そろそろ組み終わったかな?」
ヴィアベルが声を上げる。この後は確か
「ワイはキバオウってもんや。」
オレンジ色の髪を逆立てた男が、広場の中心で喚き散らし始める。
彼の主張はシンプルだ。
「この一ヶ月で死んだ二千人のプレイヤーは、元ベータテスターが情報と富を独占したせいだ。ベータテスターは土下座して謝り、アイテムを差し出せ」……と。
隣のキリトを見る。
彼はうつむき、唇を噛み締めていた。
彼自身の責任ではない。だが、責任感の強い彼は、自分がベータ版の知識を独占しているという自責の念に駆られている。
…キバオウ如きがキリトの心に傷をつけるなんて許せない。
「キリト、私はずっと味方だからな。」
「ぇ…?」
キリトの頭を小さくなった手で軽く撫で撫でする。…そんな時
「発言いいか?俺の名前はエギルだ。」
エギル初登場…!
「キバオウさん、あんたの言いたいことはつまり…」
エギルが前に登場して、ベータテスターが配った『攻略本』について冷静に説明し始める。
「あの人、かっこいいな…キリト。」
「…ああ。」
論破されたキバオウが何か不満げに席に戻ろうとしている。
しかし、キリトを傷つけた奴をただで返すわけにはいかない。今できる最適解は…
「…だっさーい笑 プププ…w」
容姿を活かして煽ることだ
「なんやと!…くっ」
キバオウは反論したそうだったが、幼女である俺の容姿を見て口を閉ざして席に着く。幼女に反論したら惨めなことなど誰でも予想できることだ。
…ふっ、TS幼女化も悪くないな。
◇
街のランプに明かりが灯る。
あれから攻略会議は順調に進み、自然な流れで夜まで話していた。
みんな噴水で比較的楽しそうに話し合っている。そんな中私たちは…
「ナナ、あの子のところに行こうぜ。」
キリトの指差す方向には赤フード…アスナがいる。
「1人で行ってこい、キリトなら大丈夫だって。」
「わわ!ちょっ…。」
キリトの背中を押して、アスナがいる方向に突き飛ばす。
キリトは私の方に振り向いたが、少し迷ってから前を向き、パンをもぐもぐしているアスナに話しかけた。
『結構美味いよな、それ』
『本気で美味しいと思ってる?』
『もちろん、この街に来てから一日一回は食べてるよ。…まあ、ちょっと工夫はするけど』
キリトがアスナに"クリーム"を差し出している。
原作通りの、初々しいやり取り。
私は少し離れた街灯の影で、腕組みをしながらその光景を眺めていた。
子供が色気付いた時の親みたいな気分だ。…キリトは私が産んでいた?
この2人は、やはりお似合い。…いや、必ず付き合わなければならない。
私がいることで万が一付き合わない…なんてことにならないように、最大限邪魔を排除しなければ。
キリアス以外なんて認めない、絶対に
◇
2022年12月3日 第1層・ボスルーム前
巨大な石扉を前に、ディアベル率いる攻略隊が集合していた。
重苦しい空気の中、ディアベルが剣を高く掲げて演説をぶちかましている。
「勝とうぜ!」というシンプルな言葉に、みんなは緊張して声も出ていないように感じる。
…ふん、まあ勝つのは間違いない。
だって、後の二大巨頭であるキリトとアスナがここにいるんだからな。
私は二人の後ろで、自分の背丈より長い斧の柄を肩に担ぎ直し、冷めた目で前方の『ナイト様』を眺めていた。
「ナナ、緊張してるか?」
キリトが声をかけてくる。俺の不安を紛らわせるための問いかけだろうが、既に死んでいるのに恐怖などあるわけない。
「まさか。それよりキリト、あのアスナって子から目を離すなよ。……フォローするのはお前の役目だぞ。」
「……ああ、分かってる」
キリトの視線が、フードを深く被り直したアスナに向く。
よしよし、いい傾向だ。ぐへへ
扉が開き、ボスの咆哮が轟く。
第一層ボス《イルファング・ザ・コボルドロード》。
巨体から繰り出される圧は凄まじいが、メタ知識持ちの俺からすれば、モーションは既にキリトから把握済みだ。
「攻撃、開始ィ!!」
ディアベルの号令と共に、乱戦が始まった。
俺たちE隊の役割は、ボスの取り巻きであるセンチネルの掃討。
「スイッチ!」
キリトの声に応え、アスナの細剣が閃光となってセンチネルを貫く。
……はっっや。マジで速い。
キリトも負けじと鋭い一撃で隙を埋める。
この二人の連携を見ているだけで、飯が三杯はいけるな。
「――最後は私だ!」
私は二人が切り開いた隙間に飛び込み、極振りのSTRを乗せた斧をセンチネルの脳天に叩きつけた。
critical‼︎
重装備のセンチネルが、紙屑のようにポリゴンとなって霧散する。しかもクリティカルだ。
「ナナ、良くやった!」
「……ふぅ、センチネルはこれで最後か?」
ふとボスの方を見るとHPバーが最後の一本、レッドゾーンに突入する。
ボスの武器が、重い斧から身の丈を超える野太刀へと変わった。
ここでディアベルが、手柄を焦って単身飛び出す。
「――ダメだ!!!全力で後ろに飛べ!!」
キリトが叫ぶ。原作通りの展開。
ディアベルはボスの『跳躍攻撃』をまともに受け、なす術もなく宙に吹き飛ばされた。
……助けるか?いや、助けない。
だってここでディアベルが生き残ったら、キリトが『ビーター』を自称して汚れ役を引き受けるあのエモいイベントが消えるかもしれないだろ?
それに、ディアベルが死ななくてキリアスが発生しなかったらどうしてくれるんだ?
キリアスという至高のカップリングに必要ない要素は、あえて排除する必要もない。
「ぐはぁっ……!!」
地面に叩きつけられたディアベルのHPが、凄まじい勢いで削れていく。
キリトが慌てて駆け寄り、ポーションを飲ませようとした。しかし助からないと分かっているヴィアベルは、キリトに託した後に光の破片となって消えていった。
……悪いなキリト。これもキリアスのためなんだ。
託されたキリトの表情が変わる、とても良い目になった。
しかしボスは待ってくれない。
野太刀を振り上げ、次の獲物を探すボス。
「キリト!アスナ!行くぞ!!!」
俺の声を皮切りに、3人で走り出す。
「手順はセンチネルと同じだ!」
「「分かった!」」
キリトの言う攻略情報に、俺とアスナが従う。
俺は斧を構え直し、二人の背後をカバーする位置に陣取った。
ディアベルは死んだ。だが、これでいい。
ここからは、この世界で最強の二人の独壇場だ。
カキィィン!!
キリトが最初に飛び込み、隙を作る。
「スイッチ!!」
アスナが隙を見て攻撃しに行くが、ボスは既に立て直している。
アスナが攻撃を喰らう。
…いや、正しく言えばアスナのフードだけが攻撃に当たった。
美しいアスナの姿があらわになる。
そのあまりの美しさに、キリトは声も出ていない。
「キリト、俺の言った通りだっただろ?」
「あ、ああ。…!次来るぞ!」
そのままキリトとアスナがうっっっつくしい連携でボスと互角の戦いをする。
しかし、キリトが攻撃を喰ってアスナと共に倒れ込んでしまった。当然、ボスがそんな隙を逃すはずがない。
「スイッッチーー!!!!」
斧をボスに向かって全力で振り、ボスを後ろに吹き飛ばした。
「回復するまで、俺が支えてやる!!」
遠くに離れたボスに向かって3人で走り出す。
「ナナ!アスナ!最後の攻撃、一緒に頼む!」
「「了解!!」」
3人でボスの反撃の機会を与えることなく打ち込んでいく。
自然と俺+アスナが隙を作る形になった。
そして、キリトが前に出た。
Congratulations‼︎
……終わった。
だが、静寂はすぐに怒号へと変わった。
「……なんでだ! なんでディアベルを見殺しにした!」
キバオウだ。原作通りの責任転嫁。
彼はキリトがボスの攻撃パターンを知っていたはずだと詰め寄る。周囲のプレイヤーたちの視線も、感謝から疑念へと、急速に冷え切っていく。
キリトが、俺の顔を見た後に『全部一人で背負おうとする顔』をした。
こいつ俺のことすら置いてく気だな!?
しょうがないからそっぽ向いてやった。
…よし、ここだ。ここでお前の格好いいところ、見せてやれ。
「……フン、ベータテスターと一緒にすんなよ」
キリトが低く、冷たい声で笑い始めた。
「俺があのベータの連中と同じレベルだと思ってるのか? あいつらは初心者以下の素人だ。俺は誰も到達できなかった階層まで行った男だ。…情報を知ってるのは当然だろ。」
周りがざわつく。「ベータテスター」を超える「チーター」
あだ名は――『ビーター』。
キリトは一人、ラストアタックボーナスである《コート・オブ・ミッドナイト》を羽織り、階段へと向かう。 かっちょええ…
その後ろ姿は、あまりにも孤独で、そして最高に「主人公」していた。
さて、俺が一層で1番見たかったシーンが始まる…!!!!!
「……待って!…あなた、戦闘中に私の名前呼んだでしょ。」
「ごめん、呼び捨てにして。それとも呼び方違った?」
「どこで知ったのよ。」
「この辺に、自分の以外に追加でHPゲージが見えるだろ?その下に何か書いてないか?」
「…き、りと。キリト?これがあなたの名前?」
「ああ。」
「…ふふ、なんだ。こんなとこにずっと書いてあったのね!」
あああああああ!!!!尊いよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!かわいいよおおぉぉぉぉぉ!!!!!
「君は強くなれる。だから、もしいつか信頼できる人にギルドに誘われたら、断るなよ。」
「ソロプレイには、絶対的な限界があるから。」
「なら、あなたは…?」
キリトは、無言で階段を上がっていく。
どうやら、キリトは俺を巻き込むまいとソロプレイするつもりらしい。…かわいいやつめ
「キーリト!行くぞ!」
「…!」
「…ああ!」
そんな、厨二真っ盛りのキリトと無理矢理肩を組み、第二層に歩みを進めたのだった。
戦闘シーンって難しいよね。