指揮官となった五代雄介   作:ティガファン

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今回はあの例のトラウマシーンです。


EPISODE.2「侵食」

市街地に移動した四人。

 

すると、ラピが五代に質問する。

 

 

ラピ「本当に昨日、任官されましたか?」

 

五代「うん。そうみたいだけど…記憶がなくて…」

 

ラピ「…作戦中に死亡した指揮官の代わりに来たという、新人の指揮官…何を考えているのやら」

 

マリアン「…はい?」

 

ラピ「いや、何でもない。とにかく、あなたは今から本分隊の指揮官になります。現在進めている作戦の引き継ぎが必要ですが、よろしいでしょうか」

 

五代「うん。大丈夫」

 

 

五代はそう言ってラピに向けて笑顔でサムズアップをすると、ラピは作戦について説明を始める。

 

 

ラピ「作戦について簡単に説明します。46時間前、この区域を捜索していたニケ1分隊との通信が切断されました。通信履歴が何も残っておらず、捜索が必要との判断から私たちが投入されましたが、指揮官が死亡するという事故がありました」

 

アニス「問題は、その指揮官だけが作戦区域の座標を知ってたってこと。でも、今の指揮官様は一部とはいえ、記憶喪失だし…」

 

五代「うん…ごめんね…」

 

 

五代が謝罪すると、マリアンが声を上げた。

 

 

マリアン「私が知っています」

 

アニス「うんうん。そうだよね、うん…うん?」

 

マリアン「作戦前に入力されました。私が先頭に立ちますから、ついてきてください」

 

アニス「あっ…OK」

 

マリアン「それからあなた、ラピでしたっけ?」

 

ラピ「…?」

 

マリアン「自分の指揮官も守れなかったくせに、新米だの何だの、難癖付けないでください。この方も私たちと同じく、命をかけて人類のために戦われるのです。ですので、また今度このようなことを口にした時は、私も黙ってはいません」

 

アニス「おお、なにこれ。もうギクシャクしてる?」

 

ラピ「…そうね。私の失言だった。謝る」

 

マリアン「謝るのなら私にではなく、指揮官へお願いします」

 

ラピ「申し訳ありません」

 

五代「全然気にしなくていいよ。大丈夫だから」

 

 

そう言って五代は再びラピに向けて笑顔でサムズアップする。

 

 

ラピ「……」

 

アニス「ええ、怒らないの?」

 

五代「うん。全然」

 

アニス「はは、今回の指揮官様はちょっと変わってるね」

 

五代「そうかな?」

 

 

五代はアニスに笑顔でそう返事をしていると、マリアンの様子がおかしい事に気がつく。

 

 

五代「大丈夫?具合悪そうだけど…」

 

マリアン「…すみません。実は…なんだか体調が…」

 

ラピ「メンテナンスを手伝うわ。上着を脱いでもらえる?」

 

マリアン「え?こ、ここでですか?」

 

アニス「??何?問題があるの?」

 

マリアン「だって、指揮官もいるし…」

 

アニス「はは、な〜んだ。指揮官様がニケを女として見るとでも?心配ご無用。私たちは血も涙もない、ただの戦闘兵器だから…女として見るわけないよね!そうだよね、指揮官様?」

 

五代「?女性にしか見えないんだけど…」

 

アニス「…素で見てたんだ」(≖ࡇ≖)

 

マリアン「あっ、もう大丈夫です。不慣れな環境で、ちょっと誤作動を起こしたようです」

 

ラピ「脱いで」

 

五代「え!?」

 

アニス「もう、いちいち反応しないでよ」(≖ࡇ≖)

 

マリアン「だ、大丈夫ですって」

 

ラピ「誤作動が起きた際、メンテナンスは選択事項ではない。必須よ」

 

マリアン「…分かりました」

 

アニス「さ、指揮官様はあっち向いてて」

 

五代「分かった」

 

 

五代は言われた通りに別の方向へと向き、ラピによるマリアンのメンテナンスが行われた。

 

しばらくすると…

 

 

ラピ「…異常なし」

 

 

マリアンの異常は発見されなかった。

 

 

マリアン「だから、言ったじゃないですか」

 

ラピ「移動を続けよう」

 

 

移動を再開しようとすると、アニスがマリアンに「見えてる」と嘘をつく。

 

 

アニス「お、見えてるよ」

 

マリアン「!!」

 

アニス「ジョ〜ク、ジョ〜ク」

 

 

アニスの言葉を聞いたマリアンは慌てて隠すが、アニスは嘘だと伝える。

 

 

マリアン「……」

 

 

アニスのふざけた発言にマリアンは頬を膨らませる。

 

そのやりとりを見た五代はうっすらと微笑む。

 

すると、どこからか砂嵐が混じった声が聞こえてきた。

 

 

???『…へ…ですか?』

 

ラピ「…?」

 

 

その声を聞いたラピは反応する。

 

 

???『アークから地上へ!聞こえますか?ラピ、アニス!』

 

ラピ「通信が…こちらラピ。シフティー、聞こえる?」

 

シフティー『あっ、やっと繋がりましたね!状況はどうですか?』

 

ラピ「新しい指揮官と合流できた。座標も確認して、今作戦遂行中」

 

シフティー『はあ〜よかった!輸送機との連絡が途絶えてしまい、びっくりしました!』

 

アニス「ちょっと、しっかりしてくれる?敵陣のど真ん中に輸送機を送ってどうするの」

 

シフティー『はい?』

 

アニス「もう鉄くずになったよ。おかげで完全にしくじることろ…」

 

シフティー『…該当地域のラプチャーは対空火器を保有しておりません!それで輸送機を送ったんですが…』

 

アニス「…は?」

 

ラピ「シフティー。輸送機のブラックボックスデータを送ってほしい」

 

シフティー『え…ただ今、分析中です!終わり次第すぐに送ります!あともう少しです!』

 

ラピ「ええ、お願い」

 

シフティー『はい、少しだけお待ちください!さて、それでは…五代雄介様、初めまして。私はアーク情報部に所属するオペレーター、シフティーと申します。これから作戦をサポートします!よろしくお願いします!』

 

五代「うん。これよろしくね、シフティー」

 

シフティー『はい!』

 

 

オペレーターのシフティーが加わったことで、作戦を有利に進められるようになったが、五代は疑問に思った。

 

 

五代(でも、なんで輸送機が墜落したんだろう?シフティーが嘘をついている様子はないし。もし、シフティーの言う通りなら、対空火器を持ったラプチャーはいない……もしかして、対空火器を持ったラプチャーがいきなり現れたのかな?それに、さっきアニスが言ってた「血も涙もない戦闘兵器」って言う言葉…)

 

 

「血も涙もない戦闘兵器」…その言葉で4本の金色の角を携えた黒い眼をした漆黒の戦士——凄まじき戦士(アルティメットフォーム)の姿を五代は思い出す。

 

だが、彼女たちは凄まじき戦士とは無関係なため、これ以上は考えないことにした。

 

すると、シフティーから通信が入る。

 

 

シフティー『前方にハイクラスのエネルギー反応を探知!ロード級と推定されます!』

 

アニス「ええ?なんでここにあんなのが出てくるの?」

 

ラピ「一時退却を提案します」

 

マリアン「でも、行方不明になったニケは?」

 

アニス「見捨てるしかないよね!」

 

マリアン「……」

 

 

アニスの「見捨てる」という発言を聞いた五代は一瞬眉を顰めるが、すぐに戻り、アニスは見捨てる理由を説明する。

 

 

アニス「地上で行方不明になったニケの回収率は0.2%よ。捜査作戦なんてただの見せかけ。あなたも知っていると思うけど」

 

マリアン「でも、見捨てるわけには…」

 

 

すると、五代がシフティーにロード級はそんなに危険なのか質問する。

 

 

五代「ロード級ってそんなに危険なの?」

 

シフティー『危険です!中隊クラスを目指すだけあって、戦闘力が高めです!シミュレーション上での勝率は高めですが、こちらも被害がかなり…24.35%の確率で全滅するかもしれません!』

 

マリアン「…指揮官。辞めますか?」

 

 

マリアンの言葉を聞いた五代は返事する。

 

 

五代「捜査作戦を辞めるつもりはないよ」

 

ラピ「でしたら、ご命令ください。それで十分です。私たちは指揮官の命令に従います」

 

五代「だったら前へ進むしかないよ」

 

ラピ「ラジャー」

 

アニス「…指揮官様。死んじゃうかもよ?私たちは頭さえ温存すればいいけど、人間の指揮官様は違うわ。それでも大丈夫?」

 

五代「心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だから」

 

 

五代はそう言って、アニスにサムズアップをする。

 

 

アニス「OK。分かったわ」

 

マリアン「指揮官、私の後ろにいてください。私が必ずお守りします」

 

五代「分かった。みんな、頑張って」

 

 

 

 

 

数分後、ロード級を無事に倒し、戦闘が終了した。

 

ラピとアニスの損傷は軽かったが、マリアンは五代を守っていた影響で他の二人より損傷が酷かった。

 

 

シフティー『状況終了!被害報告をお願いします!』

 

ラピ「損傷は軽微。残弾数は良好」

 

アニス「以下同文」

 

マリアン「左側の鎖骨フレーム、破損。右下のプロテクター、大破。右眼レンズ、榴弾により損傷。ターゲット認識には異常なし。破損率17.05%。作戦は続行可能です」

 

シフティー『あっ…はい!分かりました!』

 

 

彼女たちの報告を聞き終えたシフティーは通信を一旦遮断する。

 

 

アニス「…ケガが酷すぎるわ」

 

マリアン「大丈夫です。もうすぐ座標位置に到着します。急ぎましょう」

 

五代「でも、俺のせいで傷ついちゃったから、せめて手当てさせて」

 

マリアン「指揮官…」

 

 

五代はそう言ってマリアンの傷の治療を施す。

 

 

アニス「はは。指揮官様、何してるの?ニケにはそんなの意味ないん…」

 

 

それを見たアニスがニケに意味はないと教えようとするが、それをマリアンが止めた。

 

 

マリアン「いいえ、あります」

 

アニス「…?」

 

マリアン「心が…満たされる感じがしますから」

 

アニメ「……」

 

ラピ「……」

 

マリアン「指揮官。ここにも包帯を巻いてください」

 

五代「うん。分かった」

 

 

五代はマリアンに言われた通り、別の所にも包帯を巻くと、マリアンは五代に向けてお礼を言う。

 

 

マリアン「ふふ、ありがとうございます。もう全然痛くありません」

 

五代「そう?それなら良かった」

 

 

マリアンの言葉を聞いた五代は満足げに微笑む。

 

 

 

 

 

マリアンの傷の治療を施した後、座標地点へと移動し、目標の座標地点へと辿り着いた。

 

 

マリアン「ここです」

 

アニス「…先発隊はおろか、誰もいないわ」

 

マリアン「います」

 

アニス「いや、本当にいないんだけど」

 

マリアン「捜してみましょう」

 

 

そう言ってマリアンは一人で歩き始めた。

 

 

アニス「…?何なの?」

 

シフティー『…ラピ。輸送機のブラックボックスの解析が終わりました!テキストデータで送ります!』

 

ラピ「ラジャー」

 

 

ラピの眼球が僅かの間だが、点滅した。

 

 

ラピ「……」

 

五代「ラピ?」

 

 

すると、カチャと音を立て、ラピの持つ銃の銃口が遠くに見えるマリアンを狙った。

 

 

五代「っ!ラピ…!?」

 

ラピ「マリアン。止まって」

 

マリアン「はい」

 

ラピ「あなたが輸送機を撃墜したの?」

 

アニス「…は?」

 

五代「…え?」

 

 

ラピの言葉を聞いたアニスと五代は信じられないという表情になり、思わず声を上げる。

 

 

マリアン「いいえ」

 

ラピ「二度も輸送機の内部で爆発が起きた。今回の作戦で使う予定だった爆弾よ。外部からの起爆信号なしには絶対に爆発しない…そして、その起爆信号の識別コードは、マリアン、あなたよ」

 

五代「!?」

 

マリアン「いいえ」

 

ラピ「目的は何」

 

マリアン「ここです」

 

ラピ「答えて。答えなければここで処分する」

 

マリアン「ここです。ここです」

 

五代(なんだ?さっきから様子がおかしい…)

 

 

すると、マリアンの瞳が紅く光る。

 

それは、まるでラプチャーのコアのように。

 

 

マリアン「ここです」

 

五代「っ!?」

 

 

マリアン「ここです、ここです、ここです、ここです、ここです」

 

 

シフティー『!!侵食反応を確認!い、いつから!!』

 

ラピ「ちっ」

 

五代「シフティー、マリアンに一体何が起きてるの!?」

 

シフティー『ラプチャーに中枢神経を奪われました!』

 

 

マリアン「ここここここここでででででででですすすす

 

 

シフティー『コーリングシグナルを感知!阻止してください!』

 

ラピ「撃ちます!命令を!」

 

五代「っ…!!」

 

 

ラピの言葉を聞いた五代は言葉が詰まる。

 

短い期間とはいえ、ともに過ごした仲間であり、そう簡単に切り捨てることはできなかった。

 

次の瞬間、突然強い振動が地面から感じた。

 

 

シフティー『ぜ、前方からハイクラスのエネルギー反応!この振動パターンは…ブラックスミスが来ます!』

 

 

マリアン「ここここここここでででででででですすすす

 

 

五代「…何かがこっちに来てる」

 

シフティー『コードネーム・ブラックスミス!タイラントモデルの1つです!地上に上がったニケを捕まえて、ラプチャーの部品にする特殊モデルです!』

 

 

マリアン「ここここでででですす…

 

 

すると、マリアンは何処からか現れた触手に捕まり、あっという間に建物の向こうに姿を消した。

 

 

五代「!!マリアン!!」

 

アニス「ああっ!吸収された!」

 

ラピ「行方不明になった先発隊は多分、あれにやられたのでしょう。まだ間に合うかもしれません。マリアンも先発隊も」

 

五代「え…?」

 

アニス「ラピ!何を…!」

 

ラピ「ブラックスミスは捕獲したニケをしばらくの間保管します。時間的には、生存している可能性が高いと思われます。どうされますか?」

 

アニス「どうって何よ!頑張って逃げなきゃ!」

 

ラピ「ご命令ください」

 

 

ラピの説明を聞いた五代は、マリアンを助ける事を決意する。

 

 

五代「二人とも、マリアンを助けよう」

 

ラピ「ラジャー」

 

アニス「正気なの?死んじゃうよ!」

 

ラピ「アニス。やってみよう。やってみたいの」

 

アニス「…見つけた?」

 

ラピ「まだ分からない」

 

アニス「いいよ。じゃあやってみよう」

 

 

アニスがそう言うと、ラピはシフティーにサポートをお願いする。

 

 

ラピ「シフティー、サポートをお願い」

 

シフティー『え…はい!まず、シミュレーションの結果は…』

 

五代「言わなくて大丈夫だよ」

 

 

シフティーはブラックスミスとのシミュレーションの結果を言おうとするが、五代は大丈夫だと伝える。

 

 

シフティー『…分かりました!ただ今より、タイラントモデル003ブラックスミスとの交戦に入ります!エンカウンター!

 

 

ラピとアニスvsブラックスミスの始まりが告げられた。




上手く書けてますかね?

正直に言って、不安です。

あの例のトラウマシーンを見た人たちは心に大きなショックを与えられたはずです。

そして、いよいよ、五代さんが古代の戦士の力を発動させます。
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