ベル・クラネルの父親に転生してしまった!?(本人は無自覚です)   作:カステラ

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女神フレイヤ

 

「……いいわよ、もう警備兵は行ったわ」

 

 

「あ、ありがとうございます?」

 

 

少し経った頃、フレイヤとアルバスは話していた。

 

先ほどの出会いから少しして、警備兵が来たときに庇ってもらいはしたものの今だアルバスはこの女神を信用できないでいた。

 

いや、自分が不法侵入者なのはわかっているのだが。

アルバスにとっては原作での印象が強すぎて、どうなるかがわからないというのが実情だ。

 

 

「あ、あの?どうして俺を庇ってくれたんすか?」

 

 

それでも何も話さないわけにはいかないので、口を開く。

 

それに対して、フレイヤは言う。

 

 

「そうね。ゼウスに貸しを作りたいのが一つ、そして────」

 

 

一泊を置くと、女神は言う。

 

 

「あなたに興味があるわ」

 

 

その言葉を聞き、背筋が震える。

 

淫靡というのが一番の印象な声だった。

興奮しているのかもしれない。

 

そして恐怖に苛まれる。

 

 

「ねえ?あなた─────」

 

 

 

 

 

 

 

 

「私のものにならない?」

 

 

 

 

 

直後、自分が塗り替えられるような感覚がする。

 

自分のすべてが塗りつぶされていく。

 

このまま身を任せてしまいたい。

 

自分でなくなっても構わない。

 

そのまま、自分の意思がなくなっていき───────

 

 

 

 

『────■■■■との約束よ』

 

 

 

 

──────違う。

 

俺は俺だ。

 

■■■との約束を守る。

 

だから、

 

 

 

 

 

 

 

こんなとこで止まれない。

 

それに、こんなとこで終わったら、アルフィアに笑われる。

 

 

 

 

 

 

意思を取り戻した彼は言う。

 

 

「すんません、助けてもらったとこ悪いんすけど」

 

 

「あなたのものにはなれない」

 

 

そう、はっきりと。

彼は告げる。

 

 

「あと、速攻魅了はどうかと思うっすよ、まじで」

 

 

余計な一言を添えて。

 

それに対し美の女神は、驚いたあとに、

 

 

 

 

笑った。

 

 

────────────────

 

 

(本当に効かないのね)

 

 

実のところにフレイヤは、魅了が効かないことはわかっていた。

 

何かしら情報があったわけではない。

 

ただ、神の直感と言うやつである。

そして、自分のものにしたいのも本当である。

 

彼が通気口から出てきた時、彼の魂をみた。

魂の色自体は普通だった。

特に目を引かれるものはなかった。

 

 

 

だが、あり方は違った。

 

そのあり方はまさに光。

 

周りを照らし、感化し、一直線に向かう光。

 

今はまだ幼くとも、いずれ何かになると言える光だった。

 

 

「そう……ごめんなさいね、急にこんなことをして」

 

 

「つい試してしまったわ」と言うフレイヤに、アルバスは疑問を覚える。

 

 

(原作の印象が強すぎるだけかもしれんけど、こんな素直に謝るか?)

 

 

なかなか失礼なことだが、それだけ原作の印象は強烈だったのだ。

 

 

(あのヤンデレ女神がなぁ……)

 

 

「何か言ったかしら?」

 

 

「何でもないです!!」

 

 

思考を見透かされそうになり、つい大声で答えてしまう。

 

 

「───それで、ここから出たいのよね?」

 

 

「そ、そうっすね、なるべく早く」

 

 

そう言うとフレイヤは笑っていう。

 

 

「ならついて来なさい、案内してあげる」

 

 

そう言ってフレイヤは歩き出す。

アルバスは慌ててついていく。

 

途中、警備兵に見つかるも、フレイヤの魅了ですべて無効化した。

 

 

─────────────────────

 

 

無事、と言えるのかは分からないが、外に出れた二人。

 

振り返って、フレイヤが言う。

 

 

「ついたわよ」

 

 

「あ、ありがとございます…」

 

 

それの怯えた様子をみて、フレイヤは笑う。

 

 

「もう、そんなに怯えないで?何もしないから」

 

 

「は、はい」

 

 

「ふふ、じゃあ最後に一つだけけ───」

 

 

フレイヤは頭をアルバスの耳元に近づけて、言った。

 

 

「ノームの万屋にあるものが入っているわ、よかったら使ってちょうだい?」

 

 

それだけ言い終えると、顔を話す。

 

 

「あんまりおいたしちゃだめよ?」

 

 

「は、はい!失礼しました〜〜!!!」

 

 

それを聞いたアルバスは、ビューンと擬音がするほどの速度で駆け出していった。

 

 

「また会いましょう?不思議な人」

 

 

そう言った美の女神は、笑っていた。

 

 

───────────────────

 

 

フレイヤとの会髄のあと、雷雲の館に帰ってきたアルバスを待っていたのは─────

 

 

 

「正座」

 

 

「あの?メ、メーテリア?」

 

 

「正座」

 

 

「あ、あの?」

 

 

「せ・い・ざ」

 

 

「はい!!」

 

 

激怒したメーテリアだった。

 

メーテリアは問題を起こしたアルバスの話を聞いてから、ずっと雷雲の館で待っていたのである。

 

アルフィアたちを連れて。

 

 

「なんで私が怒っているか、わかりますか?」

 

 

「……はい」

 

 

「それで?なんでこんなことをしたの?」

 

 

「……その、ゼウスのジッさんに誘われて───「は?」興味があったから行きました!」

 

 

激怒したメーテリアに逆らえず、素直に答えてしまうアルバス。

 

そしてアルフィアが言う。

 

 

「ふっ、無様だな」

 

 

「うッ!」

 

 

「女にうつつを抜かし、問題を起こしメーテリアに叱られているとはな笑」

 

 

「うッ!!」

 

 

何も口答えできないのか呻くだけのアルバス。

 

言い返そうものなら、メーテリアの激怒が飛んでくるため、何も言えない。

 

そしてメーテリアが言う。

 

 

「…まあ、大体わかったわ」

 

 

「…そっそうか。それで判決はどのように……?」

 

 

恐る恐る聞いてみると、メーテリアは真顔のまま答える。

 

 

「3日間、ダンジョンにいくのも鍛練も禁止」

 

 

「」

 

 

絶句する。それは、それだけはダメだ。

 

 

「たっ頼む!それだけは!それだけは!」

 

 

必死で頼み込むが、メーテリアは許してくれない。

 

真顔を崩さず、宣言する。

 

 

「本でも読んでなさい!!ふんっ!!」

 

 

そう言ってメーテリアは出て行ってしまう。

 

 

「無様だな」

 

 

そう、アルフィアが言う。

 

 

「わかってんだよ、そんなこと……!ううッ!」

 

 

自業自得だが、やめておけばよかったと思った。

 

これで、また約束から遠のいた。

 

 

 

 

 




どうですかね、うまく書けましたかね?
本来なら1話にまとめるはずだったんですけど、なんとなく2話になってしまいました。
あと、ゼウスはあのあとヘラに連行されました。
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