デジタルワールドの管理者『ゲッターロボ』   作:マネモブ

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よこせ デジタマよこせ

 謎に満ちたコンピューター『イグドラシル』が作り出した現世代最大のデジタルワールド──そこに異変が生じていた。

突如として多発した小さなデジタルワールドの同時発生、それの管理者として出現した戦闘データの塊とも言える存在達。

彼らも最初は自身のデジタルワールドを育て上げて満足したのか何もしてこなかった。

しかし今は違う。

何らかのきっかけがあったのか、件のデジタルワールドの管理者の一人『ゲッターロボ』が襲撃を仕掛けたのだ。

 

 

 

 赤いマントを見に纏い、両腕に刃を生やした戦鬼がデジモンワールドの壁を開けんと力づくで破壊していく。

目的はただ一つ。このデジタルの世界で“確固たる意思”を持っている生物『デジタルモンスター』略して『デジモン』の卵デジタマを手に入れることだ。

孤独は辛いものだ。どんな強者でさえも1人では生きてはいけまい。

ならば予防するのみ。

そうなる前に孤独でなくなれば良いのだ!

 

「ゲッタァァァアアアアア!ビィィィーーム!!!」

 

そして世界は切り開かれる。

緑色の光が壁を侵食し、ゲッターの侵入を許してしまう。

そして数刻の沈黙の末、赤い戦鬼が口を開く。

 

バキッ バキッ

「我が名はゲッターロボ」

 

 ノイズ塗れの声がイグドラシルのデジモンワールドに響き渡った。

それを聞き、クレニアムモンがゲッターロボを撃退するために動き出す。全ては忠誠を誓ったイグドラシルのために……。

ゲッターにとってもイグドラシルにとってもロイヤルナイツにとっても何もかも未知だった。

故に排除しようとしたのかも知れない。

 

「喰らえっ、我がゲッターの一撃をっ!」

「……ッ!」

 

 空中でゲッターが回転する威力と共に回転蹴りを繰り出す。

空気がゴウッと音を立てて引き裂かれ、火花を散らしながらゲッター合金の装甲がクレニアムモンのブラックデジゾイドの鎧に直撃する。空中で一歩引きながらも攻撃を受け止めたクレニアムモンは、自身の武器である魔槍クラウ・ソラスでゲッターロボの頭部を狙う。

この一撃は当たれば一撃必殺の威力、誰もがこれで終わったと感じた。

しかし……。

 

「ならばッッ!!!」

「むっ!?」

 

ギュンッと不自然な曲がる音が聞こえた。

 

「“弾丸滑り”ッ!!」

 

 装甲に沿う様に、傷つけない様に、魔槍クラウ・ソラスが曲がった。

僅かに捻られたゲッターロボの身体は、攻撃を装甲に滑らせて後ろの方へ飛ばしてしまう。ゲッターロボの装甲には少し跡がついただけで傷付いていない。

弾丸滑りの驚愕がまだ相手を包んでいる内にゲッターロボが、至近距離でゲッタービームを放つ。プラズマが弾ける音と共に爆発する様に炸裂して全てを焼き払わんとする力の濁流は、クレニアムモンに受け止められる。

 

───魔楯アヴァロンによる防御だ。

 

 ゲッターロボが目を細める。

 

「もしかして金属とかもデジタルワールドで作れるタイプ?」

「…貴様に教えて何になるッ!」

「はうっ…まあええやろ」

 

 名残惜しそうにしながらクレニアムモンはゲッターロボの様子がおかしいことに気づく。

戦うのを諦めたかの様に斧を捨てたのだ。しかし、相手が投降してくれるなら話は早い。

今すぐ───

 

「バイ

 バイ」

 

 ゲッターロボは、UFOのような光の軌道を描いてデジモンワールドを飛び回る。ゲッターウィングがバサバサと流れ星の光の様になって青い空にその存在感を誇示する。

大事になってきたのかマグナモンやデュークモンまで追跡と攻撃をしている。

潮時だ。

 

そしてゲッターロボは、ゲッター空間経由で行方をくらませた。

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