デジタルワールドの管理者『ゲッターロボ』   作:マネモブ

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海底ヒーローと電撃竜

 テリアモン高原。

テリアモンと呼ばれるデジモンが森の葉っぱのような数程生息しているとされている高原。

かつてはテリアモンを狙った肉食のデジモンの格好の狩り場だったが少し前から何かが違うようだ。

 

 

 その変質点、マグネティックドラモン。

それの勧誘がレガレクスモンにとっての最初の役目だった。

 

(一秒一刻も早くラーメンが食いたいですね

ニンニクと辛味噌たっぷりの豚骨でね…)

 

 現在のレガレクスモンは、美味しいご飯によりモチベーションも格段にアップしている。

だから早く終わらせようと森の小さな小道を駆け抜け走った。

全ては愛しき食事のために……。

 

 どうも辺りを見渡すとさまざまな光景が目に映る。

 背の高い広葉樹の間にワチャワチャと遊ぶテリアモン。

ぺんぺん草をくるくる回してペチペチと音を当てて遊ぶ小さな子らの愛おしき事か。

レガレクスモンもこの争い誘発に特化した環境のデジタルワールド:エンペラーであまりの平和さに呆れ返る処か反転して感心する。

 これほどまでの秩序に満ちた場所をレガレクスモンは他に知らなかった。

そして森を抜けて日光でいっぱいに照らされた草原へと躍り出る。

地面を蹴るたびに草が滑りとなり、転びそうになる。

転ばないためにも一旦スピードを下げていき、そのまま立ち止まる。

 

 ノロリと立ち上がって周辺を見渡すも無数にある洞窟の中でテリアモン達が不自然に集まって頻繁に出入りしている一際大きそうな洞窟を発見する。

これは丁度いいと話を聞きに行くためにレガレクスモンは剣を鞘に収めて洞窟へと足を進めた。

そこで目を見開く自体が起こる。

 

 

 洞窟の中に、件のマグネティックドラモンが寝ていたのだ。

レガレクスモンはデジモン生で一番肝を冷やした。

しかし、数分も起きるのを待てば慣れてくると言うモノ。

テリアモン達によればこうなればすぐには起きない。もし、話したければ待つ方が良いと。

無理に起こしたら機嫌を損ねるらしい。

 レガレクスモンは座り込み、起き上がるのを待つことにした。

 

 


 

 ゲッターロボが、白紙の世界を飛んでいく。全てはこの世界に起きている“未知”を探るために。

おかしい。『皇帝の欠片』はエーテルなどと言う情報を手にしていない。己が掲示板を漁っていたら発見したのが不幸中の幸いだったとゲッターロボは思考する。

一体いつから出てきた?

何故“二次創作”にでも出てきそうな謎物質。接触すれば性転換や異能を齎す物質。

あり得るはずがない。

戦力がいるのだ。最強の戦力が。

 

……大地が一瞬畝った。

 ゲッターロボは数刻の沈黙の末に白紙の世界全体を見渡した。

白紙の世界、よくよく見れば集合体のようなもので構成されている。

その全て全てが……。

 

「“不進化体”が“ここまで増殖”!?」

 

 視線が一斉に集まる。

トマホークにドリルにハンマーを装備したゲッターを模った粗悪品ども。

その全てがどの並行世界にもいない筈も作られていないゲッターだった

 

「ゲッタァァァ!トマホォォォクッ!!!」

 

 数億を超える不進化体相手にトマホークを片手に突貫しようとした矢先……。

 

「ガルルキャノォォンッ!!!」

「ファイナル・エリシオンッ!!」

「エェェェンド・ワァァァルツッ!」

 

 絶対零度の冷気弾が不進化体の群の一部を氷結させ、全てを浄化するビームにより存在ごと塵と化し、超音速の衝撃波による超火力の攻撃で踊り続ける。

 

「ロケットパァーーーンチッ!」

「アナザーグレイソォォード!!!」

 

 鋼鉄の拳がただ一直線に全てを弾き飛ばし、黒煙を纏う剣が不進化体の身体を侵食し崩壊させる。

 

 

「なっ…なんだあっ」

 

 ゲッターロボは、突然の援護に戸惑う。

しかもかつて襲撃したイグドラシルの配下もいる。

 

「襲撃者ァ……過去の遺恨はあるにはあるが、つべこべ言える状況ではなくなった」

「我らロイヤルナイツのアナザーと和解した。このデュークモン、ゲッターロボの協力も求める」

「不進化体は自然発生するんじゃない!送られてきているんだ!」

 

「何処からなんだよ えーーっ!?」

 

「人間界を超えた人間界」

「我らアナザーの住むデジタルワールド:ZEROも同じ状況だ

イリアスとシャンバラも協力を表明している!」

 

 ロイヤルナイツのオメガモン、デュークモン、クレニアムモンは直接関わったことがない『皇帝の欠片』さえも知っているイグドラシルのロイヤルナイツ所属だ。

デジタルワールド:ZEROの戦力もロイヤルナイツには劣るとはいえ50を超える究極体の軍団を作り上げていた。そんな奴らがまだ戦力も揃っていないエンペラーに協力を呼び掛ける事……。

つまり……。

 

「どういう事なんだよ えーーっ!?」

 


 

 マグネティックドラモンが目を開ける。

そこには焚き火で暖を取るレガレクスモンの姿があった。

 

「………焼き魚になるんじゃないのか」

「…アホか」

 

 

 

ちなみにマグネティックドラモンは、普通に加入したらしいよパパ。

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