デジタルワールドの管理者『ゲッターロボ』 作:マネモブ
ウザーラが吠える度に世界が震え、その大元。顎の近くを飛び回っていた羽虫のような不進化体が砕け散っていく。
それに追随するようにレガレクスモンがゲッター合金で再現されたオリハルコン装甲を身に纏い、攻撃の直撃を何度も受けながらその全てを己の斬激ではね除けていた。
「あーーっ!!全然減らねぇよ」
その遠方ではかつて恐竜を滅ぼした大隕石の如く勢いで焔を纏い、不進化体群へと落下するヴォルケニックドラモンの姿が。
衝突すればする程に敵対存在は弾け飛び、粉砕される。
白紙の世界の広範囲を紅く照らし上げたその姿は太陽の如き威容。
戦場の片隅では猛烈に暴れ回るマグネティックドラモンの姿がある。
マグネティックドラモンがその剛腕で不進化体のドリルを岩石の鎧でギャリギャリと受け止めてヒビを入れさせる。
「……ッ!」
「GUOOOOOOッ! さっさと死ねぇ!」
ブチブチと肉繊維が千切れる音と共に強引に振り回して肩を噛み砕いた。断絶された腕を見て、暴れる不進化体を盾にその身に襲い掛かる不進化体の変則的な攻撃を防ぐ。
仲間意識はないのか。
ドリルにミサイル、トマホークなんかの攻撃を防いだ死体を放り投げて雷のビームを三本の首を利用して四方八方に放つ。
レガレクスモンがそれに便乗して不進化体の身体を蹴って加速しながらグルグルと回転して不進化体の右腕から左腕をガッパリ切り刻む。
「おいっ 援軍を連れてきてくれッ」
その叫び声は轟くようにデジタルワールド:エンペラーまで届くが誰一人として来ない。
「ダイナモンはどうした?死んだか?」
「まだ生きてるだろうよ」
タイラントバグテリモンがふと、思い付いたかのように攻撃をやめて構えを取る。
不進化体達もタイラントバグテリモンが明らかな隙を見せたことでまるでグラビア写真に食いつく中坊のような勢いで攻撃を繰り出す。
タイラントバグテリモンは、ニヤリと笑った。
「ビィィィーーッ!サイクロン!!」
ビーサイクロン。配下につけた蟲のデジモン達を呼び寄せ、鉄壁の壁を即座に作り上げる技。
強ければ強い程絶対の強制権があり、それは世界の壁を越えることもある。
そんな技を白紙の世界で使えばどうなるか。
後はわかるだろう。
デジモンワールド:エンペラーからファイヤーウォールを超えて無数の蟲系デジモンが。
それに乗ってゲッター線により知性を得ている多数の完全体デジモンがやって来る!
「さあ、我輩に続けェェ!!!」
「えっ そんな強制力あるんですかこの技」
タイラントバグテリモンがその群れの先頭へと飛び立ち、配下達を鼓舞する。
群れと群れが、激突した。
「グアアッ!オオクワモォォン!援護を!」「しゃあっ!シザァァァ!アームズッ!!」
不進化体に組み付かれたメタリフェクワガーモンがビームによる抵抗をしながらオオクワモンへと援護を頼み、シザーアームズにより胴体が断絶させる。
「「ホォォン!バスタァァァ!!!!」」
赤いアトラーカブテリモン。青いアトラーカブテリモン。
両方の力が合わさり、不進化体を貫きグズグズと身体を崩れさせる。
巨大な完全体の影に隠れて奇襲を繰り返すのはクライモン。擬遁アイソレーションにより、自身の身体を周囲に溶け込ませて回転しながら攻撃を繰り出すダイナミックサイファーで敵を殺していく。フライビーモンも後を続き、撃ち漏らしを尻尾の先にある針を打ち出してトドメを指す。
白紙の世界、デジモンワールド:エンペラー付近は完全なる戦場となった。