デジタルワールドの管理者『ゲッターロボ』 作:マネモブ
ゲッターロボが己の管理する世界へと入った途端、地面を突き破って地底へと潜っていく。
岩石を突き破ってマグマがグツグツと溢れ出て、地底世界まで飛ばした。
まるでヒーローのように着地してゲッターウィングを揺らし、加速する。
『皇帝の欠片』へと向かう。
「おいっ 『皇帝の欠片』ッ!
強い兵器作ってくれッ」
…………。
………………。
『皇帝の欠片』が抗議するように何度も発光し、ゲッターロボへと抗議の印を送る。
いきなり?困る。ファイヤーウォールを維持するので手一杯だ。
流石に無謀である。
『皇帝の欠片』は『進化の皇帝』の垢のような物。
そんな物に万能の力があるわけでは無い。
ゲッターロボを一機、情報から生み出した。
魂と心は空虚、それでも身体は本物。
故に────魂を入れた。
「しかし…」
ゲッターロボは、皇帝の欠片へと触れる。
ゲッターロボは、知っている。
「進化の皇帝、その一部となりえるゲットマシンを作れるのか教えてくれよ」
無理だ。
「邪真は行けるのか教えてくれよ」
無理だ。
「真は行けるのか教えてくれよ」
無理だ。
「どうすれば進化の皇帝の一部、エンペラーイーグルを作れるのか教えてくれよ」
…………。
『皇帝の欠片』は思考する。何も分からない。そのような情報は知らない。
しかし、このままでは───。
いや待てよ?
あった。
「えっ?」
ピンチの時にエンペラーイーグルが、登場する因果は既に紡がれている。
この世界では進化の皇帝を顕現させる因果はまだ無い。
だが、エンペラーイーグル号単体なら作れる。
時間と空間の関係性は把握している。
「で…何をするのか教えてくれよ」
5年ボタンを実行します。
「ううん どういう事だ?」
とある世界線で、早乙女博士が龍帝が現れるよりも前にエンペラーイーグルを作り上げた。
強引なその運命の先取りは新たな因果を紡いだ。
ゲッター線において進化の皇帝による因果を重視していたせいか因果に関する技術・法則の情報は皇帝の欠片に詰められている。
故に5年“そういうこと”になるように仕向ければエンペラーイーグル号は現れる。
白紙の世界に真っ赤なゲッターの顔を模した形の巨大な戦艦が現れる。
まるで既にいたかのように。ゲッター線を纏って集まって重なって弾けて──キラキラと輝いている。
主砲と副砲が動いて不進化体の群れへと高出力のゲッタービームが乱射され、破壊されていく。
「ダイナブレェェエエーースッ!!!」
甲板とも呼べる場所で仁王立ちを決め込んでいるダイナモンは真正面から炎を爪に纏わせるバーニングエンドや全てを焼き尽くす熱線ダイナブレスで不進化体相手に鬱憤を晴らすようにしていく。
ゲッターロボは魂が抜け落ちたように司令室でポカァ〜ンと呆けている。5年間もの間の、因果を紡ぐ作業は重労働だったのだろう。暫くは使い物に成らなさそうだ。
そしてそれを無視するかのようにエンペラーイーグルは、自らの意思で動き白紙の世界で戦う自身の世界の戦力を回収しながら約束の地へと向かっていた。