「ラヴォスにテレパシーをしてはいけない。繋げれば貴方も思考を破壊され自我を失うだろう。」
未来で貴方がラヴォスによって気を狂わせるような出来事は起こらない。まだ産まれてもない貴方にそれを伝えることはできないけれど、もしも伝えることができれば理解してくれるだろう。地中に埋まるラヴォスの危険性についても…。
遥か未来の人間がラヴォスに関わったことで破滅する世界が見える。その情報を伝えることができ、もしも未来の絵が変わるとしたら…
都合良すぎるかもだが、未来人が何かをこう…ゲートを使って助けに来てくれるかもしれない。
もしそうなら既に助けに来てくれてるような気もするが…
仮に助かるにしても、まず私達が絶滅する歴史が成立しなければならないとしたら、とても悲しいことである。
死ぬ事実は変わらないことについて一族達は受けいれられないだろう。他の種族は絶滅する未来についてを教えられてないとはいえ、パニックする一族達らの口を封じきるのも難しい。必ず最後には悲惨な状況になって絶滅の未来を隠していた件を全種族から糾弾される。そんな未来ばかりが見える。
◎
私はゲートが開く場所を眺めていた…。
タイムトラベラーがこの場所のゲートから出てくるのは判っていた。
でもそれは恐らく別の世界線での出来事だ。
私が見える未来の世界には複数の世界がある。
私の行動で変えられる世界線は一つしかなく、その世界線ではゲートが開く未来は見えない。
ゲートを開ける装置を未来視で見たが、この時代では作れはしないだろう。
未来の技術を理解することについては挑戦はしているが、完成の見込みはついていない。多くの人材を開発に割り当ててみたが電球を作ることもままならない。
せいぜい石構造の城を作るのが限界なのかもしれない。城の近くにマグマ熱があってそれを電気変換できると思ったりもしたが…
発電機の原理を作ることが難題過ぎた。
その開発についてはとにかくストレスフルで、そんなとき、マグマ地帯の上昇気流に乗って遊んでいる竜族達を観るのは凄くムカついた。いつもなら微笑ましい気持ちで見たり乗せて貰うのだが、時間に追われ開発にトライしてるときは本当にイライラしてむかつくのだ。
彼らをテレポートで溶岩にぶちこんでやろうと思ったこともあったくらい。
いま思うと懐かしくもあり、切ない出来事である。
私は頭を使うのはとにかく苦手だ。あんなものを未来の猿人達はどうやって作ったのだ?
猿人に特別な才能があるかと思って開発に関わらせてみたが、未来の絵が変わる兆候なんてまったくない。
あと半年でラヴォスが落ちてくるよ…。
もう万策尽きてるよ…