ティラン王アザーラ   作:ロン毛リオン

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真似◎矛盾◎分裂

接続の能力を持つ者が接続の力を使う際の思考、その思考を真似ると同じ接続先に接続できる。

 

クロノへ接続する彼の感覚をイメージすることで、私もクロノへ接続できる。その感覚を再現するのは初めは難しかったりたするが、繰り越し再現すると身体が慣れていき、少し意識するだけで、ほとんど無意識レベルで接続できるようになる。

 

私はクロノ世界にどっぷり浸かり1000時間(1ヶ月)は使った。合わせてゲームの情報も調べた。ゲーム内の出来事もヒントになるかもしれないと思ったからだ。

 

ゲーム中でほんの少しだけ描写されていた太陽石のことが気になる。

 

古代の魔法使いがラヴォスエネルギーに頼る以前に利用していた太陽石。もし私の時代で手に入るなら現状を打破できるかと思い。

 

 

『太陽石』

それは太陽のエネルギーを集める仕組みで古代人は石からそれを抽出し、魔力源のようにしていた。

 

使い方はそう難しいものでなく、独特の念を込めると色んな性質を発露するようで、古代人はそれを器用に使っていた。

しかも魔力のない者であっても扱えるらしく、そこに希望がわく。

 

 

 

まず太陽石の最初の所有者を探すべく過去へと巡る。

その時代はラヴォス飛来から1000年以上先にある。

 

魔法使い達が魔法の練習で地面を持ち上げるような事をしていると発見されるのだが、私の時代においてはどの場所になるのだろうか。私から1000年の未来であれば山や森の形はほとんど変わりはしないので、おおよ場所の推測はできるだろう。

 

テレポートし続けながら空を移動して、雰囲気の合う場所に探すと、そこはマグマ地帯である事が判明する。

 

灼熱の中を探すこと、これはそれほど問題がある訳ではない。

サイコキネシスによる遠隔にて触れることができる私ならばマグマの中をさらうのは簡単だった。この力は応用でき身体に纏うとあらゆるものを退けるバリアのような役目も果たせる。寒さの中では外気を防ぐことでその体温を保てるのたが、長時間の利用には大きな気力を使う。この力が皆にあれば氷河期を乗り越えるのは容易であるのに…

 

ラヴォスによる気温の低下については空はその影響を受けにくい。地表よりも空を移動している方が楽である。古代人は空を住まいとしていたが、太陽石を使えば私達も空に住めるかもしれない。

 

余計なことを考えてしまった。まだそれが可能になる未来は見えてないから叶わない可能性だってある。

私は気を取り直して太陽石の捜索を続けた。

 

捜索に際しては私自身の未来に接続していけば、太陽石が見つからなかった範囲をある程度特定していける。時間さえかければ一人でも必ず見つけられるだろう。

 

 

太陽石がクロノトリガーな世界線にしかないものであればお手上げだが、こちらの世界線にもあることは未来人への接続から確認した。それを知ったとき、全てはこの為に私は産まれてきたのかと思ったくらい、運命に、ふに落ちるものを感じた。

 

太陽石を拾う事に成功したとき、私はとても喜んでいるに違いない。

そして私は太陽石らしきものを発見する未来視に成功した。

そのとき突然、強烈な目眩、身体のぐらつきを覚える。

 

気力を使い過ぎたせいかもしれない。私は倒れそうになるが、

 

しかし、そのようになる未来は見えていなかった。

 

でも何かがおかしい。この違和感はなんなのか。

 

身体から分裂感のようなものを発して一気に視界がぼやけていくと共に意識してないのに勝手に未来視を発動し、強制的に私の視界に広がってくる。

 

未来の私は太陽石を拾いその力を引きだして恐竜人を救うことになる。そんな未来の世界線が視界に広がり、私はその世界の私に接続している事を自覚する。安心する私だがその瞬間、私の目眩の症状は収まった。分裂感も収まり、未来視への強制的な接続も終わった。

 

私はいいようのない不安に襲われていた。強制的な未来視と分裂感は体験したことのない症状である。いや、体験したことがない訳ではなかった。悪夢を観ているとき等、まれに強制的な未来視が発動することがある。でもそれはあくまで寝ているときだけ。覚醒した状態でなるものではない。

 

 

 

 

 

自身に何が起きたのか考える。

でもわからない

私の未来視をすると、確かに太陽石を拾い上手くやる自分が見える。

 

しかし太陽石を得よう思うと再び先ほど同じ症状、目眩と分裂感、強制的な未来視が襲ってきて倒れそうになる。

 

そして気付いたら、その前にいる。太陽石を回収するほんの手前のときに私はいる。

 

 

 

 

拾うこと。探そうとする。それを決断しようとすると、目眩から始める強制的な未来視が始まり、その前の時間に戻っている。

何度繰り返しても時が元に戻ってしまう。

 

 

これは因果な法則なのか。ある種のタイムリープなる現象なのか。

確認する方法はないものの、私が拾うことで古代人は拾えなくなり、私が古代人から太陽石の場所を知るという因果な前提が崩れ落ちてしまい、私が太陽石を拾うことができないという構図だからか。

 

拾うと拾うことができない運命になるタイムパラドクス。私は何も知らなかった。

 

わたしは未来人が過去の歴史を変える行為を強烈に覚えている。未来に存在する猿人(タイムトラベラー)に接続して観ていた。タイムトラベラーが過去を変え、未来を変え、見事に歴史を変えてしまう行為をわたしは観た。だからこそ、私にもそれが可能だと信じていた。

 

勝手な思い込みだった。未来を観ているといっても、それは実際に起きることがまだ確定されていない未来なのだ。不確前提なのだ。

 

だとしても、目の前にあるだろう太陽石を拾えないのはなぜだ?

 

 

私は未来視で自分を観て答え探しをするが、そこで強烈な違和感に気付く。私の未来が私の時間軸から外れているのだ。

 

 

それは時の矛盾点で発生する仕組みかもしれない。これは不慮の事故に巻き込まれるたような不愉快。

一秒先の未来視でも現実に反映してこない。

 

未来視が機能していない。もはや理不尽な出来事が私の身に起こっている。

 

私が太陽石を拾わない状態においても、もう1つの世界線の私は拾う事ができている。最初に拾おうとしたときの目眩から強制的に産まれたような未来視点は私がきっかけで産まれた新たな世界線なのかもしれない。

その新たな世界線に接続して観てしまっている。太陽石を上手に運用している世界の私がいるものの、今私がいるこの世界線ではそれと同じ事はできない。私が太陽石を手に入れようとするなら、その数だけ、太陽石を手に入れた世界線が生まれる。そして私は決してそれを手に入れることはできない。そんな仕組みに私は嵌められてしまった。

 

 

私の未来視が当たるだろう世界線はどこにいったのだろう。

 

もうこの力はもう取り戻せないのか?

 

 

時の矛盾にさえなければ、歴史に作用を与えなければ、太陽石が手に入ったのだろうか…

 

古代人が太陽石に似たようなものをもう1つ手入れるような出来事を私が作っていれば、歴史に矛盾は生じないだろう。あるいは別の世界線にある太陽石の方からその存在を場所を知って得るのなら、私の世界線の未来から太陽石のありかを知ったわけではないから、歴史の矛盾点は生じないかもしれない。そうではれば私は未来視を失うこともなかったのかもしれない。

 

 

ここまできて諦める訳にはいかない。

私は目眩からの吐き気にも襲わながらも、何度も太陽石を取ろうと挑戦した。

数えきれないくらいの世界線が新たに産まれて、拾えるない私の世界線と交換される。

 

交換されているのか?

 

もしそうだとしたら、私の未来視が当たる世界線がどこかにあるはず。

私の思考の使い方を工夫さえすれば、未来視を取り戻せるのではないか?

 

私自身に接続する未来視で駄目なら、誰かの別の人に接続しての未来視ならばどうか?

 

 

 

 

結論からいうと、誰かに接続しての未来視ならば未来が当たることが判明した。

けれど、これまでとは仕組みが異なる。これまで覚えていた相手への接続方法が全てリセットされている。『意識するだけで誰にでも接続できた』経験がリセットされていて、新たに接続し直す練習のような作業が必要だった。

 

新しい言語を覚えるような手間があるものの、数日で当てられる未来視を取り戻せた。とはいえ私への接続だけは成功しない。私の視点だけ取り戻せないのは不可解で釈然としないのだが、まあ、致命的に困る訳ではないから諦めることにする。

 

 

最大の問題は未来を変えることができないかもしれないということ。

成功するのは別の世界線でのみ、かもれないこと。

 

だとしたら私はなぜラヴォスに接続して壊れるはずの未来を回避できたのだろう。壊れる未来が歴史上確定していなかったからだとして、なら太陽石が古代人に渡る未来は確定事項だったのか?

 

わからないことだらけで、考えることが苦しくなる。

一人では抱えきれずゲートの先に人に相談してみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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