更新は不定期で遅いし下手なところも多いでしょうが楽しんでいただけたら幸いです。
XX月XX日
〜雄英高校会議室にて〜
「ハイ、それでは只今より2XXX年度雄英高校入試試験の合格者評議を始めます」
「とりあえず目に留まった子を皆んなで言ってみましょうか」
「やっぱまずはコイツだろ!救助P0で2位とはなあ!」
「後半他が鈍っていく中、派手な個性で敵を寄せ付けず迎撃し続けた。タフネスの賜物だ」
「対照的に8位の子は敵P0点か」
「アレに立ち向かったのは過去にもいたけどブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないわね」
「俺も思わずYEAH!って言っちゃったからなー」
ここ数年間でも一際優れた成績を叩き出した今年の受験生達を吟味する教師陣。その誰も彼もが高い実力と知名度を併せ持つプロヒーローだ。そんな彼らの注目が一人の生徒で留まった
「……で、この子なんだが……」
モニターに一人の生徒が映し出される。
抜けるような白い肌、降ったばかりの新雪のように白い髪。透き通った真紅の瞳は長い睫毛に縁取られ、小さな唇は血を引いた様に赤い。精巧な絵画のような、そんな美しさだった。
大人顔負けの美貌とは対照的に、体躯は小学生と言われても信じられるほどに小柄で、この時期にはそぐわないタンクトップと短パンを着ていた。
その生徒が最初にヴィランポイントを獲得した場面でビデオは一時停止のボタンを押される。
「ひゅう!すげぇ攻撃力だな!素手で一発か!」
「仮想敵を素手で叩き壊してる…のは良いが一瞬腕が…?気のせいか?だが辺りに散っている赤い液体は…」
「受験終了後、辺りに残っていたものを採取して調べた。……その生徒の血液で間違いないようだ」
「血液を使う個性……ではないわよね。もう少し前からスローでもう一度見れるかしら」
ざわつき始める会議室。彼らが目を凝らす中、録画が再び流れ始める。
突然のスタート宣言に受験生全員が慌てて走り出す中、ただ一人他生徒を置き去りにロケットスタートをきった生徒。地面に小さなクレーターと紅い液体を残して突き進み、建物裏から現れた2P仮想敵と遭遇。
0Pの仮想敵に比べればはるかに脆いが、一般人が軽く殴った程度では傷一つつかない機械性。その生徒の体格を考えれば肉弾戦で破壊することはかなり苦労するだろうと思われた。しかし、その予想は即座に覆されることになる。
生徒が口角をあげ、全身を捻って腕を振り上げる。その次の瞬間、轟音と共に仮想敵は大きくひしゃげ、道の先の壁まで吹き飛んでいた。スロー再生にしてなお一瞬の一撃。壁と仮想敵の激突音が辺りに響き渡る前に生徒はまた駆け出してカメラから姿を消した。
その後もタイムアップの宣誓が鳴るまで試験場内を走り続け、多くの仮想敵を破壊。敵ポイントでは65Pと二位の爆豪勝己に敗北するも救助ポイントで36Pをとり、総合得点で大きく突き放し101Pで第一位で実技試験を突破した。
「スローでようやく分かったが……一瞬腕がグシャグシャになっているな……。ダメージを癒す個性か?凄まじい練度だな」
「ああ。受験番号223、氏名は不士身 永和。個性は『再成』。どうやら意図的に脳のリミッターを外して限界以上の力で殴っているようだ」
「可愛い顔とちっさい体でエグいことやってんなぁ……! 個性のレベルもスゲーし、こりゃあ今年の大本命なるんじゃねーか? 」
「ホント。体つきはちょっと幼いけど、凄く可愛い顔してるし実力もホンモノ。プロデュースのしがいがありそうだわ」
「大型仮想敵を一撃で倒した少年と二位と大差をつけて一位の少女……。0P敵を倒した生徒が出たってだけで数年ぶりだというのに、それに加えて実技試験で三桁ポイントの生徒……。今年の受験生は皆粒揃いだな」
「今のうちから将来が楽しみだ」
「さあ次の子は……」
会議は、まだまだ終わらない。