弐式炎雷と共に! ≪一時休載≫   作:ペリカン96号

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拙い文章で読みずらい、理解しずらい点多々あると思いますが、お楽しみいただければと思います。
感想、評価、是非お待ちしております!


第18話 帰還

ナザリックへの帰還を果たしたニシキは、墳墓の入り口で歓迎を受け…ることなく、直接円卓の間に転移する。

 

至高の御方のみが入ることが許される円卓の間に転移したナーベラルとルプスレギナは、終始ソワソワした様相を見せていたが、そんな2人を気にも留めず、アインズはアルベドへと伝言を飛ばす。

 

内容はナザリックにいる僕を可能な限り玉座の間に集めるというモノであった。

 

モモンガ改めアインズは、弐式炎雷とヘロヘロの帰還を、大々的に発表することにしたのだ。

 

大きな狙いは2つ。

 

1つは、弐式炎雷が人間になってしまっているため、万が一にも僕たちが攻撃を加えないようにするためである。

 

ナーベラルとルプスレギナからは、『至高のオーラ』という

 

至高の41人である証のようなものを弐式炎雷が有しているから大丈夫という話であったが、それを感知できないアインズからすれば、それを鵜吞みにはできなかった。

 

用心にこしたことはない。

 

2つ目は、ヘロヘロが昏睡状態にあることを伝えるためである。

 

特に、ヘロヘロを創造主とする戦闘メイドのソリュシャンや一般メイドたちを気遣ってのことだ。

 

きちんと状況を伝え、共有することで、少しでも混乱を避けようというねらいだ。

 

時間にしてなんと約5分。

 

ほぼすべての僕が玉座の間に集まったという報を受けたアインズは、ヘロヘロを自室であるスイートルームの一室に寝かせ、ナーベラルとルプスレギナを護衛に付ける。

 

そして、弐式炎雷と共に、玉座の間へと向かうのであった。

 

 

 

ナザリック地下大墳墓。第十階層。玉座の間。

 

今ここには、2週間前と同様に、玉座の間を埋め尽くすほどの異形の者たちがひしめき合っている。

 

守護者統括のアルベドは、最大限の集まりを見せる異形の集団を見て、モモンガにゆっくりと呟く。

 

「アインズ様…。現在ナザリックにおけるほぼ全ての者たちが集まりました」

 

「うむ…アルベドよ、ご苦労」

 

「もったいないお言葉…では皆、アインズ様に忠誠の儀…」

 

「よい、今はその時間すらもったいない」

 

アインズはもはや恒例となっている忠誠の儀を省略するよう求める。

 

「も、申し訳ございません。アインズ様」

 

「よい、お前の全てを許そう、アルベド」

 

「はっ!」

 

アルベドの謝罪を、アインズは支配者たる様相で受け入れる。

 

「アインズ様…。発言のご許可を頂きたく存じます」

 

「うむ…デミウルゴスよ、申して見よ」

 

「忠誠の儀を行われない程に時間の余裕がないと仰られましたが、何か問題が発生したということでしょうか?それに、ナーベラルとルプスレギナの姿が見えないようですが…」

 

デミウルゴスは、真剣な眼差しをアインズに向ける。

 

「それは…少し違うな…。というよりも、むしろ喜ばしいことなのだ。それに、ナーベラルとルプスレギナについては心配するな。2人には、別の仕事を与えている。」

 

「そ、それはいったいどのようなものなのでしょうか?」

 

「うむ…一つずつ伝えよう…」

 

アインズは一呼吸置くと、意を決したように口を開いた。

 

「我が友…いや、至高の41人である、弐式炎雷さんを発見した」

 

アインズの言葉に、アルベドやデミウルゴスを始め、多くのものが驚愕と感嘆に似た声と表情を見せる。

 

「お前たちの驚きも無理はない。だが、やはり私の予想は当たっていた。弐式炎雷さんは無事だった!」

 

「ッ!本当に…ご無事だったのですね…ッ!」

 

アルベドはこみ上げてくる涙をぐっとこらえ、震えるようにして呟く。

 

「恐らく、お前たちは弐式炎雷さんの姿を見て、驚くことになるが、その場を動くことも、質問も一先ずは待て…。追って弐式炎雷さんから説明してもらう。さあ、弐式炎雷さん来てくれ」

 

アインズの言っている言葉の意味を理解しがたいと言った様子で、それが表情に現れているが、玉座の間の扉がガコンッと開いたことで、皆がその思考を一時停止させる。

 

そして、驚く。

 

そこに立っているのは、一人の人間であった。

 

しかし、同時に感じる。

 

紛れもない、至高の41人の支配者たるオーラを…。

 

なぜ人間の姿に?という疑問はあったが、支配者たるオーラが、目の前の人間が、間違いなく弐式炎雷であることを物語っていた。

 

僕たちは、今にも歓喜の声でそれを迎えたい気持ちにかられていたが、それを何とかぐっとこらえている。

 

ゆっくりと弐式炎雷は歩みを進め、モモンガの横へと並び立つ。

 

「皆さん、色々と思うところはあると思いますが、私、弐式炎雷、無事にナザリックに帰ってきました」

 

弐式炎雷の力強い言葉に、僕たちは歓喜の声を上げたくなるほどの感情の高ぶりを覚える。

 

この声、このオーラ…。

 

間違いない、弐式炎雷様であると…。

 

「さて、そうですね…。何から話したらいいものか…。私の身に一体何が起こったのかは、皆さんが知っている通りです…」

 

弐式の言葉に、皆は一様にして落ち込み、そして沸々と湧き上がる怒りのようなものを胸に抱く。

 

その怒りの矛先はもちろん、弐式を蝕んだガンなる病であり、至高の存在である弐式炎雷を死の淵に追いやったそれは、僕たちの怒りを一身に受けている。

 

「だが、死ぬ間際…私は皆と同じように、しかし時間と場所のゆがみがありながらもこの世界に転移しました。私がこの世界に来たのは1年程前です…。そして原因は未だわかりませんが、私は人間になっていました…」

 

続けて弐式は言葉を放つ。

 

「しかし、死にゆくはずだった私は、新たに人間として生を受け、再びこの地に戻ってこれました。皆さん、今日まで多大なる心配をおかけしたこと…心から謝罪致します。申し訳ありません」

 

弐式が深々と頭を下げると、僕たちは酷く狼狽して見せる。

 

「ッ!弐式炎雷様!どうか、どうか頭をお上げください!弐式炎雷様が謝られることなど、何一つございません!」

 

アルベドは、必死に懇願するようにして弐式に請う。

 

「アルベド…。だが、どんな理由があろうと、私は長い間ナザリックに帰れず、そして君たちに悲しい思いをさせました。それは事実です…」

 

「弐式炎雷様ッ!あなた様がナザリックをお去りになられたのは、ひとえに我ら脆弱な僕たちを巻き込まないためのもの…どうか、そのように頭をお下げになるのはおやめください」

 

弐式の言葉に、今まで堪えていたデミウルゴスも、酷く苦しそうに口を開いた。

 

「…わかりました。そこまで言うのなら、そうしましょう…。だが、今の私はかつてのハーフゴーレムでなく、人間です…。それでも、私はここにナザリックにいてもかまいませんか?」

 

「弐式炎雷様が人間であろうと、なんの問題もございません!どうか、我らが忠義を尽くすことを、お許しください」

 

アルベドが深々と頭を下げながら、強い口調をもって口を開く。

 

他の僕も皆、それに準ずるように頭を更に下げていた。

 

それを見たモモンガが、采をとるように口を開いた。

 

「うむ、では、皆に問う。弐式炎雷さんの復帰に異存があるものはいるか?今は人間となってはいるが、私は彼の復帰を心から歓迎したいと思っている。異を唱えるものがいるのであれば、立っておのが意を示せ」

 

沈黙が流れる。

 

いるはずもない。

 

仮にそのような恩知らずが居れば、他の守護者や僕たちがどのような考えの元に、行動するかなど、分かりきっている。

 

「ないようだな…。では、もう一つの報告に移ろう…。皆にとっては、こちらは酷く心を痛めるものになるだろう…」

 

モモンガの発言を聞き、皆はえっ?と言った表情を浮かべる。

 

それを知ってか知らずか、モモンガはゆっくりと息を吐いて、そしてはっきりとした声でそれを告げた。

 

「弐式さんによって…お前達の言う至高の41人の一人、ヘロヘロさんを発見することができた」

 

さらに玉座の間は色めきだった。

 

特に、ヘロヘロに創造されたソリュシャンと一般メイドたちの様相が尋常ではないのは言うまでもないだろう。

 

だが、その色めきと感嘆は、弐式から齎された話により、一気に絶望に似た雰囲気へと変わり果てるのであった。

 

 

NPCに対する挨拶と報告を終えたニシキは、モモンガさんとすぐさま円卓の間に転移する。

 

「なんだよッ!あの忠誠心!聞いてた100倍凄いじゃんか!」

 

「だから言ったじゃないですか!ていうか、ナーベラルの様子見て気付かなかったんですか!」

 

「いや、ナーベラルは俺が作ったNPCだから…」

 

「…ルプスレギナもいましたよ?」

 

言いわけが通用しないと理解したニシキは、ぐぬぬっと言った様子を見せていた。

 

「でも、俺はモモンガさんみたいに支配者ムーブはできませんよ?」

 

「私だって、好きでやってるわけじゃ…」

 

モモンガは小さくため息をついて呟く。

 

「だったら、やめればいいんじゃない?」

 

「もしそれで、『支配者に相応しくない』って思われたら、反逆してくるかもしれないじゃないですかっ!」

 

「あー…確かにそれは…」

 

「だから、やりたくないですけど、支配者ぶってるんですよ!」

 

モモンガは、今日までの、たった2週間ではあったが、既に心身ともに疲れ切っていた。

 

…アンデッドなのにである。

 

ニシキはそんな様子のモモンガを見て、静かに一つの提案をする。

 

「なー、モモンガさん。確かに、NPCとお友達になるのは難しいかもしれない…。でも、支配者というよりは、もっとこう、上司と部下程度の関係に持って行けたりしないですかね?」

 

「それ、無理だってことを、弐式さんもわかってるんじゃないんですか?」

 

「うぐっ…」

 

ニシキは先ほどの玉座の間での一幕を見て、確信に近いものを感じていた。

 

「…なら、何とかナザリックをコントロールしていく手段を選ばないとですね…」

 

「アルベドとデミウルゴスをどれだけ手玉にとれるか…だと思います。特にデミウルゴスなんて、『そういうことですか、アインズ様』とか言って深読みしてくるんですよ」

 

「なるほど…。なら一先ずは、こちらの狙いとか目的とかを明確にしていくしかないですね…。勝手に動かれても困るし…」

 

ニシキは、一抹の不安を抱いていた。

 

それは、ナザリックのNPCの殆どがカルマ値がマイナスに振り切っていることである。

 

実際に外界との接触を開始しているらしいが、良い結果を齎すとは到底思えない。

 

自分のつくったNPCであるナーベラルを見ていれば、それはわかりきったことであった。

 

「モモンガさん、アインズ・ウール・ゴウン、いやそれこそナインズ・オウン・ゴールの目的、覚えてますか?」

 

「勿論ですよ。異形種救済です」

 

「ええ、所謂『弱者救済』です。今もまだ、それは変わらないと思いませんか?」

 

「もちろんですよ。アインズ・ウール・ゴウンの始まりであり、一貫した目的です」

 

モモンガはどこか誇らしげにそれを語る。

 

「ならさ、この世界でもそれを実現してみないか?」

 

「というと?」

 

「俺は1年間、この世界を見てきました。ユグドラシルでは異形種が弱者でした。でもこの世界の弱者は人間種です。ならば、人間種を保護する…というのはどうでしょう?」

 

「なるほど…。理にはかなってますね…。ですが…」

 

モモンガはうーむと悩んで見せる。

 

それは、モモンガにとっては人間種など正直どうでもいいからである。

 

「今のモモンガさんはアンデッドですからね…賛同しかねるのもわかります」

 

「い、いえ。私も元は人間ですから…。弐式さんの案はとてもいいと思いますよ」

 

「人間種とは言いましたが、別に人間だけを助けるなんてことは言いません」

 

「というと?」

 

モモンガは、ニシキの考えをしっかりと聞こうと些少身を乗り出す。

 

「人間だろうが亜人だろうがアンデッドだろうが、友好的な関係を築いていきませんか?…一方で反抗的でどうにもならなかったり、くそみたいなやつらには、それこそ人間であろうと叩き潰す」

 

ニシキはどこか興奮したように言葉を続ける。

 

「俺たちの世界…リアルは腐っていた…。俺は中流階級でそこそこいい生活を送っていましたが、それでも思うところはあった…。モモンガさん、この世界も同じなんですよ」

 

「つまり、搾取と抑圧が横行し、貧富の差が激しいと?」

 

「はい、特に王国ですね…。あの国は特にひどい。まあ、聖王国も南部はそんな感じなんですが…。つまり何を言いたいかというとですね…」

 

ニシキは一呼吸置き、悪い顔をしながら小さく呟く。

 

「世界を裏から救ってやろうって話です」

 

 

 

モモンガさんとの密談を終えた後、2年…正確には3年ぶりにスイートルームの一室である自分の部屋に足を運んでいた。

 

ヘロヘロの護衛をソリュシャンと交代したナーベラルと、一般メイドの姿が見られる。

 

「おー、ずっと放置していた割には綺麗だな…」

 

「恐れながら、弐式炎雷様のお部屋であるこちらは、我々一般メイドが毎日掃除しておりますので、チリ1つございません」

 

銀髪を肩の上で収まりを見せている、ショートカットを少し長めに有している一般メイド、フィースが小さく頭を下げながら呟く。

 

「そ、そうか…。ありがとうな、フィース…。でも、そんな毎日掃除しなくてもいいんじゃないか?三日に一度とかでも大丈夫な気がするんだが…」

 

弐式の言葉に、フィースは顔をさーっと蒼褪めて苦悶の表情を浮かべる。

 

「そ、そんな…。我々の掃除に何か至らぬ点がございましたか⁉」

 

「弐式炎雷様、何か気になる点がございましたら、遠慮なく仰ってください」

 

フィースの言葉を補うようにして、ナーベラルも言葉を添える。

 

「いや、そんなことはない。悪かったな気にするな」

 

「とんでもないです。弐式炎雷様が謝られることではありませんっ!」

 

「あー、そ、そう?」

 

「はい。フィースの言う通りでございます」

 

ニシキは非常にやりにくく、そして非常に居心地の悪さを感じていた。

 

「(何をどうしたら正解なんだよ…これ…)」

 

頭を悩ませながらバフンッとベッドに腰かける。

 

…時間まで、特にやることはないのだ。

 

「フィース、ナーベラル」

 

「「はい」」

 

フィースとナーベラルは至高の御方に名前を呼ばれ、嬉しそうに返事をする。

 

ニシキはベッドに身を預けながら気怠そうに口を開く。

 

「今お前たちにやってもらうことはないから、下がっていいぞ」

 

もちろん、ニシキに悪気などない。

 

それどころか、『休んでおいで』と優しい上司風に声を掛けたつもりであった。

 

しかし、2人の反応は全く別の者であった。

 

この世の終わりのような顔を浮かばせ、苦悶の表情を露にする。

 

「そ、そんな…わ、私達が必要ないということですか⁉」

 

「弐式炎雷様、このナーベラル、何かご不快にさせるようなことをしましたでしょうか⁉」

 

「あ、え?いやいや、ただ、アインズさんやアルベド達との会議まで時間があるから、少し休もうかなと…。ちょうどいいから、2人も休んだらって思ったんだけど…」

 

2人のまさかの態度に、ニシキは酷く狼狽して見せる。

 

「弐式炎雷様、私達メイドは、至高の御方々に仕えることこそ至上の喜び…どうか、おそばに控えることをお許しください」

 

「私からも、伏してお願い致します」

 

「あー、うん。わかったよ。でもさ、休まなくていいの?」

 

「「はいっ!」」

 

「そ、そうですか…」

 

どうやら、ナザリックの僕たちの忠誠心というモノの理解を、上方修正しないといけない…と思ったニシキであった。

 

 

 

弐式炎雷とナーベラル、フィースがコントを繰り広げている頃…。

 

同じくスイートルームの一室…。

 

ヘロヘロの部屋には、アインズに運び込まれ、ベッドで横たわるヘロヘロと、傍で心配そうに見つめるソリュシャンとペストーニャ、更にはヘロヘロに創造された13人の一般メイドが控えていた。

 

彼女らに会話はなく、ただひたすらにヘロヘロの容態を心配していた。

 

そんな中、ソリュシャンがこらえきれないと言った様子で、ポロッと涙を流す。

 

「ヘロヘロ様…」

 

非常に小さく、それでいて聞き取りにくい声であったが、酷く部屋に響き渡る。

 

弐式炎雷が、ヘロヘロを見つけたと聞いた時、ソリュシャンや一般メイドたちは嬉々として感情を露にした。

 

しかし、その後に齎された情報で、一気にどん底に突き落とされる。

 

意識不明の昏睡状態。

 

それが今のヘロヘロの姿であった。

 

帰還を喜ぶまもなく突きつけられる絶望。

 

弐式炎雷とモモンガの見立てでは、溜まりに溜まった疲労による昏睡か、敵対勢力によるWIの影響のどちらかだった。

 

ソリュシャンたちからすれば、どちらも許せないことであった。

 

敵対勢力によるWIの影響であった場合はもちろんのこと、疲労による昏睡というのも許しがたかった。

 

なぜならば、それを齎したのが御方々がいる『リアル』の世界、そこにいるブラックキギョウなる存在だったからだ。

 

ヘロヘロはブラックキギョウという存在のせいで、疲労で昏睡状態になっているのではないか、というのがお二方の見解であった。

 

ブラックキギョウとは、至高の御方々が束になっても決して敵わない存在らしい。

 

至高の御方々でも敵わない、そんな存在がいるなど、信じられなかったが、あのお二方がそんな嘘をつくとも思えない。

 

なにより、ヘロヘロがこんな姿になっているのが、その証左であった。

 

「絶対に…許さない…絶対に…ッ!」

 

「ソーちゃん…」

 

憎しみと悔しさで涙を流すソリュシャンに、ペストーニャはいたたまれない気持ちになる。

 

周りに控える一般メイドも、目に涙を浮かべ、しかしその目には明確な怒りが潜んでいた。

 

ナーベラルに続き、ソリュシャン達の心にも寄り添うペストーニャには、特別休暇を授けるべきだろう。

 

 

玉座の間での弐式炎雷とヘロヘロの帰還報告から3時間後…。

 

場所は同じく玉座の間で、しかしメンバーは4人という限られたもので会議が行われていた。

 

「せ、世界征服⁉なんでそんな話に…?」

 

「え、アインズさんがそんなこと言ったのか?」

 

アインズとニシキは、この会議を『ナザリック方針会議』と銘打って、ナザリックでも最高の知恵者とも言えるアルベド、デミウルゴスを交えて話し合っていた。

 

「は、はい…。アインズ様がある時、夜空を見上げられ、『世界征服なんて面白いかもしれんな』と仰られたとか…」

 

「私が傍で聞いていたため、そのようにお考えだと思ったのですが…もしや間違っておりましたか…?」

 

アルベドとデミウルゴスは、大分焦った様子で冷や汗を流しながら答える。

 

「あー、これはあれだ…。アインズさんが悪いな…」

 

「そ、そうですね…。いやすまない、デミウルゴス…。あれは何と言うか、そう、比喩であって、本当に世界征服をしようなどとは思っていないのだよ」

 

「な、なんと…た、大変失礼いたしました!このデミウルゴス、いかような罰でも…ッ!」

 

「私も、守護者統括にあるまじき勘違いを…申し訳ありません」

 

「いや、これはアインズさんが悪いね…。俺でも勘違いするわ…」

 

「…すみません」

 

ニシキの軽い叱責に、アインズも同じく軽く頭を下げる。

 

「弐式炎雷様、全ては私達がアインズ様の崇高なお考えに気付けず、それを勝手に解釈し、勘違いした私とアルベドに非があります!どうか、どうかアインズ様を責めることなきよう……」

 

「あー、いや別にそんな責めてはないんだが…」

 

「デミウルゴスよ、私と弐式さんはよくこうやって互いに意見し合う仲だったのだ。お前が気に病む必要はない。それに、ことこの件に関しては私の説明不足でもあったからな。お前たちが謝る必要もない」

 

アインズの言葉で、アルベドとデミウルゴスはようやく冷静さを取り戻す。

 

「承知いたしました。ですが、モモンガ様、弐式炎雷様、お二方の目的が世界征服ではないのであれば、一体何を目的として考えているのでしょうか?」

 

アルベドの言葉に、モモンガとニシキは顔を合わせて笑う。

 

「そうだな…一言でいえば、『世界平和』、そして『弱者救済』だ」

 

「せ、世界平和に…弱者救済でございますか…?」

 

アインズから齎されたその言葉に、デミウルゴスは酷く狼狽して見せる。

 

それはそうであろう。

 

自分たちが勘違いしていた目的と、全く真逆であったのだから。

 

そして、アインズとニシキは語り始める。

 

アインズ・ウール・ゴウン、その前身となったナインズ・オウン・ゴールの結成理由…。

 

そして先に発言した『世界平和』と『弱者救済』の詳細を…。

 

 

 

 

 

 

 




※現在の弐式炎雷のレベル

・Lv96

※新しく得た忍術 (Mは上限の意味)

・写輪眼Lv3M ・万華鏡写輪眼Lv1 ・体術Lv1 ・形態忍術Lv2M ・時空間忍術Lv3M ・火遁忍術Lv3M ・雷遁忍術Lv3M ・風遁忍術Lv3M ・水遁忍術Lv2
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