sudoの先に在るもの   作:わるいおとな

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第三章 7話

砂浜で、遊んでいるであろう彼女達の様子を見に戻ったところで、一緒にコユキ達と遊んでいたミドリが、私に声を掛けて来た。

 

 

「先生、少しいいですか?」

 

 

"ん?何かあったの?"

 

 

かなり困惑しているようだ、トラブルか何かか?

 

 

「いえ、大したことは無いんですけど、こんなものを拾って...先生なら何か知っているかなって。」

 

 

そう言って見せて来たものは、『人物Iの神名文字』だった。

 

 

"ミドリ、これが見えるのかい!?"

 

 

それもそうだ、これは私とアロナ以外、見えたことが無いのだから。しかし、どうやって見つけたのだろう?

 

 

"これをどうやって見つけたの?"

 

 

「それが、突然空から降ってきたんです。コユキさんとお姉ちゃんと、思い出を話し合っていたら私達の目の前に突然...です。」

 

 

一体どういう事だろう、突然空から...確かさっきも突然現れたように落ちていたが...。一体私達の周りで何が起きているんだろう。そんな思考を巡らせいていると、ミドリが心配そうな顔をしていたので、私は言葉を返した。

 

 

"うん、ありがとう言ってくれて。取り合えずこれは私が預かっておくから、みんなと遊んできて大丈夫だよ。"

 

 

「はい!では先生、また後で!」

 

 

"うん、また後で。"

 

 

そう言ってミドリはみんなの所へ戻って行ったのだった。あと3個、どういう原理かは分からないが、順調に集まってきているのは確かだ。このまま順調に集まってくれる事を願うばかりだ。

 

 

「せんせー!!ボールそっちに行ったよ!!」

 

 

"あ、うん!"

 

 

あれから、私達はビーチバレーをしていた。チームはこんな感じだ。

 

自陣

私、ミカ

 

相手

コユキ、モモイ

 

他の生徒達は応援だ。このチームはじゃんけんで決まったものだ。勝った者同士で取り合った結果、ミカが私を選び、モモイがコユキを選んだ形になった。

 

 

"ミカ!"

 

 

「任せてー!せい!☆」

 

 

そう言ってミカにパスをし、ミカがスパイクを打つ。そのボールは音を置き去りにしていた。

 

 

「ちょ、流石にそれは無理ですよー!!」

 

 

その速度を見たコユキは泣き顔で、叫んでいた。すると、モモイが目を輝かせ、コユキに励ましの言葉を送った。

 

 

「ミカさん、いいスパイクするね...コユキちゃん大丈夫だよ!こんなムリゲーでも絶対に攻略方法はあるんだから、諦めないで行こう!」

 

 

「ムリゲーって言っちゃってるじゃないですか!!どうやって勝てばいいんですか!?」

 

 

どうやら、モモイの励ましはあまり意味を成さなかったようで、逆に戦意を喪失させていた。

 

 

斯くして、ひたすらに遊んで回って、いつの間にか夕方になっていた。そこからは一瞬だった、みんなでご飯を食べて、各々部屋に戻りあとは就寝するだけになった。

 

 

"さて、ようやく一息付けたな...。"

 

 

それもそうだ、もう20代後半で事務仕事メインだから、体力も衰えている。歳には勝てないものなのだ。そんな事を思いながら私はベッドに寝転がり、深い眠りについたのだった。

 

 

2日目、私達は朝ごはんを食べていた。どうやら、このホテルは朝ごはんにビュッフェをやっているらしく、お邪魔する事にした。

 

 

「やったー!ビュッフェだー!!」

 

 

そう騒ぎ、早速料理を取りに行ったのはコユキだった。

 

 

"あ、人にぶつからないように気を付けてね!!"

 

 

「にはは!大丈夫ですよー!」

 

 

そう言った途端、店員に正面衝突したコユキ、私はマズイと思いすぐに駆け寄った。

 

 

「痛ったぁ...おい、気を付けろよな...ってアンタ...まさかイナバさんかい!?」

 

 

店員がそう叫ぶと、コユキは何を言っているのか?と言うような顏でへたり込んでいた。

 

 

"ねぇ、ちょっと話聞かせてもらってもいいかな?"

 

 

「あんたは...あぁ!先生って言われてる人か!勿論いいぜ、ただまだ仕事中だから休憩の時にでもいいか?」

 

 

私は"うん、大丈夫"とだけ言って、彼女を見送るのだった。

 

 

"ごめんね、急に呼んじゃって。"

 

 

あれから4時間、どうやら休憩時間になったらしく、私の元へ彼女が訪ねて来た。

 

 

「いいぜ先生、何か聞きたい事があるんだろ?なんでも話すぜ。」

 

 

"そう言ってもらえると安心するよ。それじゃあ早速本題に入るね、彼女...君がイナバと呼んでいた彼女とどういう関わりがあったの?"

 

 

すると、彼女は真剣な面持ちで話し始めた。

 

 

「あれはエデン条約の時だったかな──。」

 

 

彼女が言うには、エデン条約襲撃で傷ついた仲間を治療してくれたのがコユキらしい。それから、アリウスバシリカに援軍をくれたのも彼女らしい。どうやら、エデン条約時の彼女の功績は大きいようだった。

 

 

"ありがとう話してくれて、貴方も何かあれば私を頼ってね。アリウスの事...は今は難しいかもしれないけど、他の事なら力になれると思うから。"

 

 

そう言うと、彼女は笑って「ありがとう、大丈夫だ!」と答え、部屋から出ていった。それから、外で遊んでいるミカやモモイ達と合流するために準備をしていると、バックの中に見覚えのない物が入っているのが分かった。

 

 

"...これは!?"

 

 

それは『人物Iの神名文字』だった、しかも二つ。

 

 

"アロナ、これは!?"

 

 

私はあわててアロナに聞くと、アロナも驚いた様子で返事をした。

 

 

「はい先生!これはあのカケラと一致してます、でも何故でしょう?」

 

 

"...分からない、でも何かが関係しているのは確か...なんだよね。"

 

 

私はこれまでカケラを入手したタイミングを思い返していた。

 

 

『そうですね、彼女には大変お世話になりましたし、ここで借りを返させていただきましょう。』

 

『そうだね、私としても彼女に恩義を感じているのだ、ここで返さないで何になる...と言ったところかな。ぜひ手伝わせてほしい。』

 

 

そうだ。

 

 

『それが、突然空から降ってきたんです。コユキさんとお姉ちゃんと、思い出を話し合っていたら私達の目の前に突然...です。』

 

 

そうだった。

 

 

『あれはエデン条約の時だったかな──。』

 

 

思い返せば簡単な事だった。

 

 

"分かった。"

 

 

「...先生?どうかしましたか?」

 

 

"簡単な事だったんだ。"

 

 

私はすぐに支度をし、あと一つのカケラを手に入れに彼女...生塩ノアの元へ駆け出していくのだった。




次話結構状況動きます。やっとずっとやりたかった展開が出来るぜ!!
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