新キャラどれも可愛いですが、マチエールさんが色々凄かったので衝動描きです。
……今度はなるべく続けたいと思っております。
ミアレシティ。
カロス地方のど真ん中に位置する最大の都市。
3つのエリア、4つの
……んで、そのミアレシティは数年前からクエーサー社によって、大規模な都市再開発計画を施されている。
【人とポケモンが共存する街】
その命題を名目に、外から人もポケモンも目に見えて増えていった。
その影響の1つとして、ワイルドゾーンというものが街に設けられた。
クェーサー社の最新技術によって整備されたエリアで仕切られ、この区画の中で野生のポケモン達は生息しており、この中で従来のポケモンの捕獲・戦闘も行える。
今までポケモンが生息していなかったエリアに、野生ポケモン達がやってくればすぐさまホログラムのエリアを敷いてワイルドゾーンは完成する。
………要するに、街の中で外と同じような事が出来るようになった事になる。
これは野生ポケモンの隔離と保護をモットーにした事業だが、ポケモンは星の数ほどの種類がある。
合うものもあればそうでないものもあるが故に、戦闘による二次被害、ワイルドゾーン外への脱出、共生を謳っているがやっている事は隔離スレスレな為、ワイルドゾーン撤廃運動も少なくない。
そんなワイルドゾーンの抱える問題は、当然クエーサー社の責任となる為万が一の問題発生を防ぐ為に、俺達は居る。
…………これはクエーサー社ワイルドゾーン課の一員である俺の、レンヤの仕事の一幕である。
◾︎◾︎◾︎◾︎
「…………なんか、増えてないかこれ」
ミアレシティ、メディオプラザ近くに構えるオープンカーカフェ、ヌーヴォの席に座り、お気に入りのもえつきロースト片手にパッドロトムの画面を見ながら密かにボヤく。
画面にはワイルドゾーン8の状況を纏めたデータが表示されている、そしてそこに生息しているポケモン達の数が……如実に増えていることを示唆していた。
ここはじめんタイプのポケモンが多い、地中に潜り街へ抜け出す可能性も高い。
おまけにオヤブンと呼ばれる危険個体まで増えている始末だ……どうしてこうなった?
最近暴走メガシンカという超危険事象まで発生している、その対処はエムゼット団という若い群衆が活躍してくれてるお陰で、こちらの手は回ってこなくて助かるが……はぁ、それにしたってそんな危険な事任せて申し訳なくなる気持ちが強い。
「……8番に限らず、どのゾーンもポケモンが増えてるなぁ……しかも新しくワイルドゾーン作るせいで更に対処しなきゃいけないってヤバすぎでしょ」
堪らず片手のローストコーヒーを飲む、強い苦味とコクが口いっぱいに広がる………。
「……あー、もえつきロースト……脳に染みるぜ……」
あぁ美味しい、まさにオアシス。
この1杯で俺は今日も戦える、この理不尽なワイルドゾーンの状況とオヤブンポケモンにも。
……まぁ戦うのは俺のポケモンなんだけども。
「……さて、ポケモンが活性化するにつれてトレーナー達も捕獲に動いてくれるのは有難いけど、凶暴化するポケモンに関しては俺らが何とかしなきゃな……」
ワイルドゾーン課の主な仕事……まぁ名前そのまんまでワイルドゾーンに存在するポケモンの監視と管理だ。
言わずもがなポケモン達の力は人と比べるまでもなく強大だ。
友好的なポケモンは多く存在するがそうでないポケモンも少なくは無い、そんなポケモンによる被害を防ぐ為にワイルドゾーンがあるようなものだ。
それでもこのゾーンから抜け出すポケモンもいる、その場合は倒してしまうか、保護をして再びワイルドゾーンに戻すか、ゲットしてしまうかだが
………これがまぁ大変な事この上ない。
最近はワイルドゾーンも増えゆき、それと同時に生息するポケモンも自然と増加する。
それ即ち凶暴性の高いポケモンも増えるということ、そしてその存在がゾーンの外へ出て被害をもたらすのを未然に防がねばならない。
更に厄介なのが、このワイルドゾーンに元々生息していないオヤブンポケモンまでいるという始末、先に見つけて対処せねばならない為気は休まらない。
共生という名目自体は素晴らしいかもしれないが、そんなものは楽に達成出来るようなものではないのは明白だ。
現にこうして会社の中でも外でもワイルドゾーンのポケモンデータとにらめっこしてるからなぁ………!!
「頼むからこれ以上ワイルドゾーン増やさないでくれ……ただでさえ腕利きのトレーナーが少ないのに、会社だけじゃ手が回らん……!」
最近になってゾーンが10以上存在してしまっている、ワイルドゾーン課はバトルの腕と迅速な対応が出来る人材のみを選定している為、所属する他の仲間はそこまで多くない。
中途半端な対処をしてしまえばすぐに被害へ繋がる為、納得せざるを得ないが………。
「あー………もっと増えないか、てか入社してくれー……優秀なトレーナー……!」
「もう、さっきから一人でブツブツ言い過ぎだよレンヤ?」
「しょうがないでしょうが上がさぁ……ん?」
パッドロトムを掴みながら操作していた時、目の前から聞き覚えのある声が聞こえ、手持ちのパッドを下ろして声の主が視界に入った。
その人物は俺の昔馴染み、全身を覆うボディスーツの上にトレンチコートを羽織り、片手にはひのこローストを手に持ちながら俺の事を困ったような笑みで見下ろしていた。
「……今からクエーサー社来ないか、マチエール」
「なんで行くと思ってるの、レンヤ」
呆れながら俺の前の席に座る彼女の名はマチエール、探偵事務所ハンサムハウスの二代目所長、腕利きの探偵にしてポケモントレーナーの強者でもある。
「周り見てないでしょ?貴方から出てる不穏なオーラで他のお客さんドン引きだったよ?」
「え、マジか」
そう言われて周りを見渡す、するとキッチンカーのある方へ視線を向けると……看板娘が腕を組みながらこちらを睨んでいた。
………どうやら、俺が愚痴を零しながら仕事をしていたせいで他のお客さんが散っていったのだろうか。
「……すみません、もえつきローストもう一杯、Lサイズで」
「……はいよ」
お詫びも兼ねて最大サイズのコーヒを注文した……ちなみにマスターは相変わらず静かにコーヒーをいれていた。
いかんいかん、何時もお世話になってるのに営業妨害紛いの事をしてしまった……注意せねば。
「てかマチエール、どうしてここに居るんだ?依頼の帰りか?」
「多分レンヤがここに居るかなーって推理しただけ、コーヒーも飲みたかったし」
「あぁそう……もしかして暇なのか?」
「いやいやそんな事無いよ、ただ最近エムゼット団のキョウヤ君が私の代わりに依頼をこなしてくれてるからさ、私も別の依頼に専念してるだけだよ」
「いやそれいいのかよ、その子暴走メガシンカまで対応してるんだろ?」
「街やそこに住む人とポケモンを知ることがZAロワイヤル勝利の秘訣だよ、現に彼メキメキ強くなってるんだから」
「そういうものなのか……確かに頭角を現しつつあるけどな」
俺がそういうと、マチエールはニヒヒと笑ってひのこローストを口にする。
秘書のマスカットさんがエムゼット団のキョウヤって子を褒めていたのは覚えている、将来有望なトレーナーになる事だろう……その日までにはミアレシティの危ういバランスも良くなれば良いのだが。
「……ん、どうしたのレンヤ?」
「いや、俺も頑張らなきゃなと思っただけだよ」
「ふふっ、なんだかんだ言ってやる気じゃん」
「人員不足は納得してないけどな……」
「あはは、そんなに不満ならまた一緒に探偵しようよ?君がバディで!」
「はは、そりゃいいや…………お?」
マチエールが懐かしい話題を持ち出して談笑していた時、パッドロトムから着信が入る。
相手は俺と同じ課の同僚だった、すぐ着信に対応する。
「おう、どうした?」
『先輩!ワイルドゾーン5からオヤブンポケモンのピジョットが脱出してしまった!位置的にはアンタが近い、被害が出る前に対処を頼む!』
「わかった、詳しい位置を頼む」
『少し待て!…………ここだ、俺もすぐに向かう!』
「了解」
連絡を終えた後、パッドロトムを懐にしまい立ち上がる。
…………連日でオヤブンポケモンとか、マジどうなってんだよもう。
「ごめんマチエール、そういうことだから行くわ」
「……本当に大丈夫レンヤ?身体壊すんじゃ……」
「そうは言ってられなくてな、んじゃまた今度!」
「おいちょっと!コーヒー出来てるんだけど!」
「あっ!ごめんなさいこちらの探偵にどうぞ!代金も置いておきます!お釣りも結構です!」
迷惑料も兼ねて多めの代金を慌ててテーブルに置き、すぐさま現地へ走り出した。
あの表示は……まさか屋根とかじゃないだろうな!!?
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「ったく、忙しない常連さんだよ……もえつきローストLサイズになります」
「どーも……」
苦笑いを浮かべながら彼が注文したコーヒーを受け取る。
まだ私のコーヒー残ってるんだけどなぁ………そんな事を思いながら、もえつきローストを1口飲んでみる。
「……おー、すご」
美味しい、ひのこローストよりも強い苦味とコクが口いっぱいに広がる。
何気にこのコーヒーを飲むのは初めてだけど、彼ってこういうコーヒーの味が好きなんだ……昔は同じ味のコーヒーを飲んでいた筈だけど。
それにしても……彼がクエーサー社に入ってから会える時間がめっきり少なくなったなぁ………確かに彼は優秀なトレーナーだから、対策してくれる人としてはうってつけだけど。
心のどこかで、ずっと私のバディとして隣に居てくれるなんて思ってたりしたから少しショックだった。
「あーあ……」
彼の行動パターンからして、この時間帯ならここに来てゆっくりしてるから久々に話でもして夕飯誘おうと思ってたのに、あの調子じゃ残業コースっぽいのが無念だ。
思わず空を仰ぐ、さっきまで一緒だったのにすぐに1人になってしまった。
「……はぁ」
ハンサムおじさんから二代目所長に任命されて、彼はそんな私のバディとして支えてくれた。
最初は頼れるお兄ちゃんって感じだったのに………いつからだろうか、こんな気持ちを抱いたのは。
親愛よりも強い……この想いを。
「……レンヤ」
静かに呟いてもう一口、彼の頼んだコーヒーを飲む。
………やっぱり苦い、美味しいけど。
レンヤ
年齢24歳、以前はマチエールのバディとして活躍していたが現在はクエーサー社でワイルドゾーンの対応に追われている。
ポケモンXYのハンサムイベントで主人公の代わりの存在として活躍した。
3歳離れているマチエールとはバディであり妹分みたいな存在としてみている。
パートナーポケモンはリザードン(メガシンカ時はY)
御三家はどのポケモンを選びましたか?
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