捨てられない   作:レモン大好き

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期末テストが迫っています。このテストで私の人生が決まるといっても過言ではありません。受験もぼちぼち迫っていますし。
どうして良秀章が12月の31日に来るんですか?できないじゃないですか、受験のせいで。


攫われし姫

太陽が出てこようとしている時間帯、夜から朝になろうとする時間、そんな時間帯に寂れた街を走っていくトラックがあった。

そのトラックの荷台の中、リヤドアの隙間から差し込む太陽の薄明かりだけが光源となっているその空間に、一人の少女が啜り泣きながらうずくまっていた。セリカである。銃は近くに転がっているが、手足は縛られ、動けないようにされている。

彼女は先ほど目を覚まし、状況を確認した。

自分がバイト帰りに襲撃され、攫われたこと。

このトラックはアビドス郊外の砂漠を走り、どこかへと向かっていること。

そして、自分は何があっても助けを呼べないこと。

 

.....彼女は自らの運命を悟っていた。このままどこかに連れて行かれて、殺されてしまうのだと確信していた。

しかし、彼女の胸中を支配している感情は.....もちろん、死への恐怖もあったけど、それ以上に、『嫌われたくない』という感情が強く胸を支配していた。

先のない学校から去るものは多く、彼女自身も多くそのような人を見てきた。

それでも彼女はアビドスに残り続けた。

しかし、彼女は今、学校から消える運命にある。それを他のアビドス生からはどう映るだろうか?他の生徒と同じように、裏切ったと思われるだろう。

そう思うと、彼女の目からは涙が溢れてくる。

死ぬことよりも、裏切ったと嫌われることの方が彼女心を強く刺激する。それはきっと、彼女にとって、他のアビドス生がかけがえのない大切なものであるからであろう。

「う.......うぐぅ......」

彼女は涙を流し続ける。

「うっ、ううっ.....」

涙を流したところで何が変わるわけじゃない。

でも、流さずにはいられなかった。

 

突如、少女の泣き声をかき消すかのような轟音と共に、爆発が起きる。

「う、うわあああっ⁉︎」

トラックが転倒し、強く衝撃が彼女を襲う。

煙が舞い、彼女の喉を刺激する。

「カハッ、ケホッ.....ケホッ.....」

「な、何っ⁉︎爆発⁉︎トラックが爆発した⁉︎」

「砲弾にでも当たったのかな.....一体どこから?」

突然の出来事に予測を立てながら手足を動かそうとする少女、しかし縛られているため動かせない。

突如、声が聞こえてくる。

それは、彼女が生きてきた中で、最も多く聞いた声だった。

「セリカちゃん発見!生前確認しました!」

「.....あ、アヤネちゃん⁉︎」

声の主を少女が確信した瞬間、リヤドアが音を立てながら開く。

そこから一人の灰色の獣耳を生やした少女が入ってくる。

「こちらも確認した、半泣きのセリカ発見!」

少女はそれが誰かを確認すると、またもや涙を流す。

しかし、その涙は、先ほどの涙とはまた違う涙であることは確実だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

......ひとまずは、成功と言っていいだろう。

セリカを乗せたトラックを、先生が持つ権限を使ってリアルタイムで追跡し、先回りする。その後、シロコの戦術サポートシステムを使ってトラックを爆発、トラックの中からセリカを回収して帰る。これが作戦の流れである。

作戦はスムーズに進み、セリカをトラックから回収まではできた。

まあ、大変なのはここからだけど。

アビドスの皆はセリカの無事を確認できて、とても喜んでいる様子だった。

「なにぃー⁉︎うちの可愛いセリカちゃんが泣いててただと!そんなに寂しかったの?ママが悪かったわ、ごめんねー!」

「泣く気持ちもわかるが、泣いている暇はないぞ」

「う、うわああ!う、うるさいっ!!な、泣いてなんか!!」

「嘘!!この目でしっかりと見た!」

「泣かないでください、セリカちゃん!私たちが、その涙を拭いて差し上げますから!」

「あーもう、うるさいってば!!違うったら違うの!!黙れーっ!!」

皆、思い思いにセリカをいじり倒す。もしかしたら二度と会えないところだったのだから仕方ないだろうけど。

"安心したよ。セリカが無事で"

後ろの方にいた先生がセリカに近づきながら言葉を放つ。

「な、なんで先生まで⁉︎どうやってここまできたの⁉︎そういえばグリスさんもいるし.....」

"さらわれたお姫様を助けるのは勇者の役目!"

「ば.....ばっ.......!」

「バッカじゃないの⁉︎」

「誰がお姫様よ!!冗談やめて!!ぶ、ぶん殴られたいの⁉︎」

突然な先生のおかしな発言にセリカは慌てふためく。

なぜ急に生徒を口説くのか.....

「うへ、元気そうじゃ〜ん?無事確保完了〜」

「よかった......セリカちゃん.........私、セリカちゃんに何かあったんじゃないかなって.....」

「アヤネちゃん.....」

アヤネは、感極まったような声を上げる。

俺は、アヤネとセリカの関係を深くは知らない。でも、アヤネが上げた声から察するに、他のアビドス生と比べても、より深い関係があることが伺える。

しっとりし始めた雰囲気を割るように、シロコの声が響く。

「まだ油断は禁物。戦術サポートシステムを使ってトラックは制圧したけど、まだここは敵陣のど真ん中だから」

「だねー。人質を乗せた車両が破壊されたって知ったら、敵さん怒り狂って攻撃してくるよ〜」

敵の気配を感じ始める。

「どうやら、もう気づかれたみたいだな」

「前方にカタカタヘルメット団の兵力、多数確認!!」

「さらに巨大な銃火器も多数確認しました!徐々に包囲網を構築しています!」

アヤネの状況を知らせる声が響く。

「敵ながらあっぱれ.......それじゃ〜、せっかくだから包囲網を突破して帰りますかねー」

「.......気をつけて。奴ら、改造した重戦車をもってるわよ」

セリカはなにか苦い思い出を語るように俺たちに忠告する。

「知ってる、Flak41改良型」

「戦車というものがどういうものかは知らないが、全て叩きのめせばいいだろ」

「それじゃ.....」

「行こうか?」

ホシノの言葉を合図に、俺たちは飛び出した。




投稿頻度が遅くなってきていますね。

申し訳ないです。はい。
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