虫の人をその場に残して、先に進んでいると、気がついたら周りの景色は大きく変わっていた。後ろを振り返っても今までの景色は見えず、まるで瞬間移動でもしたみたいだ。
驚かないといけないのかもしれないけど、どうしてか私は何の疑問も持つことは出来なかった。
「ここも、記憶にあるね」
前の場所の事を考えても仕方ないよね。ここは、あの人と一緒に行動したL社の支部だと思う。それなら、いつ襲われてもおかしくないけど、今のところは周囲に何もいないみたい。
だけど、何となくわかる気がする。そのまま先に進んでいくと、あの黄金のリンゴが待ってる。別にそういう証拠のようなものは無いけど、だけどそう確信できた。
「……だからといって、戻れる訳でもないんだよね」
後ろを振り返っても、戻れるような道さえない。もしかしたら普通に戻れるのかも知れないけど、例え振り返って進んだとしても、それは戻るんじゃなくて、ただ前に進んでいる事になる。歩く以上は、必ず前に進んでいて、戻る道なんて最初から無かったのかもしれない。
「戻れない、一度あったことは、戻れない」
なんだろう。何かがひっかかる気がするけど、何も私には思い浮かばない。というよりは、言葉に出来ないだけなのかもしれない。グルグルと頭の中を巡るけど、その答えが出る前に、確信していたものに会うことになった。
「こうなってくると、何だか感慨深い。っていうのかな」
目の前には、黄金色に光るリンゴ。眩むような目映さだけど、結局偽物でしか無いんだよね。まやかしでしかない、多分全部がまやかしでしかないんだろうね。そう考えると、やっぱり、今はそんなに重要じゃないかもね。
「問題は、勝てるかどうかなんだけど」
私の方に手なのか蔓なのか芽なのかが延びてきた。攻撃を避けつつリストカッターを振って反撃する。本当ならHEクラスなんて私が勝てる相手じゃない。別にランクが全てじゃないけど、おおよその指標にはなる。それに、リストカッターで傷つけることの出来る精神を持つような相手でもない。
「だけど、なんでだろう。あまり負ける気がしないんだ」
リンゴからの攻撃は全部対処出来てる。これは多分クリフォト抑止力によるものだと思うけど、それ以上に動きが解るような気がする。
迫る攻撃を避けつつ、リンゴの懐に飛び込み、リストカッターを振ると、まるで黄金色が剥がれ落ちるかのように、ぱっくりと開き、そして、沢山の蛆虫が、新たな身体を。いや、違う、これが本当の姿なんだと思う。
「私はここで、そのまま食べられたんだね」
大きく開いたリンゴの口が、そのまま私を飲み込むのを幻視するけど、それと同時に、誰かの声が聞こえる気がする。私の事を呼び止めるその声が、いまだにあるなら。私は何としても抵抗しなければならない、だから、何かが在る事に気づいたのかもしれない。
ある日突然
「私は地の下に沈んでいた」
私を飲み込もうと、リンゴは迫ってきていた。それに抵抗するため、私の右手は巨大な蔓で出来ていた。その辺はあの人とは違うらしいけど、だけどやることは変わらない。迫りくるものに対して、ぶつけるだけ。
「前に進まないと」
崩れていくリンゴは、多分もう元には戻らない。そんな気がしたし、私も、もうこの場所には戻ってこない気がするんだ。今出来る事は変わらない、先に進んでいくと、何かが解ると思うんだ
<忘れないで、一度起きてしまったものは戻らないわ。死んだ人が戻ってくるなんて事は起きないのよ>
ロボトミーE.G.O::リストカッター
生き残った ロボトミー職員 同期2
スキル1 沈んでしまった
憂鬱 斬撃 基本威力9 コイン威力-3 コイン枚数2
使用時 自身に沈潜回数2を付与
コイン1 的中時 沈潜回数2を付与
コイン2 的中時 沈潜威力3を付与
スキル2 置いていかないで
色欲 斬撃 基本威力15 コイン威力-10 コイン枚数1
使用時 自身に沈潜威力2を付与 自身に沈む職員の手1を付与
コイン1 的中時 沈潜威力3を付与 沈む職員の手1を付与
スキル3 未開放
防御スキル 誰かが証明した罪
防御 基本威力10 コイン威力4 コイン枚数1
使用時 自身に沈潜威力3を付与 自身に沈潜回数3を付与
バトルパッシブ 血に沈む憂鬱な手
沈潜によって精神力が-40以下になる時、精神力-40にして
沈潜回数と沈潜威力を出血回数と出血威力にする
沈む職員の手 3になった時、これを除去し沈潜回数3と無抵抗を得る
無抵抗 与ダメージと被ダメージを50%軽減する
ターン終了時にこれを除去し、沈潜回数と沈潜威力を、出血回数と出血威力にする
装着EGO ある日突然