[ボツ]神様っぽい何かに転生したのでリアルcivilizationやってみる 作:桜霧島
マケドニア文明の起こり(太古)
どうやらここは宇宙のようだ。
目の前には青の星・地球―――いや、地球じゃないな。雲の切れ間から見える大陸の形が全く違う。どうやら似たような惑星のようだ。
んん?
地表を詳しく見ようとすると、自ずとズームアップしてくれる。
ふふっ。これが
恐竜は……いないな。デカいトンボもアノマノカリスもいない。どうやら哺乳類の時代だな。
人類は……まだ猿だな。新人類が出てくるまであと数百万年はかかるだろう。
人類が出てくるまでちょっと昼寝でもするか。ま、昼も夜も無いんだけどさ。何なら寝る必要さえ無い。でもダメなんだ。僕は無為に耐えられるほど気の長い神様じゃないんだ。
神様じゃなくて悪魔かもしれないけどね。
じゃ、おやすみ。
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ヤバい、寝坊した。
昔から寝起きは良くなかったんだよなぁ。あ、昔って言っても46億年前の話じゃないよ、前世の話ね。
ふふっ。神様ジョークね、これ。
寝相も悪いのか宇宙から落っこちて成層圏辺りまで降りてきてしまっている。こんなところまで前世を踏襲しなくていいんだよ。
ラブホのベッドで女の子に寝ながら肘打ちした挙句、ベッドから転がり落ちたことを思い出すなぁ。
そう言えばあの子はどうなったのかな。神様になれてるといいな。僕みたいな紛い物じゃなくて本物の。
それはさておき、寝起きだからか、あるいは新米の神様だからか、元いた
ふっ、所詮は私も地球の重力に魂を引かれた愚かな神ということか……(ニチャア)。
地上にはホモ・サピエンス的な何かがウロウロしてるし……まぁいいや。
特にやることも無いし、こいつらがどんな文明を築くのか、或いは滅ぶのか見てみようじゃないか。
よし、どうせ宇宙に帰れないなら僕がこの星の名前を名付けてやろう。
“
特に意味なんて無いよ。呼びやすいからね。“terra”と悩んだけど、元ネタの地球と一緒だとつまんないからね。
これからこのCid星を僕の箱庭にして遊んであげよう。
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文明をランダムに選択しています……
あなたの文明は マケドニア に決まりました!
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丁度良さそうなホモ・サピエンスの集団がいるな。あいつらに付きまとってみるとするか。
ここをキャンプ地とする!
ふむふむ。近くには川が流れていて、石材と……おっ! ヒスイと銅の鉱山がある!
だけど見事なまでのジャングル……。幸いなことに野生の牛が近くにいるから、あれを家畜化することで何とか食糧事情は賄えるか……。ジャングルだからか米とか小麦などの穀物が無い。残念。
川と石材、ヒスイと銅。銅鉱山は少し遠いから都市の発展に期待だな。
今は地球の暦で言うとどれくらいだろう。紀元前4千年とかかな。ここから2千年もすれば何とか都市の形にはなるだろう。
彼らも鉱山開発と家畜化の技術を磨いているようだ。
しかしやっぱり人間ってどこの世界でも同じようなところに集落を作るんだなぁ。
エジプト文明、メソポタミア文明、インダス文明、中国文明。みんなデカい川が海に注ぐところが本拠地だ。
そう言えばこれも前世の話で完全に余談なんだけど、大阪の伊丹空港って着陸する時、南東からランディングするんだよね。すると、大阪城のちょっと北東あたりから侵入するんだ。
上空から見ると、ガチで天然の要塞なんだよね。そりゃ徳川家康だって堀を埋めたくなるよって言いたくなるくらい。天王寺のあべのハルカスがあるあたりに家康は布陣してたらしいんだけど、意外と家康はビビり散らかしてたんじゃ無いかな。あれだけの戦力差で城一つ落とし切れなかったら末代までの恥だもん。
そんな大坂もデカい川2つが海に流れ込むところ。江戸城や青葉城、名古屋城、言わずもがな。
僕の文明もそんな大きな都市を作れたらいいなぁ。
さて、彼らはどうやら探索者を出して周囲を開拓するようだ。なるほど、縄張りを決めなきゃいけないからね。
僕だったら探索者を2グループ作って、それぞれ本拠地に隣接する川の上流と下流に進めるかな。
川は結構入り組んでいて、全体的にはU字型をしている。U字の左側が上流、右側が下流、底の部分に首都がある感じだ。
……おっ? 彼らは僕が思った通りに動いてくれている。僕の気持ちが通じたのかな。なにせ神様だからね。箱庭が本当に箱庭になってきたぞ。なんだか楽しくなってきちゃった。
よしよし、君たちは探索をしなさい。
でも探索者はジャングルを抜けるのにすっごく苦労している。ジャングル・川・山岳地帯ばっかりだ。
この星には僕らの文明以外にも別の文明があるはず。彼、彼女らと出会うためにも頑張って探索してもらわなきゃ。
▼
僕の文明はどうやら“マケドニア”を名乗っているらしい。
地球のマケドニア文明はアレキサンドロス大王の治世にギリシャからエジプト北部、中東、果てはインド西端まで達した大帝国だ。いいね。僕の好みだよ。
よし、僕のマケドニアも征服戦争による大陸制覇を第一の目標にしよう。
だけど地球のとはえらい立地が違う……。中東にジャングルなんて無いからね。
Cid星のマケドニアは地球で言ったらどこが近いだろう……エクアドルとかコロンビアかな。あるいは東南アジアの山岳地帯とか。
自分で言っててなんだけど、文明の発展が遅そうだな(失礼)。
探索者達はジャングルを抜け、現地人の協力を得て活動範囲を拡大している。
周りに荒らすような蛮族も見えないし、そろそろ開拓者を出しても良い頃だろう。本拠地と合わせてとりあえず3都市くらいは作っておきたいな。
本拠地―――首都ペラの北西側、川の上流はジャングル後すぐ山脈で、その向こうに砂漠と都市国家マスカットがあるものの、その向こうはすぐ海で開発の旨味をあまり感じられない。将来的には石油とかの資源が湧くかもしれないけど……後回しだな。
ということで下流である北東側が結構開けているからそっちに1つ、あとは首都の東に淡水湖があるから、その
西はジャングルの向こうに海があって、そこそこ資源も眠ってそうだけど、如何せん端っこだから他の文明との交易点にはなりづらい。4都市目の候補として頭の片隅に残しておこう。
下流を探索していると、都市国家フェズと、初めて他の文明・ポーランドと出会った。
ポーランドはあんまり戦争とかのイメージが無いし、仲良くなれそうだけど……何か襲われてる。蛮族の弓兵と戦士が押し寄せていて、防壁がボロボロだ。虫の息といって良いだろう。
仲良くなっても相手が滅んだら意味がないから、今のところは無視しておこう。冷たいかもしれないけれど、それもまた文明あるあるだ。
ふん、ポーランドの指導者ヤドヴィガよ、己のことを幸運と思うんだな! 僕がアッティラさんだったら貴公の首は今頃すでに柱に吊るされているぞ!
今はちょっと、こう、良い感じの戦士たちがいないからアレだけど、鉄とか見つけたらやっつけてやるんだから!
……その前に蛮族に滅ぼされそうだけど。
一方で原住民と仲良くなって貰った探索者で南東方面を開拓しているとバビロニア文明と出会った。
何かもう2都市目を出してるし、僕のマケドニアより発展が速そうだ。何か負けてる気分。
南側には都市国家アユタヤがあって、何となくこの大陸の形が分かってきたぞ。
僕のマケドニアは大陸の西端、大陸の北西と南西は都市国家があって、大陸中央北側にポーランド、南側にバビロニアがある。
でもバビロニアは北に向かって第2都市を出してきているから、マケドニアが東進するとバビロニアとバッティングしそうだ。
戦争はバッチ来いなんだけど、鉄が無ければどうしようもない。周りに馬も見えないから騎兵も作れないし、弓と戦士であれを相手にするのは大変そうだ。
とりあえず開拓者が2体完成したので、当初の予定通り北東の下流沿いと東側の淡水湖の畔に都市を建設してもらう。
それぞれアイガイとディオンという名前が付けられたようだ。
よしよし。しばらくは内政と探索に集中してもらって、西の海岸沿いに都市を出したり、労働者で地形を改善してもらったり、隙あらばポーランドをもぐもぐしたりし……
……。
蛮族の大群だぁぁぁぁぁぁぁ!
ちくしょう、完全に油断していた。湖の向こう側の前哨地からユニットが寄せてきて、首都の南からも戦士と槍兵、弓兵が見えている。
こちらの戦力は合間に作っていた戦士2体と、最初に作った斥候3体だけだ。しかも斥候は遠く離れているし、そもそも弱っちい。
これはアカン。
急いで弓の技術を完成させ、まだ開発していないから恐らく手掘りのヒスイと銅で稼いだカネのチカラで弓兵と戦士を1体ずつ作ってもらう。
幸いなことに湖の畔の方は都市国家から増援が来たし、ポーランドかバビロニアにやられたのか、多少弱っているユニットが多い。こっちは戦士が1体くらいいれば何とかなりそうだ。
問題は首都南側。
相手の弓兵が強い。ジャングルの丘陵地に陣取られてこっちの戦士たちは防戦一方だ。国境内のジャングルでひたすらゲリラ戦のように耐えているが、蛮族の弓と戦士のタッグがシンプルに強い。
こっちの弓兵が到着するまで耐えてくれ……!
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ふぅ、何とかなった。勝ったなガハハ!
相手が弓と戦士で来るなら、こっちも同じことをすれば良いだけの話よ。
僕の戦士たちは1体だけやられちゃったけど、逆に言えばそれだけの犠牲で何とかなった。この子達は大きく経験値を積んだし、鉄を発見できたら剣士にアップグレードしてあげれば良い。
マケドニアの剣士って強そうだよね。ヒュパスピスタイって言うんだっけ。あれは槍か? ファランクス陣形で突撃させたら強そう(小並感)。
問題は僕とポーランドが蛮族と戯れている間に、湖の反対側にバビロニアの第3都市を建設されちゃったことなんだよね。これで東側に蓋をされたことで、僕のマケドニアは北か南しか拡大の余地が無くなった。この大陸は拡大するバビロニアに、僕とポーランドが対抗する形になるだろう。
バビロニアの東側はいくつかの都市国家があるだけで、拡大の余地はまだまだある。
これはしてやられたなぁ。
あとお金がない。土地を買ったり労働者を買ったりしているとお財布が尽きた。ヒスイと銅、あと第3都市の石膏を改善してお金を作り、都市の幸福度(快適性)を上げて、余ったのをバビロニアに売りつけるか。ポーランドは相変わらず北の平原地帯から無尽蔵にやってくる蛮族にいじめられてるみたい。
大陸の探索は9割方終わった。探索者に帰ってきてもらおうかと思ったけど、帰る途中に2人が蛮族に囲まれてしまった。助けに行こうにも遠すぎる。
我に余剰戦力なし。そこで戦死せよ。
尊い犠牲だった。でも彼らは役目を果たしたんだ。
1人は探索者残ってるし、残った範囲なら1人でも十分でしょ。
そんなこんなで時代は進み、鉄資源を開発できるようになったことで僕のマケドニアは古典時代に突入した。
やっほーい! 首都に鉄が2つも沸いたぜ!!
【マケドニア簡易年表】
紀元前4000年 首都ペラを建設
紀元前1640年 近隣の蛮族の前哨地を制圧
紀元前1600年 鉄器を開発。古典時代へ突入