ラーメンしか出せない能力でどうしろと!?   作:圧倒的雑魚臭

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作者の気が迷ったらしい。
なんだこの作品。


俺、死んだらしい

 

「ギャハハハハハ!!死ねぇ!!ラーメンで溺れろお!!」

 

 右の手のひらから延々と出続けるラーメン。

 城壁にへばりついていた敵兵たちは、その熱湯と大量のどんぶりに頭を打って次々に石の壁から手を放して地上へと落ちていった。

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 Life is over.

 

「は?」

 

 俺の目の前に突き付けられたその文字に一瞬俺の脳は理解を拒んだ。

 が、真っ白で何もない空間。尻もちをついている体勢をとっているつもりだが、何かに触れている感覚はなかった。それどころか臭いも音も何も無い現実味の全くない世界であることが徐々に分かってくると、いくら視線を外そうとしても引っ付いて来るこの『Life is over.』の文字だけが真実であると訴えかけてくるようであった。

 

 待て。まてまてまて!ここはどこだ!?なんでこんなところにいる?確か俺は……。

 

 どうしてこうなったのかと過去を思い出そうとした時、頭の中に誰かの声が響いてきた。

 

「えーと次の方は……」

 

 突然、目の前に絶世の美女が現れた。金髪青眼、グラマーな体を白い布一枚で覆う姿は正に天使そのものだった。

 

「うわあ!誰だあんた!」

 

「私は転生管理者の者でーす。えーと……地球の方ですね。Life is over.の意味は分かりますかー?」

 

 目の前の女神が満面の笑みで残酷な現実を確認してくる。

 俺は実際に女神が動くその美しさに心を奪われかけたが、すぐに質問の意味を理解して急速に思考を巡らした。

 

「…………俺、死んじゃった?」

 

「ああ良かった。一番汎用性のある英語にしておいて。どうやら今の状況は理解できているみたいですね」

 

「……お……お、お、おおお俺、俺し、し死死んで」

 

「はーい。うるさいので喚かないで下さーい。ん?君子供を助けてるね。『トラックに轢かれそうな子を助けて巻き込まれて死んだ……』。んなこてこての死に方ってまだあるんですねー。『最初期化猶予及び能力付与許可判決』。へー、なかなかいい判決もらってるじゃない。喜んでよ」

 

「そ、そ、そ、そんなことより、俺、死んじまったのか?なあ、あんた誰だよ!ここどこだよ!管理者?いい判決ってなんだよ!俺を元の世界に返せよ!」

 

「うるさいなー。それは無理よ。君がいた世界では君は死んでるから。仮に元の世界に返せるとしても完全最初期化してランダムな星のランダムな時間軸のランダムな地域になっちゃうから諦めて。それに判決は覆らない。君が最初からやり直したいと願っても強制的にその成長した体と記憶で再出発だから」

 

「は?は?さっきからなんだよ!意味分かんねえって!最初から説明しろよ!」

 

「しょうがないなー。いい、まず君は死にました。簡単に言えば不可逆的に生命活動を停止しました。ん?これって簡単な言い方だっけ?ま、いいか。ここまでいい?」

 

「死んだ……死んだ…………」

 

 さっきから何度も言われて頭では分かっていたのだが、改めてそう説明されてやっと実感が湧き上がってきた。

 この非現実的な空間。耳からではなく、頭の中に直接響くような彼女の声。現実感のない美貌の女を前に、少しずつだが今いる場所が俺が元いた世界とはまるで違うということには受け入れつつあった。

 

「そんでー、本来だったら記憶も肉体も全部初期化して次の生命に生まれ変わるところだったんだよ。それはいい?」

 

「……輪廻転生ってやつか」

 

「うんうん。仏教ではそんな風に言うらしいね。その認識でオッケーだよ。でも君は自分の命を犠牲に子供の命をを救ったということで通常とは違う特典が与えられましたー。やったね!」

 

「その特典って?」

 

「お、前向きでいい質問だ。特典は分かりやすく言うと、君のその17才の肉体と生前の記憶を引き継いで別の世界でやり直せます。さらに一つ超常的な能力が扱えるようになります。おめでとう!」

 

「まってくれ!やり直せるってんなら元の世界に」

 

「だーから、無理だって。さっきも言ったよね。その世界は君が死んでるって。死んだはずの人間が生き返ったら転生管理してるこっちが困るの。だから無理。まったく、無駄に知性があると未練だの後悔だの色々持ち込んで面倒だわ」

 

 無理……。父ちゃん……。母ちゃん……。

 

「んで、その能力だけどー……。ちょっと待って、今ランダムで抽選してるから」

 

「能力って選べないのかよ!」

 

「そりゃそうよ。そこまで都合よくないわ。てか自由に選ばせたら死んだ自分が無かったことになってる元の世界で再出発とかできちゃうから。っと、決まったみたい。ぷっ……。これマジ?こんな能力あったんだ」

 

「なんだよ。その能力って」

 

「えー、『手のひらからラーメンを生成する能力』だって。よかったね!」

 

「らーめん?らーめんって、あのラーメン?」

 

「うんそうだよ。もっと具体的に言うと、小麦粉を主体にした麺、刻みねぎ、輪切りチャーシュー二枚、メンマ四切れ、輪切りナルト一切れ、海苔一枚、とんこつをベースにした醤油スープ、以上を入れるどんぶり。だって」

 

「おい……おい!ふざけんなよ!こんな能力で何をしろってんだよ!」

 

「うーん、まあ流石にこれだけだと可哀そうだけど……。え?割りばしとお冷を左手から出せる能力も別で?おお、太っ腹ぁ!」

 

「おいちょっと待て!せめてやり直せ!こんなもんあったところで!」

 

「あームリムリ。てか次の転生者待たせてるからとっとと転生しちゃってよ。転生先も諸々の条件ランダムだから。そんじゃあ頑張ってねー」

 

「おい!待……」

 

 次の瞬間、目の前が真っ暗になって急激な眠気が俺を襲ってきた。

 

 

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