ノブレスオブリージュ   作:星空ゆう@最弱ったら最弱

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結局臼と蜂がOPだよね。


かきくけこ!かきくけこ!愛国心はありません!

「さあゆうしゃたちよ、このたからばこのなかみをうけとって」

「調味料が入ってると嬉しいですわね」

「そもそも我は勇者じゃないんだけども」

 

宝箱を開くと宝箱が入っていた。

 

「さあゆうしゃたちよ(ry」

「調味料が入ってると(ry」

「時空歪んだ?」

 

宝箱を開くと宝箱が(ry

 

「さあゆう(ry」

「調味料(ry」

「ハーメルン運営に怒られろよ」

 

何度も宝箱を開き続けると…。

 

「ぎゃう!ぎゃう!」

「我が国の名産、ミミックでございます。どうか旅のお供に」

「もらえるのがこれなの流石に流石に酷いって」

「…」(ぽいっ)

「うぐぐおー!?」

「かしんー!?」

「行きますわよ」

(いらなかったんだな)

 


 

「しけてますわー、世界救ってやるって言ってますのにー」

「まさか銅の剣未満とは」

「ふん、やはりエバラですわエバラ」

「…」

 

(どうしてこうなったんだ、さっさとデスゲームなんて終わらせるつもりが異世界?冗談じゃない、僕はこんなつもりじゃ…)

 

過去はフラッシュバックする。

 

『お父さん、僕こんなこと…』

『お前は逸材なんだ!最高傑作なんだよ!だから…』

 

「っ…クソ」

「どうかしましたの、アホヅラ晒しましておりますわよ」

「カボチャマスクだから見えないはずだけど」

「なに考えてましたの?」

「家業のデスゲームのこと」

 

バラバラに衝撃走る。

後ずさるバラバラ。

 

「あなた…」

「うん引くのはわかるけどごめんて」

「あいうえおの次がデスゲームって習ったんですの?」

「なんで?」

「か!か!か!かきくけこー!」

「俺たちはお呼びじゃねえってのか?」

 

柿の木と栗の木が現れる。

 

「どういうことー!?」

「おう!かきのきくりのきかきくけこ!」

「オラ!かきのきくりのきかきくけこ!」

「か行じゃなくて家と業で家業だから!」

「…」(フツフツ)

(お、怒ってる!?いったい何に対して…)

「ウキー!ウキャッウキャッ!」

「サルになってるー!?」

「うわ!柿が食われてる!痛い痛い!やめてくれ!」

「柿の木ー!」

 

そこにカニが現れ、バラバラへ訴える。

 

「お猿さん、柿を食べるのをやめて」

「ウキキキキキー!」

「ぎゃー!」

「おかーさん!」

「おかーさん!」

「カニの姉御!どうして…」

 

柿をひとしきり食い散らしたバラバラは死んだカニの母親と子供たちと栗の木を見渡す。

 

「私の…私のお嬢様はこんなはずじゃないのに!どうして!」

「貴様がやったんだよね!?ねえ!?」

「おいお前ら、ここに荷物置いてけ」

「テンプレ盗賊!こういうのは確かナイフ舐めしてるやつが…」

「このナイフ様に有り金を渡していけ」

「ナイフそのものが喋ってるー!?」

「え!?喋るナイフ!?どこにあるんだ!」

「貴様だよ貴様!」

「そんな!舐めたかったのに!舐めたかったのに!」

(コイツ、頭がおかしいのか?いやさっきからそうだけど)

 

ナイフの切っ先がキラリと光り、頭部を相手に向ける。

 

「舐めてんじゃねえぞ、俺は飢えてるんだ!」

「血に飢えてると言う気か!」

「いや最近飯が食えなくて…今も腹が減ってて…」

「あっ、うんごめん。こっちも一文無しなんだよ」

「んな…てめぇら、ふざけやがって」

「貴様の存在ほどではないが!?」

「てめぇら皆殺しだ!」

「そこまでですわ」

「なんだてめぇ、邪魔すんなら…!?」

「お嬢様の前で…」

 

バラバラは臼に押しつぶされ、蜂に刺された顔を冷やしながら縛り付けられ啖呵を切った。

 

「これ以上の悪事は許しませんわ!」

「懲らしめられてるー!?」

「てめぇ、まさか…ありえねえ!こんなところに居るはずがねえ!」

「そちらで勝手に想像なさい」

「くっ関係ねえ!ここでてめぇは死ぬんだ!食らいやがれ!」

 

「うーむ、よく読めんのぉ。お嬢さん、これはなんと読むのじゃ?」

「あら、おじいさん。これは…死刑?」

「てめぇがなぁ!『ノーレッジブック』!」

「ぐぼぇ!」

 

バラバラは辞書で殴りつけられ、フラフラと足が揺れる。

 

「まさかおじいさんに化けるなんて」

「どう見てもナイフだったぞ」

「ふん、やっぱりここに勇者が居るはずがねえ。これでトドメだ、死ね!」

「ひ…」

 

ナイフの攻撃が空を切る。

 

「百円玉ー!交番に届けなくてはいけませんわー!」

「避けられただと!?」

 

驚愕し、振り返るナイフ。

 

「あなたは大きな間違いを犯しました。それは、このお嬢様の前で悪事を働いたこと…」

「だからなんだ!今度こそてめぇは死ぬ!」

「ノブレスオブリージュ…」

 

突撃してきたナイフの柄を握り、そのまま交番の机に突き刺す。

 

「『拾ったナイフで交番強盗』~!」

「これが…勇者!」

「どこに勇者らしさが!?」

「貴族として、当然の嗜み…」

「貴族らしさもないよね!?」

「お…れ…は…」

 

『俺、将来はナイフを舐める盗賊になりたいんだ!』

『ダメよー、そんなのお母さん許しませんからね』

『なんでだよ母ちゃん!』

『だって、ナイフなのにナイフを舐めるなんて、共食いじゃない』

『そんな…そんなあああ!!!』

 

「俺は…ナイフを舐める盗賊になりたかった…それだけなのに…」

「舐めれば良いんですわ、私も叶わぬ夢を追いかけている」

「俺…俺は、俺らしく生きて良いんだな!」

「甘えるなあああ!!!」

「ええええ!?!?」

「さぁ、行きますわよ二人とも」

「え!?まさかこのナイフ連れて行く気!?」

「はて?」

「はて?じゃないと思うが!?」

「どこまでも付いていくぜ姐さん!」

 

旅は続く。




舐めるなら飴が良いな。
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