自作PCだとこういう時大変ですね。
デビルハンター本部、その一角にある長い廊下をマキマは歩いていた。
ここは奥まった場所にあり、普段から人の通りもなく静寂に包まれている。
しばらくはマキマの靴音だけが廊下に響いていたが、やがてコツコツと別の足音が正面から聞こえてきた。
マキマが音の発生源へと視線を向けると、向かいから一人の男が歩いてくるのが見えた。
死んだような目と口元から頬へかけての大きな傷跡が特徴的で、背が高く、がっしりとした筋肉質な体躯の中年男性。
マキマはスン、と鼻を鳴らす。
匂い立つような酒の匂いがした。
「お疲れ様です」
「ああ、お疲れ」
形式的に挨拶を交わした二人はすれ違う。
「最近は随分と調子が良いみたいだな」
その一言がマキマの背中に投げかけられると同時に、二人の靴音が止んだ。
二人は視線を合わせる事も無く、ただただ真正面を見つめ続けている。
「……ええ、最近は公私共に張り合いも出てきましたので」
「ほお……そいつはいい、新しい子犬でも飼い始めたからか?」
「ええ、とても愛らしい子です……とっても」
二人の間にしばしの沈黙が流れる。
衣擦れ一つ聞こえず、窓の外から微かに届く車の走行音とクラクションの音さえが場に響き渡るほどの静寂が訪れた。
「羨ましいもんだ……俺もペットを飼いたくなってくるな」
「やめた方がいいでしょうね。貴方は力が強すぎますから」
「違いない」
その言葉を最後に男は去っていった。
一人廊下に立ち尽くすマキマは、しばらくしてから窓の外を見ると静かに一つため息をこぼした。
「デンジ君、早く戻ってこないかな……」
ポツリと彼女はそう言うと、誰もいない廊下を再び歩き出した。
悪魔により逃れることの出来ない状況へ追い込まれ、仲間同士での殺し合いの選択肢を押し付けられた一同であったが、デビルハンターとしてそれなりの年月を生き抜いた姫野とアキの二人はまだ冷静さを保っていた。
「……アキ君、キツネはどう?」
「……コン」
アキは狐の悪魔を呼び出そうとするも、不発に終わる。
「やっぱりキツネは来ませんね。ここは外と断絶されてるんだ」
「キツネの体は京都にあるからね……じゃ、私のゴーストでやるか」
姫野はそう言い、手のひらを前方へかざして握りこむ。
悪魔の肉が引きちぎられるようにえぐり取られ、その痛みに悪魔は悲鳴を上げた。
しかし直後、悪魔はその巨体を壁のようにさらに膨らませて姫野に迫る。
「無駄だ……この私は本体ではない……私と契約をする以外、生きては帰れない」
悪魔は彼らのあがきを嘲笑う。
一行は徐々に、しかし確実に追い詰められていった。
それから、しばらくの時間がたった。
悪魔は待ってさえいれば目論見通りにいくと考えているのか、先ほどから動かずデンジ達を観察するかのように、一定の距離をもって見つめ続けている。
先ほどまで一行は、デンジを殺すべきか否かを言い争っていた。
荒井とパワーは賛成派で、まずは外への脱出を最優先にすべきだと主張した。
アキと姫野は反対派で、アキはデンジを殺すことが悪魔の利になると判断し、姫野はそれに追従する形で反対の立場を取った。
コベニは目を覚ましておらずどちらでもない。
ひとまずデンジは殺さない方向に決まりはしたが、現状は八方塞がりで何の進展もなかった。
「アキ君、外に出る作戦はあるの?このままだと全員餓死しちゃうぞ」
寝転がった姫野がアキに聞いた。
聞かれたアキは、ある種覚悟を決めたような目つきをしている。
「どうしようもなくなったら刀を使います」
「それはダメ」
姫野の態度が豹変した。
先ほどまで纏っていたおどけたような雰囲気は霧散し、有無を言わせないとばかりにアキを至近から見つめる。
デンジはそのやり取りを見て、不思議に思う。
「刀使えば解決できんならよお、使えばいいじゃん」
「どうしようもなくなっても刀は使わない、その時は悪いけど……デンジ君が死んで?」
「え~!」
姫野は可愛らしくそんなことを言った。
どうやらいよいよの時には、彼女は賛成派に回るようだった。
一方その頃、荒井は食料を食い尽くしたにもかかわらず、知らないふりをしようとするパワーを問い詰めていた。
どれだけ詰問しても堂々と嘘を吐くパワーに呆れ果てていた時、荒井の背後からコベニが刃物を持ってぶつぶつと何かを呟きながら出てきた。
「その魔人の力で八階から出られないんだあ!!絶対そうだあああ!!」
そう叫びながらパワーへ刃物を向けて絶叫する彼女は、明らかに錯乱していた。
咄嗟に荒井は止めに入ったが、それは悪手だった。
「魔人を庇うの……?私たちデビルハンターなのに……!荒井君は悪魔の仲間なんだああ!!」
「お、俺は悪魔の仲間なんかじゃ……」
荒井はなんとかコベニと話をしようとするが、余裕のない今の彼女は聞く耳を持たなかった。
「絶対スパイだああアアあ!!」
「うあっ!!あああああ!!」
一瞬で荒井へと距離を縮めると、そう叫んだ彼女のナイフが荒井の顔へと迫っていく。
荒井は絶叫しながらもなんとかコベニから距離を取り、逃走を試みるものの、コベニはナイフを掲げて振り下ろしてくる。
幸いそれは外れ、ベッドへと深々と突き刺さった。
荒井は咄嗟にコベニへ体当たりをしてベッドへと突き刺さったナイフを奪い取り、そのままバスルームへと飛び込んだ。
内側から鍵をかけて閉じこもってしまえば、素手のコベニにはどうすることも出来ないはずだった。
荒井は安心して壁へともたれかかり、一息つこうとしたその時、扉に何かが強い力で叩きつけられる音がした。
「うわああああああ!!」
それは何度も何度も繰り返され、荒井はあまりの恐怖に悲鳴を上げる。
とうとう、扉の一部が砕けてそれが見えた。
それは血のように真っ赤な斧だった。
その斧が引き抜かれると、またも打ち付けられる。
何度も、何度も、何度も、何度も打ち付けられた。
荒井は何度も斧が叩きつけられる度に、たまらず悲鳴を上げる。
「もうやめてくれえええええええ!!」
半ば半狂乱になりながら彼はそう叫んだ。
彼が叫んでいる間にも容赦なく、斧は扉へと叩きつけられる。
ある程度の隙間が斧によって開かれると、そこからコベニが顔をねじ込んできた。
荒井とコベニの視線が交わる。
「スパイだあああああ!!」
「うわあああああああ!!」
コベニはそのまま隙間から顔を離し、代わりに手を差し込むと、鍵を開けようとドアノブをまさぐり始めた。
荒井はそれを見て恐怖にかられたまま、咄嗟に手に持つナイフで切りつけてしまう。
「痛アい!」
「えっ、あっ!す、すまない!コベニちゃん!!」
コベニは痛みから反射的に手を引っ込めたが、その声に正気を取り戻した荒井は慌ててナイフを捨ててしまった。
直後に再度斧が振られ、ドアノブが破壊されてしまう。
扉の向こうから、斧を両手で持ったコベニが姿を現す。
「う、うわああああああ!!」
その姿に、とうとう荒井の心は限界を迎えた。
悪魔は突如としてその体を膨らませ、肉の津波となって廊下にいたデンジ、アキ、姫野の三人へと肉薄する。
荒井とコベニの恐怖を喰らい、力を増したのだ。
三人は迫る魔の手から逃れるために全力で走るが、徐々に廊下が傾いていく。
傾斜はどんどんときつくなり、前へ進めなくなっていく。
慌てて一室へと飛び込んだことで難を逃れたが、廊下は完全に垂直に反り立ってしまった。
三人がいる部屋の向かいには荒井、コベニ、そしてパワーの姿があった。
「ひいいいいい!!」
「いよいよマズいですよ!そいつを悪魔に食わせましょう……!」
荒井とコベニは限界をとうに越えていた。
コベニは頭を抱え、荒井は必死に叫んでいる。
その二人の様子を見て、アキは決断する。
「刀を使う……いいですよね?姫野先輩」
アキが言葉を言い終わる前に、姫野はゴーストの腕を使ってアキを雁字搦めにしてしまう。
アキもデンジも、突然の姫野の行動に困惑する。
「その刀を使えば外には出られるだろうけど……使うと契約でアキ君の寿命がかなり減るの」
そう言った彼女の瞳は暗く澱んでいた。
「アキ君はまだやらなきゃいけないことがたくさんあるんだ……だからごめんねデンジ君」
その言葉とほとんど同時に、部屋へ突入してきた荒井がデンジへ飛びつき、身動きを取れなくしてしまう。
背後には、パワーとナイフを持ったコベニがついてきている。
「コベニちゃん頼む!やらなきゃ全員死ぬぞ!」
デンジにしがみつき、必死にコベニにデンジを殺すよう荒井は嘆願した。
「いいぞ!やれやれ!」
一人の人間を殺そうと、人間同士で争う姿を楽しんで見ているパワーは笑っている。
「コベニちゃん!」
アキに刀を使わせないためにも、デンジを殺させたい姫野がコベニの名を呼ぶ。
「ぐぅっ……!コベニ!やめろ!」
アキは必死に、デンジを殺させまいと叫んだ。
「ううぅぅううぅぅぅ……!」
全員から様々な思惑で名を呼ばれたコベニの心は、炎で焦がされるようにどんどん憔悴していく。
デンジを殺して解放されたい気持ちは確かにあったが、体が動かない。
彼女の心へとかかる圧迫感が強まり、体が震えていた。
もはや残された時間も残り少ないと直感している姫野たちは、さらに強くコベニの名を呼んだ。
「コベニちゃん!!」
「コベニちゃん!!」
「ガハハハ!いけいけ!」
「コベニ!!」
「あひいイィィイイィイい!!」
とうとうコベニは、プレッシャーから悲鳴を上げてしまう。
体も哀れなほどにがくがくと震えはじめ、泣き始めてしまった。
デンジは周囲の自身に向けられる感情、そしてコベニの有様を見て我慢の限界へと達した。
じりじりと積もり続けたストレスがここにきて、一気に爆発したのだ。
「あ゙あ゙あ゙~ッもう!はいはいはいはい!食われりゃいいんだろ食われりゃ!どけ!」
半ば自棄になりながらそう言ったデンジは、荒井を押しのけようとする。
荒井も自分から行ってくれるならと、デンジを解放した。
デンジは扉の縁へ足をかけると、姫野へ振り返る。
「でも俺も抵抗すっからよ~もし俺が悪魔をぶっ殺すような事があったら……チュー、忘れてねえからなあ~?」
デンジはそう言ってから悪魔に向き直り、飛び込もうとするもパワーから勝算はあるのかと問われる。
それに対し、デンジはチェンソーになると答えた。
「あの悪魔、なんだか知らねえが俺のチェンソーにビビってやがる!だから自分じゃ手を出せなくてテメエらに俺を殺すよう言ってんだ!」
デンジはニヤリと獰猛な笑みを浮かべる。
「それにあの悪魔、攻撃を受けた時に痛いって言ってやがった……だったらよお~アイツが死にたくなるまで痛めつけて、自殺させりゃいい!」
「悪魔みたいな発想じゃな!」
デンジのその言葉に全員が言葉を失い、唖然とした。
パワーの言った通り、まともな人間ではまず思いもつかない。
思いついたとしても、不死性を備えたデンジでなければまず実現できない作戦だった。
デンジは一度、アキとコベニを見つめた後、スターターを引いた。
ヴヴン。
その音を最後に、デンジは悪魔の口へ飛び降りた。
「た、食べられた……」
コベニがそう呟き、誰もが固唾を飲んで見守る中、異様な音が聞こえてくる。
一定のリズムを刻むそれは、心臓の鼓動のようでいてまるで違う、エンジンの咆哮。
次の瞬間、悪魔の口を破壊しながら中から異形が飛び出してくる。
頭と腕にチェンソーを生やしたその姿はまるで悪魔のようで、アキ達は初めて見るその姿に動揺した。
「あれが、マキマさんが言っていた特別の理由か……」
「アキ君、あの姿の事知ってるの?」
姫野は何かを知っているような口ぶりのアキに尋ねる。
アキも直接見るのは初めてのようで、信じがたいものを見るような視線をデンジに送っていた。
「ええ……デンジは悪魔に変身できると、そうマキマさんから聞いています」
「悪魔に……変身……?ただの都市伝説だと思ってたけど……」
姫野はそう呟きながら改めてデンジを見た。
眼下でデンジは、両手のチェンソーを振り回して血の海を作っている。
悪魔の血を啜りながら戦うその姿は、まさしく悪魔そのものだった。
下の戦いに全員の目が釘付けになっている中、悪魔の攻撃によりデンジの首があり得ない方向に曲がり倒れてしまう。
姫野は先程、デンジが胸のスターターを引っ張っていたのを見ていた。
あれがトリガーだと直感した彼女は、ゴーストの腕を使いスターターを引っ張る。
すると彼女の直感通り、デンジは復活した。
「ひらめいたぜ~……テメエが俺に切られて血ィ流して!俺がテメエの血ィ飲んで回復……!永久機関が完成しちまったなアア~!!これでノーベル賞は俺んモンだぜ~!!」
デンジはそう言うと、再び滅茶苦茶に暴れだし始めた。
肉片と血が雨のように降り注ぐ中、チェンソーを振り回すデンジはぬめる足場に足を取られて転んでしまう。
そこを好機と見た悪魔が殺到するが、デンジは
「ああ!?んだ今の!?」
どうやらデンジ自身、思ってもいなかった動きだったようで困惑している。
もう一度、似たような体勢で倒れこむとまたもやデンジは倒れた姿勢のまま移動した。
「なるほどな~……分かっちまったぜえ……俺んチェンソーをタイヤみてえに使えばよお!こんな事も出来んじゃねえのか~!?」
そう言うや否やデンジは、腕のチェンソーを壁のようになっている悪魔の体へ添えた。
すると、チェンソーの刃が食い込み回転する勢いのまま、デンジの体を引っ張っていく。
チェンソーの刃はさながら、肉を食んで進む刃のついた履帯と化していた。
「ウハハハハハハ!!んだこれおもしれええええええ!!」
「ぎゃあああああ!!痛い!痛い!痛い!痛いィイイイ!!」
見るものが見れば、まるで曲芸師の行うウォール・オブ・デスのように壁に沿って回転を始めるデンジ。
曲芸との違いは、それがあまりにも血生臭いことだ。
唸りを上げるチェンソーが巨体を食い破るたびに黒ずんだ血が、粘性の高い飛沫となって周囲にへばりつき、断末魔と哄笑が響き渡る。
視界いっぱいに血煙が立ち込めるその中をデンジは躊躇なく駆け抜けると、全身を悪魔の体液で塗り替えていった。
彼が通り過ぎた後には、宙に血糊の軌跡が一瞬だけ残る。
ここに、血飛沫のファンファーレが奏でられた。
姫野達は、眼下で行われるこの血風舞う曲芸に目を奪われていた。
そのあまりの凄惨さに荒井とコベニは狼狽えていたが、姫野とアキの視線は釘付けとなっていた。
二人は銃の悪魔への復讐心を抱えている。
だが二人は自身に力も、能力も足りない事を自覚していた。
そんな折に現れたのが目の前のデンジだ。
その力と不死性に今この時、確かに二人は魅入られていた。
彼らの長い一日はまだまだ始まったばかりだ。
「出れた……」
ようやく、外に出ることの出来たデンジの第一声だった。
ホテル内に閉じ込められていたおよそ三日もの間、時には殺されながらもデンジは不眠不休で悪魔を殺し続けていた。
チェンソーの刃を使った移動方法を発見したデンジはその後、遊び半分で思いついた事を悪魔に試していた。
途中から血肉で出来た遊具扱いをされていた悪魔は泣いていいだろう。
悪魔はこの拷問にも等しい時間にとうとう根負けし、自ら弱点を差し出した。
死んで楽になる道を選んだのだ。
「銃の悪魔の肉片も取れたし、晴れてるし、糞した後みてえな気分だぜ……浮いてるみてぇだ……」
デンジはそう言うと、フラフラと倒れ込む。
彼が地面に倒れてしまう前に姫野が慌てて抱きとめた。
姫野がデンジの顔を覗き込むと、彼はすでに安らかな顔で寝息を立てていた。
「ずっと寝ずに悪魔殺し続けてたからね……」
ひとまずデンジに異常がないことを確認した姫野は、自分達で彼を病院に連れていくことにし、コベニと荒井には今回の件を報告するよう指示を出した。
こうして、混沌と狂乱に包まれた今回の任務は幕を閉じた。
その後、疲労により昏倒したデンジは病院へと運ばれた。
アキ、パワー、姫野の三人は現在、デンジが眠っている病室に様子を見に集まっていた。
三人が雑談をしているとドアをノックする音が聞こえ、間を置かずに扉が開かれる。
姿を見せたのはマキマだった。
「みんなお疲れ様」
そう言いながら病室へマキマが入ってきた。
パワーは慌てて、デンジの眠るベッドの陰へ隠れた。
「マキマさん、お疲れ様です」
「お疲れ様で~す」
「コベニちゃんと荒井君から報告を受けたよ、大変だったみたいだね」
言いながらマキマはベッドへ歩み寄ると、身を屈めて眠るデンジの頭を撫でた。
事のあらましは報告を受け取って把握している。
デンジがおよそ三日間、不眠不休で悪魔を殺し続けたことも、悪魔に契約を持ちかけられたことも、そしてどのような契約を持ちかけられたのかも。
「デンジ君を殺そうとしたんだって?」
デンジの顔を覗き込む体勢のマキマの表情は、背後のアキと姫野からは見えない。
ただ、その声は平坦で静かだった。
「それは」
この場で最も年長であり、立場もあった姫野がマキマへ言葉を返そうと一歩踏み出るが、アキの腕がそれを制した。
それを見た姫野は肩をすくめると、一歩踏み出した足を下げた。
アキは背を向けたままのマキマへ、口を開いた。
「……極限状態に追い込まれ、全員が精神的に消耗していました。確かに契約を受ける検討こそしましたが、俺たちはデビルハンターです。殺すのは味方ではなく、敵である悪魔だけです」
迷いのない声音でアキがそう答える。
しばらくの間、マキマがデンジの髪を撫でる音だけが、衣擦れのように微かに聞こえた。
「……そっか、ならいいんだ」
そう言うとマキマは、最後にデンジの頬を撫でると体を起こした。
振り返りいつもの微笑を浮かべた彼女は、みんなの顔も見れたし戻るね、とだけ言い残して病室を後にした。
その背中を三人は最後まで見送った。
「わざわざデンジ君の様子を見るためだけに来たの?……マキマさんってあんなだっけ?」
「デンジは特別扱いらしいですからね……マキマさんなりの気遣いでしょ」
アキはそう言いながら先程、売店で購入したタバコを胸ポケットから取り出し一本口に咥えた。
ホテル以降タバコを吸えていない姫野も欲しがったので、アキは一本手渡し火をつける。
それから二人は雑談に興じていたが、その間パワーは終始無言だった。
その顔はひどく青ざめていた。
リザルト的な、まとめ的なやつ。
コベニちゃん
Here's Johnny!した人。
ホテルで発狂して人に襲いかかったから大体ジャック。
実家の闇が深いのもジャックとおそろい。
デンジからの好感度は原作より高い。
荒井君
Here's Johnny!された人。
状況に怖がって怯えて悲鳴を上げてたから大体ウェンディ。
殺そうとしたり殺されそうになったり忙しかった一番マトモな男。
パワーちゃん
Here's Johnny!させた魔人。
面白半分で斧を作ってコベニに渡したら、腹がよじれるくらい面白い状況になってずっと笑ってた。
多分この任務で一番エンジョイした。
姫野さん
ふわふわ雲みたいに軽いかと思ったら、ガッツリ重くて湿度の高い女。
ふとした拍子に急に死んだ目になるところがチャームポイント。
原作と好感度は変わらず。
アキ君
原作では重傷を負ったため、デンジの大暴れを見ているか怪しかったがここではガッツリ観戦した。
デンジが死ぬたびに姫野をたたき起こしては蘇生させたりしていた。
デンジからの好感度は原作ほどではないが高い。
デンジ君
大体ベロ出てるので実質犬
今回の戦闘で新技を発見し、チェンソータイヤと名付けた。
チェンソーマンバイクが壁走れたんだ!これもイケるだろ!(錯乱)
たまったストレスはテーマパーク(悪魔)で発散してスッキリして気分よく寝た。
マキマさん
いつもニコニコ、アルカイックスマイル。
最近はデンジ君に構いに行く時間が増えた。
夜もぐっすり眠れて肌艶が良くなって調子が良い。
作者にネーミングセンスが無いため、ティラミスとシュークリーム以外のワンちゃんの名前が無い。誰かいい感じの名前下さい。
スカーフェイス
その昔、狂犬と呼ばれた男。
仲間が死ぬたびに酒の量が増えていき、今では片時も手放せないほどになった。
匂い立つほどの酒の香りのその奥の奥。
嗅ぎ分けることが出来ればきっと、雨に濡れた犬の匂いがするのだろう。