第12話
ある日の事だった。
「ン~!! やっぱりタコスは美味しいデース!」
スペシャルウィークは同期とランチを食べていたが、エルコンドルパサーがタコスを食べていた。だが、激辛ソースを大量にかけていて、同期はちょっと引いていた。
セイウンスカイ「相変わらず辛いの好きだね…」
エルコンドルパサー「そうデス! 元気の源デスよ!?」
グラスワンダー「…まあ、ソースがかからなければ良いのですが」
するとスぺがじーっとタコスを見ていたが、
エルコンドルパサー「スペちゃん! もし良かったら一つどうデスか!?」
スペシャルウィーク「あ、ちょっとソースが…」
エルコンドルパサー「そうデスか…」
エルが残念そうにするが、激辛ソースは誰でも食べれるわけではない為、断念していた。
その時、飛鳥がやってきた。
スペシャルウィーク「あ、トレーナーさん!」
飛鳥「おう。お前ら飯か…って、エルはそれ、タコスなのか?」
エルコンドルパサー「その通りデスよ! デスソースデス!」
飛鳥「まあ、あんまかけすぎるなよ」
そう言って飛鳥も辟易していた。
スペシャルウィーク「トレーナーさんもお昼ですか?」
飛鳥「いや、オレはもう食った」
セイウンスカイ「何食べたんですか~?」
飛鳥「え? タコライス」
「タコライス…?」
エル以外は聞きなれなかった。
セイウンスカイ「…タコの炊き込みご飯とかですか?」
飛鳥「違う違う。タコスの具を米に乗せた…」
スペシャルウィーク「…もしかして、手料理ですか?」
飛鳥「うん。朝飯」
スペシャルウィーク「もぉおおおおおおおおお!!!!」
飛鳥の言葉にスぺが涙目で憤慨していた。
飛鳥「他の生徒に迷惑だろう」
スペシャルウィーク「めっちゃ美味しそうじゃないですかぁああああああ!!!」
セイウンスカイ「どうして作ろうと思ったんですか?」
飛鳥「いやあ、此間テレビで沖縄の特集やっててさ。タコライス美味そうだと思ったから、作ってみたのよ。それだけ」
スペシャルウィーク「それ、言ってくださいよぉおおおおおおおおおお!!!」
飛鳥の言葉にスぺは涙目で憤慨すると、同期達は不覚にも可愛いと思ってしまった。
飛鳥「まあ、それはそうとエル」
エルコンドルパサー「なんデス?」
飛鳥「そういや沖縄のタコスって知ってるか?」
エルコンドルパサー「ケ? 沖縄のタコスデスか?」
飛鳥「ああ。トルティーヤを揚げてるらしいんだが…」
エルコンドルパサー「それは知りませんでした…」
飛鳥「そっか。じゃ」
スペシャルウィーク「ちょっと待ってください! もしかしてその沖縄タコスも自分だけ食べに行くなんて事ありませんよね!?」
飛鳥「いやあ、もう流石に沖縄は飛行機で行きたいし、店で食いたいよ」
スペシャルウィーク「いや、一人でお店行きませんよね!?」
飛鳥「まあ、今度またレースがあるから、そこで勝ったら行こうか」
スペシャルウィーク「絶対ですよ!!?」
という訳で、今度またレースがあったんだけど、そう毎回レースがある訳ではなく、今回は校内でのイベントだった。
『優勝! スペシャルウィーク』
スペシャルウィーク「やったべぇえええええええええええええええええ!!!!」
なんと言う事だろう。スぺはそこで総合優勝を果たした。
飛鳥「わァ」
レースをずっと見ていたが、本当に日本総大将と呼ばざるを得ない気迫で走りぬいていたので、飛鳥はもう言葉を失っていた。
「む、む~りぃ~…いや、もうマジで無理…」
「いたた…こ、腰が…」
「ああ…。何というかもう勝てる気しない…」
「田舎帰ろ…でも、スぺちゃん可愛いからやっぱやめる…」
とまあ、スぺを知る人物は言葉を失っていた。
スペシャルウィーク「トレーナーさん! 約束ですからね!」
飛鳥「もうここまで死屍累々にすれば言う事ねェよ」
格上や上級生もいたというのに、本当に心をへし折りまくっていて、飛鳥は何とも言えなかった。
飛鳥「まあいいや。こんな事もあろうかと店を控えといたし、行こうか」
「ご馳走様でーす」
と、同期達もやってきたが、
飛鳥「スペ。どうする? エル達も連れてく?」
スペシャルウィーク「え、あ、はい…」
スぺが何か嫌そうだった…。
ツルマルツヨシ「ス、スペちゃん!?」
キングヘイロー「そんなに嫌そうにしなくてもいいじゃない!!」
スペシャルウィーク「いや…そうじゃなくて…」
飛鳥「…人数が多いと、取り分が減るんだよ」
エルコンドルパサー「あー…」
グラスワンダー「なら仕方ありませんね。お金は私達で出しましょうか」
セイウンスカイ「ただし、一丈字トレーナーも自腹ですからね」
飛鳥「いや、当たり前だろう」
飛鳥が当然だと言わんばかりにそう言い返した。
「待ってくれ」
「?」
グルーヴ、ブライアンとトウカイテイオーが現れた。
エアグルーヴ「私達も混ぜて貰いたい」
トウカイテイオー「僕たちも行きたいよ!」
飛鳥「あと何人来られるんですか?」
ナリタブライアン「とっとと行くぞ」
「あ、私も私も!!」
と、ゾロゾロ向かうと、飛鳥はスぺの手を握って瞬間移動しようとすると、ゴルシも後ろから触れた。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
*************
飛鳥「店まで来れた人がスぺと一緒にいられます…と」
飛鳥はメールでグルーヴに店の住所を教えた。
飛鳥「さて、入ろうか」
ゴールドシップ「おー!!」
スペシャルウィーク「あの…やっぱり待った方が…」
飛鳥「大丈夫さ。あの人たちならたどり着く」
「ネース!!」
飛鳥「ん?」
タイキシャトルがやってきた。
飛鳥「タイキ」
タイキシャトル「こんな所で何をしてるんデスか?」
飛鳥「丁度今から沖縄料理を食べに行く所なんだ」
タイキシャトル「ワタシも行っていいデスカ!?」
飛鳥「ちなみに金は?」
タイキシャトル「勿論ありマスヨ!」
飛鳥「あるのかよ」
ゴールドシップ「オメー、結構金持ってんじゃねぇのか?」
飛鳥「腐るほどあるけど、奢って当たり前っていう奴には奢らないよ」
飛鳥が厳しい態度で接した。
ゴールドシップ「まーそれもそうだな。早く店入ろうぜ!」
こうして4人は店の中に入っていった。
そして沖縄タコスをつまみながら、ルドルフ達が来るのを待ち続けた…。
スペシャルウィーク「おいし~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
スぺは目をしいたけにして食べていて、飛鳥とゴルシはてっきり待ってるもんだと思っていたので、困惑していた。
飛鳥(まあ、そんなもんだよな)
そう言って飛鳥も沖縄タコスをバリバリ食べ続けた。
タイキシャトル「それはそうとワタシ達以外誰もいまセンネー…」
飛鳥「言ったろう。あの人たちは必ず来る。そういう人たちだ」
ゴールドシップ「ああ。そうだな」
ゴルシはタコライスをガツガツ食べていた…。
タイキシャトル「そういえばメキシコやアメリカのタコスとどう違うんでしょうネ」
飛鳥「トウモロコシ粉を混ぜてるんだってさ」
スペシャルウィーク「トウモロコシ粉?」
飛鳥「ああ。メキシコとアメリカは小麦粉だけ使ってんだけど、沖縄はトウモロコシ粉も使ってるらしいんだ」
スペシャルウィーク「それもそうですけど、メキシコとアメリカでも違いってあるんですか?」
飛鳥「あるよ」
ゴールドシップ「メキシコは焼くけど、アメリカは揚げるんだよな」
飛鳥「そうそう。まあ、要するにトウモロコシ粉を混ぜてるか混ぜてないかって話だな」
飛鳥がそう言った次の瞬間、
「た、たどりついたデース…」
「さあ約束だ。混ぜて貰うぞ」
と、エル達がたどり着くと、飛鳥とスぺは苦笑いした。
飛鳥「丁度皆さんの分のタコスも用意しときましたよ。こちらにどうぞ」
「ご馳走様でーす!!」
飛鳥「……」
つづく