投票して下さった皆様、本当にありがとうございました。
また、完結に1年かかりまして申し訳ございませんでした…。
第20話
そんなこんなでスペの故郷にやってきた。(※ちなみに本作のみ室蘭が地元になっています)
そして家の前までたどり着いて車から降りて家の中へ。
お母ちゃん「上がって」
飛鳥「お邪魔します…」
お母ちゃん「飛鳥くんはこの部屋使って頂戴。ちゃんと掃除はしてあるから大丈夫だと思うんだけど…」
飛鳥「ありがとうございます」
そう言って飛鳥は部屋に荷物を置いた。
お母ちゃん「晩御飯だけど、近くの皆が集まって歓迎会してくれるみたいだから、それまでゆっくりして貰っていいかな?」
飛鳥「え!? 宜しいのですか!?」
お母ちゃんの言葉に飛鳥は驚いていた。
お母ちゃん「うん。皆、君に会いたがってたから」
飛鳥「そ、そうなんですか…?」
お母ちゃんの言葉に飛鳥は妙だと思った。普通スペじゃないのか? と、思いながら…。
お母ちゃん「スペのレースは皆で応援してたんだけど、君の料理のお陰で…」
飛鳥「あ、あー…。そういう事でしたか…」
スペシャルウィーク「飛鳥さんの料理、とっても美味しいんだよ! お母ちゃんに負けないくらい!」
飛鳥「いや、お母さんには負けるよ」
お母ちゃん「まあ、楽しみにしてな!」
******************
そんなこんなで夜。地元の人達が集まってウェルカムパーティーが始まった。
飛鳥「えー…。もうじき退任するんですが、この場を設けて頂き、誠にありがとうございます。3日間お世話になります」
飛鳥は軽く挨拶をすると、そのまま宴会になった。本日振舞われるのは豚肉を使ったやきとりである。
飛鳥「…豚肉の方が安く手に入ったから、ですよね」
「おっ! 良く知ってるべ!!」
「流石スペちゃんのお婿さんだ!!」
飛鳥「え?」
スペシャルウィーク「ち、ちが~~~~~~~~~~~う!!!!!////////」
お婿さん発言が出て、スぺは顔を真っ赤にして大声で叫んだ。
「え? そうなんけ?」
「オラ、てっきりスペちゃんがお婿さん紹介しに戻ってきたのかと…」
スペシャルウィーク「全っ然違うぅ!!!/////」
スペが首をブンブン横に振ると、飛鳥は苦笑いしていた。
飛鳥「…彼女のトレーナーになってから、たまに言われます」
スペシャルウィーク「飛鳥さんも余計な事言わないで!////」
お母ちゃん「分かった分かった。落ち着け」
****
スペシャルウィーク「もぉ~~~////// 途中から味が全然わからなかったぁ~////」
宴が終わり、家に帰ってきたが、スぺはふて寝していた。
飛鳥「まあ、異性の同年代連れて来ればそうなるわな…」
お母ちゃん「明日になれば皆忘れるさ。今日はもう早く寝るよ」
とまあ、そんなこんなで皆眠ったわけだが…。
翌朝
「もぉー!!! お母ちゃんのバカー!!!!/////」
「いや、マジでゴメンってば!!」
お母ちゃんがいつものように朝早く洗濯物を干しており、飛鳥の分も洗濯していたのだが、誤って下着も一緒に干してしまい、飛鳥に見られてしまったのだ。飛鳥からしてみたら、どっちかがスペの下着で、お母ちゃんの下着という風に認識できたのだ。
まあ、結果的に飛鳥にブラジャーとパンティーを見られてしまい、また顔を真っ赤にして涙目になっていた。
スペシャルウィーク「もうお嫁に行けないべ~~~~~~!!!!!!」
飛鳥(まあ、オレも見られてるんだけど、黙っとこ…)
**************
とまあ、気を取り直して普段スペがどんなトレーニングをしていたのか確認する為に周辺を散策していたが、
スペシャルウィーク「うわあああああああああああああああん!!!!///////」
スペは引きずりながらトレーニングをしていて、飛鳥は呆れながらスペを見ていた。
そして昼になり、食事の時間になった。
飛鳥「スペ。これで機嫌直せ」
そう言って飛鳥はチャーハンを作った。
飛鳥は屋外でチャーハンを作っていた。というのも、地元の人達が飛鳥の料理の腕を聞きつけて、必要な道具を持ってきてくれたのだ。飛鳥としては絶対に失敗できなくてプレッシャーがかかっていたが、スぺがずっといじけたままだったので、頑張る事にした。
だが、スぺとしては飛鳥が中華鍋でチャーハンをかき回してる所から、機嫌は直り始めていた。
お母ちゃん(私より絶対美味い奴じゃん…)
そして人数分作り終えて、試食の時を迎えた。
スペシャルウィーク「やっぱり美味しいです…!!」
飛鳥「そうか…」
お母ちゃん「いや、最近の男の子も料理するって聞いたけど、これはもうレベチだわ…」
「ガツンと効いていて、まるで若返るようじゃわい!!」
「…うちの孫娘はどうじゃ?」
飛鳥「え」
とまあ、そんなこんなでスペの機嫌が直ったので、トレーニング再会となったわけだが、
飛鳥「え?」
スペシャルウィーク「飛鳥さんと一緒に走ってみたいです!」
何という事だろう。スペが飛鳥と一緒に走りたいと言い出したのだ。
お母ちゃん「スペ! あんた…」
飛鳥「いや、それは別に構わないけど…。急にどうした?」
スペシャルウィーク「折角北海道まで戻ってきて、飛鳥さんにも来て貰ってるから…」
飛鳥「…そうか」
とまあ、飛鳥と思いっきり走った。飛鳥は超能力でスペと同じくらいの速さを走っていたのだが、それを見たお母ちゃんは驚いていた。
お母ちゃん「最近の若い子は分からないわー…」
そして走り終えると、スぺは完全に元通りになった。
スペシャルウィーク「はーっ!! 思いっきり走ってすっきりしました! ありがとうございます!」
飛鳥「そうか…」
まあ、スぺが満足ならそれでいいか…と、思っていた。
そしてその日の晩は3人でゆっくり食べていた。
****
食後、飛鳥は外に出て空を見上げていた。
「ここにいたんですか」
スペがやってきた。
飛鳥「ああ。結構星が見えるなと思ってね」
スペシャルウィーク「そうでしょう! 私も結構好きなんですよ」
と、2人で空を見上げた。
スペシャルウィーク「あーあ。あっという間に3連休が終わっちゃいますね」
飛鳥「まあ、それだけ楽しかったって事だろう」
スペシャルウィーク「まあ、そうなんですけどー」
スペが口角を下げた。
スペシャルウィーク「…やっぱり、広島に帰っちゃうんですね」
飛鳥「ああ。名残惜しいけどな」
スペの言葉に飛鳥は苦笑いしながら目を閉じた。するとスペは笑みを浮かべた。
スペシャルウィーク「…いなくなるのも寂しいですけど、ご飯も食べられなくなるのも残念です」
飛鳥「必要ならレシピを渡すぜ」
スペシャルウィーク「レシピも欲しいですけど、やっぱり飛鳥さんが作ってくれた事が重要なんですよ」
スペが口角を上げた。
スペシャルウィーク「その…今まで我儘を言ってごめんなさい。本当に美味しそうだったから…」
飛鳥「オレのを食わせたら普通に太るからな。悪く思わないでくれ」
スペシャルウィーク「アハハ…。そういえば結構脂が多かった気がします」
と、2人は思い出話に花を咲かせていた。
飛鳥「…レースに関してはもう心配してないよ。その気になれば大差で勝てるって分かっただろうからな」
スペシャルウィーク「…本当にありがとうございます」
するとスペは涙が流れていた。
飛鳥「お礼を言わないといけないのはこっちだ。お前には色んなものを貰ったよ。ありがとう」
飛鳥がそう言うとスペは嗚咽し、飛鳥はスペの肩をそっと抱いた。
飛鳥「…さて、そろそろ戻るか」
飛鳥がそう言うと、スぺが頷いて涙を拭いた。そして戻ろうとしたその時、
『娘をありがとう』
という女性の声がして、飛鳥は後ろを振り向いた。
スペシャルウィーク「…飛鳥さん?」
飛鳥「…いや、何でもない。戻ろう」
そう言って飛鳥とスペは家の中に戻っていった…。
スペシャルウィーク「お母ちゃん…」
お母ちゃん「何だ!! 泣いてないぞ!!」
お母ちゃんが座布団に顔をうずめていたという。飛鳥は空気を読んでスーッと席を外した。
***
そして別れの時…。
飛鳥「本当にお見送りありがとうございます…」
「いやいや。またおいで」
「というか、もし良かったらここに移住してくれ」
「君、結構戦力になる…」
「本当にわしの孫娘を紹介させてくれんかのう」
お母ちゃん「コラコラ! 確かにアタシも驚いたけど、無茶させないの!!」
思った以上に気に入られていて、飛鳥本人とスペは困惑していた。
そしてそのまま車で新千歳空港まで行き、
スペシャルウィーク「じゃあお母ちゃん。行ってきます」
飛鳥「お世話になりました」
お母ちゃん「気を付けて帰るんだよ。それから飛鳥くん」
お母ちゃんが飛鳥を見つめた。
お母ちゃん「娘を宜しくお願いします」
飛鳥「はい。最後まで責任もって娘さんを御守り致します」
お母ちゃんと飛鳥の会話に、スぺはモジモジしていた。すると、
「ママー。あの人たちけっこんするのー?」
「シーッ!!!」
ちいさなこどもが指をさしていうと、母親は慌ててひっこめさせた。スペはまた顔を真っ赤にした。
飛行機内
飛鳥「スペ…」
スペシャルウィーク「…知りませんっ//////」
飛鳥が声をかけると、スぺがプイッと横を向いてしまった。恥ずかしさで…。
*************
そして東京に戻ってきたのだが…。
スペシャルウィーク「北海道のお土産…」
ハルウララ「わー!! ありがとー!!」
「スペちゃん!!」
スペが戻って来るなり、ウマ娘達に詰め寄られた。
スペシャルウィーク「ど、どうしたの…?」
キングヘイロー「一丈字トレーナーに変な事されてないでしょうね!?」
スペシャルウィーク「変な事って? されてないよ」
キングヘイロー「いや、それはその…/////」
スペの言葉にキングは頬を赤らめた。
ハルウララ「こちょこちょとかされたの?」
スペシャルウィーク「されてないですよ!」
セイウンスカイ「えー。男女が一緒の家に住んでるから、そういうのあると思ってたのにー」
スペシャルウィーク「そんなのない…」
次の瞬間、スぺとお母ちゃんの下着を見られたことを思い出したスペは顔を真っ赤にした。
ツルマルツヨシ「スペちゃん!!?」
ファレノプシス「ま、まさか本当に!!?」
スペシャルウィーク「ちがーう!!! 全部お母ちゃんが悪いの!!!」
「え!!? どういう事!!!?」
この後、飛鳥は強制的に呼び出されたのは言うまでもない。
スペシャルウィーク「全部お母ちゃんが悪いんだも~~~~~~ん!!!/////」
スぺは顔を覆ってめそめそしていると、飛鳥は困惑していた。
グラスワンダー「一丈字トレーナー。後で個人的にお話…」
スペシャルウィーク「絶交するよ!?」
グラスワンダー「ごめんなさい!!!」
飛鳥「あとゴルシ…」
ゴールドシップ「すっげぇ面白い事になってんじゃん…!!」
スペシャルウィーク「ゴルシさんを懲らしめてくれたら許してあげる…」
グラスワンダー「分かりました」
ゴールドシップ「お、おいスペ! 悪い冗談だ…ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…」
とまあ、そんなこんなで飛鳥は最後までスペのトレーナーとしてやりきり、広島に戻っていきました。
それからというもの、飛鳥は普通の高校生に戻り、仲間達と青春を謳歌していた。
「スペシャルウィークさん。また勝ったみたいだね」
「ああ…」
中学時代からの友人である奈良川京、林日向、林椿と教室で喋っている飛鳥。青い髪の少女で眼鏡をかけている日向の言葉に飛鳥は相槌を打つと、日向の双子の妹であり、青髪のショートヘアである林椿が声をかける。
椿「そういえばあの子とはもう連絡取ってないの?」
飛鳥「…ああ。あいつもレースで忙しいし、今は任座トレーナーがいるからな。オレが出しゃばったらいけないよ」
京「…寂しくないのか?」
茶髪の男子生徒で飛鳥の親友である奈良川京が心配そうにすると、飛鳥が苦笑いした。
飛鳥「ちょっとだけね」
その時、アナウンスが鳴った。
「1年7組一丈字くん。1年7組一丈字くん。学園長室までお越しください」
というアナウンスが流れて、注目が飛鳥に集まった。
飛鳥「これはまた何か事件があったな…行ってくるわ」
とまあ、飛鳥が理事長室に行くと…。
理事長「任座くんがぎっくり腰になって入院する事になってのう。暫くの間、スぺシャルウィークくんを預かって欲しいとの事じゃ」
飛鳥「はい!!?」
理事長の言葉に飛鳥が驚いていた。
理事長「君が帰ってからというもの、任座くんとの2人3脚でやっていたのは知っておるじゃろう」
飛鳥「ええ、もう私がいなくてもちゃんと勝てるようになってましたね…」
理事長「でだ。今まで君がやってた仕事などを任座くんが引き継いだわけだが、思った以上に忙しくて、無理に体を動かしたら腰をいわせてしまったのじゃ」
飛鳥「理事長先生は調整してくださったんですか!?」
理事長「したのだ。だが、なってしまったものはなってしまったのだ」
理事長の言葉に飛鳥は腕を組んだ。
理事長「やってくれるな?」
飛鳥「…うちの社長には話通ってます?」
理事長「ああ。後は君次第だ」
理事長の言葉に飛鳥は腕を組んだ。
理事長「そこは素直に了承する所だぞ」
飛鳥「預かるのはいいんですけど、それには色々問題があるんですよ…」
理事長「例えばなんじゃ?」
飛鳥「スぺには沢山ファンがいて、突然広島に異動になったらパニック起こしますよ」
理事長「そんなに人気があるのかね!?」
飛鳥「ええ。理事長先生にはそこまできちんと調べて頂きたかったです」
理事長「それはワシのミスじゃ。すまない。可能な限りこちらも協力する。何でも言ってくれ」
飛鳥「それなら引き受けましょう」
とまあ、そんなこんなでスペとの日々はまだまだ続きそうです…。
ゴールドシップ「スペがどうしてもついてこいって言うからよー」
スペシャルウィーク「…ま、また宜しくお願いします…/////」
飛鳥「…お、おう」
おしまい