多世界食事処もふキッチン   作:野神 汰月

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 これでやっとA's編終われる…。

 今回はグレアムとロッテリアとデュランダルの話をしつつ最後はハッピーエンドで終わらせようと思ってます。


 それでは本日ももふキッチン開店です☆





 そういやもふキッチンなのにあんま料理出せてないな?


闇の書の最後に救いを求められました。(後編)

 闇の書が【夜天の魔導書】に戻る前に話は遡る。正確には戦闘が始まるより前のことだ。

 

 管理局員であるクロノはとある場所に向かっていた。それはギル=グレアム時空管理局顧問官の執務室だった。

 

 

 「……お久しぶりです、ギル=グレアム顧問官」

 

 「久しぶりだな、クロノ君…して、何用かね?」

 

 

 久しい再開であるにもかかわらず、冷たい空気の流れるこの場でギル=グレアムは白々しくもそうクロノに尋ねる。

 

 

 「もうお解りになっているでしょう?あなたは罪を犯した…だから僕が来た。それだけの話です」

 

 

 クロノは既にデバイスを起動し、バリアジャケットを纏った状態でここに来た。つまりはそういうことだと現に言ったのである。

 

 彼の言う罪とは、禁断のロストロギアである闇の書の所持者を特定し、彼女を支援しながらも幸福であるようにと手を尽くし、最後に絶望させ闇の書の完成と覚醒を促し、主ともども永遠の氷の棺の中で眠らせるというものだ。

 

 人一人の…それも幼い少女を犠牲にするそのやり方は倫理にも法的にもあってはならないことだった。それがクロノの言う罪だ。

 

 

 「机上の空論ですよ、あなたのなさろうとしたことは」

 

 「だが成功率は高い論理だよ」

 

 

 そこから互いに無言の睨み合いが続くが、クロノが口を開く。

 

 

 「だがそんな机上の空論よりとんでもない案が浮上しましてね…」

 

 

 そう言ってクロノはヴォルケンリッターの一人、ヴィータの言った作戦の内容を話す。

 

 それに対してギルは鼻で笑う。

 

 

 「自己防衛機構を破壊して一時的に機能不全を起こした闇の書を元に戻すことができる神がいるだと?はっ、馬鹿馬鹿しい」

 

 「この世界はこんなはずじゃなかったことばかりだ……そんなこんなことが良い方向のこんなことになるかもしれない。あなたの言う言葉と違い、あの娘の言葉には力があった。信じてるんでしょうね、その神とやらを」

 

 「……」

 

 

 クロノの言葉にそれでもギルは無言を貫く。

 

 

 「ギル=グレアム顧問官、現時刻をもって闇の書事件の被告人として拘束します」

 

 「……好きにしたまえ。どうせ私の計画以外では失敗するだろう。また悲劇が繰り返されるだけだ」

 

 

 クロノの発言と共に部屋の外で待機していた管理官が入ってきてギルを拘束する。それと同時に彼が持っていたデバイス、デュランダルをクロノが押収した。

 

 

 「これは僕が預からせてもらいます。―――ああ、そうだ。あなたの使い魔のロッテとアリアは既に拘束させてもらってます。何故か地球の海にぷかぷか浮かんでたらしいので」

 

 

 クロノはそれだけ言って退出した。

 

 ロッテはおそらく剛速球ばりにシグナムに投げられたからだろうが何故アリアも一緒に海に浮かんでいたのか……。簡単な話だ。あの後シグナムに投げられたことを知らずに戻ってきたアリアも同じように投げられた。それだけの話である。

 

 原作では闇の書覚醒時にクロノによって謎の男の正体がロッテリア(だから混ぜんな)と暴かれるのだが、本作で不参加となってしまっている。

 

 可哀そうなロッテとアリアに合掌…南無。

 

 

 ―――

 

 

 そして時は戻り夜天の魔導書として戻った頃、なのはに緊急コールが入る。

 

 

 「おいなのは!今どこにいる?!」

 

 「わぁっ…ってクロノ君か。びっくりしたぁ」

 

 「急に外が明るくなったかと思えばはやて以下ヴォルケンリッター含めて全員いなくなるし心配したんだぞ!!」

 

 

 そこからしばらくクロノのお説教が始まり、最後の方には「どこか行くなら一言言ってからにしろ」とくぎを刺されて終わった。

 

 そこにもふキチがひょこっと顔を出す。

 

 

 「ほう、なのはちゃんたちの世界ではこうやって顔を突き合わせながら通話ができるんじゃの?」

 

 「……あなたがもふキチとか言うふざけた名前の男か?」

 

 「いかにも。儂がもふキチじゃよ」

 

 

 もふキチの自己紹介後しばしの沈黙が訪れる。その後口を開いたのはもふキチの方だ。

 

 

 「闇の書は完全に【夜天の魔導書】に戻った。これでもう悲劇の連鎖は断たれ二度とこのような事件は起こらんじゃろう。……時空管理局がこの魔導書をまた悪用しようとせん限りな?」

 

 「―――っ!?」

 

 

 もふキチの言葉にクロノは衝撃を受ける。

 

 そう、高度なデバイスであった夜天の魔導書を書き換えたり改造したりできるのは時空管理局以外にはほとんどいない。

 

 クロノも、そして母であるリンディもその可能性は考えていた。

 

 だが今目の前に映る狼頭の男ははっきりといった。時空管理局が悪用しようとした…と。

 

 

 「何故―――」

 

 「その質問には答えられんの。儂は知っていることは知っている…じゃが知らないことは知らない、とだけ言っておこうかの?」

 

 

 クロノの質問を遮ってもふキチはそう言った。これ以上詰めても何もしゃべらないだろうことを悟ったクロノは最後に「時空管理局を代表して礼を述べる。ありがとう」と言った。

 

 

 「これで其方の父も浮かばれような」

 

 「っ……本当にあなたは何なんだ。神と言われたり爺さんだと言われたり」

 

 「まあ、一応神の部類ではあるの。この世界に限り、じゃがな」

 

 

 もふキチはそれだけ言うとなのはに代わるのだった。

 

 

 ※※※

 

 

 クロノ君との通信を終えた私はもふキチさんのことを見ていた。

 

 まだ小さい頃に一度だけ私はこの世界に訪れたことがあった。その時も優しくしてくれて、大事なことは言葉にしなきゃ伝わらないって教えてくれて…家族の仲も手紙という手段ではあったけど取り持ってくれた。

 

 それ以降はフェイトちゃんと仲直りして、フェイトちゃんのお母さんが住んでる時の庭園から遊びに来ることはたまにあったけど…。

 

 

 「本当にもふキチさんってよくわからない人なの…」

 

 

 私は小さく呟き、もふキチさんたちみんながいる輪に加わった。

 

 

 「今日は色々あって疲れたじゃろ?お腹も空いてるじゃろうし一旦お店の方へ行くかの」

 

 「歩け歩け大会は勘弁してくれよ爺ちゃん?」

 

 「安心せい、儂の魔法で一発じゃよ」

 

 

 そう言ってもふキチさんはなんか黒い空間みたいなのを作り出した。

 

 ちょっと怖いけど勇気を出してその中に入ると、そこはもうもふキチさんのお店の中だった。

 

 

 「好きな席に着いて待っとっておくれ、今から美味しいもの出してやるからの」

 

 

 最後に黒い空間から出てきたもふキチさんはそう言って店の奥へと言ってしまった。もふキチさんも魔導士だったのかな?

 

 多分魔法って言ってたし魔導書の修正とかもできちゃうし……。

 

 今度来た時に詳しく聞いてみよう。神様だって言ってたのも気になるし―――。

 

 

 ※※※

 

 

 疲れてるときに重いものはと思い、もふキチはレアチーズケーキにベリーソースをかけたものと暖かい紅茶を淹れてみんなに出した。

 

 それを美味しいと食べるみんなの笑顔にもふキチは優しく微笑んだ。…まあ、この爺またやらかしてるんだが。

 

 みんなに出したレアチーズケーキのクリームチーズは実は豊穣の雌牛(グラス・ガヴナン)の乳から作られてるもので、普通のクリームチーズと間違えて使ってしまっていた。

 

 今後どのような効果が出るかは定かではないが、きっとまた何かしらとんでもないことになるのだろう。

 

 そして食事(デザートだけだが)を終え、一息ついたところで元闇の書の管理プログラムだったリィンフォースが立ち上がり、はやての前で膝をつき最敬礼をする。

 

 

 「主はやて、この度は私と闇の書が大変なご迷惑をおかけしましたこと改めて謝罪いたします」

 

 「もぅ、そんなん終わったことやし、リィンフォースも無事で闇の書も夜天の魔導書に戻った。それでええやん」

 

 

 ここに至るまで何度も謝罪を繰り返してるリィンフォースにはやては困り顔で「もう謝らんとって」と返す。だがそれでもなおリィンフォースは己が許せないらしく、はやてに衝撃的なことを言う。

 

 

 「主はやては今後魔導士…いえ、ベルカの系譜とミッドチルダ式の混合なので恐らく魔道騎士ということになられるかと思いますが、管理局で働く気はおありなのでしょうか?」

 

 「せやなぁ…折角魔導士……いやリィンフォースにして言うんなら魔道騎士か……になったんやし、その選択も視野に入れとるで」

 

 「それでは主はやては新たにデバイスを制作された方がよろしいかと存じます。私が主はやてのデバイスですと管理局的にはいい気はしないでしょう」

 

 

 それをきいてはやてガタッと席を立とうとしてよろけた。慌てて隣に座っていたシャマルが支えてたが間に合ったようだ。

 

 

 「あんたはうちの事主や認めてくれたんやろ!?せやったらそんなこという奴にうちがガツンと言ったる!!せやから―――」

 

 「主はやて…。わかってください。それだけ多くの惨劇を生み出したのです。私とナハトヴァールは」

 

 

 主であるはやてを遮ってまでリィンフォースは諫めた。自分がいるとどうしても時空管理局の目が厳しくなる。また暴走しやしないかとか、その膨大な魔法で何かやらかさないかなどを。

 

 

 「背やったらうちは管理局なんかに入らん!それやったら―――」

 

 「はやてちゃん、多分それ難しいわ」

 

 

 またも主の話を遮ったのは今度はシャマルだった。

 

 今回の事件は今まで何度も悲劇を起こした闇の書の事件だ。そうなるとはやては常に監視下に置かれ自由な生活を望めなくなる。まだ管理局に入った方がある程度の監視で済む分自由度はあるだろう。

 

 そういった話をかみ砕きながらシャマルははやてに説明した。

 

 

 「別にまた送ってくれなどということではないのです。会おうと思えばいつでも会えます。私はここに残ろうと思っておりますので」

 

 「……はぁ!?」

 

 

 リィンフォースの言葉を聞いて一瞬の間をおいて驚いたのは誰あろうもふキチだった。

 

 

 「何言いだすんじゃお主は!大体おぬしははやてちゃんの家族になるんじゃなかったのか?!」

 

 

 もふキチは絶対そうなるだろうと思っていた。INNOCENT世界みたいに。だというのにこの融合機はいうに事欠いてここに残るとか言い出した。もふキチはパニック状態に陥る。

 

 

 「実は先ほどの闇の書から夜天の魔導書に戻った時、何故かもふキチ殿……いいえ如月 凰翔(・・ ・・)殿にもマスター権限ができたようでして」

 

 「……なんで儂の本名知っとるんじゃ?」

 

 

 この場で彼の本名を知る者はいない。だというのに、リィンフォースはもふキチの本名を言い当てた。つまるところそれが意味するのは―――

 

 

 「あなたも私の主なのですよ、マイ・マスター」

 

 「―――はぁ…」

 

 

 もふキチは思いっきり間をためてから大きな、それは大きなため息を吐き出すのだった。

 

 

 ※※※

 

 

 何故かリィンフォースの主に認定されてしまった儂はさらに何故か自分がはやてちゃんの愛機になるデバイス作りを任された。

 

 夜天の魔導書の複製をつくりそこに在る程度魔法の情報を込めればいいとかぬかしよって……。いやまあ、そんくらいなら簡単にできるんじゃがな?

 

 というわけで儂はさらっと速攻で複製をつくり、そこから幾許かの魔法(なのはちゃんやフェイフェイなどのものは除く)をぶち込んだ。さらにリィンフォースの情報を基に融合機も作成する。

 

 ヴォルケンリッターは闇の書との戦いのときに制御から離れてるので新たな魔導書の方に登録しなおす。

 

 ちなみに新たな魔導書はストレージデバイスとなり、別の魔法を使用するときのサポートとして“騎士杖”シュベルトクロイツも作ってやった。

 

 久しぶりにこんなにクリエイト方面で頑張ったわい。まあ、儂の所で作ったデバイスが向こうで通用するかわからんがな。

 

 はやてちゃんは喜んで二つのデバイスを抱きしめ、新たに作った融合機にもリィンフォースの名を授け、ツヴァイと命名した。そして新たな魔導書は夜天の名を引き継いで【夜天の書】と名付けられた。

 

 そのあとツヴァイが儂に「私もデバイスが欲しいです!」とかのたまったのでちっこい魔導書を作ってくれてやった。名は蒼天の書にするそうじゃ。

 

 

 

 

 儂疲れたからもう休んでもええよな?




 ということでアインスさん生存!!ツヴァイさん誕生!!

 もふキチ超使われまくってて半分魂飛んでってそう((


 グラス・ガヴナンのクリームチーズはstrikerやるときになんか分かるんじゃないかな?

 たぶん…おそらく…めいびー…


 マテ娘?知らんそんなもん!!闇の書の意思ちゃん?知らない子ですね?


 というわけで一応ハッピーエンド(アインスさんはもふキッチンで働くそうだ)なのでもういいよね?次回からは別作品との絡みの話になると思います。

 それではまた次回お会いしましょう。See you next story,バイバイ☆
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