多世界食事処もふキッチン   作:野神 汰月

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 今回はこちらでは初のゲスト回です!!

 なんと今回はハーメルンで転スラ原作の検索をし高評価順位すると一番上にある【黒千】様の作品【転スラ世界に転生して砂になった話】のレトラちゃんがご来店です!!

 超大御所様なので無理かもと思っていたらあっさりOK出していただけましたので…。


 それでは本日ももふキッチン開店です☆



 注意1:この話はもし転スラ世界に転生して砂になった話の世界にもふキチのいるアームスヴァルトニル湖に通じる扉が現れたら…というIFの作品です。

 注意2:問う作品に出てくるレトラは私が書いているので性格や喋り方が違う恐れがあります。

 注意3:この話は転スラ世界に転生して砂になった話の最新話意向を想定して書かれています。


 以上を踏まえたうえでお読みくださいますようお願いします。


ゲスト レトラ=テンペスト様がご来店しました。

 その警告は突然だった。

 

 

 ≪告:未知のエネルギーを検知しました≫

 

 

 いつものように畑を回っていたら、いつもギィ=クリムゾンに浚われる時と同じ場に来たとたん先見之王(プロメテウス)が警告を発する。

 先見之王にまたギィが来たのかと尋ねると返ってきた返答は否だった。

 

 どういうことか質問しようとすると更に―――

 

 

 ≪告:警告。解析鑑定の結果このエネルギーはこの世界に存在しえないものであることが判明。(マスター)に危険が及ぶ可能性が高く一刻もこの場からの撤退を進言します≫

 

 

 そんな危険があるようなものが現れたならなおさら確認しに行かなければならないだろう。今はリムルもみんなも忙しい時間だ。動けるのはレトラしかいなかった。

 

 

 ≪案:今すぐに結界を張り、強化分身体での確認を勧めます。主自身が確認に行って戻ってこられる可能性は現在〇,○○○○〇一%です≫

 

 

 そのとんでもないパーセンテージに少しレトラは悩んだが、先見之王の案を実行することにした。

 

 強化分身を作り出し、いつでも暴嵐之王(ベルセテク)を遠隔起動できるようにもしておく。それで、そのエネルギーの発生地はと聞くと、いつもギィが転移門を作っている場所だという。

 

 慎重に強化分身体を操って視界共有で見てみるとそこにはいつもの転移門が―――。

 

 

 「あれ?違う…この転移門に似てるやつに掘られてるレリーフが月と湖と…狼?」

 

 

 すぐには危険はないと判断し、レトラは先見之王の忠告を無視してその場に行く。視界共有で見たものと同じものがそこには合った。

 

 

 ≪解:解析鑑定の結果過去三度この場に個体名:ギィ=クリムゾンが作った転移門の影響を受けどこに繋がるかもわからない転移門が発生したと推定≫

 

 

 再度先見之王が解析鑑定を行った結果「ギィのせいじゃん!」と叫んだ。いやそのうち一回はヴェルザードの仕業だったのだが…。

 

 どこに繋がってるのか一度潜ってみる必要があるか…とレトラが悩んでいると、またもウィズ先生が警告を発する。

 

 

 ≪告:解析鑑定を基に未来予見を実行―――失敗しました。森羅万象と並行して未来予見を再度実行―――失敗しました≫

 

 

 レトラの兄であるリムル=テンペストが持つ究極能力(アルティメットスキル)である智慧之王(ラファエル)と同等かもしかしたらそれ以上の能力を持つ先見之王が未来予見を何度も失敗する。

 

 本当にこの扉はどこへ繋がってるのか…。もはや方法は一つしかなかった。

 

 

 「ここにとりあえず強化分身残して俺が入って確認するしかないよな。ウィズ、とりあえず暴嵐之王の境界侵食を発動できるよう準備だけしといて」

 

 ≪……了:推奨はできませんがそれが確実な方法と断定。これより境界侵食がいつでも発動できるよう準備を開始≫

 

 

 そうしてレトラ=テンペストはその扉を潜ったのだった。

 

 

 ※※※

 

 

 ……俺は今何故か食事処もふキッチンなる飲食店でからからと笑う獣人さんの前に座っていた。

 

 

 「まさか二次創作っぽい並行世界の人物まで来るとはのう!本当にこの世界は不可思議でできておる」

 

 

 愉快愉快と笑うこの人の名前はもふキチというらしい。絶対偽名かなんかだろうと思ったらどうやらここは元はゲームの世界だったらしいのだ。二十二世紀の荒廃した世界で一世を風靡したYGGDRASILLというゲームがあって、この人はそのゲームをやっていたプレイヤー…。しかも廃人級の。

 

 この人は寿命で死んだらしいが一〇八歳まで生きたんだという。見た目凄い若いし声も若いからわかりにくいが凄いお爺ちゃんなんだそうな。

 

 

 「儂も転スラは知っておる。全巻コンプして読み漁ったのはいい思い出じゃよ」

 

 「え?もふキチさんも転スラ知ってるの?」

 

 「うむ。というか原作の方のリムルはここに来たことあるぞ?」

 

 

 いつもなら俺が転スラの事を話そうとしても聞こえないか何も起きてないように改変されるはずなのに今はそれがない。

 

 しかもこの人も転スラを知っていて、なんなら原作のリムルが来た事さえあると言った。そういえばさっきからうちの先生が黙ったままなんだが―――。

 

 

 「ん?もしかしてお主もリムルのような特殊技能もっとるのかの?それだったらこの世界では停止しておるはずじゃ。リムルの時もそうじゃったしの」

 

 

 俺が先見之王…ウィズの反応がないことに疑問を持っていたらもふキチさんは察してそう教えてくれた。

 

 そしてもふキチさんの言った【世界】…。どうやら俺は異世界にきたっぽい。

 

 

 「まあ、ああいう特使技能があるとここでは話せん事ばかりになるから丁度ええじゃろ。それより折角来たんじゃ、話ながら何か食べるかの?」

 

 「そういえば、普段は感じないはずなのに空腹感が…」

 

 「基本生命維持できる特殊技能以外は停止してるからのう。そういうこともあろうよ」

 

 

 基本俺は食べたものを全部砂にして亜空間に保存している。でも特殊技能が停止してたらそれもできないんじゃ……。

 

 

 「そう心配するでない。生命維持できる範囲の特殊技能は働いておるからなんも問題はないぞ」

 

 

 俺の不安感を察知したのかもふキチさんがそう言ってくれた。まあ、まだ何も口にしてないから不安だけど……でも、なんでだろう。この人の言う言葉には安心感を覚えるのは。

 

 

 「先に何か飲むかの?その姿では年齢まではわからんが酒は……ああ、未成年じゃな?で、飲んだこともあると」

 

 

 お酒の話が出てぴくッと反応した俺にもふキチさんは理解したらしい。まあ、うん…未成年飲酒してるね、俺。

 

 

 「まあ、でも魔物に日本の法律は適用外じゃろ。安心せい、儂も責めたりはせんよ。リムルも「酔えないけど飲みたい!」ってガブガブ飲んでおったしの」

 

 

 そう言ってもふキチさんはからからと笑った。酔えないって言ってたというところを鑑みるに、当時のリムルはまだルミナスと邂逅してなかったんだろう。魔王になる前だったのかな?

 

 

 「今おばんざいを作っておってな…それにちなんで飲みやすいこれでええかの」

 

 

 もふキチさんは切子グラスに日本酒を注いで出してくれた。日本酒特融の酒精の香りにすこしフルーティな香りもあった。

 

 

 「京都の料理には京都の酒。名前くらいは聞いたことあるじゃろ、月桂冠の果月という酒じゃ」

 

 「あ、月桂冠なら聞いたことあるかも…CMとかで。でも月桂冠にも種類ってあるんですね」

 

 「そりゃあそうじゃ。純米大吟醸、大吟醸、清酒とランクがあるんんじゃからのう」

 

 

 日本酒のランク付けの主な要因は使われる米の割合で決まるらしい。そんな話を聞きながら少しお酒を口にする。

 

 ガツンと来る清酒特有の香りの後にフルーティーさを残して【さらさらと砂になって体内に入って行った】。どうやら本当に生命活動をするのに必要な特殊技術は働いてるようだ。でもウィズと夢現物(マドロムモノ)が機能してないから本当にただ味がわかるだけのようだ。少し残念ではある。

 

 

 「まずはこれじゃ、京の南蛮漬け。使ってるのは鯵じゃ」

 

 

 そう言ってもふキチさんは最初の一品を出してくれるのだった。

 

 

 ―――

 

 

 しばらくしてもふキチさんが何品かだしてくれて、それを肴にお酒をガンガン行っていると俺はいつの間にかもふキチさんに愚痴をこぼしていた。

 

 酔ってないはずなのに酔ったかのようなテンションで話してしまうのは多分もふキチさんが聞き上手だからなのだろう。俺の話を聞いて頷いてくれたり、助言してくれたりする。

 

 

 「でさぁ、みんな俺の事元は小学生か中学生かくらいに見てくるんですよ…酷いでしょ?俺こうみえても大学生なのに……」

 

 「それは精神が肉体に引っ張られておるんじゃろ。転生モノあるあるじゃぞ?それに好きな世界に転生してテンション上がってるというのもありそうじゃがの」

 

 

 こんな風に助言してくれるもふキチさんに、どこかハクロウを重ねてることに俺は気付いてなかった。ハクロウも優しく俺を孫のように褒めたりしてくれるし…。

 

 こんなに楽しい時間はあっという間に過ぎて行っていたらしく、ここにきて三時間が経過していた。そこでもふキチさんが「そろそろ戻ったほうがええぞ。ここは外の世界とは時間の流れが違う」と言ってきた。

 

 

 「どの世界も共通してるのは時間の流れる速さが違うということ。ある世界だとこちらの方が時間が早く進み、別の世界だとこちらの世界の時間が早かったりする。もしこちらの世界のほうで時間が遅かった場合向こうでは何日か経ってしまうこともある。お前さんを心配しておるみんなのところにお帰り」

 

 

 そうやって心配してくれるもふキチさんに、俺はうんっと頷く。

 

 もうちょっとこうやって話していたかったけど…もう少しこの世界にいたかったけど、もふキチさんの言ってることが本当ならみんなが心配してるのかもしれない。

 

 だから俺は帰ることにした。帰りはもふキチさんが俺が潜った扉のところまで案内してくれた。来た時はセトという獅子獣人の人に店まで送ってもらったけど。

 

 

 「今日は楽しかったぞ、もしまた縁があったら来るとええ。また違う料理と酒を出してやろう」

 

 「うん、ありがとうもふキチさん。絶対また来るから!」

 

 

 そう言って俺はもふキチさんにお土産じゃと言って包んでもらったまだ食べてない料理の包みを抱えて扉を潜ったのだった。

 

 

 ―――

 

 

 ≪告:深刻な現象が発生。主が扉の向こうへ行った瞬間から三分間当特殊技能が停止していたことを確認、原因究明に取り掛かります。申し訳ありません主≫

 

 

 扉からこちらの世界に戻ってくると同時にウィズが再起動したらしい。どうやら向こうの方が時間が早く進んでおりこちらでは三分しか経ってないようだ。

 

 だったらもうちょっとあそこに居たかったな。

 

 

 ≪問:主、先ほどから主の思考が読めません。それといつの間にその荷物を手に入れられたのでしょうか≫

 

 

 「ああ、大丈夫だよウィズ。扉の向こうには危険はなかった。綺麗で楽しい場所だったよ」

 

 

 そう言ってウィズに向こうで起きたことやもふキチさんの事を話してみたけど―――。

 

 ≪謝:申し訳ありません、主の思考が読めません≫

 

 

 といつものように返って来た。やっぱりそうなっちゃうのか……。この世界とは違う世界だったみたいだし。

 

 俺はふと扉はどうなったのかを確認するため振り返る。けどそこにはもう何もなかった。まるで最初からあの扉がなかったかのように。

 

 でも、何故だろう。またどこかで会えるような気が…そんな気が俺はしていたのだった。

 




 ということで【黒千】様の【転スラ世界に転生して砂になった話】のレトラがゲストの回でした。

 いかがだったでしょうか…ちゃんとレトラになってるかな?

 あと本当にお酒は二十歳になってからですよ?


 それではまた次回お会いしましょう。See you next story,バイバイ☆
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