紅魔族の異世界生活   作:サード・アイ

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え〜時間がすっごくかかってしまいました。艦これに嵌ってた。申し訳ない!…このペースが今後も続きます。

こんな作品今考えると駄作感が強いですが、せめてワルプルギス編までは続けさせて頂きます。

お気に入り登録、高評価、誤字報告ありがとう御座います。




再現夏祭り

 

 

ージュラの大森林、リムルの街ー

 

皆が執務室の会議室に集まる中、リムルが言った。

 

「この夏にはまだ足りないものがある。何か分かるか?」

「分かりません」

 

リグルドが代表して言う。リムルはドヤ顔で言った。

 

「それは…夏祭りだ!俺はこの街で夏祭りをやりたい!」

「な・つ・ま・つ・り?」

 

「ようは夏の宴だ!」

「宴!」

 

リムルが夏祭りの代表的な物を『大賢者(エイチアルモノ)』を通して描いた絵を見せる。男衆は酒を見て喜び、女衆は着物を見て頬を赤らめる。そして、花火を見たときには皆が驚嘆の声を出す。

 

そんな様子を、はみはみは見ていた。彼女にとって夏祭りなどは遥か昔の思い出だ。それが、こんな異世界に来てソックリな物をやれる事に感謝と、リムルの行動力の高さを高く評価していた。

 

準備期間は1週間と決まり、皆が懸命に準備に取り組むことになった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

夏祭りの準備を皆が一丸となって取り組んでいた。花火の研究や浴衣、盆踊りの櫓など様々だ。

 

お面屋が有るのを見つけたリムルは懐かしさを感じてお面屋を見学しに行く。そこには、リムルのスライム姿のお面が多数並んでいた。

 

「うん…」

 

リムルと、はみはみはリムル1色のお面になんとも言えない表情になった。そして、テンペストの男衆がスライムお面を付けた様子を想像した2人は薄ら寒いのを感じた。

 

「不気味だな」

「不気味ですね」

「ふふ…不気味だなんて…」

 

シオンが笑ったことを不思議に思ってリムルと、はみはみは振り返ると、シオン、シュナ、ゴブタの3人がリムルのお面を付けていたのだ。女衆が付けても不気味な様子にリムルと、はみはみは震え上がるのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

「「シオンさん、リムル様、はみはみ殿!可愛い!」」

「やっぱり女物…」

 

リムルはシュナとハルナから着付けされた着物を見て呟く。

 

「シュナは相変わらず綺麗だとして…シオンも今日は楚々として見えるな」

「リムル、シオンにその言い方は少し失礼では?」

 

リムルの言葉に、はみはみは苦言を呈す。その話題の中心であるシオンは胸下で手をクロスしていた。

 

「聞いてください!胸にサラシをギュウギュウ巻かれたんです!」

 

シオンがシュナの行動を非難するが、シュナは冷徹な笑顔の無い顔で言った。

 

「私、思ったんです大きなお胸は着付けに邪魔。大きなお胸は着付けに邪魔。大きなお胸は着付けに邪魔なんです」

「他意はありません」

 

感情を感じない声から何時もの声色のトーンになって言う。リムルと、はみはみは「お、おう」と呟く他なかった。

 

(胸が平均サイズで良かった…)

 

はみはみは一人で安堵したのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

可能な限り日本の祭りを再現する。これが今回の祭りのコンセプトだ。その中で、リムルはたこ焼きの屋台に来ていた。

 

リムルと、はみはみの目の前にはたこ焼きそっくりの異世界たこ焼きがあった。懐かしの味に2人は感激している。

 

あつあつトロトロの生地、芳ばしく焼き上がったカリカリの外側、食欲を唆るソースの香り、内陸の街では手にはいらないタコ。

 

リムルとはみはみは再現度に驚くが、シュナが「タコ」の部分に補足を入れる。

 

「少し違う食材ですが…」

「え?どんな?」

 

リムルは身長の関係から見えなかったが、はみはみには見えた、タコのような足に目が付いたグロテスクな海魔?の様な見た目の魔獣を。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

リムルは、ベニマル、シュナ、シオン、はみはみをかき氷の屋台に案内した。

 

「ここが、俺がプロデュースした店だ!」

「かき氷?この時期に氷なんてあるんですか?」

 

そう疑うベニマルに、リムルはかき氷を差し出した。

 

4人が食べてみると、

 

「冷たい。そして甘い!」

「氷が雪のようにフワフワです」

「うんうん」

「まさか、かき氷を食べられるとは…」

 

リムルが満足していると、かき氷機を作ったクロベエが、「リムル様、氷の補充をお願いするべ!」

 

と呼ばれると、リムルはスライム姿になって多数の桶に向かって魔法を発動する。

 

「『水氷大魔散弾(アイシクルショット)』!」

 

魔法陣が展開され、桶に柱のような氷が展開される。このショーの様な光景に皆が興奮して沸き立った。

 

「いっちょ上がり!クロベエ!俺にも1つくれ!」

「分かっただよ。ちょっとまつだべ」

「これ…食べて大丈夫なんですか?」

「別に本物の氷には変わりないから問題ないのでは?」

 

ベニマルの懸念を、はみはみが一刀両断する。そして、リムルがクロベエから差し出された氷に掛けたのは青いシロップのハワイブルーだった。

 

「これは…リムル様の色だ!」

「確かに…これは正に、リムル様味…」

「「「リムル様…味…」」」

 

「あら〜」

「リムル様って…」

「美味しいんですね〜」

 

皆がブルーハワイを見て、いつの間にか付けたリムル様お面を付けて笑うこの光景に、リムル本人とはみはみは震え上がって言う。

 

「時々…こいつらが怖い」

「同じく」

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

「そう言えば、はみはみの出し物は何だ?」

「私ですか?私の出し物は望遠鏡です!」

「望遠鏡?」

「そうです!リムルの部屋から魔王ギイの居城まで、あらゆる所を覗き見出来る望遠鏡です!」

 

その言葉に一同は言葉を失った。ベニマルやソウエイからすれば軍事的価値は計り知れない。リムルからすれば、魔王ギイの居城を覗き見するなんて言う厄ネタを作ったことに対する、はみはみへの怒りに似た感情だった。

 

「え?こんな望遠鏡、私の村にもありましたよ」

「は?」

「紅魔の里では魔王の娘の部屋を覗き見する望遠鏡がありましたね。まあ、それが原因で攻められる要因にもなりましたが…」

「駄目じゃねぇか!撤去だ!今すぐ撤去しろ!」

 

リムルの言葉で、少しは盛況だった、はみはみの望遠鏡は畳まれてしまったのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

リムルとはみはみは、一緒に屋台を見学していた。ガビルの演劇などさまざまだが、彼らが驚いたのは、ハクロウとゴブタの金魚すくいだった。

 

「雰囲気あるな」

「ええ。金魚を何処で調達したんですか?」

「ホッホッホッ。中々に集中力がいりますな。なんなら指南しましょうか?」

「なぁに、俺はその昔、音速のポイと呼ばれたんだ」

 

そう言ってリムルはゴブタからポイを渡されて金魚を狙う。

 

一匹の金魚を狙おうとした瞬間、途轍もなく大きな金魚がポイを噛みちぎってしまった。

 

ハクロウ曰く、ポイで峰で急所を突くと良いとか。

ゴブタも油断すると指を持ってかれると言う。

 

安全管理はどうなってるんだと、はみはみは思った。

 

「さっきの金魚大きかったね」

「でも、前の方がもっと大きかったよ」

 

子供たちの言葉に、2人は正気を疑う目線をハクロウとゴブタに向ける。

 

「はみはみ殿も如何ですか?」

「それじゃあ、私も1つお願い」

 

はみはみはポイをゴブタから渡されて臨戦態勢に入る。

 

「気を付けろ、この金魚達危険だぞ」

 

リムルの忠告を受けて、はみはみは魔法を発動する。

 

「『スリープ』」

 

魔法を掛けられた金魚達は眠りに落ち、何の抵抗もなく金魚をすくうことに成功。しかし、はみはみ自身は下手で2、3匹すくった所でポイが敗れてしまい、結果は3匹であった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

「さあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」

「景品は如何ですか?当てるだけで豪華賞品が貰えるよ!」

 

その頃、ソウエイとソーカはゴブトとゴブチが射的屋を運営していた。

 

「目玉は1分の1リムル様!等身大リムル様!」

「リムル様を好きなように出来ちゃうよ!」

 

ソウエイはおもむろにクナイを取り出し、投擲する。クナイは寸分違わずガビルを象った木像に命中する。

 

この光景に、ソーカや周囲は驚くが、お店側はたまったものではない。

 

「流石ソウエイ様!百発百中ですね!」

「………」

 

お店の人がガビル木像をもって来て言う。

 

「ちょっと!本物の武器を投げないで下さい!これあげますからお引き取り下さい!」

 

クナイがぶっ刺さったガビル木像をもらったソウエイはソーカに渡す。

 

「これはお前にやる」

「え?」

 

ソウエイは既にいなくなっていた。ソーカは心の内で思う。

 

(父上、ソウエイ様から初めて贈り物を頂きました…)

(それはお前の兄なんだがなぁ…)

 

 

 

◆

 

 

 

 

リムルと、はみはみは意外な人物が経営する屋台に来ていた。それは、森の管理者であるトレイニーであった。

 

「つたくじ?」

「あら、リムル様に、はみはみ殿。つたくじ、やってみませんか?よく当たりますよ」

 

トレイニーは笑う。

 

「樹妖精(ドライアド)が祭りに参加するなんて意外な光景ですね」

 

はみはみが言う。

 

「あら、そうですか?それよりリムル様。町の今後を占う意味でもどうですか?」

「占うっていったって…」

「賞品の殆どがポテチですよね?」

 

そう、トレイニーの屋台に並べられた景品の殆どはポテトチップスであった。

 

「まあ、うすしお味でも…」

 

そう言ってリムルはつたを引く。

 

「キャーッ!」

「うん?」

「え?」

 

トレイニーは軽く叫び、体を悶えさせている。

 

「どうしたんです?」

「すみません。ビックリしちゃいました。流石は盟主様、欲張りですね。ですが、私は景品ではありませんよ?」

「この蔦、トレイニーさんと繋がってるんじゃ…」

「そんな筈ありませんわ!」

 

はみはみの指摘に、トレイニーは分かりやすく動揺している。

 

「それじゃあ私も…」

 

そう言って、はみはみは蔦を引く。

 

「キャーッそこは駄目です!」

 

またもやトレイニーは体を悶えさせている。トレイニーは一瞬ハッとして恐る恐る2人を見るが、2人はジト目でトレイニーを見つめるのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

ゲルドは『魔獣退治』を開いていた。ゲルドが魔獣のお面をかぶり、球を的に当てるのだ。

 

しかし、ちょんまげちゃんは球を的に向けて当てるが、球の軌道は低く、的に当たることはない。

 

ちょんまげちゃんはうるっとくるが、見かねたのかゲルドは無言で球を拾い、手渡した。ちょんまげちゃんは笑顔になり、球を的にぶつける。

 

ゲルドは『ガオー』『ガオー』と叫び、ちょんまげちゃんは喜ぶ。そんな様子を見ていたリムルと、はみはみは微笑ましく思うのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

『皆さん、盆踊りが間もなく始まります。櫓がある広場に、集まって下さい』

 

盆踊りのアナウンスをゴブリンの子供がアナウンスをする。ガビルはそれを聞いて、法被に着替える。

 

「諸君、いよいよ我々の出番であるぞ!我らの晴れ舞台、派手に活躍するぞ!」

「おお!」

「レッツボンダーダンス!」

 

ガビル達は櫓の手前で踊る中、周囲の者達は盆踊りを楽しんでいた。盆踊りが終わった時、ガビルがリムルと、はみはみの下にやって来た。

 

「リムル様!はみはみ殿!私の吾輩の踊りはどうでしたか?!」

「おおっ、お前達ここにいたのか。よかったなみんなと踊れて」

「ええ!?」

「リムル…それは可哀想ですよ」

 

そんな会話をしている頃、いつもはリムルの陰にいるランガは建物の屋根上にいた。

 

「様々な種族が集まり、手を取り合い、至る所に笑顔が咲いている」

 

ランガが自身の主の手腕を褒めちぎっていると、ハルナ達が声を掛けてきた。

 

「ランガさん!たこ焼き買ってきましたよ!」

「勿論薄味、ネギ抜きですよ」

「おお!良いのか!」

 

はっはっはっはっはっはっと尻尾を振り、舌を出すランガ。そこにAランクオーバーの妖獣の威厳は全くない。

 

口に含んだ、たこ焼きの熱さに思わず口をパクパクさせる。そんな様子に心配するハルナやリリナであった。

 

ランガは『宴も祭りも皆を1つにする』そう実感したのだった。

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

リムル達は櫓に乗っていた。はみはみはスペースの問題から乗ることはできず不貞腐れていたが、祭りの熱気でそんな事はどうでも良くなったらしい。

 

ホブゴブリン達が櫓を引く。櫓に乗ったリムル、シュナは手を振るが、一人だけ違う反応を示す者がいた。

 

「そうです。胸の奥が熱くなりますね。むさ苦しい男たちが汗水垂らして…」

 

そう零すシオンは妖艶な雰囲気を醸し出している。リムルは女王か、暴君の素質があると言う。

 

その反応は凄まじく、大賢者(エイチアルモノ)はユニークスキル紫女帝(シイタゲルモノ)の獲得にシオンが挑戦していると告げる。リムルの妨害(大賢者(エイチアルモノ))によって獲得することは無かったが、恐ろしいものである。

 

その後は皆で花火を鑑賞し、リムルの我儘から始まった夏祭りは大成功に終わったのだった。





今後とも宜しくね!

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