プロセカ世界にログインできたけど、デイリーミッションが人間関係。   作:七瀬ぴの

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第十話 現実じゃないよね?

陽菜「……ってことで、通話、終わった瞬間に酸欠で倒れそうになった」

瑞希「まるで恋の副作用みたいだね」

陽菜「違うの! あれは、心臓への暴力! あの声は反則!!」

奏「……声のせいで倒れる人、初めて見た」

陽菜「そういう奏ちゃんも、冷静すぎるのよ!」

瑞希「まあまあ、そんな“幸せの致死量”みたいな話は置いといて――」

瑞希が机の上に広げたのは、数枚のメモ。

そこには、ぎっしりと手書きの文字が並んでいた。

瑞希「“境界の仕組み”について、少し調べてみたんだ」

陽菜「境界の仕組み?」

奏「……夢と現実の間にある、“セカイ”のこと」

瑞希「この世界の子たちって、“願い”を形にしてセカイを作るでしょ?

だったら、君がここにいる理由も、たぶん“願い”が関係してる」

陽菜「……願い、かぁ」

瑞希「思い出してみて。転生前、なにか“強く願った”こと、ない?」

陽菜「うーん……」

頭の中を探る。

交通事故の瞬間。

光の中で、ふっと思ったこと。

――“もう一度、あの子たちのステージが見たい”

陽菜「……あ」

瑞希「思い出した?」

陽菜「たぶん……ワンダショのライブ映像見てて……。

もう二度と終わってほしくないって、願ったんだと思う」

奏「……それが、セカイを繋げた“鍵”」

瑞希「うん。でも、ひとつ気になるの。

 この世界、“出口”がない」

陽菜「……ログアウトが、ない件?」

瑞希「そう。普通の夢なら、目が覚める。でも君は、ここに“いる”」

奏「……つまり、願いがまだ終わってない」

陽菜「終わってない……?」

瑞希「たぶん、まだ“やり残したこと”がある。

 それを見つけない限り、君は――」

陽菜「――戻れない、ってこと?」

奏が小さく頷く。

瑞希「でもね。私はそれ、悪くないと思う」

陽菜「え?」

瑞希「だって、“夢の中で出会えた誰か”って、

 現実よりずっと本物だったりするから」

陽菜「……瑞希ちゃん、そういうの、ズルい」

瑞希「でしょ?」

そのあと三人でコンビニへ。

瑞希がプリンを抱え、奏が無表情でお茶を選び、陽菜は雑誌コーナーで“ワンダショ特集”を見つけて顔を真っ赤にしていた。

陽菜「ちょ、やばい!このページ、えむちゃんと司くんの笑顔が尊い!!」

瑞希「……それ、もう恋じゃん」

陽菜「違う!!これは信仰!!!」

奏「……陽菜、テンションの幅が広すぎ」

瑞希「セカイの境界より広いね」

陽菜「うるさいよぉ!!!」

でも、心のどこかで思う。

“この時間が終わらなければいいのに”って。

それが、また“願い”を強くしていく。

――セカイの境界は、今日も少しだけ滲む。

チャイムが鳴って、教室に静けさが戻る。

陽菜はノートを閉じながら、小さく息を吐いた。

陽菜「(今日も……夢じゃなかった、か)」

現実のはずなのに、どこかセカイの続きみたいな空気。

校舎の窓から差す夕日が、やけに柔らかい。

そんなとき――

杏「ねぇ、綾瀬さん!」

陽菜「わっ!? ど、どうしたの杏ちゃん!」

杏「ふふっ、びっくりしすぎ~。

放課後、ちょっと一緒に寄ってかない? お父さ...謙さんたちのポスター貼るの手伝ってほしいんだ!」

陽菜「あ、うん!もちろん!」

廊下に出ると、貼り出される新しいライブイベントのポスター。

“Music × Miracle Festival!”

陽菜「うわ……このビジュアル……最高すぎ……」

杏「だよね!冬弥が撮ったんだよ」

陽菜「えっ、冬弥くんが!?」

杏「そうそう。写真の才能、マジでやばいの!」

(さすが冬弥くん...。)

杏「なにか言った?」

陽菜「い、いやなんでも!!」

そのとき、視界の端に見えた。

カメラを構える長身の男子生徒――

冬弥「……あのポスター、少し右下がってる」

陽菜「え、そ、そうですか!?!?」

杏「さすが、冬弥!目が厳しい!」

冬弥「いや、悪い意味じゃない。ただ……もう少し上げた方が“バランスが綺麗”だ」

陽菜「バランス……」

冬弥「君、ポスター持ってて。俺が直す」

陽菜「あ、はいっ!!」

彼の手が、ふと自分の手の上に重なった。

ほんの一瞬。

陽菜「(なにこの距離感、現実!?現実!?!?)」

冬弥「……これでいい」

陽菜「あ、ありがと……ございます……」

杏「おー!完璧!冬弥、ありがと!」

冬弥「いや、たいしたことじゃない」

私はその横顔を見つめながら、胸の奥でふと感じた。

類の声を聞いたときと、似ているようで違う。

それでも、どこか同じ“温かさ”があった。

陽菜「(……やっぱり、こっちの世界にも“音”があるんだ)」

杏「ねぇ、陽菜。今度、練習見に来てよ!」

陽菜「練習? ビビバスの!?」

杏「そう!“Vivid BAD SQUAD”!」

陽菜「え、えぇぇ!? い、いいの!?」

杏「もちろん!ね、冬弥?」

冬弥「……別に、構わない」

陽菜「(別に構わない……!けど……それが一番破壊力ある言い方……!!)」

放課後の夕焼けが、彼らの背を染めていた。

陽菜「(この世界で、また“音”が動き出してる……)」

――願いはまだ終わっていない。

ワンダショのストーリーは主人公の人柄上多いんですが他に多めに書いてほしいっていうユニットってありますか?

  • レオ二
  • モモジャン
  • ビビバス
  • ニーゴ
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