桜の姫がターフを駆けた軌跡   作:夜刀神 闇

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感想、評価、お気に入り登録ありがとうございます!!!

いやぁ〜仕事が繁忙期というやつの佳境に入ってましてね。
休みが無いわけじゃないんですよ……倒れるように寝てしまうのですよぉ……ここいらで1本くらいは投稿しとかないと、こりゃ絶対今月無理だなってことなのですよね〜。

ってことで皆さんもインフル流行ってますし本当にお身体に気をつけて!!!

あと先一昨日の仕事中スライドドアに中指挟んで第一関節からの感覚が無いです死ぬかと思うたよ

誤字報告、ご意見ありがとうございました!
一応はとりあえず修正済み&拝見させていただきました。
またこれから何かあれば、私めに教えて頂けると助かります。


第22話 深い衝撃

 

美浦トレーニングセンター。

私は、ゆっくりと厩舎で休んでいた。

菊花賞の疲れが……まだ、残っている。

 

「ヒメ、調子はどうだ?」

 

田中さんが、馬房に入ってきた。

私は、小さく鼻を鳴らした。

体は、少し重いけどね。

でも……動けるよ。心配しないで田中さん。

そんな意味を込めて顔を寄せる。

 

「そっか。じゃあ、ゆっくり休んでくれ」

 

田中さんが、優しく私の首を撫でてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

その日から、私の調整が始まった。

最初は、軽めのウォーキング。

トレーニングセンター内を、ゆっくりと歩く。

 

「無理するなよ、ヒメ」

 

田中さんが、優しく声をかけてくれる。

 

「ブルルッ(分かってるよ)」

 

私は、曳かれるままゆっくりと歩いた。

時折、調教帰りの馬など他の馬とすれ違う。

その度に挨拶をされたり話したりもするので退屈はしないから嬉しかったりもする。

……1部、変な視線を送ってくる馬もいるが見ないふりをする(第16話の1部参照)

 

 

 

そして何日か経ち、調教も以前寄りの強さを徐々に取り戻していった。

田中さんが私に手綱を取り付けて曳く。今日も調教がある。

 

……少し前から私の心は複雑だった。

 

「ヒメ、今日も調教だぞ。併せるんだとよ」

 

田中さんが、言った。

 

「ヒヒッ(調教かぁ……)」

 

身が入らない訳じゃないんだ。ただ、怖いんだ。

この間から私の頭の中を繰り返し飛び交っている言葉がある。

 

……ジャパンカップ

 

海外勢を招待して行われる国際GI。

これも多くの名馬たちが駆け抜けていった大舞台。

出走しただけでも名誉あることなんだよ。

ただ、ただ。

 

「ヒィン…(なんでこのタイミングなんですか?)」

 

私の記憶が正しければ、この年のジャパンカップはあの馬も出走するはずだ。

 

……そう、コントレイル。

 

私の恐怖を煽っている原因。いや彼はなんも悪くないからとんだとばっちりなんだけどもさ。

 

まあでも私の気持ちなんかだ〜れもわかんない訳で。んで、ジャパンカップに向けての調教が徐々に始められていっているわけで。

それで、今日併せ馬があるって聞いてトボトボ歩いている所なわけだ。

 

まだデビューしたばかりの、若い馬らしいが。

調教のペースメーカーとしては、ちょうどいいんじゃないでしょーか。

曳かれるままに坂路へ向かう。

 

すると……鹿毛の、若い馬がいた。

 

「(……若いな)」

 

体つきも、まだ幼い。脚も、まだ細い。

でも、何か感じる。

 

「(……なんか、オーラが)」

 

才能の、片鱗ってやつなのかな。

その時、その2歳馬が、私を超超超超超超超ガン見しているのに気づいた。

……なんだよその目は。目がキラキラしてますが。

 

「(……?)」

「ヒメ、今日は別厩舎の2歳馬と併せ馬やるから」

 

田中さんが、言った。

 

「あの子と一緒に走るんだよ」

 

その声を聞いてもう一度向こうの方を見ると、そいつがこちらに駆け寄ってきているのに気づいた。

あ、あれ?勢いが。

 

『サクラノヒメ先輩ィィィィィ!!!』

「(うわっ)」

 

いきなりの大声。

 

『〜〜〜〜〜〜ッ、ボク、()()()()()()()()()です!!先輩のこと本当に尊敬しててェ!!!!!』

「(ちょっと待って)」

 

『——出るレース全部勝ってるんだって有名なんだって超凄い牝馬なんだって他の馬から聞いて!本当にすごいなって思ってボクも先輩みたいに強くなりたくて毎日頑張って人間の言うこと聞いて今日一緒に走れるって聞いた時本当に嬉しくて昨日全然眠れなくて朝から興奮しすぎて朝ごはんも喉通らなくて!!!!!!』

 

「(早い早い早い!!息継ぎして!?)」

『——それでボクも先輩みたいになりたくていやそれだけじゃなくて先輩を超えたくて出るレース全部勝ちたくて他の馬に負けたくなくて先輩みたいな立派な体になりたくて!!!サインください!!!いや馬だからサインとか無理ですよね!?歯型付けてください!!!え、ダメ!!?じゃあ蹄鉄!!蹄鉄なら良いですよね!!?それもダメ!!?』

 

「(何言ってるか分からないよ!?)」

『——今はまだデビューして3回しかやってなくて初めて出たレースで3着でジオグリフっていうスゴイ馬に負けちゃったんですけど次のレースでは勝ててその次はアイビーステークス?っていうレースに出たんですけどドウデュースっていう馬に負けちゃって3着で!!!』

 

 

「(ちょっと、名前!!)」

『——でもボク頑張りますから!!先輩みたいに強くなりますから!!!』

 

「(名前!さっき言った名前!!!!)」

 

 

 

『え?ボクの名前ですか!?()()()()()()()()()です!!』

 

 

……その瞬間。

 

世界が、止まった。

 

 

「(……アス……え?)」

 

頭の中が、真っ白になった。前世の記憶が、一気に蘇る。

 

……アスクビクターモア。ディープ産駒の菊花賞馬。

菊花賞を勝ったのはいいものの、4歳になってから調子を落とし……

記憶が正しければ、夏の放牧で英気を養って秋に向けての再始動を目標にしていたはずだった。

 

 

 

 

……でも。

2023年8月8日。

 

…………急逝。

 

 

 

 

「(……)」

『先輩!?どうしたんですか!?』

 

アスクビクターモアが、心配そうに私を見る。

 

「(……あ)」

 

目の前にいる。元気に。笑顔で。私への憧れを強く語っているこの子が。

この子が……この子が……

 

死…ぬ……?

 

『先輩??』

「(……ごめん、なんでもないよ)」

 

私は、無理やり笑顔を作った。

 

『そうですか!?よかったです!!』

 

アスクビクターモアが、また笑顔になる。

 

『今日は本当にありがとうございます!!ボク、先輩と一緒に走れるなんて夢みたいです!!』

「(……うん)」

 

私は、小さく嘶いた。

でも……心の中は……ぐちゃぐちゃだった。

 

「(この子は……菊花賞を勝って栄光を手にする)」

 

視線を落とした。

 

「(ただ4歳で調子を落として……盛り返そうとして。でも、でも……その先が……)」

 

無いんだ。

涙が、出そうになった。

でも我慢する。

 

今は……笑顔で、いなきゃ。

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、行くぞ」

 

 

 

佐藤さんの声。私の背中に乗る。

アスクビクターモアには、向こうの助手さんが乗った。

そして私とアスクビクターモアは、馬体を合わせて並んだ。

アスクビクターモアの鼻息がここまで激しく横で鳴る。

 

『先輩!!頑張りますッ!!!』

 

横目でちらっと見ると、アスクビクターモアが、目をキラキラさせている。

 

「(……うん、頑張ってね)」

 

私は、優しく答えた。

 

「行くぞ」

 

合図で、スタート。

最初はゆっくり、ジワッジワッとペースを上げていく。

アスクビクターモアが、私の横に並ぶ。

まだ幼い走り。

 

でも……

 

「(……才能、あるな)」

 

この子は、本物だ。

 

そしてペースが、少し上がる。

 

『先輩!!ボク、追いつきますから!!』

 

アスクビクターモアが、必死についてくる。

諦めない。どこまでも、前を向いている。

 

「(……いい子だ)」

 

本当に……いい子だ。

 

「(あなたは、強くなる。菊花賞を勝つほどの強さを持ち合わせている)」

 

 

…………終盤。

私は、少しだけペースを上げた。

 

『うわぁ!!速い!!さすが先輩!!』

 

アスクビクターモアが、驚きの声を上げる。

でも、諦めずについてくる。

ジャパンカップ云々で悩んでいた私の心が解けていくのを感じた。

 

 

 

…………そして、終わり。

 

『先輩!!やりました!!最後までついていけました!!』

 

アスクビクターモアが、嬉しそうに嘶く。

 

「(よく頑張ったね)」

 

私は、優しく答えた。

 

そして併せ馬が終わって、引き上げる時。

 

『先輩、ありがとうございました!!』

 

アスクビクターモアが、息を切らしながら言った。

 

『今日は本当に勉強になりました!!ボク、絶対強くなります!!いつか先輩と、本番のレースで戦いたいです!!!』

「(……うん)」

 

私は、頷いた。

でも、心の中では……

 

「(本番で……戦えるかな)」

 

アスクビクターモアは、菊花賞を勝つ。

 

でも、その頃には私はもう……引退してるかもしれない。

だって、牝馬で牡馬三冠達成。桜井オーナー水野厩舎たけし。色んな人に貢献をしている。早めに引退させられる可能性だって十分にあるのだ。

 

 

 

………………アスクビクターモアの4歳、は。

 

 

 

 

『先輩!!ジャパンカップ、頑張ってください!!』

 

アスクビクターモアが、笑顔で言った。

 

『ボク、応援してます!!コントレイルっていうすごい馬と戦うんですよね!!絶対勝ってください!!先輩なら勝てます!!ボク、信じてます!!』

「(……ありがとう)」

 

私は、笑った。

涙を、堪えながら。

 

『では!!失礼します!!また会いましょう!!』

 

アスクビクターモアが、曳かれながら元気に去っていく。

 

その後ろ姿を、田中さんに声をかけられるまで。

私は、ずっと見つめていた。

 

「(……また、会えるかな)」

 

会いたい。

私、調教頑張るよ。長距離だってこなせるように頑張るよ。あなたが私と同じレースに出られるまで待ってるよ。

タイホ君と、アスクビクターモアと、一緒に天皇賞走ろうよ。

ははっ、このメンツで私勝ち目あるかな?

 

「(頑張ってね……ビクターモア。強くなってね。それで、それで……()()()()引退してね。お願いだから)」

 

 

死なないで

 

 

心の中で、何度も何度も願った。

でも……その願いが、届くのか。

分からない。

 

「(……せめて)」

 

せめて、私が。勝つ。ジャパンカップで。

この子に……希望を、見せたい。

アスクビクターモアが、憧れる私の先輩像を。

決して崩さないように、ぶっちぎって。圧倒的な強さを見せつけて。

()()()()()()()()()()()()として。

最後まで、走りきるんだ。

 

 

 

 

 

 

……その日の夜。

厩舎で休んでいる時。

 

「(…………よりによってコントレイル。無敗の三冠馬。ディープ産駒の最高傑作。しかもラストランで気合入りまくり)」

 

……頭を抱えたくなった。

 

「(ここ3戦負けてるけどそれでも三冠馬だし、強くない訳がないし、4歳からは勝ち星から遠ざかって()()()()()()なんていう失礼すぎる烙印まで押されてた気がするけど。ってかそもそも三冠馬が弱いわけがないじゃん。)」

 

私は、今日アスクビクターモアに対して誓ったはずの決意も忘れかけ、自分の世界に入り込んでいた。

調教に真面目に取り組んで、スタミナがグンと増えてくれたおかげで前よりか(ダービーの時より)はしんどい思いはしないと思うけど。

そもそもあれは怪我の影響もあるしね。

それはそうだが心理状態は別モンなんだよな。

 

でも……

 

「(……)」

 

ふと。

アスクビクターモアの笑顔が、浮かんだ。

 

『絶対勝ってください!!先輩なら勝てます!!』

 

私への憧れを語ったあの声。

これから自分の身に何が起こるかも知らなかったあの目。

 

「(……勝たなきゃ)」

 

あの子のために。みんなのために。自分のために。

 

「(やらなきゃ)」

 

私は、決意を新たにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

水野厩舎の休憩室。

 

田中さんが、テレビを見ていた。

佐藤さんも、コーヒーを飲みながら横に座る。

 

『——さて、今週末ではありませんが、11月28日に行われるジャパンカップ。前年と同じく三冠馬の共演が実現したジャパンカップについて、ゲストの方々にお話を伺いたいと思います』

 

テレビの司会者が、カメラに向かって言った。

 

『まず、サクラノヒメについてですが……』

 

画面に、ヒメの映像が映る。

皐月賞、ダービー、菊花賞の勝利シーン。

 

『無敗の三冠。史上初の快挙です。勢いという点では、間違いなくサクラノヒメに分があると思いますが、競馬評論家の山本さん、いかがでしょうか?』

『そうですね』

 

ゲストの山本氏が、頷いた。

 

『サクラノヒメは本当に素晴らしい。馬体が輝いて見えます。無敗の三冠ですからね。しかも牝馬で。これは前代未聞です』

『勢いがありますよね』

『ありますね。菊花賞もタイトルホルダーに苦しみながら勝ったとはいえ、勝ちは勝ち。デビューから6戦6勝、GIを含む重賞連勝中です。これは……正直、信じられないくらいの強さです』

『一方、コントレイルですが……』

 

画面が切り替わる。

コントレイルの映像。

 

『コントレイルは、2020年に無敗で三冠を達成。ディープインパクト産駒の最高傑作と呼ばれています。ただ……』

 

司会者が、資料を見た。

 

『三冠達成後の成績を見ますと……2020年ジャパンカップでアーモンドアイに2着、2021年大阪杯でレイパパレに3着、そして先日の天皇賞秋ではエフフォーリアに2着。菊花賞以降、3戦して2着、3着、2着。勝てていないんですね』

『そうなんです』

 

山本氏が、頷いた。

 

『コントレイルは確かに強い。でも、ここ3戦勝てていない。調子が万全とは言えない状況です』

『となると、サクラノヒメにもチャンスが?』

『あります。十分にあります』

 

山本氏が、力強く言った。

 

『サクラノヒメは無敗。勢いがある。一方、コントレイルはここ3戦勝てていない。もちろん、ラストランということで気合は入っているでしょうし、仕上げてくるでしょうが……正直、私は。サクラノヒメの方が有利だと思います』

『なるほど』

『それに、斤量差もあります。牝馬は2kg軽い。たかが2kg、されど2kg。この差は大きいですよ』

『確かに』

『ただ……』

 

もう一人のゲスト、元騎手の保藤氏が口を開いた。

 

『コントレイルを舐めちゃいけない。あの馬は、本当に強い。大阪杯は重馬場でしたし、天皇賞秋も僅差です。運が悪かった面もあると思います。ラストランということで、鞍上も気合が入ってるはず。簡単には勝たせてくれないと思いますよ』

『なるほど』

『でも……サクラノヒメも強い。正直、五分五分だと思います』

『世紀の一戦ですね』

『間違いなく』

 

 

 

 

 

 

「……五分五分、か」

 

佐藤さんが、コーヒーを飲みながら呟いた。

 

「そうですね」

 

田中さんが、頷いた。

 

「コントレイル、確かにここ3戦勝ててないですけど……やっぱり強いですよね」

「当たり前だ。三冠馬だしな」

 

佐藤さんが、テレビを見つめた。

 

「でも、ヒメも負けてないぜ」

「はい」

 

田中さんが、微笑んだ。

 

「ヒメなら勝てると思います」

「……勝たせてやりたいよな」

 

佐藤さんが、静かに言った。

 

「無敗のまま、3歳を終わらせてやりたい」

「そうですね」

 

田中さんが、頷いた。

 

「ヒメなら。武司君となら。できると思います」

 

二人は、テレビを見つめながら……

静かに、ジャパンカップへの期待を膨らませていた。

 

 

 

 

 

 

 

そして、翌日に迫ったその日。

 

夕方。

水野調教師の部屋。

 

「さて……」

 

水野調教師が、資料を広げた。

 

「明日のレース、どう動くか」

 

全員が、真剣な顔で聞いている。

 

「1枠1番。内枠を引いた。これはかなりラッキーだ。このチャンスを逃す手は無いだろう」

 

水野調教師が、言った。

 

「前回のダービーでは8枠18番。大外だった」

「今回は、真逆だな」

 

佐藤さんが、頷いた。

 

「内枠のメリットは……」

 

水野調教師が、続けた。

 

「距離ロスが少ない。コーナーで内を回れる。燃費がいい」

「はい」

 

武司が、頷いた。

 

「でも、デメリットもある」

 

水野調教師が、真剣な顔で言う。

 

「内を回ると、馬群に包まれる可能性が出てくる。そうすれば進路がなくなる。以前はなんとかなっていたかもしれないが、今は違う。マークされないわけがない」

「……確かに」

 

田中さんが、小さく呟いた。

 

「ダービーでは、外に出して行った」

 

武司が、言った。

 

「進路がクリアでした。でも、距離ロスも大きかった」

「そうだ」

 

水野調教師が、頷いた。

 

「今回は、内枠。しかもコントレイルが隣にいる……どう動くか」

 

しばらく、沈黙が続いた。

 

「……俺の考えでは」

 

武司が、口を開いた。

 

「内枠を活かして、中団の内目につける。無理に前に行かず、脚を溜める。そして、直線で一気に」

「なるほど」

 

水野調教師が、頷いた。

 

「コントレイルは?」

「おそらく、同じような位置取りになるかと」

 

武司が、答えた。

 

「となると……直線での叩き合いになりますね」

「そうだな」

 

水野調教師が、腕を組んだ。

 

「ヒメの脚質を考えると……後方から行くのが理想だが」

「でも、内枠です。逃す手は無いでしょう」

 

武司が、言った。

 

「中団の内目。そこから、直線で勝負で」

「……分かった」

 

水野調教師が、頷いた。

 

「最終的には乗っている武司君の判断に任せる。レース中、臨機応変に動いて欲しい…………もし想定外のことが起きても、()()()()()()()()()()乗ってくれ」

「はい」

 

武司が、真剣な顔で答えた。

 

「ヒメをなんとか導きます」

 

田中さんが、静かに言った。

 

「ヒメなら、勝てる」

「ああ」

 

佐藤さんが、頷いた。

 

「ヒメは強い」 

「……明日」

 

桜井オーナーが、微笑んだ。

 

「サクラノヒメが、世界に羽ばたく日ですからね」

 

全員が、静かに頷いた。

明日、ジャパンカップ。

無敗の三冠馬vs無敗の三冠馬。

 

1枠1番と1枠2番。

 

内枠での激突が始まる。




ビクターモア君……どうか安らかに
これからサクラノヒメが出会うことになる強敵!!
今から楽しみですねぇ!
ジャパンカップどっちに勝って欲しい?結果がどっちでも複雑なのは私も同じだ

凱旋門賞 前哨戦としてどこ行くか

  • ヴェルメイユ賞※牝限
  • フォワ賞
  • ニエル賞
  • ギヨームドルナノ賞
  • プランスドランジュ賞
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