サイキョー転生! 〜『異世界の神になる』をガチでやる〜 作:堕落と強欲の権化
ハハハ。まさか小説のネタとして使うことになるとは思わんじゃん?
「なかなかやるな」
「……アンタこそ」
デカブツと創造神。
互いに互いを睨み合い、次の相手の動きを予測する。
「……つまんねぇ」
ふと、雄大がそう呟く。
「……ア゙?」
「だってよぉ、画に動きがないじゃん」
「……ほう」
雄大の言うことは尤もだ。たしかに、ただ殴りあっているだけだ。
「……んで、考えたんだよ俺。
そうだ、読者が笑いも勉強もできるようにしようってね!」
「……うんなんかメタくない?」
……ふと、雄大の拳に目がいく。
「……え、何その拳、てか岩!」
なんと、なにかの岩を削って作ったような篭手を、両手に取りつけていた。
「……「塩」って、何が集まったものか知ってるか?」
「……?」
「えーと、塩化ナトリウム、だろ?」
「じゃあ元素記号は?」
「NaCl……?」
……はっ、まさか!?
「フフフ、お気づきかね!?」
「ま、まさかその篭手は!まさかお前、本当にあれをする気か!?」
「アレ?」
「モチロンサァ☆」
遡ること4年くらい__。
「なぁなぁ充ー」
「どうした雄大」
理科の授業。隣に座る雄大が話しかける。
「塩化ナトリウムの「NaCl」ってさ、「ナックル」って読めない?」
「……どーした急に」
「いやさ、覚えやすくね?「ナックル塩化ナトリウム」ってさ!」
拳を振り上げながら、雄大はそう言う。
「はいはい、そこの2人ー。先生の話を聞きなさーい」
「「へーい」」
あーほら、先生に注意されちまった。クラスのみんなに失笑が起きる。
「……よくね?」
「そうだな」
……あの時は軽く受け流し……たかったのに頭にこびりついて……!
まぁ理科でいい点取れたのはデカかったか。
「……というわけで!この篭手は岩塩を使用しているッ!」
「相手は幽霊じゃねえぞー」
「ふはははは!清めのつもりか?」
「……ある意味?」
「おいなんで疑問形なんだ」
くくっと笑って、雄大は拳を構える。
「喰らえ必殺!“拳塩化ナトリウム”ゥーッ!」
「ゴハアーッ!?」
「おぉー顎にクリーンヒット」
岩塩の篭手(断定)を使ったアッパーが、デカブツをノックアウトする。
その巨体は、ズズンと音を立てて、仰向けに倒れた。
「OMG……ホントにやりやがったこいつ」
「へへん、どうよ!」
「あーもうダメだこりゃ。デカブツが泡吹いて気絶してら」
「なーんかあっけないね」
何を言ってんのこいつ?
「う、嘘だろ……」
「あのオーガが……」
「馬鹿な!?」
「てっ、撤退!撤退ーッ!」
帝国兵も気づいたのか、引き返していく。
……逃げ場なんてないのにね♡
「うおおおおッ!」
「ヒィッ!?なんだこいつ!」
「逃がしませんッ!」
「うわぁ!聖女がキレたー!」
やはり我が信徒は優秀だな。もう褒めちぎっちゃう!
__やがて、数多の帝国兵は捕虜として、王国の地下牢へ幽閉された。
「流石でございますな、創造神殿。して、そちらの方は?」
「長老、こいつは俺の親友。こいつもこことは別の世界の創造神だ」
「へへ、どーも」
「なんと!?」
この驚く顔が見たかった!最高!
「で、ではこちらへ。お疲れでしょう、今茶を入れますから」
「あぁおかまいなく。俺は帰るんで」
「……おい雄大、せっかくだからもらっていけ」
「じゃあお言葉に甘えて」
その後、シュウィップが美緑のとこで貰ったハムスターを雄大に渡し、雄大が融けたのはまた別のお話。
ハムスターは可愛い。それ即ち悟り。