武神…………万年無双を求める   作:寝心地

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第8話

暗黒期が終わり7年の年月が経った。あれから【ロキ・ファミリア】も色々と成長した

 

中でも下位〜中位の冒険者達は途轍も無いスピードで成長し【ロキ・ファミリア】の中堅の冒険者はそこらのファミリアの上位陣を寄せ付けない程に成長していた

 

その要因は一重に7年前【静寂】のアルフィアを討った剣客ボスカ・リヨス・アールヴによる物だった

 

7年の歳月を得てLv6にまで成長したボスカは【剣聖】の二つ名を獲得しその技量に惚れた者達が師事を請う様になり結果、戦力増強に繋がった

 

今ではこう噂する者も少なくない

 

[【ロキ・ファミリア】に入団した武器使いは成功が約束される]と

 

そんな【ロキ・ファミリア】の本拠地【黄昏の館】の訓練場を1人歩く少女がいた。Lv5にして【剣姫】の異名を持つアイズ・ヴァレンシュタインだ

 

彼女は目的の人物を見付けると嬉しそうに近付き声を掛ける

 

「……………………()()()()()

 

呼ばれ慣れた呼び方に振り向くボスカは要件を聞きもせず、アイズは分かっていたかの様に壁に掛けてある木刀を取り構える

 

何故こんな呼び方になったのかと言えば、ボスカは生前の喋りや習慣が抜けず、周りの者達が殆ど年下だった事もあり、孫や息子の様に可愛がった

 

更に妹であるリヴェリアが色んな意味で近寄り難い雰囲気と立場だったのに対し、ボスカはその正反対を行っていた為、自然と周りに人が集まり誰もがボスカの事を祖父の様に思い、実際呼び方は様々だが教えを請う者の半数が祖父と呼んだ

 

因みに残りの半数は教えを請う立場からか先生や師匠等と呼ぶ(エルフは除く)

 

アイズは木刀でボスカに斬り掛かるが、ボスカが木刀に手を添えるとアイズは魔法でも使われたかの様に1人でに地面に転がる

 

「グッ」

 

「うん、中々良くなってるね。後は初動の動きを悟らせない様にしてみようか。型も1つだけでなく複数覚えなさい。相手に見破られては何も出来なくなってしまう」

 

ボスカがアイズにアドバイスを送るとアイズは立ち上がる

 

「うん…………お爺ちゃん、門までどれくらい?」

 

「そりゃあ儂にも分からんよ。儂の様に十年掛かる者もおればたった一試合でその門に手を掛ける者もいる。チミは才能があるから何時かは到れるかもね」

 

「………………………………」

 

アイズは手に持つ木刀を見つめボスカの言葉を心の中で繰り返した

 

アイズはアルフィアとボスカの戦いが忘れられず、一時期リヴェリアの授業そっちのけでボスカに纏わりついた事がある

 

その結果、ボスカに天覚ノ門の存在を教えてもらい、自身もその門を開く為こうしてボスカに教えを請うていた

 

それから暫く、今日もボスカに武術を習いに来た団員達で溢れかえった

 

「ハァ!!せい!!」

 

「うんうん、ラウル君は筋が良いけど才能は無いね」

 

「グフッ」

 

「でも要領がいい。後チミに足りないのはそれぞれの得意な技だけだね」

 

「得意な技…………」

 

「これだけは絶対に負けないと言う技、それを槍でも斧でも剣でも弓でも使う武器に全部見つけようか。そうすればチミは【武器しか取り柄の無い凡人】から【武芸百般の戦士】になれるよ」

 

「武芸百般……………………」

 

「頑張りなさい」

 

ボスカはそう言うと次の参加者にアドバイスをしに向かう

 

「アキちゃんは速さを生かした攻撃が得意だったね」

 

「はい、先生」

 

「でもずっと全速力じゃあいけないよ。相手に慣れられては凡百の剣士と同じになってしまう」

 

「…………はい」

 

「動きに緩急を付けなさい。相手に動きを悟らせない様にね」

 

「はい!!」

 

「ホッホッホ元気があって宜しい」

 

そんな感じでボスカに師事を受けた者達は、ボスカに太刀筋や動きを見てもらい自身を高めていく

 

そして最後に

 

「先生!!宜しくお願いします!!」

 

「うん、いらっしゃい」

 

ボスカと一人一人試合形式の訓練を行いその日の鍛錬は終了する

 

「あ、ありがとう……ハァ……ござ……ハァ……いました」

 

「うん、お疲れ様」

 

ボスカはそう言うと訓練を出て行った

 

「やぁ〜相変わらずボスカさん凄いっすね。俺3秒で転がされました」

 

「私も、教えられた通りに動いたんだけど捕まって転がされた。しかも50人は相手にされてたのに汗1つ、息切れ1つされてない。正直自信なくすわ」

 

「そうっすね〜でも、アキは上達してるって言われて良いじゃないっすか。俺なんてハッキリ才能無いって言われて…………ハァ」

 

そんな感じで【ロキ・ファミリア】は日々研鑽を積み遠征へと向かった





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