さてはて、あの初陣から8年が経った。
まあ、そんな時に現れた
魔力で体の殆どを構築している
僕の魔法は火炎放射。酸素と魔力を同時に減らし、相手を窒息させる。
この魔法を使っている間、より魔力の多いやつが近くにいると自動で、まるで磁石が吸い付くように誘導される。
魔法を使おうとしても魔法を構築している魔力そのものが、ドラゴンブレスによって強制的に奪われて燃焼が続く。酸素が無くなっても、次は魔力が無くなるまで火は止まらない。
モンスターは体の
だから魔力がスカスカになったモンスターは、固体として保っていられなくなって気体に昇華する。
まあそれも燃焼するから、爆発が連鎖して続く。
最近はドラゴンブレスの制御で間違えることも無い。それにめっちゃ改良した。前みたいに、籠の中に入って吊り下げられながら手を突き出すとかじゃない。
モリブデンのワイヤーを編み、網にして、それを切り貼りして視界確保、そして底板は開閉をしやすくする為に取っ手を大きくした。
それに、この国は鉱物の加工輸出が盛んだし、鉱物資源がとんでもない。
だからこんな真似ができるのだ。
TIPS曰く、このミラーボールみたいな球形は中心点と距離が常に等しく、辺の角が存在しないから理論上、もっとも視野が広いらしい。
銅とか、錫とか。けっこうなんでも取れるらしい。
ただ、モンスターのせいで樹木が折られるから木炭は存在せず、逆に石炭は余りに余って価値が逆転してる。
というかモリブデンの融点は2600℃。
本気度にもよるけど、これまたTIPS曰く、限りなく理想的な環境で、最大限の威力を込めたらタングステンの3400℃とかも溶かせるそうだから不安になるけど、まあ大丈夫だ。
というか光で目の網膜が焼けそう。
まあ遠赤外線効果とかもあるからちょっとずつこまめに発射をとめないと丸焦げになるのは僕なんだけども。
まあ、持続していつも撃ってる最小値のドラゴンブレスは780℃前後だし。
というか最近気づいたんだけど僕が働いただけでめちゃくちゃお金
が貰えるのって毎回死ぬかどうかわからないからそれ込みの給与なのかな?
上位組織の
というか翼の
9年前に雲海の一部を消し飛ばしてたけど……あれは僕のドラゴンブレスとほぼ同じ熱量がないと無理なのでは?
あんな短時間で消し飛ばせるってことは何の魔法だったんだろう。
でも予備動作とか一切無さそうだったし。
あんなのを即座に使えるって……まあヤバそうな気配がプンプンするぜ。
魔力総量は少なく見積って、1000倍くらいはありそう。
ドラゴンブレスで
そして逆流したら俺は全身が球の中で炎上した。
まあ、丸焦げで終わったけどめちゃくちゃ暑かった。
暑いというか熱い?
もしも、恒星の真隣の位置に地球があったらこうなってただろう。
いやはやハビタブルゾーン内で良かった良かった。
まあ仮にそうだったら、地球がエキュメノポリスじゃないから当たり前か。
それにそんな環境だったら生命は誕生しないだろう。水星みたいにカラカラに乾いて終わりやね。
まあそんなこんなで、数ヶ月前から作った指が漸く再生した。
7回とか、そんくらいかな。
指は使い捨てだな。
まぁしょうがないっちゃしょうがないか。
生体組織は、数千度の熱に耐えれる構造じゃないし。
というか耐えたらそいつは人間種族じゃない、
この魔法は所詮、竜の真似事だ。オリジナルには勝てんだろう。
それにこれはTIPSがジャイアントキリング用に組んだ魔法だし。
魔法の才覚は、なんと魔力総量が上がると自動的にアップグレードされた。魔法の才覚:中上という命名規則からして9段階なのだろう。
まあそりゃそうか。中くらいの魔法の才能でこんなのを使ったら自爆一直線だし。
それに、これは魔力総量が増えれば増えるほど使えなくなる。
自分に向かって炎がターゲットされてしまう。
まあ、そうなったら炎上して死ぬな。いや、炎上というより爆発か。
ガス漏れしたところに、点火したライターを突っ込んだみたいなことになる。
大爆発。あるいは破裂。
まあ、溶岩竜はめちゃくちゃ強いが、生息域が被ってないから遭遇することはなさそうだ。
いやあ、それにしても同じドラゴンブレスを使うだろうし。竜退治の伝説とか……ヤバいな。
御伽噺だわそりゃ。
ま、人間にそんなこと出来るわけないか。
何せ
有り得るとは考えにくい。
ま、後世の創作だな。
そう言ってあなたは、実在する竜退治の偉業について3という本を閉じた。
とんだデタラメ本だ、こんなオカルト話を人々はよく信じるものだ。どうせ、噴火とかを溶岩竜の襲来って誇張してるんだ。
溶岩竜を相手に街を護り、竜を斬った英雄……
そんな奴、いないに決まっている。
というか挿絵みたいに、人間が空中を飛べた訳でもないだろうし。
はーあ、何たる浪費。
あなたは商人から買った本のシリーズを読み漁ったが、目星のたちどころもなかった。
がっくし。
あなたは肩を大袈裟に下げ、苦笑した。
うおおお!英雄最高!英雄最高!英雄最高ォォ!
街の活気は、まさに頂点。
目の前にあるのは紛れもなく、竜の頭。
それがいくつも、いくつも降ってきた。
それは止まることがなく、やがて竜の頭の数が256になった時。
もう竜の頭は、街に転がっていなかった。
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