真剣で嘘つきを騙してみろ   作:棚上げ侍

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決着です。
頑張りました。
でも駄文。


終戦

 

 

真は走っていた。屋上に向かってだ。

ふと時計を見ると五時五十七分をさしており、少しペースを上げた。

この腕時計は電波時計なので、一秒の狂いもない。

 

「アイツら上手くやってっかな。まあ大丈夫だろうけど」

 

真の作戦はこうだった。

まず風間ファミリーのメンバー全員に適当な相手をつけさせる。別にこの作戦自体に深い理由はないが、この方が仲間たちが戦いやすくかつ自分がフリーになった時動きやすいだけ。繰り返すが、本当に深い理由等は一切ない。

そのあと、自分が何とかフリーになり、そのまま屋上に到達。ただそれだけだ。

この作戦は実際紛らわしい。というより勝つということを遠回しにしている節がある。が、そこに少し理由がある。

以前話した《いつわりぎつね》の話だ。何でも屋として営んでいるいつわりぎつねだが、ここ最近大暴れできる、または戦闘が入る依頼がほとんどない。先日川神百代の討伐依頼が来たときは、真はすぐに紋白等を追い返してしまったが、そのことが皆バレてしまい少し怒られたのだ。特に鳥頭目と弐猫に

この二人は戦闘もしくは面白い事が大好きであるため、戦闘系の依頼がないというフラストレーションも溜まっており、最近手がつけられなかった。なので、今回このような作戦に出たというわけだ。

 

「おっ、もう屋上だな」

 

そうこうしているうちに屋上まであとわずかのところまで来た真。そこに着けばもうこっちの勝利だ。念の為後ろを振り返り確認するが、追手が来る様子も気配もない。はるか下の階に「ぅぉぉぉ……」と、風間の声が聞こえるが、すぐには来れないだろう。つまり自分を邪魔する者はいないということだ。

腕時計を見ると五時五十八分をさしていた。ギリギリの時刻だが、それは逆にまだタイムリミットになっていないことを同時に指し示していた。

 

「これで終わりだな」

 

真は思い切り屋上への扉を開け、つぶやくように言った。

 

「俺たちの………勝ちだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてここで皆さん。一つだけ忘れていませんか?

これまでに登場していない者が居ることをわかっていましたか?

確かに風間ファミリーのメンバーは全員出尽くしました。しかし一人だけ登場していない人がいます。原作を知っている人ならばもうお分かりでしょう。

ああ、一つだけウソをついてしまいました。申し訳ございません。言葉のあやと受け取り願います。

 

訂正

一体だけ登場していないロボットがいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………ッキ~~~~~~~~」

「!?」

 

真はどこからか聞こえる声に違和感を感じた。風間ファミリーのメンバーは全員自分たちが抑えているのになぜどこからか声が聞こえ、さらにその声が自分に向かってだんだん近づいていることに。

身の危険を感じ、とっさにバックステップでビル内部に隠れる。と同時にそれから何かが落ちて……いや、何かが攻撃を仕掛けていた。

 

「ダイナミック!!!」

 

その何かがさらに何か光る棒状のものを一閃するように振り下ろしてきた。落下の速さとその者の腕のせいもあってか凄まじい威力の風が起きる。

 

「な…んだありゃあ!?」

 

その者というべきかその物というべきか、落下してきたものはなんと紫色のアーマーに身を包んだロボットだった。しかも見るからに戦闘用型で、手に持っていた光る棒状の者とはビームサーベルだ。

 

「むううぅぅうん。不意打ちに近いタイミングで放ったクッキーダイナミックをよけるとは大したものだ。だが二度目はないぞ!」

「(確かこいつどこかのデータで見たことがあるような…………って、九鬼のロボットじゃねえか!なんでこんなとこにあるんだよ!)」

 

数秒間の間に思考をフルスロットルで回転をさせ、現状況の打開策を考える。

今ちらりと腕時計を見たところ五時五十九分。秒針の方を見ると後十数秒だ。一気に時間が無くなってしまったうえに、先ほどかすかに聞こえた風間の声がかなり近くにまで来ている。あと五秒もしないうちにここに到着するだろう。得体のしれない(素性は知れてるけど)ロボットとバンダナ巻いた瞬足野郎に挟み撃ちにされてしまう。それはなんだかいやだと考える真。

ここは一刻も早くこのロボットをいかにうまくすり抜けるかが問題になってくるだろう。ならば……

 

真は動いた。実は真が思考をフルスロットルにしてから動き出すまでが約二秒半。六時ジャストまで正確にいうと十一秒。

 

まず真はロボットの眼……もしくはカメラ、と思われるに場所……の前に玄関で岳人と風間使ったものと見た目が同じ木の筒を投げた。それを見たロボットはすぐにビームサーベルで撃ち返した。が、

 

 

ぶわっ!

 

 

ビームサーベルが筒と接触した瞬間、中から白く細かい粉末が出てきた。ひとつひとつが非常に細かいのですぐに宙を舞い、一瞬にしてロボットの司会を白色の世界で埋めつくした。

言ってしまえば要するに目つぶしだ。

 

残り九秒

 

その隙に真はロボットの足もと(?)を通り抜けおうとする。が、そこに思わぬ来訪者が現れた。

 

「うわあああ!!」

 

鳥頭目だった。百代との戦闘の最中何かの攻撃を受けたのかこちらに向かって吹っ飛んできたのだ。その鳥頭目が屋上への抜け道をふさいだ。どころか、

 

「どわあああ!?」

 

吹き飛んでいる状態なのでそのまま真に激突。またビル内に戻る羽目となった

 

残り七秒

 

「クソッ!鳥頭目どけ!」

「あっまこt「はよどけ!」ほいほい」

 

鳥頭目がすぐにどいたため早く体勢を立て直した真だが、屋上への道に一つ変化があった。

風間がロボットと共に立ちはだかっているのだ。これでは先ほどのように目つぶしを使っても二人が立っているため抜け道がなくなってしまっているので、屋上にたどり着くタメの道がなくなっている。

 

残り三秒

 

こうなったら最後の手段。あまりスマートではないのでやりたくはなかったが今は四の五の言ってはいられない。

タックルだ。

 

「らああ!」

 

と声を出しながら腰を低くし、一人と一体に突っ込んでいく。一人と一体はすぐに真の意図に気付き、迎え撃つようにこちらも腰を落とした。最後は結局力のぶつかり合いだ。

 

「ハアア!」

「おぉお!」

「らああ!」

 

 

残り一秒

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、力比べは行われる事は無かった。それはつまりタックルはウソだったということだ。

真の狙いは力比べなどではなく、力比べの時の体勢だった。腰を落とし、身をかがめる姿勢だった。

これにより、屋上への道が上に………一人と一体がかがむことによりスキマが発生した。そこに真はジャンプをした。飛んで、その隙間に滑り込んだ。そして………

 

 

 

 

 

 

着地

 

 

 

 

 

すると同時に腕時計を確認。そこには

 

 

 

 

六時零零分二秒

 

 

 

わずかながら遅かった。

天邪狐は負けたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

「本当にいいの?」

「いいんだよ。むしろ負けたことにウソついても悔しいだけだろ」

 

真は風間ファミリーのメンバーと一緒に廃ビルの玄関に居た。もちろん真の仲間たちも一緒だ。

彼らはいつの間にか意気投合しており、楽しそうに話し込んでいた。

 

岳人と岩清が

 

「俺様の名前は島津岳人といいます。今度どこかに一緒にお出かけしませんか?」

「あらん、寝言をしゃべるマウンテンゴリラを見るのは初めてだはん」

「ぐはっ!……し、辛辣………」

 

モロと小四郎が

 

「そうか、じゃあ君もツッコミ役なんだな…」

「お互い苦労するよね…」

「俺なんか時々蹴られたりするよ」

「ええ!?」

 

大和と京と黒羽と際刃が

 

「いいかい、まず布団にもぐり込むにもやり方があってね……」

「…なるほど、勉強になる…」

「ちょっと!変なこと吹き込まないでください!」

「君ももう認めたらどうだ」

「なにを!?」

 

クリスとみなもと九十九が

 

「………」

「………」

「……ぷ、プニプニしても良いだろうか?」

「………いいよ……」

「で、では失礼して……(プニップニッ)…おお、(プニプニプニッ)おおお!」

「………」/////

「?、何をしているんだ二人とも」

 

百代と閨が

 

「ふふふ……君、かわいい顔してるじゃないか。今度一緒にお茶しない?」

「へ?あ、ちょ…やめてくださっ」

「かーわーゆーいーなー」

 

由紀恵と(松風と)弐猫が

 

「君、なかなか腕が立つのう。もしや黛剣聖の娘さんかい?」

「ち、父をご存じなのですか?」

「昔ちょっといろいろあってのう」

「ヘイヘイヘーイおじいさん。アンタもかなりデキんじゃねえか」

「ほっほっほ。面白いお馬さんじゃのう」

「ああ、あああこ、これは付喪神の松風といいましてゴニョゴニョ……」

 

風間と鳥頭目と蝶左が

 

「なあなあ、お前なんて名前なんだ?俺は天狗鳥頭目ってんだ!」

「鳥頭目か。俺は風間翔一ってんだ。キャップって呼んでくれ」

「そっかあキャッツかあ。なんか猫みたいな名前だな」

「いや違うだろ鳥頭目。こいつはキャップって言ったワケ。なんだよキャッツって」

 

戦ってもいない相手と話している。悪い事ではないのだがちょっと意外だなと真は感じた。

 

「負けた相手にここまで仲良くできるとはな」

「そうだお前は負けたんだ!早く百万!現金で!」

 

閨で遊んでいた百代が一瞬でこっちにやってきた。それはもう瞬間移動と思えるような感じでだ。

 

「……今の武神はがめつい人のこというのか?」

 

百代の眼にはだれがどう見ても「金、金、金」と訴えているように見え、呼吸も荒くなっている。金の亡者を久しぶりに見たなあと感じた真だった。

 

「ヘイヘイ分かってますよっと」

 

そう言うと真は自分の服のを上げ、パタパタし始めた。すると突然中から大きめな札束がドサドサッと音を立てて落ちてきた。百万円の札束を始めてみた風間ファミリーは全員目を見張った。この札束が自分たちの者になる。ということで頭がいっぱいなのだろう

真はその札束等を拾い、こう告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんじゃ、この金はお前らの親または保護者の口座にちゃんと振り込んでおくからな」

 

 

「「「「「「「「「……はあ!?」」」」」」」」」

 

真の口から出た思いもよらない言葉に風間ファミリーは言葉を失った。

 

「いや実はな、今日学長室に呼ばれたときにこんな事があったわけなんだが………」

 

 

 

~回想~

 

 

「ああハゲジジイ。一応教えておくけどな」

「?、なんじゃい」

「このケンカに俺が負けたら百万円払うことになってんだ」

「なんじゃと!?」

「んじゃそゆことで」

「待て!どういうことじゃ、説明せえ!」

「いや、こうした方が向こうのモチベーションが向上するかと思って…」

「高校生がそんな大金を扱うものではない!」

「いやでも約束しちゃったしなあ」

「むうう……、モモは最近金に困っておるからのう、もしお主が負ければ何としてでも金を奪い取るやもしれん」

「オイハゲジジイ、お前孫娘にどんな教育してきたんだよ」

「ぬううぅぅ………」

「んじゃこういうのはどうだ。もし俺が負けたらそいつらの親もしくは保護者の口座に振り込んでおくってのは。そしたら約束やぶらなかったことになるしハゲジジイの言ってることも通る」

「おおなるほど、その手があったか。では、そのように頼むぞい」

「ウィッス!」

 

 

~回想終了~

 

 

 

「……ってなことがあったわけで、さっき言った通りこの金はお前らの親もしくは保護者の口座に振り込まれることになっった」

「……なんだよそれ………なんでそんなこと言ったんだジジイ…」

 

風間ファミリーはものすごくがっかり感に襲わわれた。特に百代は絶望ともいえる表情をしている。

 

「ユーミンや京極に借金返済するアテがついたって行っちゃったんだぞ~~どうしてくれるんだよ~~~」

「とりあえず借金してるアンタが悪いだろ」

 

 

 

 

「ジ~~~~~~~~~~~ジ~~~~~~~~~~~~イ~~~~~~~~~~~~~~」

 

 

百代の悲鳴が空に向かってむなしく響いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、そんなに金あるんだったら私にちょっとだけ分けてくれよ。それがだめなら貸してくれ」

「両方断るに決まってんだろ」

「ガーン(;゚Д゚)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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