真剣で嘘つきを騙してみろ   作:棚上げ侍

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ぜんぜんかけなくてスミマセン。
とりあえず投稿デス。


違和感

 

 

真が屋上に言ってから十五分が経とうとしており、階段下に居る大和と義経と弁慶は若干焦っていた。もうそろそろ歓迎会が始まってしまうからだ。時間的には余裕があるのだが、もう主役たちが表舞台に登場しないと運営準備をしてくれたみんなやゲストの方々の不安や不満がたまってきており、苛立ちが一気に最高値にまで達してしまう。手伝ってくれている真には悪いが、流石の大和も限界だった。

 

「……仕方ない、か………」

 

大和が屋上への階段を一歩を一段目に踏み出したそのとき、上から「キィ……」と扉が開く音が聞こえた。その音が聞こえた瞬間、大和は踏み出そうとしていた二歩目の足を止めてほぼ反射的に上を見上げた。後ろに居た義経と弁慶も同様に、突如上方から降りてきた音に反応していた。

その後に聞こえてくる「…カツン……カツン……」と、ゆっくりとしたリズムを刻みながら聞こえてくる足音。確実に誰かが階段を下りてくる音であった。その音が聞こえてくると同時に感じる気配に、大和は心の中で少しだけ歓喜した。が、

 

「(………あれ?)」

 

まず最初に疑問に持ったのは、下りてきた人数………というよりも下りてきたのがたった一人だけということだ。とどのつまり、階段を下りてきているのが与一だけということだった。

 

「よう与一、やっと出る気になってくれたのか」

「……………まあな」

 

最低限だけの返事をした与一に、大和は質問を重ねていく。

 

「………真はどうしたんだ?」

「帰ったよ」

「……は?」

 

想定はしていたが想像の外の返答に、大和は首を傾げた。真は階段から下りてきていないのに、どうやって帰ったのかが一瞬わからなかったからだ。一瞬、というのは、何でもありの川神で屋上から飛び降りても、全然平気な者たちがわんさかいるからだ。真もその中の一人なのだろうと、もともと大和は薄々感じていた。

だが、何も言わずに帰ってしまったことに、ほんの少しだけ引っ掛かりを感じていた。そのことをもう少しだけ聞いてみようと、大和は与一に再度話しかけてみようとするが……

 

「早くいくぞ、面倒なことはさっさと終わらせるに限る」

「あ、ああ………」

 

与一の発言にしゃべる前に封じられ、大和の心の奥底に抑え込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歓迎会は問題なく終わった。誰一人として不満を抱く者もおらず、笑顔が絶えないとはまさにこのことであっただろう。

たった一人を除いては。

大和はパーティーが始まってからずっと与一に目を光らせていた。

「今の与一は何かがおかしい」

別にこれと言って何かがあるわけでもなく、義経と弁慶の源氏コンビも与一に違和感を感じているわけでもなかった。そのほかの九鬼紋白、風間ファミリーの仲間たち、2-Sクラスの面々さえも、与一を祝福している。

だがそれでもなお、直江大和は与一を監視し続けた。かなり人が密集しているため、数瞬見逃してしまうときもあったが、出来る限り周りに感づかれて心配をかけないように細心の注意を払って監視し続けた。だからこそ見逃していたのだろう。真の仲間たちが、行方不明になった真を探していたことに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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