ホルンカにたどり着いた。
ほかのプレイヤーが行く先のモンスターを狩りつくしてくれたおかげで問題はなかった。
全身の力が入らない。
「おぉーい、目覚めろー、ビンタで死ぬなんていやだろー?」
平然としているミルはリリルの頬をビンタする。
ずっと苦笑しているリリルだったが、数回目のビンタでようやく目が覚めた
「これは現実か?」
「残念でした、ここは現実です」
「なんでそんな平然としていられるの?」
「もともとワンライフでやるつもりだったし、なんか、、うん」
日が落ち夜になる。数人がホルンカの村へやってきている。
「とりあえず、宿探そ」
ミルが当たりを見渡す。そんな中、リリルは立ち上がり、フィールドのほうへ行く。
「ちょ、ちょっとどこいくの?」
「モンスター討伐さ…寝たくないんだ。だから」
そう言いフィールドへ向かう。ミルの声をすべて無視して。
寝るのが怖かった。もし寝ている間に何かがあって死んでしまうかもしれない、そんな恐怖で。
たとえ目をつぶっても絶望感と幻聴で眠れないだろう。
フィールドでリリルは黙々とモブを討伐する。
静かな空間、孤独を感じる。けれど今はこの孤独がリリルにとってちょうどいい。
「強い剣が手に入るクエストは…やめておくか。もっと強い人が使うべきだ。あの剣は」
一体狩っては時刻を確認する。時が過ぎるのが遅い。
一体一体冷静に確実に倒していき、レベルをあげる。
同じモブばかりでみっつレベルがあがったころにはもうあがりにくくなっていた。
けれどもずっと短剣でモブを刺しては斬る。
気づけば少しでも強い相手をとホルンカの村と次の村の中間あたりまで来ていた。
始まりの街で買った短剣はもうボロボロ。
次の村ではなくホルンカに戻り最低物資をそろえようと思い戻ることにした。
「店、、あいてなかった…」
自分の選択に後悔した。
ドロップ品も売れないし狩りを続けようと思っても武器の耐久値がない。
体術でどうにかなりそうではない。
インベントリに入っているのは予備の片手剣…
正直使いたくはなかったがこの際しょうがない。
リリルは剣を装備し、次の村を目指す。
ホルンカを後にしたとき、一人のプレイヤーが目に留まった。
「あのぉ…」
思わず声をかけてしまった
「なんダ?この時間帯にプレイヤーと遭遇するのは珍しいナ」
フードを被った女性だった。
彼女は僕のほうを見てくる。
「貴方もこれから次の村へ行かれるのですか?」
「そんなところだナ」
「もしよろしければ同行してもよろしいでしょうか…コルなら払いますので」
「わかったヨ、オイラはアルゴだ。情報屋をやってル」
「リリルって言います。よろしくお願いします。」
軽く自己紹介を終えては喋らず次の村を目指す。
その時、一件のメッセージが届く。
『
よぉーリリルちゃんや、君が村から出ていくのを見たので次の村行くんじゃね?って思ってとりま連絡したー。
私は後々後追っかけるから気にしないでー。
まぁ。あと、時々でいいから生存報告してね?
多分将来的に私は始まりの街に戻って子供たちの世話をしようかと思ってるから、その投資だと思ってコルちょうだいねー。じゃぁ健闘を祈るよぉ
』
ミルからのメッセージだった。短い文だったが少し元気が出た。
すると目の前にモブがポップした。
「アルゴさん下がっててください、」
リリルは剣で敵を倒すことをイメージし、その通りにモブを倒す。
ゲームの中だからイメージをし、再現しやすい。
相手がモブということもあるだろうが。
あっさりとモブは倒れた
「その立ち回りだったら短剣とか使えば良さそうなのにナ」
「一応短剣使ってるんですけど耐久値がなくて、、」
「そういうことカ。」
その後もモブが出たらリリルが倒してを繰り返す。
時にはアルゴと連携してモブを倒す。
いい連携が取れたと思いたい。
「アルゴさんはβテスターだった人ですか?」
彼女にコルを支払う。謎に金払うごとに動いてくれる大道芸人を思い出す
「まぁそうだナ。リリルもこんな時間にレベル上げて颯爽と次の村向かってるってことはβテテスターってことだよナ?」
「まぁーそうだね、こんな一桁レベルで次の村行くなんてもう死にに行ってるような感じだもんねーアハハー」
そうこう話しているうちにもたくさんモブが湧く。途中ドロップした剣を装備して使ってはちゃんと対処できている。小さな集落へとついた。
「ありがとう、アルゴさん」
「こちらこそ助かったヨ。それじゃぁまたナ」
そう言い集落をす出発するアルゴ。
その姿をみてリリルは何か一つ決心する
「あの!アルゴさん!僕を弟子にしてください!」
「すまんナ、弟子はとってないんダ」
「コル払うので」
「そういう問題じゃなくてナ?」
「一生のお願いです!」
「そんな気安く一生のお願いなんか使わないほうがいいゾ」
「弟子になれたかったらもうこの先どう生きていけば」
「そういわれてもダメだナ」
「お願いします!!!!奴隷でもいいんで!」
「んなぁ!もうわかったヨ」
リリルは夜空へ向けて大きくガッツポーズをする。
やれやれとした表情をするアルゴ
「とりあえず連絡取れるようにして、明日からお仕事を頼むヨ」
「ありがとうございます!アルゴ姉さん!」
「ナハハ…」
デスゲームと化して第一夜
リリルは情報屋であるアルゴに憧れ弟子になったのである。
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