「やぁ少年、私はリルル。君にしか頼めないクエストがあるんだ」
どうして彼女はリリルと名前、姿が似ているのだろうか。考えられるのは二つ、このゲームの自動クエスト生成機能が何かしらの理由で生成した。又はゲームマスター、茅場がどこからか見ていて、偶然僕に目をつけた。
いまはそんなことを考えている暇はない。
「何をすればいいの?」
相手はきっとNPCだ、例えミルが来たとしても男姿のルミとかそういった名前のプレイヤーが出てくるに違いない。
「君ならそういうと思ったよ。けどね、今はまだ教えられない」
「どういうことだよ。」
「今の少年に渡すしかなかったんだ、だから、こうやって」
クエスト受理の表示が出る。
確認の〇や×ボタンもなく。突然に。
気づけばリルルは消えていた。
クエストは「桜の樹の下でまた会いましょう」とのみ書かれており、それ以外は空白。
破棄ボタンもなく、クエスト攻略を余儀なくされる。
アイテム欄には「タネ」と書かれた取り出せない謎のアイテムと、「桜の花びら」という花びらがあった。桜の花びらは取り出すことができた。ただの花びら。だがとても良き香りがした。
「クエストに束縛された…」
ーーーー
「破棄できない空白のクエスト?聞いたことないナ」
「発生条件もわからないんだよ、夢に女版僕が登場してはこんどはクエストで」
「まぁ暇があるとき調べてみるヨ」
「姉さんに暇な時間?」
笑ってごまかすアルゴ。
ちょっとした飲食店にて、リリルはその空白のクエストについてアルゴに聞いていた。
けどアルゴもクエストについて驚いており、どうやら初めて発見されたクエストということがわかった。
条件もわからない今、リリルのユニーククエスト状態になっている。
「リリルの女姿なんて容易に想像できるナ」
「なんかちょっと胸盛られてた」
「オイラよりオネーサンに見えそうだナ」
「クエストタイトル的に時期は春または和風の階層でのクエストになるかもしれない。けどβテストの時に開放された階層で、和風階層は出ていなかった記憶があるから春に行うクエストか?」
「それだとこの時期にクエストが出てくるのはおかしいナ。」
「あ、そろそろボス攻略開始の時間だ、姉さん行くでしょう?」
「そうだナ、じゃぁ行ってくるヨ」
アルゴを見送り、フィールドへ出る。
今日でようやく第二階層が解放される。
一か月間……相当長かった
第二階層へ向けての準備。
「よし、」
新調したマントを着る
「意外と似合ってるな僕」
そして短剣、を三本。
メインと、予備、そしてもし両手に一本ずつ装備できたらというロマンを期待した予備の予備。
いざという時のための投剣にもなる。リリル自身一本一本が大事なのでやりたくはない。
準備は整った。転移門を一番最初に使いたいので始まりの街へ行く。
「転移って言ってから階層名、、」
アルゴからの情報メモを片手に見ながら歩く。
その時、背後から視線を感じる。
それを感じたリリルは悟られぬよう行き先を変更する。
気配は一人。人気のないところまで自然に誘導する。
「誰だ。」
リリルが立ち止まり声を掛ける。
そこから出てきたのは緑の髪色の男。
「久しぶりだな」
「なんだ、、お前か」
その姿は光瑠だった。
「このゲームではアグネスって名前でやってる」
「厨二病かよ」
「リリルは相変わらずリリルか?」
「大当たり」
軽い再開話を終えたところでひとつリリルには疑問があった
「なんで今さら?アグネスなら即日合流できたじゃないか」
「お前に一つゲームを仕掛けに来た」
「は?」
アグネスは木箱の上に乗る
しかし、木箱は彼の重さに耐えれず壊れた
「あー」とリリルは言いながらアグネスを起こす
「リリル、第50階層までは絶対に生きろ」
「どういうことだい?」
「50層まで生きていたら俺とタイマンしろ。もちろん賭けはHP全部な」
「ちょっと待て、、命をかけてタイマンと?」
「あぁそうだ、拒否権なしでな」
「マジで言ってるの?」
「もちろん、あ、逃げたらお前の親しい人物殺す」
「……」
ーーー
アグネスに実質殺害予告をされた数十分後
第二階層が開放された
「ビーターかぁ」
転移門から第二階層へやってきたリリル。
きっと第一層ボス攻略組であろう人達の中に「ビーターめ」と誰かを恨むような会話をしている人達がいた
転移門近くの宿のそばにアルゴがいた。
「やっほー。姉さん、みんなビータービーターって言ってるけど誰のこと?」
「リリルか、キー坊…キリトっていう元βテスターのことダ」
そうして第一層ボス攻略での大まかなことを聞いた。
アルゴは攻略に参加してなかったので、あくまでになるが。
「キリトかぁ、あ、そういや攻略会議の時話しかけてもらったな、あの時の雰囲気的にそんな悪者になるようなプレイヤーではなかったけどな」
「βテストの時も最前線で活躍していたヨ」
「とりあえず、彼とは友好的に接したいな」
「協力するヨ、特別にナ」
「ありがとう姉さん」
「なんかリリル、変わったカ?」
突然の質問に戸惑うリリル
「どういうこと?」
「前はほら、オイラが褒めたりしたら大きくガッツポーズしてたりしていたじゃないカ」
「全ては姉さんに認めてもらうためです!」
「やっぱり変わってなかったようだながら…」
次回は一気に時系列を飛ばし―てぇ…未定