「ミル姉お久」
「元気にしてるそうだね」
第一階層始まりの街
第二階層が開放された前は地獄のような光景だったという。しかし解放された今、完全とはいかないが改善されつつあると言う。
「ミル姉はいま何しているの?」
「子供たちのための施設を作るためのとりあえず資金集めとレベリング」
「ガチでやるんだ」
「もちのろん私は教師だからねぇ」
「流石ミル先生」
「そういう君はどうなのよ」
「アルゴ姉さんに弟子入り」
「はえー、一目惚れか」
「うん、そうだね」
「素直に認めるな厨二病め」
まるであの出来事がなかったかのように楽しく会話する二人。
始まりの街の広場には一か月がたった今でも絶望の表情をする人が所々いる。
安全な圏内、けれど無限に続くわけでは絶対にない。そんな仮設も出てくる。
「じゃぁまた来るのだよリリル君」
「さようなら先生」
「お姉さんと呼びなさい!」
いつものくだりで二人は解散する。
(リリル、きっとアルゴと出会ったころからかな、随分雰囲気変わったな)
ーーー
翌朝
珍しく暇しているアルゴを見つけたリリルはすこしお話をしようとフィールドへやってきた。
二人でのんびりモブを倒しながらお話をしている。
「イメチェンしよう」
「どうしたんだ急にヨ」
「アルゴに認めてもらうために自身の性格を変えてみようとね」
「オイラは別にどうでもいいけどナ」
「…まぁとりあえず情報屋になるにはまず大声出してガッツポーズするのはやめておくか、迷惑だろうし」
「自覚あるんだナ…もう少しクールな雰囲気になってみたらどうダ?」
「それいいかも」
リリルは大きく深呼吸し、頭の中で自身の思うクールを描く。
「アルゴ姉さん、今日は何をすればいい?」
イケメン風な口調でしゃべる。
数十秒の沈黙。いい感じではあるが見た目と言っていることがどうにも合わない。
そう思ったアルゴは「ないナ」といいもう一度考え直す。
「メイドみたいな感じでやってみてくれないカ?」
「おっけー」
もう一度深呼吸をする。
「ご主人様ー今日は何をすればいいいいかなぁ?」
場が冷めた。
「やっぱいつものリリルがオイラはいいな」
「僕もいつもの調子でいいや、、」
イメチェンは諦めた。
「リリルメイド服来て今度やってみてくれないカ?」
「嫌です」
「それだけは断るのかヨ」
アルゴにとってリリルのメイド風はちょっとよかったらしい。
れけど、リリルの心に黒歴史として刻まれてしまった。
「うぐ…黒歴史増えちゃったよ…」
「泣くフリするなヨ」
「なんでばれるの」
とその時、今までドロップしたことのないアイテムが落ちる。
「お、レアドロップアイテムだ。」
「今まで百体ぐらい倒してるから、まぁ十分レアだナ」
ーーー
ミル視点のお話。
時はサービス開始の日の夜。
彼女はリリルがアルゴとともに次の村へ向かったのを宿の窓越しでみたあとのこと。
「彼ラブコメ主人公にでもなるのかなぁーなんちゃって」
真夜中、ベッドに寝転がるミル。
リリルが言っていた「寝たくない」こうベッドに寝っ転がるとどこかしら寝ることに対しての抵抗感を感じる。
「けど眠いし寝よう」
あっさり眠ったのである…
翌朝
朝一番で強い剣が手に入るクエストを受注することを失敗したミル。
その時、昨夜リリルと共に村を出発していたプレイヤーが始まりの町へ向かっていくのを見る。
「そこのプレイヤー、リリルってプレイヤーと昨夜いたでしょ」
「なんダ?知り合いなのカ?」
「うん。リアルでも知り合い」
「そうカ。彼について少し情報を教えてくれないカ?」
「いいよ、無料で」
「助かるヨ」
リリルについての一番有力な情報。
罰ゲーム付きの対戦が好き。物語などを考察するのが好き。
「憧れたことには全力ではげむよ彼は。」
「そうカ…ありがとナ」
何かを考えるアルゴ。けれどすぐお礼を伝え、始まりの街へ走っていくのであった。
そんな彼女を見送ったミルは準備運動をし、フィールドへ行く。
「あちゃー、プレイヤー多いなぁ、、」
大半がβテスターだろうか。
たくさんのプレイヤーが村近くのフィールドでモブを取り合っている。
デスゲームと化した今。冷静ではいられなくなっているプレイヤーも所々いる。
誤って殺されるかもしれない。
「奥進むかぁ…」
ちょいと敵が強くなるだけ。
ちょっとぐらいなら彼女に問題はない。
楽しくモブを真っ二つに斬っていく。
「よし、今日はこれくらいでいいかな、とりあえず帰ろっと」
村へ戻り、素材を売る。
そして役立つアイテムをできる限り買う。
「剣はドロップのほうが絶対に強い。。あれ?あの姿は」
アイテムリストを眺めていた時、奥で素材を売るプレイヤーを発見する
「あれ、君は。」
「!、先生!?」
緑の髪。アグネスである。
「こっちではアグネス。先生は?」
「ミル。先生はつけなくていいよ。」
「わかったミル…あいつは一緒じゃないの?」
「あー昨夜次の村向かってた」
「はぁぁ?」
「なにかいいたいことでもあったの?」
「まぁなぁ…今は教えないぞ」
「そっか、今日はどう?一緒に狩りする?」
「よっしゃ!」
こうして、またフィールドへ行くのである
雑な終わりなのである