情報屋に憧れて   作:作猫

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ネタ切れに悩まされて


家探し

 

「アルゴ姉さん、家探してるのだけど」

「突然どうしタ、オイラは不動産屋じゃないゾ?」

 

五十階層の主街区、リリルはNPCであるリルルがかくまってくれといってくるため、部屋を買おうという決断となった。

 

「ちなみにどのくらいコルは持ってるんダ?」

「このくらいです」

 

コル残高を見せる。

リリルにとっては現在富豪状態だが…

 

「リリル、今までどうやって生活してきたんダ?」

「え?四桁だよ?十分富豪じゃないか」

 

ため息をつくアルゴ。

 

「オイラには数万とか課金してた記憶があるのだガ…」

 

食事行ったときとかリリルがお会計していた記憶があるアルゴ

 

「アルゴ姉さんに課金する用のコルも合わせたら五桁後半はいくよ」

「なんでだヨ…」

 

ーーー

次の日、五十階層のとある飲食店にてリリルの家探しが始まったのである

 

「初めまして、私はリルル。」

「…リルルは本当にNPCなのカ?」

 

初めて会ったリルルを見て行動や言葉がNPCではないなと判断したアルゴ

 

「私は少し特別なNPCだからね」

「まぁいいカ…今度情報を買わせてくレ」

「もちろんだとも」

 

アルゴの頭を軽くなでるリルル

そしてもう一組今回は連れて来た

 

「よーっす!リリルちゃーんってでっか!?」

「あ、あれ…リリルが二人…」

 

トラルとライアである。

 

「トラルとライア、だっけカ?」

「そう!あなたが鼠のアルゴ!クゥーッ!物語に欠かせない最っ高の役職!…それにしてもこのリリルのドッペルゲンガー、胸がデカくないですか?羨ましいです」

 

トラルがリルルをじっと見つめる。

 

「あの、今回は誘っていただき、ありがとうございます」

「いいってことよ」

 

物件探し、五十階層の主街区を毎日歩き回っている彼らだからこそのおすすめスポットがあるんじゃないかということで誘ってみたのである。

 

「珍しいナ、いつものリリルならオイラと二人っきりでデートとか言いそうなのにヨ」

「リルルが付いてくるっていうからね…」

 

「さてさて」とメモを取り出すアルゴ。

何件かリリルにとってはよい場所をピックアップする…完全に不動産屋だ。

 

「ここなんてどうダ?二十二階層のログハウス…ってリリルのコルだと買えないカ…」

「二十二階層か…」

「最近話題のPK集団!ラフコフが意外と自然好きでそこに拠点を立てているとか!」

「ト、トラル…やめなよ」

 

そんな会話をしている時、偶然とある人物が通りかかる

 

「アルゴじゃないか、それにリリルと、リリル?」

 

キリトである。キリトはリリルが二人いることに驚いた

 

「キー坊、胸がある方はNPCダ…」

「NPC...?じゃぁクエストをやっているのか?」

「僕の家探しー」

 

「?」となるキリト、イマイチ状況がつかめない

しかしそのポカンとなった状態を打ち砕くのがトラルである。

 

「黒の剣士じゃないですか!攻略組の強くて強い!」

「お、おう、」

 

キリトも加わり(トラルの手により強制参加)リリルの物件探し再開である…いや、家探しじゃなくて情報交換会になってしまった。

 

「黒の剣士って名前がつくほど強い!あんたはもしかしてゲームマスターかっ!」

「ただのプレイヤーだよ…なんでそう思ったんだい?」

 

予想が外れしょんぼりするトラル。まぁ本当にキリトがゲームマスターだったとしたら証拠隠滅のためここで突如リリル達が死んで大問題になりかねない…

 

「キー坊は<抜刀術>ってユニークスキル、聞いたことはあるカ?」

「<抜刀術>?カタナスキルの上位スキルか?…聞いたことないな」

「ねぇねぇ!なにその抜刀術?ってスキル」

「カタナスキルのさらに上のスキルだとしか情報はないナ」

「ロマン…刀にジョブチェンジしようかな…」

 

話題から脱線しまくっていたがリルルの咳払いで家探しが再開された

 

「私と少年二人だけで住むんだから、狭めのアパートみたいなものでもいいんじゃないかな」

「二人だけ…?」

「まぁそんな感じならリリルでも買えるものはたくさんあるナ」

「俺が住んでる場所の周りは結構安かったけど」

「よし、そこにしよう」

 

即決だった。

キリトのご近所となればいろいろ新鮮な情報が手に入りやすい。

 

ーーー

一週間後

 

「やぁーリリルよ、新居ができたっていうか…ら…」

 

ミルがリリルの家に突撃してきた。

しかし、リリルは倒れこんでいた。HPはグリーンだったため精神的疲労だろうか。

 

「どうしたんだい?」

「ミルか…家具のこと…考えてなかった。」

 

そう、リリルが買ったのはあくまでも部屋だけで家具とかそういうのは全くなかった。ソロならこれで十分だったのだが、残念ながらリルルもいるため最低でも二人分の家具が必要。家具代が部屋代を大幅に上回っては所持コルがなかったため徹夜でおいしいクエストをはしごしたんだとか。

 

おかげで部屋はしっかりとしており生活に支障はないだろう。

 

「・・・とりあえず何か食べよう、リリル…奢るからさ」

「ありがとう姉貴…でもせっかくキッチンあるんだし作るよ…」

「え、料理スキル上げてるの?」

「半分ぐらいだけどね…一時期せっかくリアルで料理できるし、料理系の情報収集でもやっておこうかなって」

 

リリルはインベントリから今ある食べれるものを取り出し料理を始める

 

「けどこれほんとに料理って言えるのかなぁ」

 

一見誰でもできそうなほど簡略化されているように見える。

 

「料理の自由度さえちゃんと再現できていればそのうちマヨネーズとか…リリル、マヨネーズないん?」

「あればいいね…」

 

出来上がったのは軽い野菜炒め。野菜炒めにしては肉が多すぎるが…

 

「うーん。はやくここから出てリリルの手料理を食わせてくれ」

「ここから出れて一番最初に食べるものが僕の料理でいいの?もっとなんかこうレストランとか」

「何言ってんの、一番最初は病院食だろ?」

「確かに」

 

 

 




ねたぎーれー
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