「ひぇー刀高いな」
《第2層 ウルバス》
鍛冶屋でかっこいい刀を眺めているリリル
「よぉーリリル」
「こんにちは姉さん」
「この刀を眺めていたのカ?」
「まぁねぇー、けど高くて」
やれやれと言うアルゴ
「ほれヨ、ここ周辺の刀関連クエストだヨ」
アルゴが地図を差し出す。リリルは慌ててコルを送る。
「リリル、いつもオレっちが提供する値の10倍を払ってねぇカ?」
「いいじゃないか、お互いwinwinでしょ?」
アルゴは大きくため息をついた。
(そういえば第1層で見つけた怪しげなNPCちょっと見てくるか。)
《第1層 トールバーナの近く》
(ここら辺だったっけな?)
リリルが先日怪しげなプレイヤーを追っかけている途中で見つけたNPC街中だったし普通のNPCだと最初は思ったけど何かあのNPCが呼んでいると思ったのできてみた。
「お、いたいた」
黒の美しい長髪彼女の頭上にはクエストマークがあった
「そこのおねぇちゃん僕とお茶しない?」
…
見事に滑った
「こんにちは」
ちょっとがくんとしたリリルは黒髪のNPCに話しかける
「、、、貴方にはまだ任せられない。頂上にもう少し近づけば任せられる。」
クエスト「桜の下でまた。」
…提示されたクエストの下には何も詳細が書かれていない。
「何だこのクエストは」
クエスト破棄のボタンもない。ただクエストリストに書かれているだけ。考えていると黒髪の女性NPCは消えていた。
「ん?なんだこれ」
一つの本が落ちていた。
タイトルは「桜の下で出会えるまで」クエスト名と似ている。中身はすべて空白だった
「なんダ?突然呼び出しテ。」
2層へ戻りアルゴを呼び出したリリル。リリルは無言でクエスト時に拾った本をアルゴに渡す。
「なんだこレ。」
アルゴは渡された本をじっくり見る。
リリルは、クエストのことを話す。
「オレっち多分あそこ通ったけド、そんなクエストなかったヨ。」
アルゴは軽くメモをしたのち「ヨシ」と言い、リリルの肩を叩く。
「とりあえず空き時間オレっちも探ってみるヨ。情報があったら連絡するからナ」
「ありがとう姉さん」
アルゴはフードを被り、街並みへ消えていくのであった。
とある安い宿ー
リリルはベッドで寝っ転がり天井を見上げながら考え事をしている
デスゲームになってからしばらく経ち、多くの人々が死んだ。それなのにリリルは空白のクエストを受理しただけであり、アルゴのように役に立てず噂のビーターのように前にも立てない。何も書かれていないクエストの詳細を押し、「桜の下でまた。」とだけ書かれた画面を眺める。
「そういやデスゲームになってずっと仮眠しかしてなかったな。」
熟睡するのが怖かった。未だここがただのゲームであり、デスゲームだと全く感じられない。感じたくもない。茅場のあの言葉からずっと、考えたくなかった。夢に出てほしくなかった。
そう考えているうちに彼は初めて深く眠りについてしまった。。
ーーー
美しき桜
あぁ美しき桜、桜の下で酒を飲む人々よ
あぁ美しき桜、桜の下で花びらを取る人々よ
あぁ美しき桜、桜の下で写真を撮る人々よ
あぁ美しき桜、桜の下で待つ私
美しき桜のような貴方
別れをかわし、もう来ぬとわかっているのに
あぁ美しき桜、美しき人よ
桜の下でまた。
先生の朗読が終わった後、リリルこと小野 紬は質問する
「なんか最近の詩のようですが」
「そうだな、この詩、、詩なのかわからぬこの文章は最近できたものらしい、失恋なのかな、、うーむ、私には最近の知識などない」
教室は軽い笑いに包まれる
「昔、桜の下には死体が埋められているって都市伝説があってな、それが関連してるー、みたいなことが書かれているな。まぁ、これはテストで出てこないし今でも詩を作れば教科書に載るかもぐらいな感じで覚えておけよ」
授業が終わるチャイムがなると先生はすみやかに教室を出ていく。ざわざわする教室の中、紬はずっとその詩を眺めていた。
ーーー
「あぁ美しき桜、、、あ?」
目が覚めるとまだゲームの中、クエスト画面をずっと開きっぱなしだった。×ボタンに指を向けた時、画面に新たな文字が追加されていた。
ー桜の木の下で待っているよー
ナーヴギアが夢にまで侵入するはずがない。ならあれは偶然だろうか。鏡を見た時、リリルは涙を流していた。
「あぁ、、これだから熟睡したくなかった」
あってまた話がしたいよ、先生。
朝。数々のプレイヤーはパーティを組みレベル上げを始めているころだ。
「ハ?昨日言ってたクエストが夢に出てきて起きたらクエストに文字が追加されていたダ?嘘つケ」
人の少ない飲食店、一番角の席で朝からアルゴを強引に食事に誘った。アルゴは疑うような目でリリルを見ている。
「ほんとなんだよ、桜の木の下でまってるよーって、」
アルゴは飲み物を軽く飲み、ため息をつく。
「まぁ、リリルのその言葉をいったん信じるとして桜の木って今まだ冬だぞ、桜の木なんてあるわケ」
「開花の季節までまつか、、そもそもアインクラッドに桜があるかわからないけど」
「とりあえずオイラも探ってみるヨ、」
リリルは慌てて1000コルを送金する
「お前さんさ、オイラにこんくらいコル払う余裕があるなら装備を万全にしなヨ、」
「授業料と一緒に食事してくれた分と、前払いと」
アルゴが苦笑いする。実際に、リリルは所持金の半分以上をアルゴに送っていた。
「姉さんほんと可愛いし心強いから正直いくらでも送金できちゃうなぁ」
ちょっと危うい独り言をしながらもコツコツと情報収集とクエスト攻略を進めるのであった
アルゴさんの癖とか難しい、後時系列ちゃんと勉強してこないと、、ついでにソードスキルも、、あーあ