ダンまちEVOLUTION   作:瓶詰め蜂蜜

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イーブイ「取り敢えず転生させる世界を間違っている」
アル「ゴメンて」


暗黒期編
第1話 推しポケに転生するのは間違っているだろうか


 【悲報】俺氏、イーブイに転生する。

 

 脳内に流れる全滅のテーマ。気分は勿論、下がり気味キョダイマックス級。

 取り敢えずなんで死んだのかも説明されないまま目の前に現れたアルセウス(クソ邪神)に一方的に言われた事と分かっている事を纏めれば、

『お前が一番捕まえたポケモンに転生させる』

推しポケ(イーブイ)。好きではあるがなりたい訳じゃないんだよ。

『性別は……割合が多い方にするか』

(メス)。即ち性転換。誰得だよ。

『初期に覚えている技はそのポケモンで多用した順にしよう』

→まもる、いやしのすず、ねがいごと、てだすけ。野生で生き残るには不安しかない。

『後チートっぽい特典もつけるから』

→まだ分からん。内容ぐらい詳しく教えとけよ。

 

 である。

 今度会ったらあのムカつく邪神の横っ面に、スピードスターからのすてみタックルでにどげり食らわすと心に誓いながらも、周囲を見渡すと古びた路地。

 どうやら街中に転載したようだと思いながら、どの地方に転生したのか情報を得ようと路地から顔を出せば、

 

「くそっ!また闇派閥(イヴィルス)の奴らが出た!」

「なんとかしてよ冒険者!」

「うぇーん、ままぁーっ!」

「こっちに怪我人が!!」

 

 なんか修羅場っていた。

 路地の先は何やらちょっとした広場のようになっていて、そこには腰に剣やら杖やらをぶら下げた完全武装のヒゲモジャのおっさんや耳のとんがった優男や、ヒステリックな声を上げるケモ耳を生やしたお姉さんや、わんわん泣いている女の子やらが居た。

 更に広場の中心に目を向ければ、血みどろになって横たわった人が何人も居た。中には腕や足が欠損している者もいた。

 

「……ぶい」

 

 取り敢えず路地から顔を引っ込めて、一つ確信したことがあった。

 

 ここ、ポケモンの世界ですらねぇ!!

 

 

 

 

 

 

 

 ポケモン世界でないならと、息を潜め、物陰に隠れと人目を忍びながら路地を歩き回って人間達の話を盗み聞きするといくつかの単語が入って来た。『冒険者』『闇派閥』『ロキファミリア』『フレイヤファミリア』『アストレアファミリア』『オラリオ』『紅の正花(スカーレット・ハーネル)』……。聞き覚えしかない単語ばかりで思わず手……じゃなくて前足で頭を抱えてしまう。

 

「ぶいぶーい!!*1

 

 それも恐らく暗黒期の頃の!!これ絶対アルセウスに復讐しても許されるほどだろ!!

 溢れんばかりの怒りでゴロゴロ転がっていると、ズズッ……。と隠れていた物陰に光が差した。

 恐る恐る其方を見れば、銀色のショートカットを揺らしながら俺をじーっと見つめている少女がいた。

 

「ぶ、ぶい……?」

 

 終わった。と思いながら恐る恐る立ち上がってそのまま後退りすると、でんこうせっかの如き素早さでガシッと捕まえられて持ち上げられ、

 

「か、可愛い〜!!」

「ぶぎゅっ!?」

 

 そして勢いよくぎゅーっと抱き締められた。一瞬フローラルというよりもフレッシュで爽やかな香りを感じたが、それ以上に圧迫されたことによる苦しさで思わず悲鳴を上げると、「うわっ、ごめん!」と慌てて緩められる。

 ほっと一息つきながらも、少女の顔を見れば、キラキラとした目で俺を見つめ、何かを思いついたのか、辺りをキョロキョロ見渡すと、近くから引っ張り出したボロボロの大きな袋見て一つ満足そうに頷くと、「ちょっと大人しくしててね」と言って俺を突っ込んだ。

 突然の事に硬直してると、持ち上げられる感覚の後、ぐらんぐらんと思いっきり揺れ始める。

 

「ぶいぃぃぃっ!?」

 

 揺れによって俺は目を回し、そのまま意識が薄れていくのだった。

*1
ここダンまちの世界じゃねぇーか!!




思いついたので書きました。続くかは知らんけど、取り敢えず続きそうな感じで終わらせます。
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