はがねタイプにでんきタイプはいまひとつ   作:ボクっ娘のでんきタイプ

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11.ソエギ

「…よし、ここまで来れるとは思ってなかったけど…」

 

私はキジャさんに追いつきたい一心でランクを上げ、ついにFまで来た。オヤブンクチートもいるからなのか、持っているポケモンは殆どが進化している。

 

もちろんフォッコもマフォクシーになったりと怖いくらい順調に進んでいる。これも全部キジャさんが助けてくれたからだ。

 

「また何かないのかなぁ…」

 

普通に生きれるならいいなと思う反面、キジャさんと会えるのなら変なことに巻き込まれてもいいかと思ってしまう。

 

そんなことを思いつつマフォクシーで後ろから襲いかかってトレーナーを強襲する。

 

「…!」

 

相手が驚いてポケモンを出したところにかえんほうしゃで合わせて倒す。出せるポケモンはいないようで、そのまま私の勝ちになった。

 

(…弱いなあ)

 

なんというか、私の中でのトレーナーの基準が少し高い気がする。最低限逃げるとか遅くして相手の攻撃するタイミングをズラすとかしてくるんじゃないかと。

 

…だけどそれは単に高望みし過ぎだったということ。私は痛いほど理解してしまった。そしてよりキジャさんが凄いと感じる。

 

(……会いたいなぁ)

 

夜明けの朝日を浴びながらそんなことを考えているとロトムフォンから着信。

 

『あ、セイカさん?明け方に悪いな』

 

「キジャさん…!」

 

私が寂しくなるのに合わせて電話をかけてきた─というわけではないと思うけど、とっても嬉しい。

 

電話はテレビじゃないのはこちらが寝起きの可能性も配慮してくれたからだろう。

 

『あーとさ、今から会える?来なくてもいいけどせっかくなら参加してもらっても損はないし』

 

「はい!今行きます!」

 

ポケモンを回復させるのもやっておかなきゃなんだけど、キジャさんのところに行きながらで大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

「……ただいま着きました!」

 

ファイアローに掴まってそらをとぶこと約10分。私は彼に言われた湖のところへと来た。

 

「もうファイアローも捕まえてるのか。…ほのおタイプだからやりやすいとかある?」

 

「いえ、全然。皆ちゃんと話を聞いてくれるから私は楽なんです」

 

明らかに遠くを見るような目をしているキジャさんは頭を振ってもとに戻る。

 

「その件についてはあとで話せりゃいいかな。とりあえず今はそこのメガウツボットについてだ」

 

キジャさんが指さした方向には私が見たことのないウツボットの姿があった。

 

「あれはメガシンカ…ですか?」

 

「そ。なんか知らんけど野生のポケモンがメガシンカしてね〜…っと、気づかれたな」

 

余裕がありながらボールを投げる姿はどこも心配などいらないと言わんばかりだ。

 

「ギル、キングシールド」

 

ヒトツキのように手に持つことはせず、ギルガルドはそのままキングシールドを展開した。前よりも少し気持ち大きめなのはキジャさんも一緒にいるからなのかな。

 

「まぁくさタイプとどくタイプだから相性がそこそこいいんじゃないかな、って思ってさ…やってみる?」

 

キジャさんとしては任せてもいいし自分でも片付けてもいいなって感じだと思う。私としてはポケモントレーナーとして成長したことを彼に見せたいし…。

 

「はい!やらせてください!」

 

迷わずにファイアローを上空に打ち上げる。ツタで巻き付くようならニトロチャージで落下するつもりだ。

 

「落として!」

 

妨害されずに充分な高さまで来たのでブレイブバードを使って強襲。視覚の外からのこうげきはきゅうしょに当たり、ファイアローは得意気に私の肩に止まる。

 

「ありがと、ファイアロー。戻っていいよ」

 

ファイアローを戻してマフォクシーを出そうとすると肩に手が置かれる。

 

「ストップ。セイカさん、もうやってる。なんならあれひんしだから」

 

「………?」

 

メガウツボットが目を回しているとはいえまだ余力がありそうに見える。

 

「ここまで削れてるなら普通に捕獲の選択肢があるだろ…」 

 

「やっぱり、その、捕獲するより倒しちゃったほうがいいかなって」

 

しどろもどろに言う私を見て小さくため息をついたキジャさんはしょうがなさそうに笑う。

 

「確かにな。ん〜…じゃ、ちょっと交換するか」

 

不思議なモンスターボールを投げて淡々とメガウツボットを捕まえたキジャさんは不思議な石を渡してきます。

 

「きれい…」

 

「てかそうじゃねぇと困る。それ滅多にないマフォクシーのメガストーンだからなくすんじゃねぇぞ」

 

衝撃的なものを渡されて危うく落としそうになる。この前テレビとかで新しく見つかったものだと聞いている。

 

「え、あの、その」

 

「この前そこいらの石を割ってたらたまたま出てきたからな…他にマフォクシー持ってるヤツもいないし渡すよ」

 

さらっとそんなものを貰いたくないけど困らせるのもどうかと思ってしまう。

 

「…わかりましたよ。お返ししないのも申し訳ないので…」

 

「じゃあこれと似たようなポケモンを倒してもらえる?どうせこの後からメガシンカと戦うこと増えるしちょうどいいだろ」

 

「……もう、ちゃんとお返しさせてもらいますから!」

 

キジャさんの言葉で顔が緩むのを隠すため、ふと上を見上げる。

 

眩しすぎる日の光は、水で反射して美しく煌めいていた。

個別エンドはどれからがいいかな?

  • GAMEOVER
  • 吹き散らされた炎
  • 踊り明かして夜に溶け
  • いつでもどこでもあなたの傍に
  • 夢もうつつも紙一重
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