呪術廻戦×女神転生   作:リュート

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 今更ながら「睡眠欲求塊」様の「え、呪力ってこれマガツヒじゃね? 」に触発されて二次創作を書きました。


第1話 ガキパト

「よりにもよって女神転生かよ」

 

 思わず心の声が漏らしてしまった。

 先程までのオレは一般人だったが今は違う。

 夢の中で金髪の少年(ルイ・サイファー)に寄生虫のように蠢く物体(マガタマ)を投与されて人外(人修羅)と化したのだ。

 これにより前世の記憶、つまりは女神転生の知識を思い出し今に至る。

 

 それにしても今いる世界は何処なのだろうか?

 人修羅は東京受胎が発生した後に生まれるはずだが今世の東京は平和そのものだ。

 要するに真Ⅲの世界ではない可能性が高い。

 じゃあ他のナンバリング? ペルソナ? デビルサマナー? デビルチルドレン? デビルサバイバー? TRPG? カオス転生ごちゃまぜサマナー?

 あまりにも情報が不足している。

 

 とはいえルイ・サイファーがオレを人修羅にした時点で世界に何かしらの変革が起きて東京が滅びるのが確定したようなものだ。

 その世界で生き延びるには悪魔と対峙し霊格(レベル)を上げ圧倒的な強さを得る必要があるな。

 

 善は急げということで直ぐに行動しよう。

 東京が表向き平和ならGP*1は高くないだろうし出現する悪魔も弱いはずだ。

 しかし油断してはいけない。

 今のオレは全ての悪魔の頂点に立つ「混沌王」へと至る可能性を持つ最弱の悪魔に過ぎないからな。

 

 例えば真・女神転生Ⅲを高難易度でプレイする場合、最序盤で戦う幽鬼ガキに殺される事は珍しくない。

 主人公が死ぬと「フランダースの犬」の最終回、つまりパトラッシュ達が死亡するシーンに酷似したムービーが流れる。

 そこから転じてガキ+パト=「ガキパト」という造語が生まれたほどだ。

 

「行くか!」

 

 両親に外出する事を伝えるべくリビングへと向かう。

 だがそこ(リビング)に両親はおらず代わりに1体の悪魔がいた。

 

「ググ? ニンゲン……ジャネェナ? ナニモンダァ?」

 

 噂をすれば何とやら、目の前には幽鬼ガキがいた。

 ヤツの周囲には赤い肉片と血が散乱している。

 ……流石にそんなわけないよな?

 

「ここにいた人間達はどこにいった?」

 

「オレガ喰ッチマッタァ!」

 

 つまり両親はオレが寝ている間に殺されたと。

 もしかするとルイ・サイファーがチュートリアル戦闘用にガキを送り込んだのかもな。

 だとすると両親はオレが人修羅になったせいで死んだということになる。

 その事実を理解すると腹の底からどす黒い感情が湧き出す。

 もちろん相手を殺す以外の選択肢は無いが正面から挑むのは愚かな選択だ。

 なので感情を押し殺して静かに近づく。

 

「ン? ドウシタ?」

 

「……死ねッ!」

 

「グギャッ!?」

 

 不意打ちでガキを殴ると口から紫色の液体を撒き散らしながら吹き飛んだ。

 

「テメェッ! 『ひっかき』!」

 

 激昂するガキの攻撃を往なし背負い投げで地面に叩きつける。

 前世でも今世でも柔道をしてきた経験が活きたな。

 

「グゲゲ……ツヨイ! コウサンスル! ユルシテ!」

 

「くたばれッ!」

 

 ガキが命乞いをするが容赦はしない。

 怒りを籠めて渾身のボディブローを叩きこむと相手の身体が爆散した。

 そして残骸は煙を上げながら消滅していく。

 おそらく生体マグネタイトかマガツヒになって俺の糧となるのだろう。

 

「父さん、母さん」

 

 両親だった物体を見て独り言を出てしまった。

 大切な人が死んだというのに涙が出てこないどころか足手纏いがガキパトしたことで身軽になったとさえ思っている。

 おそらく身も心も悪魔になったのだろうな。

 

 これからどうしようか?

 普通の人間なら警察に通報して待機するのが最適解だが今のオレは人修羅、つまりは人外の化け物なので通報するのは色々とマズい。

 通報場所に悪魔がいると知った警察はヤタガラスみたいな悪魔に詳しい異能組織に応援を頼むだろう。

 そして異能組織の構成員が我が家に到着したら間違いなく俺を殺そうとする。

 悪魔が人間を殺した現場に悪魔みたいな存在がいたら怪しいなんてもんじゃないからな。

 仮に誤解が解けても「悪魔に近い異端は処分する」や「興味深い存在だから解剖する」みたいなルートも考えられる。

 つまり逃げる以外の選択肢は無い。

 

 とりあえず貴重品と保存食をリュックに詰めて「悪魔が出た」と警察に通報だけして夜逃げするとしよう。

 公権力にオレが生きていると知らせるのは割とリスキーな行為だが両親の遺体を放置できない。

 どこかの組織の後ろ盾を得たら必ず弔うから待っててくれよな。

 

「絶対に生き残ってやる」

 

 自分に言い聞かせるように呟き決意を固めた。

 


 

記録ー201█年█月

 

概要

 東京都██区にある██警察署に「悪魔が出た」との通報が届く。

 これを受けて2級呪術師████、補助監督████が要請場所に現着したところ間薙██と間薙██の死体、未登録の残穢2つが確認された。

 通報者が被害者の息子である間薙シン(以下「甲」と呼称する)の可能性が高いこと、甲の遺体が確認されなかったこと、遺体には1つの残穢しか確認されなかったことから甲が呪霊を祓除した後に立ち去った可能性が浮上。

 現在は重要参考人として行方を捜索している。

 

追記

 この事件以降、1級呪物禍魂(マガタマ)が活性化したことを踏まえて甲との関連性について調査を開始した。

*1
正式名称はゲートパワー。魔界と現世を結ぶゲートの大きさを表す数値。世界が滅茶苦茶になると上昇し大きいほど強力な悪魔が現世に出現しやすくなる。要するに序盤で強い敵とエンカウントしない為の理由付け。




 今後ともヨロシク。

オリ主の原作知識

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