呪術廻戦×女神転生   作:リュート

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第2話 邂逅

「くたばれッ!」

 

「ガタポンッ!」

 

 拳骨を振り下ろし悪魔を木端微塵にする。

 逃避行を始めて1週間、オレは各地を転々としながら武者修行をしていた。

 ここが女神転生の世界だとしたら東京が滅亡するついでに世界も滅茶苦茶になるからな。

 それに対抗するには圧倒的な強さが必要だ。

 

「ぴろぴろぴろ!」

 

「新手か」

 

 それにしてもオレが戦っているのは本当に悪魔なのか?

 明らかに悪魔絵師のデザインではないし幽鬼ガキを除いて見覚えのある悪魔が全くいない。

 もしかしたら女神転生の要素が混在した別世界なのかもな。

 

「ふぅ……!」

 

 何とか新手の悪魔を倒せたが手傷を負ってしまった。

 普通の人間なら長い時間をかけて治さないといけないがオレは半人半魔の人修羅なので全く問題ない。

 市販の傷薬を身体にぶっかけると怪我が煙のように消えていく。

 この不思議な現象はゲームと同じなわけだが強引に理屈をつけると薬は傷を治すという共通認識で霊的に治癒しているのだろう。

 要するにペルソナ5のモルガナがバスに変身できるのと同じである。

 

 かなり便利な能力だが傷薬も無限ではないので出来る限り被弾を減らしたい。

 被弾を減らすにはスキルを使って速攻するのが理想だが、ゲームみたいに「○○を習得しました」とかの表示もないからオレが何を使えるのかは不明だ。

 ……いや待てよ、女神転生にはステータスを確認できるスキルがあったはず。

 そしてソレはマロガレというルイ・サイファー(オレを人修羅にした存在)から貰えるマガタマを装備した時に習得できる。

 これは試す価値があるな。

 

「『アナライズ』!」

 

 その言葉を唱えた瞬間、頭の中に様々な情報が浮かんできた。

 


 

【名前】魔人:間薙シン

【レベル】12

【マガタマ】マロガレ:物理攻撃を中心に習得する

【相性】ノーマル耐性

【スキル】『突撃』:物理属性小ダメージ

     『アナライズ』:対象の個体情報を閲覧

     『一分の活脈』:常に生命力が小上昇

     『暴れまくり』:物理属性小ダメージの連続攻撃

 


 

 武者修行を始めてから1週間にしては上出来だろう。

 ただ雑魚悪魔と戦っているだけではレベルも頭打ちなので強者と戦いたい。

 もちろん危険な行為だが逆境の時こそ真に強き力が生まれるものだ。

 

 後は新しいマガタマを入手したいな。

 人修羅という存在は様々なマガタマを装備することで新しいスキルを覚えるので初期装備(マロガレ)だけだとスキルが貧弱なままだ。

 そう思いつつ悪魔を狩っていると背後から何者かの気配を感じた。

 

「誰だ!?」

 

「お前こそ誰だよ」

 

 振り向くとメガネをかけた女性がいた。

 ここは心霊スポットとして有名な廃ビルなので悪魔がウジャウジャいる。

 そんなところに来るなんてタダ者じゃない。

 

 とりあえず『アナライズ』してみるか。

 ……レベルは0、女神転生RPG基準なら一般人だが武器を携帯しているので堅気では無いな。

 そんな彼女の名前は「禪院真希」らしい。

 つまりはそういうことなのか?

 だが断定するには情報が足りなさすぎるので会話で情報を引き出そう。

 

「オレは趣味で悪魔を狩っているものだ」

 

「悪魔? 呪霊のことか?」

 

「呼び方はどうでもいい。ここは素人が来ちゃいけない場所だ。早く立ち去れ。見たところアンタは悪魔を見ることすら出来ないだろう?」

 

「心配すんな。このダセェ眼鏡があれば呪いが見える」

 

「便利な眼鏡だな。どこで貰ったんだ?」

 

「私は呪術高専の呪術師だかんな。まあ呪霊の名前すら知らねぇヤツが聞いてもピンとこねぇだろうが」

 

 呪霊、呪術高専、呪術師……どうやらオレは呪術廻戦の世界に転生していたようだ。

 人修羅にされた理由は良く分からないが東京が壊滅する運命なのは変わらないな。

 

「呪術師さんはオレをどうする気だ?」

 

「とりあえず見た目が怪しいから高専まで来てもらうぞ」

 

「そうなったらどうなる?」

 

「まずは事情聴取だな。その後は才能次第で呪術師になることを勧められるはずだ」

 

 呪術師になって虎杖悠仁達と絡めば東京壊滅を防げるかもしれないが、下手に介入すれば本来よりも悪い結末になるかもしれない。

 というかオレという異分子がいる時点で何が起こるか予測不能だ。

 もしかすると宿儺や羂索に並ぶ女神転生の脅威が現れる可能性もある。

 少なくともルイ・サイファーがいるのは確定しているわけだしな。

 

 そもそも呪術高専は人修羅という半人半魔の化け物を受け入れてくれるのか?

 虎杖悠仁は言わずもがな造魔パンダも渋谷事変後に拘束されたはず。

 もしも五条悟の後ろ盾を得られなかったら悲惨な目に遭うだろうな。

 

 呪術高専に向かうのはリスキーな行為だが呪詛師になって逃げ隠れする生活も辛そうだ。

 それに禪院真希という猛者から逃げ切れるか怪しいので彼女に従う以外の道は無い。

 とりあえず出来る限りのことはしよう。

 

「ここにいる呪霊をどうする気だ? まさかオレを連行しながら戦うのか?」

 

「心配すんな。仲間が代わりに祓ってくれる」

 

「そこの物陰に潜んでいる2人のことか?」

 

「……バレてたか」

 

 その指摘をすると物陰から1匹の動物と1人の男が現れた。

 彼らは造魔パンダと狗巻棘か。

 おそらくオレが暴れた時に備えて潜んでいたのだろう。

 交渉時に現れなかったのは奇抜な容姿や言動をしているからかな?

 

「オレは気配を探るのが得意だからな」

 

 真Ⅲの主人公、つまり人修羅はエネミー・アピアランス・インジケーターという敵を感知する能力がデフォルトで備わっているからな。

 これにより素人のオレでも近くの呪術師や呪霊の位置を探ることが出来る。

 まずは有能ポイント+1。

 

「話は変わるが1つ言いたい事がある」

 

「なんだ?」

 

「日本には銃刀法があるから武器の持ち運びには苦労しているだろう。そんなアンタに紹介したい能力がある」

 

 そう言ってオレは亜空間からペットボトルを取り出した。

 真Ⅲの主人公が大量のアイテムやマッカを所持している状態でも手ぶらだったように人修羅という存在は体内に物質を格納できる。

 もちろん収容できる量には限りがあるが数個の呪具程度なら余裕で収容可能だ。

 これで有能ポイント+2。

 

「物体を出し入れする術式か」

 

「オレは便利な能力を持っているから殺さないでくれ」

 

 人修羅のオレが呪術高専に所属するには五条悟の後ろ盾が必要だ。

 そして禪院真希は彼と近しい呪術師なので媚びてコネを作った方が良い。

 

「別に取って食いはしねぇよ。むしろアピールし過ぎて逆に疑わしいな」

 

「オレ視点だとアンタらが善良な組織かどうか分からないからな。出来る限り媚びるのは当然だ」

 

「つまり呪術高専へ向かうことに了承したということか?」

 

「その認識で間違いない。だけど餃子にだけはしないでくれよ」

 

「餃子?」

 

 こうしてオレは禪院真希達と共に呪術高専へと向かった。

 なんとか死なないように立ち回りたいな。




 真・女神転生TRPG 覚醒篇に出てくる主力戦車のレベル30はなので戦車でも心細いとされる1級呪霊はレベル30以上ですかね?
 真Ⅰに出てくる多脚戦車(マシンT95D)もレベル32ですし。
 もっとも強さの数値化は解釈不一致が発生しそうなので出来る限りしませんがね。

オリ主の原作知識

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