呪術廻戦×女神転生   作:リュート

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第3話 宿儺の器

「君が間薙シンだね?」

 

「そうです」

 

 黒い目隠しをした白髪の男がオレに語り掛ける。

 彼こそが現代最強の呪術師、五条悟だ。

 レベルが99で万能属性以外の攻撃を無効化する化け物なので間違いない。

 そして「六眼」によりオレが人外だという事はバレているはず。

 

「君のご両親が死んだ日の事を話してくれるかい?」

 

「寄生虫のような存在を飲み込んだら力を得ました。だから両親を殺した悪魔……貴方達が言う所の呪霊に復讐しました」

 

「なんで逃げた?」

 

「悪の組織に拉致監禁されると思いました。ちょうど今のように」

 

「辛辣だね」

 

 それを聞いた五条悟はニヤリと笑った。

 

「ところで呪術師になってみない?」

 

「命を助ける代わりに従えと?」

 

「別に断ってもペナルティは無いよ。それに君を処刑する気も無いし。ただ才能は活かされるべきだと思ってね」

 

 1週間前まで一般人だったオレに呪いと戦うノウハウは無いので教育機関で育成してもらえるのはありがたい。

 だけど身の安全を保証してくれないと困るぞ。

 

「オレは半人半魔の化け物ですよ。殺さなくて良いんですか?」

 

「既にパンダが在籍しているから些細なことさ」

 

 つまり五条悟が後ろ盾になってくれると。

 禪院真希に媚びた甲斐があったな。

 

「五条さん、今後ともよろしく」

 

「自己紹介したっけ?」

 

「相手の個体情報を調べるスキルが使えるんです。だから無下限呪術で色々できることも知ってますよ。例えば奥義は虚式「茈」ですよね?」

 

「へぇ、便利な術式だね」

 

 相手の手札が分かれば初見殺しを封殺できるので割と強いはずだ。

 ただ今のオレは殴る蹴るしか出来ないので弱点を突く戦い方が出来ない。

 なんとかして属性攻撃を習得したいものだ。

 

「そんな君にプレゼントをあげよう」

 

「なんですか?」

 

「1級呪物禍魂(マガタマ)さ」

 

 都合が良いことに五条さんはマガタマを持っていた。

 もしかして尋問前からオレが人修羅だと知っていたのではないか?

 そうじゃないと説明がつかない。

 

「コイツは君が呪霊を倒した日に活性化したんだよね」

 

「オレが飲み込んだのと同じ形状をしてます」

 

「というわけで取り込んでみない?」

 

「是非!」

 

 五条さんから手渡されたマガタマを飲み込むと身体中に激痛が迸った。

 気絶しそうになりながらも自身に起きた変化を確認するために『アナライズ』すると装備しているマガタマがマロガレからワダツミになっていた。

 なんでもコイツ(ワダツミ)は氷結属性を無効化する代わりに電撃属性に弱く氷結系のスキルを中心に習得するらしい。

 

「マガタマってどういった代物なんです?」

 

「正体不明の呪物さ。普通の人間が取り込んだら死ぬんだけど君は例外みたいだね」

 

「つまりオレの存在も良く分からないと」

 

「そうなるね」

 

 どうやら人修羅に関する情報は出回ってないようだ。

 混沌王になれる素質を持つと知られたら危険視されるのでむしろ好都合だな。

 

「明日になったら学長と面談ね。下手打つと入学を拒否られるから気張ってね」

 

「分かりました」

 

 面談までに志望動機を考えとかないとな。

 というわけでオレは高専の宿舎で就寝することにした。

 そして夜が明けて学長がいる部屋へと急ぐ。

 

「遅いぞ悟、3分遅刻だ」

 

「どーせ人形作ってんだから3分位いいでしょ」

 

 強面のおっさんが可愛い人形を作りながら五条さんを注意する。

 彼こそが呪術高専の学長、夜蛾正道だ。

 

「その子が編入生候補か」

 

「間薙シンです。よろしくお願いします」

 

「君は高専に来る前から無償で呪霊を祓っていたようだな。なぜそんなことをしている?」

 

「強くなる為です」

 

「なぜ強くなろうとした? 両親を殺した呪霊という存在へ復讐する為か?」

 

 復讐する為だと答えたら「今のままだと大好きな両親を呪いながら死ぬことになるぞ」と言われてボコられるのだろうな。

 

「理不尽に命を奪われない為です」

 

「呪術師は理不尽に命を奪われる仕事だが?」

 

「一般人のまま呪いに怯えて暮らしたくありません。なら危険と隣り合わせでも戦って生き延びたいと思いました。たとえ呪術高専に入れなくてもフリーランスで呪霊と戦う気です」

 

「……ギリギリ合格だ。ようこそ呪術高専へ」

 

「ありがとうございます!」

 

 なんとか認めて貰えたようだ。

 呪術師は人手不足だし呪詛師になられても困るので合格は既定路線なのだろう。

 そして志望理由が不十分だと圧迫面接(物理)が始まると。

 

「では諸々の手続きを行ってくれ」

 

「はい!」

 

 これでオレも呪術師だ。

 後は死なないように立ち回るだけだな。

 


 

 呪術高専に編入してから数日後、両親の葬儀を終えたオレは学生寮に案内された。

 そこには五条先生と初めて会う2人の男がいる。

 段ボールが運び込まれているのを見るに、片割れはオレと同様に今日入寮したのだろう。

 もしかして彼らは……。

 

「ども、あんたも呪術高専の学生?」

 

「ああ、1年の間薙シンだ。今後ともよろしく」

 

「俺は虎杖悠仁だ。よろしくな! ところで凄いタトゥーだな!」

 

「伏黒恵だ。1年が増えるなんて聞いてないんですが」

 

 どうやら虎杖達と同期だったようだ。

 そして伏黒は五条先生に「事情を説明しろ」と言わんばかりの視線を向ける。

 

「サプライズってヤツだよ。ま、そんなわけで! 1級呪物禍魂(マガタマ)を取り込んで呪術師になった間薙シンくんです! はい拍手!」

 

「呪物を取り込んだってことは俺みたいに死刑になんの?」

 

「あー、お互いの事情を説明しないとね」

 

 五条先生はオレ達の事情を説明していく。

 曰く、虎杖の場合は確実に死刑だがオレの場合はマガタマの性質が良く分からないので経過観察中とのことだ。

 まあマガタマに自我は無いので宿儺のように暴走することは無いだろう。

 

「似たような境遇同士、仲良くしような!」

 

「ああ!」

 

 オレ達は硬い握手を交わした。

 すると虎杖の手に口が現れる。

 

「オマエも器なのか?」

 

「そいつが宿儺……虎杖を乗っ取れなかった凡夫か」

 

「命知らずの小僧だな」

 

 有害な1級呪物を取り込んでも死ななかったオレは宿儺の「器」になれるかもしれないが虎杖のような「檻」にならない可能性もある。

 もしもオレが指を取り込んだら宿儺と人修羅の悪魔合体が発生するかもな。

 凄い強そう(小並感)。

 

「自己紹介も済んだようだね。明日は4人目の1年生を迎えに都内へ行くよ。楽しみ過ぎて寝れないなんて事はないようにね」

 

 明日も忙しそうだし早いとこ新生活の準備をしないとな。

 それと配布された教科書を読んで呪いに関する知識も身に付けなければならない。

 ここから更に強くなるぞ。




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