HUNTER×HUNTERの世界に転移した話   作:安滝 信

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ランクーA 『マッド博士の筋肉増強剤』
飲むとイメージどおりの肉体を得ることができる。1日1リットル1週間飲み続ければ
ならないが、おそろしく不味い。1リットルビン10本入りの箱、7箱セット


11 おじさん、お薬に頼ることにする

 忠夫は『マッド博士の筋肉増強剤』の解説を読む。

 

(普通の筋肉増強剤なら)

(マッチョが限界を超えて筋肉が欲しいとき手をだしてしまう)

(いわゆるやばいお薬のことなんだろうけど・・・)

 

 気になる文言があるのだ。

 

(イメージどおりの()()を得る)

 

 筋肉に限定していないのだ。

 だいたい、たんに筋肉を増やすだけなら普通の薬でもできてしまう(体には悪いが)Aランクカードの効果と考えるとしょぼすぎる。

 

(これをうまく使えば!)

(念を使える体になれるのでは・・・!)

 

 忠夫は気分が高揚してくるのを感じる。

 普通のおじさんが念を使えるようになる。夢のような話である。

 

(もし普通の筋肉増強剤だとしても)

(【マサドラ】まで走っていけるような強靭な筋肉を得られるかも)

 

 そんな心の予防線を張りつつも、ワクワクが止まらない忠夫。

 

(どんな肉体を得よう)

(念を取得すると考えると)

(この世界の人物を参考にしたほうがいいのかな)

 

 たとえばドラゴンボールの孫悟空(サイヤ人)は死にかけるとパワーアップする体質だが、それがこのハンターハンターの世界で再現されるのかわからない。

 カメハメ波とかを撃つ体のメカニズムがこの世界になかったとしたら。そして念も使用できないとしたら。それはかなりのリスクだろう。

 

(とすると参考となるのは)

 

(ゴンとかキルアは?)

(いやポテンシャルは最高だけど成長途中だ)

 

(クラピカは?)

(もちろんポテンシャルは高いけど緋の目ありきかも)

 

(ネテロ会長は?)

(最盛期をすぎてるし、かなり遅咲きだったはずだ)

 

(キメラアントの王メルエムは?)

(そもそも種族が違うからだめかも)

 

(ジン・フリークスはどうだろう?)

(打撃系の能力は一回くらうと)

(だいたいマネできるとかいう公式チートだ)

(お、これはいいんじゃないか?)

 

 最強論議は喧嘩がおきそうだが、ジンフリークスは念能力者で上位五名に入るとネテロ会長から明言されているし、いいかもしれないが・・・

 

(まてよ、そういえば自分の元来の系統ってなんだろう)

 

 忠夫はハッと気づく。

 

(作中ではまだジンの系統や念能力は出てきていない)

(もし自分の元来の系統と真逆の系統だったとしたら)

(肉体は強くなっても念系統で)

(プラスマイナスが発生して弱くなるかも)

 

 念は6つの系統にわかれていて、自分の得意分の真逆の系統は習得が遅く、弱くなるのが基本的な考え方だ。

 

(まあ原作では、その法則にとらわれなさそうなキャラはたくさんいたけど)

 

 放出系のレイザーが『14人の悪魔』を具現化したり、強化系であろうネテロ会長が『百式観音』を具現化したり。思い入れや誓約が強ければ結構なんでも有りなところはある。

 

(でもこの切羽詰まった現状で)

(選択を失敗したせいで)

(念が使えないというのは悔しすぎる)

 

 もともと筋肉にしか作用しないならしょうがないが、選択ミスでそんなことになったら悔やんでも悔やみきれない。

 

(既存のキャラクターと同じ肉体を願うのは危険かな)

(そうとすると一番に願うのは)

(強靭な肉体はもちろん)

(オーラ量と念の資質を人類最高値まで高めた肉体、かな)

 

 そもそもだが。

 ハンターハンターの世界では、体格とか筋肉のムキムキ具合では勝ち負けが決まらない。ゴンはククルーマウンテンの試しの門を開けることができるようになったが、連載当初から筋肉量が増えているようには見えない。

 

(天空闘技場でウイングが説明しているが)

(”天才””支配者””超能力者””仙人””超人”などと呼ばれる人々は)

(無意識のうちにオーラを使いこなしているために特別視されている)

(天才のゴンやキルアは念能力を覚える前から)

(ここぞというときは、無意識にオーラを使っていたとしか思えない)

 

 ゴンなんかいくら野生児とはいえ、最初から大人5人がかりでも吊り上げられなかった沼の主と呼ばれる超巨大魚を釣っていたし、絶も自然と覚えていた。もともと超絶な才能があったとしか思えない。

 

(つまりハンター試験とは、念を使える下地がある天才たち)

(その数万から数十万人に一人の才能の持ち主を選び出しているんだ)

(裏試験はそのあとに、念について察することができる頭脳があるかを試してる)

 

 生まれ持っての才能、それを生かす努力、使いこなす頭脳

 ハンターとはそれが三拍子そろった超人。

 

(まったく、ハンター試験とはよく考えられているシステムだな)

 

 そんな超人たちに、普通のおじさんが並ぶためには。

 

(ドーピングとかとても外聞が悪いんだけど)

(これが成功して、初めてスタートラインに立てるぐらいなんだろうな)

 

 言葉どおりチート(ずる)をするしかないのであった。




念とは、体からあふれ出すオーラと呼ばれる生命エネルギーを自在にあやつる能力のこと

生命エネルギーはだれもが微量ながら放出しているがそのほとんどが垂れ流しの状態になっている。纏をして肉体にオーラを留めると肉体が頑強になり若さを保てるようになる

by心源流拳法師範代ウイング
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