ザバン市の株式会社マリリンの会議室に集まった8名のハンターたち。全員が裏ハンター試験を終えたばかりのルーキーや、実績の乏しい駆け出しハンターだ。
その中の一人、プラントハンターのトエインは初仕事に緊張していた。
『開発中ゲームのベータ版をテストプレイし、クリアを目指すとともにバグを発見する』
仲介所から紹介されたのがこの仕事だった。
なんでもゲーム制作の最高責任者がとても実力のある現役ハンターで、多少は命の危険があるがおおむね安全で報酬は良い、ただし先着8名とのこと。
トエインは昔から植物が大好きで、様々な研究やフィールドワークをしていた。経験を積むうちに一般人では入れない秘境地域でもハンターなら入れると知り、必死にハンター試験に合格した。
裏ハンター試験も苦戦しながらなんとか合格したが、プラントハンターとしての実績がないために秘境を管理研究する機関からの仕事はベテランにまわされてしまい、自分の好きな植物研究の資金も枯渇してきていた。ゲームなど普段は全くしないが、切羽詰まっていた彼はこの仕事に飛びついた。
ちなみに彼には教えられていないが、『仲介所からみて新人だったりハンターとしての実力が低い』ことも募集条件の1つだ。
予定の時間がきたので、株式会社マリリンの担当者が説明を開始する。
***
開発ネーム『G.I』ベータ版のテストプレイをしてクリアを目指すこと
このゲームは『練』をしてゲームの中に自分が入り込んでプレイする
敵を倒したり、採取したり、そのほか様々な方法でカードをゲットする
難しい条件のカードほどレア度が高い
クリア条件はAランクのカード6種類を集めてSランクに交換すること
依頼期間は最初にクリアする者が出るまで
前報酬として1億Jが支払われる
テストプレイに怠慢が見られなければ完了報酬1億Jが支払われる
最初にクリアした者に、ボーナス報酬15億Jが支払われる
ベータテストプレイヤー同士の戦闘を禁止する
バグを発見して、それが初めて発見されたものなら別報酬が支払われる
別報酬はバグの重大度を査定して、100万~3億Jが支払われる
バグは『本』の『交信機能』で運営に報告する
『交信』は他のベータテストプレイヤーとの連絡手段として利用できる
『指輪』にはGMコールが搭載されているが、使用は緊急時に限る
人間の五感も再現していてあまりにもリアルなので
このゲームのゲームオーバーは現実世界の死を意味する
ベータ版はプログラムの作動確認やバグの発見が主目的
そのため難易度は低く、探索可能な範囲も狭めていて危険は少ない
ゲームに関しては守秘義務があり内容を一切漏らしてはならない
***
「内容に問題がございませんでしたら、ご署名をおねがいします」
そんな言葉で説明が締めくくられた。
(仲介所のねーちゃんが、多少の死の危険がある、って言ってたのはこれか)
(たかがゲームだし、ハンター同士の戦闘禁止なら大丈夫だよね)
そして、ほかのプレイヤーから多少の質疑応答はあったが、最終的に8名のハンター全員が署名してゲームが始まった。
***
一人ずつ順番に”練”を行い、ゲームの世界に入る。
指輪の使い方やアイテムの注意事項を、入口のゲームキャラクターから聞いて(そのゲームキャラクターもまるで人間のようだったが)、出口の階段を降りると・・・。
草のにおい、空気の湿度、風が吹きわたるさざめき。
遠くのほうに山々がほぼ360℃連なった盆地一面の草原。
ゲームの世界はまるで現実のようだった。
シソの草原と呼ばれるこの場所は、案内看板などもなく一瞬途方にくれたが、誰ともなくめいめい四方八方にわかれて歩いて行った。
トエインはある程度歩いて、ほかのプレイヤーと十分離れたと感じたところで止まり、足元の草を観察してみる。
「やっぱりヨルビアングラスに似てるけどちょっと違う」
「あそこに生えてる木もバルザツリーより樹高が高いし」
「なんだここ!ゲームだからだろうけど見たことない子たちばっかりだ!」
「よしっ」
いつも自宅で植物に話しかけていたトエイン。独り言をぶつぶつ言いながらも集中する。そして『草木の導き』を発動した。
::草木の導き(友達100人できるかな)::
半径30mの範囲の植物の中で、自分が知っている植物の分布が分かる
*制約と誓約*
具現化した『植物大全』に登録されている植物に限る
登録は、トエインが名前や特徴を記録し付属のカメラで撮影したもの
もしくは図鑑などで勉強した植物が、自動的に『植物大全』に登録される
新種や自分の知らない植物を発見した場合は、仮名で仮登録も可能
草原や森林など、自然豊かなところで発動でしか発動できない
植物大全の登録は、森林以外でも可能
発動時間は全力の”練”してる間だけ。オーラ量も同じだけ消費する
頭の中にマップができたような感覚がして、周囲の植物の分布がわかってくる、はずなのだが。
「うわ!全然しらない子たちばかりだ!」
シソの草原は、未知の植物ばかりだった。
「すごいすごい!」
「ヨルビアングラスよりも、千切った時に出る草汁の色が濃い」
「においも少し酸っぱさを感じる」
「味はちょっとえぐみが強いかな、下剤効果が高いのかも」
「下剤効果がどのくらいで発揮されるか、時間を計らないと」
「葉の形は少し幅広だけど葉脈は同じ太さに見える」
「えっあれは!」
「ベゲロゼ連合国でついこの間発見された新種に似てないか!」
「アッあれは・・・・」
「これは・・・・」
「うっ・・・お腹痛くなってきた」
「腹痛まで約5分だ・・・効き目が普通より強い・・・」
「アッーっ」
***
そんな調子で、最初の一週間はゲームの攻略そっちのけで周辺の植物を観察をした。
草原にはノンアクティブ(自分から攻撃をしてこない)モンスターの『シソラビ』というウサギがいたので、食料は問題なかったのだが・・・。
「はっ」
「これって契約違反になるのかな」
一週間後、やっと正気にもどってゲームを始めたのだった。
ちなみに『ヨルビアングラス』もカード化した。
***
そして・・・
「まあ植物観察ばっかりしていたにしては上出来だよね」
ベータプレイヤーたちから、「北の街」とか「北」と呼ばれている【アントキバ】の広場。プラントハンターのトエインはその片隅にある、木漏れ日が気持ちいいベンチに腰掛け、最後のページの二枚のAランクカードを見ながら独りごちた。
先ほど『指輪』からひとりでに『本』が飛び出た。一人のベータテストプレイヤーがAランクのカード6種類を集めてSランクに交換してゲームがクリアされた、とのアナウンスがあったのだ。
ゲームクリア者が出たため、契約も終了だ。
10分後にゲーム世界から戻るように処理中なので、しばらく『本』を出して待機しているように、とのことだ。
結局、トエインは運営に怒られなさそうなギリギリのラインを探りつつ、植物の観察ばかりしていた。ただその過程で幸運なことに、街と草原の境にバグを発見したので、もう仕事は済んだとばかりに以降は観察や研究三昧だったのだが。
最終的に集められたのは2枚のAランクカードだけだ。(食料除く)
ランクーA 『隠れ家不動産』
ランクーA 『マッド博士の筋肉増強剤』
ランクーA 『隠れ家不動産』は、運営が難易度をベータ版用に調整したのか、かなり簡単に手に入るので最終的に2枚も入手できた。たぶん拠点が手に入ったほうが、攻略が簡単になると思ったのだろう。
そのため、余った『隠れ家不動産』は花の購入をよくしていた『花屋』のトイレに、隠れ家を作るのにつかってしまった。草花の味や効能を確かめるためによくお腹をこわしていたので、トイレを借りられてとてもありがたかった。
トイレを借りるために、『花屋』のばあちゃんと3回やり取りをしなければいけないのも、隠れ家の出入りをわかりづらくする点で良かっただろう。
もっともプレイヤー同士の戦闘行為禁止なので、隠れ家の意味があったかどうかはわからない。
ただ【アントキバ】の宿屋では、薬の調合をしたものを置いておくことができなかったので、保管室や研究室代わりにつかえて助かったのは事実だ。
ランクーA『マッド博士の筋肉増強剤』は、入手クエストが「特定の薬草を何種か手に入れる」というものだったので、トエインにとっては得意分野だった。
2枚入手することができたので、あまり戦闘に自信のなかったトエインは、アイテムの説明を見て使用してみようかと考えたのだが、肉体を作り変える、という文言が気になった。
(これって肉体を変化させた場合)
(いま現在、持っている念能力はどうなるんだろう)
念能力は、自分の人生の生き方、考え方で能力の方向性が決まる。そして自分の肉体もその能力の方向性に影響を及ぼしていたとしたら。
(ゲームの中で使用したアイテムは)
(もちろんゲームの外に出たら効果が無くなるんだろう)
(でもゲーム中のことだけだとしても)
(今すぐに念が使えなくなるかもしれないのはギャンブル過ぎる)
(これは交換用にしよう)
そんなわけで、余った『マッド博士の筋肉増強剤』1枚は他のプレイヤーと交換し、同じくランクーA『3Dカメラ』を手に入れた。
:::ランクーA『3Dカメラ』:::
撮影したものを立体のまま現像できるカメラ。サイズも調整可能で質感もそのまま再現できる。
しかし、「立体のまま現像できる」という効果が魅力的で、植物を現像してみたい欲求が抑えられずにカード化を解除してしまったのだ。欲望に忠実すぎる。だがそのおかげで、自分の念能力『草木の導き』の、登録用カメラの撮影性能が上がったので大正解だった。
「いやーこのゲーム楽しかったー!」
「図鑑にもかなりたくさん登録できたし」
「たとえゲームだとしても、絶対に参考にしている植物はあるはずだ」
「ここから出たら、その子たちを探しに行こうかなあ」
ぶつぶつ独り言をいいながらも、楽しかった出来事を振り返る。
「そうだ、最後にあの『花屋』のばあちゃんに会っておこう」
なんだかんだ、かなり長い間お世話になったキャラクターだ。これで顔を合わせるのも終わりだと思うと、もう一度会っておきたくなってきた。
もうすっかり歩きなれた道を『花屋』に向かって進む。
ゲームを始めたころは、道行く人々のリアリティに圧倒されたが、慣れてくると一定のパターンで歩いていることが分かり、今ではどのキャラクターが何時ごろに歩いているかもわかる。
もう少しで『花屋』に到着、というところで
「おっ、街路樹がちょっと色づいてきたね、芸が細かい」
落葉樹を街路樹にすると、落ち葉の掃除は大変だが葉がなくなって陽を遮らなくなるので、冬でも家の中に光が差し込みやすくなる。
トエインはゲームの作りこみに感動していると・・・
ふと目の端に映る景色に、何か違和感を感じた。
(あれっ?)
(あのキャラクターは月例大会の)
(前回のボクシング競技チャンピオンになったキャラだ)
(いままでこの通りにいたパターンなんて無かったのに)
(しかも走ってる)
(ランニングして鍛えてる設定なのか?)
そんなことを考えているうちに、そのキャラがトエインの脇を通り過ぎる。
次の瞬間
トエインは言いようのない予感に襲われて、とっさに一歩横に避けた。
その一歩が生死を分けた。
「がぁっっ!!!」
灼熱の痛みが肩を襲う。痛みにうずくまる暇もなく、一瞬後にはケリをくらって街路樹にたたきつけられた。
「ぐぅぅっつ」
(なんだこれは)
(キャラクターが攻撃してきた)
(しかも不意打ちだ)
(イベントか!?それにしては悪質すぎるぞ!)
とっさに色々な考えが頭を駆け巡るが・・・
「っっうぅ」
ドゴっ!!という音とともに、腹に襲撃者のつま先が突き刺さり息が止まる。
「っかはっ・・・!」
トエインが必死に呼吸をしようともがいていると
「これか・・・」
初めて襲撃してきた男が声を発する。
(こいつは・・・)
(本当にキャラクターなのか・・・?)
殺気にあふれ、血走った眼をした襲撃者。酸素を求めて胸を押さえていたトエインの左手をつかむと、無造作に『指輪』がはまっていた指を折った。
「!!!!ぎぅっ!!」
そして力の入らなくなった指から『指輪』を抜いた。
(こいつは敵だ)
(キャラクターなのか何なのかなんて関係ない)
(反撃しなきゃ殺られる!!)
不意打ちをくらい、立て直す間もなく追撃を食らい続けたトエインだったが、遅まきながら混乱から立ち直り反撃に移る。
(樹木の精!!)
::樹木の精(おっきいお友達)::
樹木を操作して敵を攻撃する
*制約と誓約*
樹木を直接手で触って発動する
5m(いまのところ)の範囲内にいれば、かなり細かな手動操作ができる
自動操作はおおざっぱな指示しかできない(拘束しつづけろとか枝を動かし続けろとか)
樹高が自分の身長以上ないと発動しない
敵への攻撃力や拘束力は、樹木の太さで変動する
叩きつけられ、もたれかかっていた街路樹が動き出す!
そして襲撃者の死角から枝を動かし、後頭部を打ち付ける!
「!っつ」
トエインを仕留めたと思って油断していたのか、襲撃者はまともに一撃をくらい手に持っていた『指輪』を取り落とす。しかしまだ枝から葉が落ち切っていなかったため、完全に倒すには至らなかったが、
「そのまま拘束しろ!」
「くそがっ!!」
トエインは何とか指示を出して、その隙に這いつくばって必死に逃げる。
途中で落ちていた『指輪』をつかむと、男と距離をとった。
「待てゴラ!てめえ殺してやる!」
襲撃者は拘束している枝をつかみ、ぐいぐいと力を込めて折ろうとしている。
(どこだどこだどこに逃げればいい)
(そうだ!)
思いついたのは『花屋』の隠れ家。
近くまで来ていたので、あと10メートルも動けば店の入り口だ。
なんども足をもつれさせながら『花屋』にむかうトエイン。
後ろからは口汚い罵声と、ミシミシという枝がきしむ不吉な音。
どうにか店に入り『花屋』のばあちゃんに叫ぶ!
「トイレかして!」
::花屋のトイレ::
【懸賞都市アントキバ】の頑固なおばあさんが営んでいる『花屋』の販売カウンター中にある。
普通はトイレを貸してくれないが、『花屋』の商品を3回以上購入し、おばあさんに3回トイレを貸してくれるようにお願いすると入れる。
【懸賞都市アントキバ】にあるお店には、「〇回買い物をすると〇〇ができるようになる」というクエストがいくつか存在するが、これはトイレを貸してくれるだけで徒労に終わるハズレクエスト。
「なんだいまったく、花を買わないならとっとと出てっておくれ」
(くそっどうにかしろこのシステム!)
自分が勝手に隠れ家をつくったのに、理不尽に憤るトエイン。
「はやくトイレかして!」
「なんだいまったく、花を買わないならとっとと出てっておくれ」
気ばかりがあせるがあと一回だ。
「トイレかして!!」
「なんだいまったく、しょ『バキィ!!』いねえトイレならあそこだよ」
『花屋』のばあちゃんが言い終わる前にカウンターの中に入る。
店の外からは足音がどんどん大きくなり・・・
トエインがトイレのドアを閉めると同時に襲撃者が店に入ってくる!
トエインは必死に便器横の壁に体当たりして隠し扉をあける。
そして・・・
隠れ家のとびらが閉まると同時に襲撃者が入ってきたが、『隠れ家不動産』の効果により襲撃者は隠れ家を見つけることができなかったのだった。
::ランクーA 隠れ家不動産::
好きな場所にあなただけの秘密の部屋を作ってくれる。入居条件は誰もその部屋に入れないこと。部屋のことをしゃべらないこと。
***
その後・・・
満身創痍で隠れ家に戻ったトエインは、最後の力を振り絞ってGMコールして助けを求めたあと気絶した。
すぐに現場に直行したゲームマスターのレイザーは、脱走を企てた囚人を粛清したがGMコールをしたトエインを見つけられなかった。
そのため同じくゲームマスターで臨時でテストプレイヤー対応をしていたドゥーンに連絡をして、GMだけが使える特別呪文によりトエインを回収したのだが『指輪』だけは回収されずに隠れ家内に放置されてしまった。
さまざまな偶然が重なり・・・
そして最後に、なぜかおじさんが転移してくるというミラクルが起こったのだった。
※超ご都合主義です。要するにグリードアイランドを一から楽しむために無理やり屁理屈をこねたので書き直すかもしれません。
※株式会社マリリン
グリードアイランドの発売元。実際に作ったのは子会社でジンフリークスのペーパーカンパニー(と設定捏造)
※なおトエイン君はこのあと詫びとして回復してもらい、キャラ暴走のバグ発見という名目でボーナス3億Jが加算されました。
で、正式リリースしたらゲームを購入しようとしていましたが、定価58億ジェニーと知って速攻あきらめました。
他のベータテストプレイヤーの中にはゲーム内のアイテムの効果に魅せられて、金欠ながらも無理やりお金をかき集めてグリードアイランドを購入しようとするものが現れたました。
その行動に疑問を覚えたベテランハンターがゲームのことを調べると、有名なジンフリークスが作っているゲームだと知って購入を決意。こういった情報が巡り巡って20000件の申し込みになった、とかどうでしょうか(無理やり理由をこじつけると)
※脱走を企てた奴は、他人に擬態する念能力を持っていたので、『指輪』さえ手にいれば何とかなると思って脱走を企てました。実際になり替わっていたら成功したかどうかは不明です。
※ベータ版ではアントキバ、ルビキュータの街、その周囲の山脈の範囲が移動可能範囲だったため、呪文は運用されませんでした。(街の人に聞いてハントするとか森で探すとか交換するだけ)
※グリードアイランドの開発目的
そもそもグリードアイランドは何を目的に作られたのか、そんなことを考えてこの話ができました。
筆者の結論は、弱いハンターを一人前にする修行ゲーム、です。
一人前とは、戦闘能力もですが情報収集能力、類推能力などのハンターとしての総合的な能力があることです。
前提としてグリードアイランドは、
・ハンター用として売り出された
・発が使ればハンターではなくてもゲームに入れる
・どんなゲームなのか入るまでわからない
・クリア報酬はわからない
・入り口では100枚のカードを集めることが目的とだけしか説明されない
・定価58億ジェニーと高額である
・限定100本販売
・2万件の申し込みがあった
・ボマーが来るまで殺し合いはほとんどなかった
まずハンター用のゲームとなっていますが、高額な割に何が報酬で得られるか不明な点がポイントです。
そもそも各ハンターは普段は自分の欲しいものをハントしています。
つまり何か目的がないとゲームを始めないはずです。幻獣ハンターならめずらしい生き物を、プラントハンターなら珍しい植物を、美食ハンターならおいしい食材を。
宝石ハンターのビスケは、ブループラネットの噂をききつけてゲームを始めましたが、宝石が関係していなければゲームに興味なかったはずです(作中で全然ゲームしないって言ってる)
でもゲームのクリア報酬はゲーム開始時には明言されていません。
(ゲームクリア報酬の3枚のカードの話は、入口のエレナは教えてくれません。たぶんある程度ゲームを進めた段階で誰かに教えられるのでしょう)
普通だったら、忙しいハンターたちがゲームを始めるモチベーションはわかないはずです。(超高額だし)
そこでジンは知り合いのハンターたちに、それとなくゲームの内容を教えたのではないでしょうか。
修行ゲームで、命の危険はあるが現実より比較的安全に(ボマーが来るまではそうだった)念の修行ができるとすれば、弟子の修行につきあうのが面倒くさい師匠クラスのハンターは、グリードアイランドをやらせるのではないか、と推測しました。
つまり最初期のグリードアイランドは、
・裏試験を合格したばかりの新人
・念の師匠から念を鍛えてくるようにすすめられた弱いハンター
がメインの客層ターゲットだったのではないでしょうか。
ただそれだけでは限定100本のゲームに申し込みが2万件もきません。
(ハンターの総数はだいたい1000人弱を想定しています、根拠はハンター会長選です。ハンター以外の申し込みは断ったのかもしれません)
なのでベータテストを実施して、ゲーム内でアイテムを使わせて効果を実感させるとともに、正式なゲームではカードを持ち帰れるのではと噂を流したのではないでしょうか。
ハンター同士はよっぽどのことがない限り殺し合いはしません。新人ハンターでも、街で情報を得て、適切な準備をすればクエストをクリアできるので、安全に経験を積むという観点からは良かったのではないか。
何かのアイテムが欲しいベテランハンターは、別にゲームを完全攻略をしなくても「ゲイン」でカード化を解除すれば所有することができますし、ゲームから出てもメモリーカードがあれば、なんどでもゲームに入ってそのアイテムを見ることができるとすれば、そこまで殺し合いをするほどには切羽詰まって攻略はしないでしょう(なのでカード化解除したアイテムを預けられる貸金庫的なお店も存在したのではないでしょうか)
賞金ハンター以外のハンターはお金に全然執着していないように見えますし。
このように考えると、ジンがクジラ島のミトに指輪とメモリーカードを託したのは、ゴンを鍛えるためで、グリードアイランドを攻略していくうちに念能力を向上させることができる、という親心だったことが見えます。
ジンはミトから訴えられてゴンの親権を奪われているので、直接は育児にかかわれないジンの親心だと思っています。
ジンたちの誤算は、大富豪バッテラが自分の私財が無くなってもかまわない、といういきおいで、発売から1年後という短いスパンで懸賞金をかけてグリードアイランド自体を独占しようとしたこと。
普通のお金持ちが数人のハンターを雇ってゲーム攻略を目指すことは想定していたと思いますが
、全部のゲームソフトまで独占しようとしたために、賞金ハンターや質の悪いハンター、またこれだけ賞金がかかっているならと考えた”錬”が使える犯罪者が入ってきてしまい、しかも早い者勝ち要素が出てきてしまったのでゲーム環境が荒れたことなのではないでしょうか。
以上、かなり無理やりな妄想でした。