HUNTER×HUNTERの世界に転移した話   作:安滝 信

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17 おじさん、ちょっと方針転換する

 さてなかなか衝撃的なことが判明したが当面の目標はかわらない。

 

・1週間『マッド博士の筋肉増強剤』を飲む →残り6日分

・【アントキバ】の街をくまなく調べる →探索中

・チャレンジクエストでお金を稼ぐ 

・そのために効率の良い懸賞クエストを探し出す

・交換ショップで有用なBランクカードを購入する →情報収集中

・キャラクター役の囚人に気を付ける

・囚人を判別するために、ゲーム開始までに街の人を覚える

 

 つまり、街の人に話しかけまくりながらチャレンジクエストをこなすことである。『本』のヘルプを読むのに、ハンター文字で書いてあることもあって少し時間がかかってしまい現在朝9時になってしまった。そろそろ動き出そう。

 

 まずは交換ショップに『ガルガイダー』2枚を売って6万ジェニーを手に入れる。そして『島の地図』が売っている文具書店に向かい、昨日の探索の際に見つけた『アントキバの地図』を購入する。

 

 

:::Gランク『アントキバの地図』::: 

懸賞都市【アントキバ】の街の通りや建物が記載されている地図。実際に建物を訪れたり、チャレンジクエストなど情報を仕入れることで中身が自動的に埋まっていく魔法の地図。販売価格20000ジェニー

 

 ちなみにもっと情報が多い『アントキバの地図』も売っていたが、650000ジェニーだったので手が出なかった。そして残金40000ジェニーを交換ショップに預金して、本格的に【アントキバ】の街の攻略をはじめた。

 

 

 マップの端の建物から順にたずねて、片っ端から住人や店員に話しかけていく。鍵が閉まっていたり、入ろうとすると止められたりする場所もあるが、マップにそういった情報も自動的に更新されていくのでひたすら話しかける。また壁などにチャレンジクエストが貼りだしていることがあるので、とりあえず内容を確認する。

 チャレンジクエストの攻略はなるべく多くのクエストを探し出してから、時間効率の良さそうなものを探してこなしていく予定だ。ただし体力を使うものはハンター基準になっていそうなので、なるべくやらない方向で考えていく。そんな感じでガンガンマップを埋めていく。

 

(しかし結構大きな街だな)

(住人の数が多すぎる)

(これは、街の人を全部覚える、というのは)

(ちょっと現実的じゃないな)

 

 街の地図をみたところ、ざっと300軒ぐらいの建物があった。しかも2階建て以上の建物がほとんどで、中には5階建てもちらほらあるのだ。あくまでもゲームなので全ての建物に住人がいるわけではないだろうが、それでも1500人ぐらいはいそうだ。

 定型文しか話さないモブキャラも多そうなので、重要なことを教えてくれるキャラクターだけに絞ればもっと少なくて済むと思うが、「顔を覚える」レベルは正直なところ記憶力ではどうしようもなさそうだ。

 

(まあ逆に言えば)

(キャラクター役の囚人が配置されたとしても)

(これだけNPCキャラクターの街の人がいれば)

(まぎれられるよね)

 

 NPCキャラクターの街の住人は驚くほど人間とそっくりだ。よほど変な行動をして目立たなければ覚えられないような気がする。ぜひともそう願いたい忠夫だった。

 

 

そして13:00まで探索。

 

 いったん休憩を兼ねて、猫のコックさんのお店でチャレンジメニューを2回食べ、食休みをしながら半日の探索を振り返ってみる。

 

 現在までに探索できた建物は20軒だ。

 

(いやーこれはきつい)

(学生時代のポスティングのバイトを思い出す)

(それにこのペースだと間に合わないんじゃないか?)

(計算してみよう)

 

 探索を終えたのは9:00~13:00までの4時間で20軒、1時間あたり5軒だ。

 

(街にある建物の数はだいたい300軒)

(20軒を終わらせたから残りは280軒)

(街のすべての建物を探索するのには)

(単純計算で280÷5=56時間)

(1日10時間探索しても5日半ぐらいかかる計算だ)

 

 しかもこれは探索だけをしていて、賞金としては『ガルガイダー』で稼いでいるだけなのだ。これではプレイヤーがゲームを始めるまでに探索だけで時間を使いきってしまう。時間的にも体力的にもかなり厳しいといえるだろう。

 

(これはやり方を変えないと)

 

 実は探索をしていく中で気づいたことがあった。

 

(クエストがあるところで何回か顔をあわせたNPCがいた)

(壁に貼ってあるクエストとか、人から頼まれるクエストとか)

(そういうところでクエストを確認したり納品したりしているNPC)

(あれはもしかして・・・)

 

 忠夫はゲットした『ガルガイダー』を換金して預けてから、先ほど探索したエリアに戻る。そして壁に貼ってあるチャレンジクエストの依頼書を見ている、何人かのNPCを観察していると・・・

 

(お、一人動き出した)

 

後をつけていく。すると、

 

(やっぱり!)

 

 そのキャラクターはチャレンジクエストがあるところを巡回しているようだった。壁に貼ってある依頼書を確認したり、クエストを頼んでくるキャラクターに話しかけたりしている。

 

(つまりクエストをクリアする役割をしているNPCもいるんだ)

(NPCの賞金稼ぎみたいなものかな)

 

 そういえば原作でも、猫のコックさんは月例大会の話をしているときに「ワタシも参加するアル」と言っていた。

 

(この街では住人もチャレンジクエストに挑戦するし)

(クエストだけを専門にする賞金稼ぎキャラクターもいる)

(そういう賞金稼ぎキャラについていけば)

(簡単にクエストを見つけられるかも)

 

 建物全部を探索していくのはとても時間がかかりそうなので、まずはチャレンジクエストだけに的を絞ることに方針転換した忠夫。

 

(そうだ!)

 

 ちょうど壁のクエスト依頼を確認していたNPCに話しかける。

 

「すいません」

「なんだい?」

「この街に初めて来たんですけどおすすめのクエストとかありますか?」

 

 あえてあいまいな感じで質問をしてみる。

 

「お、異国の人だね。うーん、どういうことが得意なんだい?体力を使うものだったり、探し物をしたり、調べ物をしたり、いろいろな種類があるよ」

 

(よし!)

 

 これがプレイヤーだったとしたら、ライバルに対して親切に割の良いクエストは教えてくれないだろう。しかしNPCはちがう。条件さえそろえば情報を教えることが役目なのだ。

 

「なるべく体力と時間を使わないクエストはありますか?」

「頭を使う系クエストとか器用さが必要なクエストね、俺はこのあたりのエリアしかわからないけどいくつかあるよ」

「ありがとうございます!」

 

こうして忠夫は、エリアごとに賞金稼ぎNPCを見つけて聞き込みをすることで

・〇秒以内に計算をとけたら〇〇ジェニー

・〇秒以内にパズルをとけたら〇〇ジェニー

・〇秒以内にタイピングで指定の文章を打てたら〇〇ジェニー

・何曲か混ぜて演奏される音楽を聴き分けて、指定の曲を当てる

 

といったようなクエストをいくつも発見できたのだった。




「グリードアイランドからの脱出」
 →メインクエスト「アントキバの街からの脱出」:進行中

・1週間『マッド博士の筋肉増強剤』を飲む →進行度1/7
・アントキバの街をくまなく調べる →優先順位低下
・効率の良い懸賞クエストを探し出す →進行中
・チャレンジクエストでお金を稼ぐ →進行中
・交換ショップで有用なBランクカードを購入する→資金調達中
・街の人を覚える →不可能と判断し中止

所持品
・アントキバの街の地図(カード化解除)
・マッド博士の筋肉増強剤(カード化解除)
・服(地球産)
・バックパックなど(地球産)

所持カード(使用ポケット/総ポケット数:4/15)
・Aランク『隠れ家不動産』×1
・Hランク『食料』×3

アントキバ交換ショップ 預金額
10万ジェニー

主人公の状態
 →ふつうのおじさん(一時的に大食い)
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