HUNTER×HUNTERの世界に転移した話   作:安滝 信

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32 おじさん、ゲームを考察する

 忠夫は身体能力に慣れるために【シソの平原】まわりの山岳地帯をトレイルランニングし始めたのだが、走っていていくつか判明したことがあった。

 

***

 

ドット絵風地図      北

           西 + 東

             南

山山山山山 山賊の村 山山山山【止】

山山山山山山山裏山山山山山 道 山山

山山山山山山山裏山山山山 道 山山山

山山山   アントキバ 道 山山山山

山山      道      山山山

山山     道 シソの木   山山

山山    道         山山

山山  ルビキュータ    山山山山

山山山 道 山山山山山山山山山山山山

【止】道 山山山山山山山山山山山山山

山山山山山山山山山山山山山山山山山山

 

山=山岳地帯 道=街道 裏=裏道

【止】=兵士による通行止め

※忠夫は山岳地帯を選んで走っている

 

***

 

 一つ目は、うっすらとだが北東から南西に抜ける街道があるということ。

【アントキバ】の東から出て、北東に抜ける道

【アントキバ】から【ルビキュータ】を結ぶ道

【ルビキュータ】の南から出て、南西に抜ける道

 この三つの道がつながって一つの大きな街道としての役割を果たしているようで、明らかに他の場所よりも通り易いところを選んで道が開通している。

 

 それとどうやらゴンとキルアが使っていた【アントキバ】ー【マサドラ】ルートは裏道あつかいらしい。

 ゴンたちはキルアが他のプレイヤーから攻撃呪文をくらい、対抗するために呪文を手に入れないといけないと思って、【マサドラ】へダイレクトに行く道を『交換ショップ』に聞いていた。通常はあの危険な岩石地帯、道なき道を行くルートなどは使用しないのだろう。

 『交換ショップ』の店員も、ちゃんと途中で山賊に会う事、危険地帯があることを警告していた。

 

 (おかしいと思ったんだよ。モタリケとかクリアを諦めていたプレイヤー達の実力で、あの岩石地帯を通れるわけないもんな)

 

 推測だが正規の街道は、モンスターの難易度が少し低く設定してあるのではないだろうか。そして街道を外れるととたんにエンカウント率が激増したり、敵の強さが上がるのだ。あるある。

 

 

  二つ目は、その正規の街道が現在封鎖されていること。

  街道の北東と南西にNPC『兵士』が立っていて、近づくと「ここは現在通り抜け禁止だ!」と言って通らせてくれないのである。RPGをプレイした人なら経験があるだろうアレだ。

 ちなみに兵士NPCが立っているところ以外の場所から通ろうとしても、霧が発生していていつの間にか元の位置に戻っている。

 

 

 三つめは、【ルビキュータ】周辺がプレイヤーの攻略最前線ということ。

 ランニングで【ルビキュータ】に近づくと、あきらかに遭遇するプレイヤーの数が増えるのだ。

 忠夫としては今はプレイヤーとかかわりあいたくないので、気配を感じたら”絶”をしてやりすごしたり、会釈だけして普通にすれ違ったりする。しかしこのあたりのプレイヤーたちは”何か”を競って探しているように見え、相手のプレイヤーの方がピリピリして警戒しているのでなるべく早く【ルビキュータ】周辺を抜けるようにしている。

 

 一度、何を探しているか聞いてみようと思ったのだが、ゲームハンターのマクトアが「雰囲気が悪くて【アントキバ】に来た」と言っていたとおり、露骨に警戒を深めてしまったので諦めた。

 

 

***

 

(これってたぶん≪エリア制限≫だよな、緊急クエスト中?)

 忠夫はどうしてこんなことになっているのか考えてみて、この推論に達した。

 

 グリードアイランドが発売されたのは1987年、そのころのゲームにオープンワールド、つまり≪ゲーム開始直後からワールドマップのどこにでも行くことができる≫という概念はほとんど存在しなかった。理由はゲームソフトに入るデータ容量が少なかったからだ。

 なるべく長くゲームのシナリオを楽しんで貰うために、一筆書きのように行けるルートを限定していた。そしてお使いクエストをこなしたり、中ボスを倒して新しいエリアに移動できるようになる。

 

 グリードアイランドもその時代のゲームデザインを踏襲しているのだとしたら。現状では【シソの平原】周辺エリアしか解放されていない状態なのではないだろうか。

 

【シソの木】スタート

【始まりの街ルビキュータ】到着

いくつかのクエストをクリア

緊急クエスト発生  ←今ここ

緊急クエストクリア

新エリア解放

 

 プレイヤーたちはこんな流れでゲームを進めているとすれば、【ルビキュータ】周辺のプレイヤーたちがピリピリしていたのも納得できる。先着でクエスト報酬が豪華になるなんていうのはゲームでは常套手段だ。

 

 (まあこの推測が当たっていてもそうじゃなくても、自分の目標は月例大会優勝だ。なんか知らないけど頑張っているプレイヤー達よ、頼んだ!)

 

 心の中でエールを送る忠夫だった。

 




※街道について
 本編でも書きましたが、モタリケなどの実力がないプレイヤーがなぜ呪文カードを購入できたのか?(=なぜマサドラに行けたのか?)ということを考えてこの設定を捏造しました。
 あとRPGだと街と街を結ぶ街道があるので、呪文カードが使えない時代は街道を使っていたのではないかと妄想しました。

※エリア制について
 こちらの設定は完全に話の都合です。モンハンとかでクエストをクリアしてハンターランクを上げると、密林とか火山などの新しいエリアが解放されていくイメージです。
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