HUNTER×HUNTERの世界に転移した話   作:安滝 信

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心理描写が長いかなあ
でももし実際にグリードアイランドに転移したとしたらこんなことを考えるんじゃないかと妄想しました


5 おじさん、血の気が引く

 『グリードアイランド』は、ゴンやキルアが大富豪バッテラ氏のプレイヤー選考会に参加した時点で10年以上クリアしたものがいないゲームだった。

 それがあのアナウンスによると、1週間後からプレイヤーがログインされるという。

 

(『グリードアイランド』の詳しい発売日までは覚えていない)

(だけどヨークシンのオークションが)

(キリの良い2000年だったはずだ)

(だとすると今は)

(1980年代後半ということか・・・?)

 

 学生時代は、友人とハンターハンター最強談義とか考察したりしていたが、もう20年以上前になるので残念ながら細かい数字まではハッキリと覚えていなかった。

 

(なつかしいな)

(自分の念の系統は何か予想したり)

(指定カードとか呪文カードを覚えて問題を出し合ったり)

(最強の念能力は何かとか)

(自分だったらどんな能力が欲しいか、とか)

(ほかの漫画のキャラクターだったら誰の能力なら便利なのかとか)

 

 高校生だった当時、ファミレスでドリンクバーでねばりながら延々とだべっていた。キメラアント編は大学が別になってしまったのでそんなに話していないが、『グリードアイランド』編は読み込んだものだ。

 

(いやいや、今は現実逃避しててもしょうがない)

 

忠夫は横道にそれた思考を慌てて元に戻した。

 

(1週間後にプレイヤーがゲームを開始する、と)

(それでキャラクター役って言ってたのは、もしかして・・・)

(「カセ」って、文脈からすると「枷」だよな・・・)

(『一坪の海岸線』に出てきた海賊)

(あいつらみたいな死刑囚のことか・・・)

(・・・・・)

 

「やばい!!!!」

 

 プロハンターに絶対服従を条件に雇用される囚人たち。

 『一坪の海岸線』取得イベントでは普通に念能力を使ってきていた。つまり彼らも念の守秘義務からはずれているということで、元ハンターかハンターライセンスは無いけど念を修めた者たちだと思われる。というかゲームマスターの「R」担当レイザーも死刑囚だったはずだ。

 

 

 そもそも『グリードアイランド』はハンター専用ゲームだ。

 ハンターになるためには、100km以上をかなりの速度で走ったり、バトルロイヤルで生き残ったりできることが最低条件。数百万のハンター志願者がいてもキルア一名しか合格しなかったりするのだ。

 

 そんなハンターたちが、街と街の途中に出現する怪物たちを倒せずに現実世界に戻れないゲーム。そして人間離れした身体能力と特殊能力をもったハンターや囚人が1週間後に来るかもしれない。

 

(・・・やばいやばいやばい・・・)

(こっちはちょっとトレッキングをするくらいのおじさんだぞ)

(街からも出られないし、ハンターにも殺されるかもしれない)

 

 パッと思い浮かんだのは爆弾を用いてゲームをクリアしようとした戦闘集団「ボマー」たちの残虐な所業である。漫画だから、そして少年漫画ゆえの最後には正義が勝つという安心感があるからエンタメとして楽しめるのだ。

 

 万が一自分がその世界に入り込んだのだとしたら、とても生きた心地がしない。

 

 忠夫は血の気が引いて真っ青になった。




ハンターが死刑囚になった場合、ハンターから除籍されるのではないかと思います。
というのも、ハンター会長選で現役ハンターの数は650名ほどだと判明しているから、死刑囚の人数がカウントされるとおかしなことになるからです。投票にも来れないし。
ただ会長選時のハンター数は、幻影旅団編、グリードアイランド編、キメラアント編の後の数なので、もともとはもっと多かったと思われます。
というか合格者数に対して死者数が多すぎる・・・
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