任務準備中 アジト
タツミ「そういえば、ラバとか姐さんもそうだけど、“シャドウ”のみんなって、どうやって表の仕事決めたんだ?」
サイカ「僕はハチマンに誘ってもらったんだ。貸本屋さんって色んな人が来て楽しいよ」
ヨシテル「はいはい! 我はなあ……」
ハチマン「お前、表じゃ働いてないだろ」
ヨシテル「そうであった……」
ユキノ「さすが、ヨシ……えっと、プー太郎君だったかしら?」
ハチマン「一文字もかすってねえよ。まあ、間違っちゃいないけど。ユキノとシズカさんは指名手配くらってるから働けないだろ。ルミルミは子供だし……えっと、後は」
ユイ「はい! 私、私!」
ハチマン「あー……」
ユキノ「……ええっと、彼女は、どうなのかしら?」
ハチマン「俺に聞くなよ」
タツミ「どうしたんだ、二人とも。たしか、ユイってメグリさんと同じ日用品の修理店だっけ?」
ユイ「うん。ここに入ったばっかりの頃に誘ってもらって、ずっと手伝ってるの」
ハチマン「コイツの場合、技術も知識もないから、碌に仕事で来てないんだけどな」
ユキノ「それでもお店が立ち入ってるのって、一重にメグリさんの帝具の性能と本人の才能ね」
サイカ「そういえば、メグリ先輩って人望もすごいあるんだよね。下町に一緒に行くと皆が挨拶していくんだ」
ヨシテル「うぬう……これも一つの将の器か」
ユイ「みんな馬鹿にし過ぎだし! 私だって、やればできるから!」
ハチマン「ほう……。例えば?」
ユイ「ええっと……明るい?」
ハチマン「だったら、禿超優秀じゃねえか」
ユイ「えっと、えっと……」
ハチマン「まあ、こいつは置いておくとして、メグリ先輩の店は元々あの人が手先が器用だからシズカさんが勧めて始めたんだよ」
タツミ「へえ……。色んな仕事があるんだな。……あれ? 何か、まだ誰か訊き忘れているような……」
ユイ「そういえば、ヒッキーがラバック君のところで働き始めた理由って聞いたことないかも」
ユキノ「そういえばそうね。ここに来た時から働いていたみたいだけど……というか、そもそも彼の過去って極東からジョヨウに引っ越して帝都警備隊にいたこと以外、聞いたことがないわね」
ヨシテル「我が八幡と初めて会ったときは、書店員はしてないようだったが……」
サイカ「僕と警備隊にいた時は全然そんな様子なかったけど……あれ? じゃあ、一体いつから?」
ハチマン「いや、別にそういうのいいだろ。……っていうか、ヨシテルなんで知ってんだよ」
ヨシテル「ふっ、愚問だな。我はハチマンのいるところなら、大体いるぞおおお!」
ハチマン「なんでだよ、気持ち悪いな」
ユキノ「で? 結局のところはどうなのかしら?」
ハチマン「……はあ。まあ、家族で帝国来てから、結構紆余曲折を経てラバックに雇ってもらった」
ユイ「その紆余曲折って?」
ハチマン「いや、そこは別にいだろ」
ヨシテル「教えて……ハチマン」
ハチマン「上目づかいでみんな気持ち悪い!」
サイカ「ハチマン……お願い」
ハチマン「引っ越し先の村で教師志望の人に鍛えてもらったり、帝都警備隊で変な先輩に扱かれたり、変態医者の工房見学したり、将軍に絡まれたり、過労で倒れたところを覆面のいい人に助けてもらったりして、その後ラバックに誘われて警備隊やめてサイカ誘って貸本屋で働いてる」
タツミ「切り替え早っ!? っていうか、前半絶対いらなかっただろ!? いや、そっちはそっちで気になるけど!」
ヨシテル「これは中々ネタにしやすい波乱万丈な人生。ハチマン、もう少し詳しく頼む!」
ハチマン「いや、もうそろそろ任務の時間だろ。久々に全員の仕事なんだから、ちゃんとやってくれないと俺が楽できないだろ」
ユキノ「普通そういう本音は隠すものだと思うのだけれど……」
ユイ「ま、まあまあ。とにかく任務がんばろっ! オー!」
全員「…………」
ユイ「ちょっ!? ちゃんとノってよ」
サイカ「オ、オー!」
ハチマン「オー!」
ヨシテル「オー!」
ユイ「なんでサイちゃんだとそんなノリノリなの二人とも!?」
シズカ「どうしたんだ? 随分と騒がしいな」
メグリ「みんなー、そろそろ行くよー」
タツミ「いよいよか……」
ルミ「緊張してるの?」
シズカ「なに、気にすることはない。いつも通りにやりたまえ。それでは、全員行くぞ!」
全員「おうっ!」
さて、察しの言い方はわかると思いますが、八幡は敵側の主要人物とほぼ面識があるかニアミスしてます。誰が誰かわかるよね?
ちなみに、一応明かされてるハチマンの来歴は 極東(出身)→ジョヨウの村(帝国)→帝都警備隊員(帝都)→貸本屋店員(シャドウ) となっております。