鏡屈折建造   作:北上 三台

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前回をお読みいただきありがとうございます。
今回から本格的に鏡を覗きますのでどうかお楽しみください。



血に逆らい禁忌を犯した者達と全ての罪を背負い父上を処断したとある血鬼について

建造1〜4

対象:響 電 暁 雷

 

観測開始:響

 

響「はぁ…こんなにも血で満たされたのはどのくらい前だったか…」

 

とある更衣室に巨大な針を二つ持ち、高揚した目で吐息を吐く者がいる

 

響「うん。こんなにも血で満たされるのを毎回望めるなら、私ももっと綺麗な衣装を作らなきゃ、それに仮面も割れ始めたから仮面の修理もか…はぁ次はいつ開けるだろうか。」

 

どうやら彼女は遊園地の衣装と仮面を作っている様だ、糸は血管、針は骨そして装飾は血で出来ている

 

???「さぁ!ようこそお越しいただきました!夢と希望、そして‼︎楽しみに満ちた皆様の楽園‼︎ラ・マンチャランドへ!!」

 

響「あぁ、やっと開かれたか、私達のパレード、私達の待ち望んだ時間が。」

 

そう言いながら針を持って舞台へと向かっていく。彼女は舞台の上で武器を持った人達と相対するこのアトラクションでは彼女は敵役のようだ、だけどどうやら敵役なのに全然負ける気配がないね、人々は針で繋がれ、裂かれ、加工され、血袋という食料になった者もいるね

 

響「さぁ!今日も素晴らしい衣装を作ろう‼︎今度は〜?フリルを足してみたり?あぁ!綺麗な花の飾り付けとかもいいね!!」

 

彼女は涙を流している様にも見えるけど、あの声と彼女の着けた仮面のせいで笑って見えるんだ

 

響「ようこそ‼︎私達の楽園!ラ・マンチャランドへ‼︎」

 

観測変更:電

 

電「父上様…がっ…どうかお赦しください…私達はもう欲望に逆らえないのです…ぐっ…あっ…ですので…私はこの痛みを背負います、どうか私達ッ!…お赦しください。」

 

電「もう…もう!血液バーでは渇きを満たせないのです!10本20本40本‼︎どれだけ食べても足りないのです‼︎」

 

教会に一人の聖女が懺悔している、彼女は杭を自ら自分に打ち込み一心不乱に金槌で叩きつけている

 

響「やぁ!電‼︎まだ君はそんな萎れた顔をして自分を戒めているのかい?」

 

電「…私達は父上様と同じく共生を、皆の幸せを願った家族なのです。どうして私達の罪を、禁忌をお赦しできるのです。」

 

響「そんなの!!私達だってそうさ!!だけど…だけどもう我慢できないんだよ…父上は私達を見捨てたから、私達も自分の望む様に生きなきゃ、…さぁ‼︎こんな辛気臭い話はおしまい!!もうパレードは始まってるんだって‼︎」

 

電「また始まったのですか…どうか父上様、どうか、私達をお赦しください。」

………

 

教会が血に染まっていく、人々は頭を腕を足を涙を流す悪魔の様な仮面の聖女に杭を打ち込まれ苦しんでいる、既に事切れた者はなにかに祈りを捧げているように見えた

 

血鬼ハンター「こんなに派手に殺してるというのに、なんでお前は涙を流してるんだ?」

 

電「…この方達を殺してしまったこと…共生を自ら断ち切ってしまっていることに涙を流しているのです。」

 

血鬼ハンター「ここまでしておいてそれでもそんなことに涙を流すとは…もしかしたら時が違えば本当に人との共生ができたかもな。」

 

電「…私には過ぎた理想なのです。」

 

血鬼ハンター「あぁ、そうだろうな。」

 

観測変更:暁

 

遊園地は賑やかで華やかできっと皆んなが幸せに踊っている夢の楽園

 

暁「ラ・マンチャランド…だけど家族達はもう仮面を被らないと笑うことすらできないわ、貴女達もそうでしょう?」

 

静かに凛とした姿のお姫様がそう言う、二人は言葉に詰まっているのか何も言えないようだ

 

暁「そう、何も言えないと言うことは貴女達も少しは思うところがあるのね、いいわただ私が一方的に話すから。私は家族達の親として、もう苦しませるのは辛いの、それにあの人の夢にはもう愛想が尽きたわ、だからあの人にこの宝の情報を渡して取りに行かせるの。」

 

マンブリーノの兜、着けた者を周りの者と同じ立場の者とする兜、それは呪いと言ってもおかしくないね

 

響「その兜の情報が本当だとして貴女様は何をしようと?」

 

暁「そうね…私はこの兜を被ると血に刻まれた禁忌を破れると思っているわ。」

 

電「 ! まさか父上を手に掛けると言うのですか⁉︎」

 

暁「いいえ電、ただ私達の苦しみを解って貰うだけよ、私達の苦しみを解って貰えればきっと私達は解放されるわ。」

 

その誘いは血鬼として赦される物ではないだろう、自分より上の存在である父上に反逆しようと言うのは血鬼になった瞬間皆が血に刻まれる禁忌である

 

響「私は賛成するよ、もう私達は@_&/#年も耐えたんだ、もう解放されてもいいだろう。」

 

電「私は…考える時間をくださいなのです。」

 

暁「ええ、じっくり考えなさい私達は血で繋がられた家族ですもの。」

 

 

暁「…ごめんなさい電、私達にはもう時間がないの。」

 

父上は地図を貰うと喜んで馬に乗り旅に出た一人の信頼する家来を連れ長く遠い旅へ、もうラ・マンチャランドは止められない

 

暁「さぁ、私達のパレードを、私達の欲望を解放しましょう。」

 

華やかな音楽が流れ行く、死体を突き刺した旗、血袋になった踊り子、血で装飾したパレードがやっと完成した

 

暁「はぁ…やっと完成したのね…私達のパレードが、もう耐える必要はないわ…」

 

血でできたヒール、血で装飾されたドレス、血で満ちた傘、そして綺麗な笑顔、誰もが彼女を美しい姫と呼ぶだろう

 

暁「踊りは終わることはないわ、私達は永遠に幸せを掴むの。」

 

その笑みは冷たく、冷ややかな眼差しでパレードを見つめていた

 

観測変更:雷

 

父上「思考は単純に、心は寛大に。」

 

雷:過去「闘いは正々堂々と、決して希望を忘れず。」

 

父上・雷:過去「いつであれ、正義とは悪に打ち勝つものである!」

 

父上「さぁ!今日も盛大な冒険に出るとしよう!今度は洞窟の方に行ってみるか?」

 

雷:過去「いいえ!今度は山に行きましょう!険しい崖なんて冒険にふさわしくない?」

 

…あの頃は素晴らしい夢でした、毎日が冒険で目新しくて。

 

父上「ふっふっふっ、雷よ俺、いいことを思いついたんだ。」

 

雷:過去「あら、今度は何かしら?城でも建てる?それとも正義の武器を作る?」

 

父上「それもいいが、今は違う!遊園地を造るんだ‼︎人と血鬼が幸せに、手を取り合って踊れる夢の楽園、ラ・マンチャランド!」

 

雷:過去「おお!そうすれば、あの時会ったフィクサーとまた会えるかもね!」

 

今思えば無謀なことでしたね、赤い煉瓦でどうして血の渇きを満たせると思ったのでしょう

 

父上「家族達よ!遂に血を直接飲まなくてもよくなるぞ!、血を凝固させた物、その名も血液バーだ!」

 

雷:過去「私も協力して作ったのよ!」

 

電:過去「すごいのです!これさえあればもう渇きに悩む必要はないのです!」

 

暁:過去「味が…カルパスみたい。」

 

響:過去「まぁ、こうゆうのは味は二の次だよね、…栄養はあるね。」

 

父上「だがこれでもう人を襲わず、すこーし血を分けて貰うだけでこの血液バーは沢山作れるんだ!」

 

…懐かしいですね。

 

雷「本当に…懐かしいですね、父上、ですけどその血液バーに頼り、家族から目を背け、人との共生しか見なかった結果がこれです。」

 

観覧車の根元に兜を被った男が縫い付けられている、血の針で、杭と血の金槌で、その光景を冷えた笑顔で見つめる姫もいる

 

父上「…だがもう少し耐えれば」

 

雷「もう耐えられない、家族達はただ渇きにもがき死にゆくだけです、しっかりと家族を見てください。」

 

響「電!はやく貫いて‼︎私達の苦しみを‼︎私達の悲しみを‼︎」

 

電「お赦しください、お赦しください、お赦しください、お赦しくださいお赦しくださいお赦しくださいお赦しください…」

 

暁「…」

 

父上「ならぬ…私達は、正しく、あり続けなければ」

 

手をこちらへと伸ばす、その腕は弱々しくもなにかを成し遂げようと必死に伸ばしている、遊園地が血で閉じてゆく

 

暁「遊園地を閉じるのね…」

 

響「なぜ⁉︎もう私達には耐えられないというのに‼︎」

 

電「父上様…これが…禁忌を犯した私達への罰なのですね」

 

家族達はそれぞれ言葉を発したけど結局は眺めてるだけだったんだ、彼らにはまだ優しさが残っていたのかな?

 

だけど一人だけ行動に移るのがいたんだ

 

雷「なりませぬ父上、まだ私達を愛していると言うなら。」

 

雷は血を固め大剣を形作る、その大剣は父上と共に冒険した記憶、父上と見た夢の記憶、ラ・サングレ

 

雷「どうかお眠りください。」

 

その大剣を斬るのではなくただ力強く突き刺した、まぁこのくらいじゃ血鬼は死なないけど

 

父上「かっ…はっ…わ、私は…」

 

少し迷っていたようだけどなにか悟ったのかな?男は脱力し血が抜けて老けていった、腕の力が抜けると共に覆われ始めた帷もラ・マンチャランも崩れていく、その地には彼ら血鬼を祝うように血の雨が降り始めた

 

家族達は解放された喜びと父上が死んだことに涙を流している、すぐに彼らはこれからどうすればいいかと言う不安に駆られているね

 

雷「家族達よ、今はなにも考えず血で満たせ、そして高らかに宣言せよ、私達はこれから血鬼らしく生きていくと。」

 

雷「そして私と共にパレードを続けよ、私が全ての罪を背負うため、家族達はただ血鬼の本能のまま踊りを踊りたまえ。」

 

その言葉を聞いた瞬間歓喜に満ちた、彼らにもう恐怖はない

 

雷「…父上、貴方様の責務も、家族達の罪も私が背負います、だからどうか、またいつか空の上で会えましたら、貴方様の冒険を、夢を、また私に見せてください。」

 

そう言い残し血鬼達は居なくなった

 

枯れ果てた地に一人の死体が横たわっている。その死体はひどく老けていてあまりにも見ていられないが、何故か笑っているように見えるね

 

………

……

 

観測終了

 

記録

建造から数日経過した、彼女達は予想以上の戦果を出した、なんと単騎で戦艦3巡洋1駆逐2の艦隊を殲滅したのだ、しかし彼女達は水が苦手らしくあまり出撃はしない方がいいだろう、また彼女達は出撃せずとも補給が必ず必要である、時間経過で渇きを覚えるようだ、彼女達は補給を行ってから精神が不安定になっている、食事に不満とか、栄養が足りないとかではなく、血の渇きとやらもちゃんと満たされているらしい、どうやら父上とやらが関係しているようだ。特に雷と電の容態がひどく、自傷や幻覚どこかに向けての懺悔など、とにかく彼女達のメンタルケアが重要だ。 記録:雲外鎮守府提督

 

 

 

 

 

 

 

 




お読みいただきありがとうございました。
今回からログインしてなくても評価をできるようにしましたので評価をくださると嬉しいです、私は皆様から見てこの作品はどのくらいの出来として見られてるかを知りたいと思っています。
そして質問なのですが次の内容はゴーストオブ・ツシマから持ってこようと考えてるのですがガイドラインとかタグ的に問題ないでしょうか?お教え頂けるとありがたいです。
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